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第五章~近畿大波乱~
織田包囲網始動2
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「ほっほっほっ。これで忌々しい信長も潰すことができるわ。藤孝、我らに賛同した大名家はいくつある。」
「本願寺、毛利、三好、朝倉、浅井、上杉。そして武田にございます。」
「ほう、武田もこちらにつくことになったか。織田と同盟を結んでおったゆえ武田は無理かと思っておったが。これで上杉、武田が東から岐阜を攻め寄せ、浅井、朝倉が中央を抑え、西からは毛利と本願寺、そして三好の残党が京を目指して進軍してくる。これで織田も終わりじゃ。」
今回の織田包囲網の首謀者である室町幕府15代将軍、足利義昭は満々の笑みを浮かべていた。織田が強大な勢力を有していようがこれだけの大名家を一度に相手するのは不可能だと確信していた。
義昭がそんな目論見をしていた頃、家康と刹那は岐阜に来ていた。
「家康殿、よく来てくれた。礼を言うぞ。」
「何を申されます。我らは同盟国であり、親戚ではございませんか。信長殿に窮地があれば我らはそれを助けるのが筋でございますよ。」
「徳川が味方についてくれたのだ。この包囲網、破らねばならんな。」
「今回岐阜に参ったのは信長殿がどのような対応を考えられておるか伺うためにございます。」
「うむ。当家では毛利に猿を総大将にした羽柴軍を、丹波は光秀に任せ、四国からの三好残党には信雄が率いる丹羽軍が阿波へ攻め、本願寺には信忠率いる滝川軍を、そして浅井、朝倉相手にはわしが率いる軍に前田と柴田を加えて挑むつもりでおった。そこで、徳川には武田の相手を願いたいのだ。」
「相分かり申した。東の脅威は徳川にお任せあれ。」
「それと上杉が武田のほうに参加し上杉、武田の連合軍になるやもしれん。十分に注意してくれ。」
「ありがたき忠告にございます。」
信長はそこまで言うと近江のほうを向きながら
「長政、なぜに裏切ったのだ。我が義弟がなぜ裏切るのだ!!」
裏切った浅井長政への怒りを現わにした。
「信長様、お怒りはごもっともなれど、戦の際は私情を挟まれませぬように。どこで足をすくわれるかわかりませぬゆえ。」
刹那はその信長の姿を見て諌めた。
「そうだな。刹那すまんな。」
「いえ、私は殿が信長様の味方をすると申しましたので、それを実行するまでにございますよ。」
刹那は微笑みを浮かべながらそう言った。
「わしにも刹那のような忠義にあふれた者が家臣に欲しかったわ。」
そう呟く信長であった。
「信長様、一つお聞きしておきたいことがあるのですが。」
「なんだ。言うてみよ。」
「では。当家が武田を倒した暁にはその仕置のすべてをこちらに任せていただきとうございます。」
「ほう。そのようなことか。そのようなことであればわしはなにも言うまい。家康殿の好きになさるがよい。」
それからほかの細かいことの話を終えると家康と刹那は浜松に戻った。
刹那は信長との別れ際に一つの書状を渡していた。
一人になった信長はその書状を見て驚いた。そこにはこれから織田がどのように手を回せば被害を少なく抑えることができるかのヒントが色々と書かれていた。
しかし、その内容を実行するには家臣達の忠誠心が足りないのではないかと考えた信長はそれを実行することはなく、各軍の総大将に指揮権は任せたままにしたのだが。それが後々後悔の種になるとは信長はこの時、知る由もなかった。
西側の敵には信長がすでに兵の配置を考えていたため、刹那は自領の兵のうち7割を浜松に引き連れてくるように記した書状を直虎に送った。
要所となる土地には効率的に兵を置き、最低限の兵だけを残すことで武田との戦に刹那が鍛え上げた兵達を多く使うことができた。留守居役には直盛と藤堂虎高を置き、もし三好勢などが攻め寄せてこようとも歴戦の猛者が返り討ちにするような布陣にしてある。
刹那が書状を送ってから1ヶ月も経たないうちに直虎は兵をまとめて浜松までやってきていた。
「父上、お待たせいたしました。」
「直虎、私の予想よりも早く浜松に来たな。よく兵を統率しておる。」
「ありがとうございます。日々左近や叔父上に指導していただいておりますゆえ。」
「そうか。今回の戦は武田との戦になるが、大丈夫か?」
「はい。松も愚かな兄上など倒してしまいなさいませ。と言ってくれておりますので心配はご無用にございます。」
「ふっ。頼もしい嫁だな。」
そう言いながら笑う刹那と直虎であった。
「これより軍議が行われる。直虎も参加しなさい。」
「良いのですか?」
「あぁ。殿から出すように言われているんだよ。軍議の雰囲気を学ぶいい機会だ。しっかり学びなさい。」
こうして刹那と直虎は揃って浜松城で行われる軍議に参加した。
今回の軍議には刹那を始め徳川の重臣達が勢揃いし、傘下の大名家の主も参加していた。
「今回我らは織田家に協力し織田包囲網を形成する大名家を相手にする。まず当たるのが、武田家だ。以前は友好関係を築いた武田だが、今回は敵だ。皆、情に流されるなとは言わん。武田の友を殺したくなくば味方に引き入れよ。」
「本願寺、毛利、三好、朝倉、浅井、上杉。そして武田にございます。」
「ほう、武田もこちらにつくことになったか。織田と同盟を結んでおったゆえ武田は無理かと思っておったが。これで上杉、武田が東から岐阜を攻め寄せ、浅井、朝倉が中央を抑え、西からは毛利と本願寺、そして三好の残党が京を目指して進軍してくる。これで織田も終わりじゃ。」
今回の織田包囲網の首謀者である室町幕府15代将軍、足利義昭は満々の笑みを浮かべていた。織田が強大な勢力を有していようがこれだけの大名家を一度に相手するのは不可能だと確信していた。
義昭がそんな目論見をしていた頃、家康と刹那は岐阜に来ていた。
「家康殿、よく来てくれた。礼を言うぞ。」
「何を申されます。我らは同盟国であり、親戚ではございませんか。信長殿に窮地があれば我らはそれを助けるのが筋でございますよ。」
「徳川が味方についてくれたのだ。この包囲網、破らねばならんな。」
「今回岐阜に参ったのは信長殿がどのような対応を考えられておるか伺うためにございます。」
「うむ。当家では毛利に猿を総大将にした羽柴軍を、丹波は光秀に任せ、四国からの三好残党には信雄が率いる丹羽軍が阿波へ攻め、本願寺には信忠率いる滝川軍を、そして浅井、朝倉相手にはわしが率いる軍に前田と柴田を加えて挑むつもりでおった。そこで、徳川には武田の相手を願いたいのだ。」
「相分かり申した。東の脅威は徳川にお任せあれ。」
「それと上杉が武田のほうに参加し上杉、武田の連合軍になるやもしれん。十分に注意してくれ。」
「ありがたき忠告にございます。」
信長はそこまで言うと近江のほうを向きながら
「長政、なぜに裏切ったのだ。我が義弟がなぜ裏切るのだ!!」
裏切った浅井長政への怒りを現わにした。
「信長様、お怒りはごもっともなれど、戦の際は私情を挟まれませぬように。どこで足をすくわれるかわかりませぬゆえ。」
刹那はその信長の姿を見て諌めた。
「そうだな。刹那すまんな。」
「いえ、私は殿が信長様の味方をすると申しましたので、それを実行するまでにございますよ。」
刹那は微笑みを浮かべながらそう言った。
「わしにも刹那のような忠義にあふれた者が家臣に欲しかったわ。」
そう呟く信長であった。
「信長様、一つお聞きしておきたいことがあるのですが。」
「なんだ。言うてみよ。」
「では。当家が武田を倒した暁にはその仕置のすべてをこちらに任せていただきとうございます。」
「ほう。そのようなことか。そのようなことであればわしはなにも言うまい。家康殿の好きになさるがよい。」
それからほかの細かいことの話を終えると家康と刹那は浜松に戻った。
刹那は信長との別れ際に一つの書状を渡していた。
一人になった信長はその書状を見て驚いた。そこにはこれから織田がどのように手を回せば被害を少なく抑えることができるかのヒントが色々と書かれていた。
しかし、その内容を実行するには家臣達の忠誠心が足りないのではないかと考えた信長はそれを実行することはなく、各軍の総大将に指揮権は任せたままにしたのだが。それが後々後悔の種になるとは信長はこの時、知る由もなかった。
西側の敵には信長がすでに兵の配置を考えていたため、刹那は自領の兵のうち7割を浜松に引き連れてくるように記した書状を直虎に送った。
要所となる土地には効率的に兵を置き、最低限の兵だけを残すことで武田との戦に刹那が鍛え上げた兵達を多く使うことができた。留守居役には直盛と藤堂虎高を置き、もし三好勢などが攻め寄せてこようとも歴戦の猛者が返り討ちにするような布陣にしてある。
刹那が書状を送ってから1ヶ月も経たないうちに直虎は兵をまとめて浜松までやってきていた。
「父上、お待たせいたしました。」
「直虎、私の予想よりも早く浜松に来たな。よく兵を統率しておる。」
「ありがとうございます。日々左近や叔父上に指導していただいておりますゆえ。」
「そうか。今回の戦は武田との戦になるが、大丈夫か?」
「はい。松も愚かな兄上など倒してしまいなさいませ。と言ってくれておりますので心配はご無用にございます。」
「ふっ。頼もしい嫁だな。」
そう言いながら笑う刹那と直虎であった。
「これより軍議が行われる。直虎も参加しなさい。」
「良いのですか?」
「あぁ。殿から出すように言われているんだよ。軍議の雰囲気を学ぶいい機会だ。しっかり学びなさい。」
こうして刹那と直虎は揃って浜松城で行われる軍議に参加した。
今回の軍議には刹那を始め徳川の重臣達が勢揃いし、傘下の大名家の主も参加していた。
「今回我らは織田家に協力し織田包囲網を形成する大名家を相手にする。まず当たるのが、武田家だ。以前は友好関係を築いた武田だが、今回は敵だ。皆、情に流されるなとは言わん。武田の友を殺したくなくば味方に引き入れよ。」
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