チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第五章~近畿大波乱~

織田包囲網始動

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領内の改革などを一通り済ませ、領民の生活を潤すことが出来た徳川家に攻めいるような近隣諸国はおらず平和な時が流れていたが、今度は織田家から衝撃の知らせが入った。

信長が上洛する大義名分となった足利義昭と仲違いをし、朝倉、毛利、上杉、本願寺らの諸勢力が織田包囲網を形成したとの連絡が家康の元に届いた。

家康はすぐに刹那を呼び寄せた。

刹那は急ぎ浜松へと向かい、共には海玄と左近を着けた。

本国は直虎と直親らに任せた。

「殿、織田包囲網が出来たとは誠にございますかっ。」

「あぁ、どうやら誠のようだ。足利義昭が裏で糸を引いているようでそれに賛同したのが朝倉、毛利、上杉、本願寺。そして噂によれば武田もそこに加わるのではないかと。」

「それは誠かっ。」

武田もそこに加わるという噂を始めて知った海玄は思わず声をあげた。

「義信殿がそのような暴挙に出るでしょうか。」

「あのバカ息子。何を考えておるのだ。」

「海玄、落ち着きなさい。」

海玄が普段見せないような怒りを見せていたためそれを刹那は諫めた。

「信玄公、いや、海玄の怒りもわかるが、武田に関してはまだ噂でしかない。」

「殿、浅井はどうなっておりますか。朝倉が包囲網に参加していると言うことは浅井も加わるのでは。」

「浅井は信長殿の妹であるお市殿を妻にしているのだ。さすがに裏切らぬであろう。」

「そうですか。それで我らはどうしますか。」

「どうするとはなんだ。」

「大殿の考えかた次第で、味方にも敵にもなると言うことです。」

要領を得ていなかった家康に向かい左近が一言そう言った。

「つまりは織田との同盟を破棄し、包囲網に参加すると言うことか。」

「それ以外にも日和見を決め込む手もございます。」

「そうか。刹那、明日まで待ってくれるか。」

「わかりました。では、明日、またお伺いします。」

刹那たちはそう言うと部屋を後にして浜松にある神威屋敷へと戻った。

「海玄、もし、殿が織田の味方をし、武田が包囲網に加わった時はどうしますか?」

海玄は少しの沈黙の後

「わしの命は殿にもらったものだ。殿について行くだけよ。それが己の息子を殺めることになろうとな。」

「わかりました。半蔵。」

刹那が半蔵を呼ぶとどこからともなく半蔵が現れた。

「今から書く手紙を諏訪の勝頼殿に渡してくれるか。それと真田信綱殿にもだ。」

「承知いたしました。」

刹那はしたためた手紙を半蔵に渡した。

「殿、勝頼殿と信綱殿にどのような書状を?」

「勝頼殿には義信殿がもし織田包囲網に参加し動く場合、どのように動く意志があるかを聞く内容、信綱殿にはそうなった場合の情報の提供を依頼する内容を書いたんだよ。今、武田は義信殿がまとめているが、勝頼殿とは馬が合わないのか諏訪に封じられているような状態にあるからね。」

「殿、そこまで考えていただいて申し訳ない。」

海玄はそう言い頭を下げた。

「海玄が俺について来てくれると言ったんだ。俺もできる限りのことはしたいだけだよ。」

この刹那の行動に左近はこの人はどれだけ家臣を惚れさせれば気が済むのだろうと微笑むのであった。

「丹波もいるね。」

「もちろん。主のそばにおらねば忍びとして名が廃るのでな。」

丹波はそう言いながら部屋の外で紅茶を飲んでいた。

「これを直虎に渡すように配下に言ってくれ。」

刹那は直虎に刹那が戻るまでにしておくことをまとめた指令書を届けるように命じ

「海玄、左近、明日、殿が織田に協力するか、反織田に加わるか、日和見を決め、ことの成り行きを見届けることを選ぶか。どの行動を起こすか正直わからない。」

「つまりはそのどの方向になろうともうまく立ち回れるように行動を考えなければならないというわけですな。」

三人はその後、どのような行動に出るか思案して夜が更けた。

翌日になり、刹那は家康に徳川がこれからどのような方針を取るかを聞きに行った。

「殿、お心は決まりましたか?」

「あぁ。刹那。わしがどのような手段を取ろうが着いてきてくれるか。」

「はい。もちろん。私はあなた様を天下人にするのが役目ですから。」

「ふっ。即答か。さすがは刹那だ。」

家康は一瞬微笑むと真面目な顔に戻り

「刹那、徳川家当主としてお前に命じる。織田を援護するために織田包囲網に参加している諸将を倒せ。」

「はっ。承知致しました。」

こうして徳川家は織田との同盟を優先し反織田軍に敵対することを決めた。
家康はすぐに使者を織田に出し、協力を惜しまないことを知らせた。
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