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第五章~近畿大波乱~
織田包囲網始動17
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翌日、支度を済ませると霧山御所に向かった。
霧山御所へは道をきちんと整備し大街道を作ってきたこともあり、馬で二日で霧山御所へと着くことができた。
「殿、お帰りなさいませ。」
「長安、長政殿とお市の方様はどちらにいる。」
「今は手配しておりますお部屋でお休みになられているかと思います。」
「そうか、では身支度を整えたら伺うと伝えてくれ。」
「はっ。」
長安にそう伝えると俺は着替えるためにおとわの元へと向かった。
「殿、お帰りなさいませ。」
「あぁ、ドタバタですまないが。」
「はい。お着替えはこちらに用意しております。」
「ありがとう、助かるよ。」
おとわが用意していた着物に着替えるとすぐに長政殿がいる部屋へと向かった。
「長政殿、お市の方様、刹那にございます。入ってもよろしいですかな?」
「どうぞお入りくだされ。」
長政の返事を聞いた刹那は部屋へと入った。
「この度はご無事でなによりにございました。」
「あぁ。まさか父上に幽閉されるとは思わなかった。これも因果応報かな。刹那殿には妻、市とともに救い出してもらって感謝している。そんな貴殿に図々しいとは百も承知でお願いがある。」
「なんでしょうか。」
「浅井、朝倉攻めが始まると噂で聞いた。どうか、どうかその軍に私を加えてもらえないだろうか。」
長政はそういうと刹那に向かって頭を下げた。
「長政殿、頭をお上げください。」
「お頼み申す。どうかどうか私を軍に加えてくだされ。」
「一つお聞き致します。なぜにその軍に加わりたいのですか?私が納得できなければ殿にお願いすることもできませぬ。仮にも長政殿は浅井家当主、我らが戦うべき家の主なのですからいつ裏切るかわからない状況にあります。その状況で兵の命を預かる立場にある私ははいそうですかと約束はできません。」
「刹那殿の言われることはもっともだ。私が浅井家討伐の軍に入りたいのは父上に考え直してほしい、そして不本意ながら父上の指示に従っている家臣を私の元に呼び命を助けたいからだ。その気持ちに偽りはない。それが叶うならこの命も惜しくないと思っている。」
刹那の問いに長政は自分の本心を刹那の目を見ながら話した。
「長政殿の気持ちはわかりました。しかし、あなたは自分の家臣に刃を向けられますかな?」
その刹那の言葉に長政の顔が曇る。
「説得できれば良いですが、久政殿の気持ちが変わらない。久政殿に付き従う家臣がいた場合、その者らを討たねばなりません。我が徳川家は今回の総大将ではありません。すべての決定権は織田家にあります。そうなった場合、その者らの命はないものと考えるのが妥当ですよ。信長殿が許すとは思えないので。それでも直、あなたはこの軍に加わりたいと言えますか?」
刹那の厳しい言葉に少しの沈黙のうち、長政が応えた。
「それでも私を軍に加えていただきたい。もし家臣を殺すことになろうともなればこそその役目は家臣をまとめることができなかった不甲斐ない私の責任だ。とどめをさしてやるのが筋だ。」
「わかりました。殿には私からお願いをします。ただし、長政殿に兵を与えるわけにはゆきません。私の配下として軍に加わっていただきます。それでもよろしいか?」
「よろしくお頼み申す。」
長政の硬い決意を感じた刹那は長政のお願いを聞き入れることにした。
その後、刹那は海玄、幸隆、丹波に長政のことを話し、明朝浜松に向かうことを伝えた。
「あなた、今回の戦でも必ず生きて帰ってくださいね。子供たちのためにも。」
「あぁ。子供たちの成長は俺も見たいからね。命だけは大切にするよ。それにおとわの悲しむ顔を見たくないからね。おとわに似合うのはいつもの可愛い笑顔だから。」
不安そうにしているおとわに刹那は抱きしめながらそう伝えた。
家族との平和な日を過ごした刹那は出陣の前におとわや子どもたちと家族の時間を過ごしていた。
「殿、支度が整いました。」
「わかった今行く。」
兵からの声にそう返事をすると席を立った。
「御武運を。」
「あぁ。お前達も母の言うことをちゃんと聞いて良い子にしてるんだぞ?」
刹那はそう言って子ども達の頭を一人一人撫でてやった。
それが終わるとおとわの前に立ち、
「おとわ。家のことを頼んだぞ。」
「はいっ。存分にお働きください。」
そう会話を交わすとおとわを抱きしめた。
「あっ、あなたっ。」
「おまじないだ。こうしてまたおとわを抱きしめられるようにな。」
抱きしめられたおとわは優しく刹那を抱きしめ返した。
霧山御所へは道をきちんと整備し大街道を作ってきたこともあり、馬で二日で霧山御所へと着くことができた。
「殿、お帰りなさいませ。」
「長安、長政殿とお市の方様はどちらにいる。」
「今は手配しておりますお部屋でお休みになられているかと思います。」
「そうか、では身支度を整えたら伺うと伝えてくれ。」
「はっ。」
長安にそう伝えると俺は着替えるためにおとわの元へと向かった。
「殿、お帰りなさいませ。」
「あぁ、ドタバタですまないが。」
「はい。お着替えはこちらに用意しております。」
「ありがとう、助かるよ。」
おとわが用意していた着物に着替えるとすぐに長政殿がいる部屋へと向かった。
「長政殿、お市の方様、刹那にございます。入ってもよろしいですかな?」
「どうぞお入りくだされ。」
長政の返事を聞いた刹那は部屋へと入った。
「この度はご無事でなによりにございました。」
「あぁ。まさか父上に幽閉されるとは思わなかった。これも因果応報かな。刹那殿には妻、市とともに救い出してもらって感謝している。そんな貴殿に図々しいとは百も承知でお願いがある。」
「なんでしょうか。」
「浅井、朝倉攻めが始まると噂で聞いた。どうか、どうかその軍に私を加えてもらえないだろうか。」
長政はそういうと刹那に向かって頭を下げた。
「長政殿、頭をお上げください。」
「お頼み申す。どうかどうか私を軍に加えてくだされ。」
「一つお聞き致します。なぜにその軍に加わりたいのですか?私が納得できなければ殿にお願いすることもできませぬ。仮にも長政殿は浅井家当主、我らが戦うべき家の主なのですからいつ裏切るかわからない状況にあります。その状況で兵の命を預かる立場にある私ははいそうですかと約束はできません。」
「刹那殿の言われることはもっともだ。私が浅井家討伐の軍に入りたいのは父上に考え直してほしい、そして不本意ながら父上の指示に従っている家臣を私の元に呼び命を助けたいからだ。その気持ちに偽りはない。それが叶うならこの命も惜しくないと思っている。」
刹那の問いに長政は自分の本心を刹那の目を見ながら話した。
「長政殿の気持ちはわかりました。しかし、あなたは自分の家臣に刃を向けられますかな?」
その刹那の言葉に長政の顔が曇る。
「説得できれば良いですが、久政殿の気持ちが変わらない。久政殿に付き従う家臣がいた場合、その者らを討たねばなりません。我が徳川家は今回の総大将ではありません。すべての決定権は織田家にあります。そうなった場合、その者らの命はないものと考えるのが妥当ですよ。信長殿が許すとは思えないので。それでも直、あなたはこの軍に加わりたいと言えますか?」
刹那の厳しい言葉に少しの沈黙のうち、長政が応えた。
「それでも私を軍に加えていただきたい。もし家臣を殺すことになろうともなればこそその役目は家臣をまとめることができなかった不甲斐ない私の責任だ。とどめをさしてやるのが筋だ。」
「わかりました。殿には私からお願いをします。ただし、長政殿に兵を与えるわけにはゆきません。私の配下として軍に加わっていただきます。それでもよろしいか?」
「よろしくお頼み申す。」
長政の硬い決意を感じた刹那は長政のお願いを聞き入れることにした。
その後、刹那は海玄、幸隆、丹波に長政のことを話し、明朝浜松に向かうことを伝えた。
「あなた、今回の戦でも必ず生きて帰ってくださいね。子供たちのためにも。」
「あぁ。子供たちの成長は俺も見たいからね。命だけは大切にするよ。それにおとわの悲しむ顔を見たくないからね。おとわに似合うのはいつもの可愛い笑顔だから。」
不安そうにしているおとわに刹那は抱きしめながらそう伝えた。
家族との平和な日を過ごした刹那は出陣の前におとわや子どもたちと家族の時間を過ごしていた。
「殿、支度が整いました。」
「わかった今行く。」
兵からの声にそう返事をすると席を立った。
「御武運を。」
「あぁ。お前達も母の言うことをちゃんと聞いて良い子にしてるんだぞ?」
刹那はそう言って子ども達の頭を一人一人撫でてやった。
それが終わるとおとわの前に立ち、
「おとわ。家のことを頼んだぞ。」
「はいっ。存分にお働きください。」
そう会話を交わすとおとわを抱きしめた。
「あっ、あなたっ。」
「おまじないだ。こうしてまたおとわを抱きしめられるようにな。」
抱きしめられたおとわは優しく刹那を抱きしめ返した。
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