チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第六章~徳川の世への布石作り~

三好、朝倉、滅びるってよ3

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「そうか、領地を見渡せば長政が伝えた以上のことが理解できるだろう。義重殿ほどの人物なら後はうまく治めることができるだろうし、長宗我部相手にも劣ることはない。」

「はい。私も義重殿に負けていられぬと思わせられました。」

「長政には領主としての素質がおおいにある。これからも精進を忘れないように。」

「はっ。殿の家臣として恥じぬ武将になって見せます。」

長政にとって義重との出会いはこれまでとてつもない差がある刹那とでは生まれることがなかった競争心を呼び起こしたのである。

それにより長政の成長速度は以前の数倍の早さで知識を飲み込み吸収していくのである。

信孝を刹那の元へ預け勢力拡大が激しい徳川家とのつながりを強めることに成功した信長は越前へと引きこもった朝倉義景の討伐のために軍を再編していた。

先鋒は柴田勝家、総大将には織田信長本人。軍の中には明智光秀、羽柴秀吉、前田利家など早々たる武将を揃えてことに当たることにした。

「北近江が徳川のものとなった。越前は是が非でも織田のものとせねばならん。」

「殿、徳川に北近江をよこせとおっしゃらないのですか?」

普段では見せないような信長の弱気な対応に秀吉が物申した。

「猿、お主は刹那の怖さを理解できなかったのか?」

「ええ。私には勝家殿があそこまで恐れる理由がわかりませぬ。」

農民から織田家の重臣まで出世を遂げた秀吉にとって刹那はすごいと思う相手ではあるものの、恐れるほどの人物ではないと感じている。

織田家当主として、織田家筆頭家老として家をまとめる立場にいた者として責任がある2人は同じ立場にある刹那がどれほどすごいことをひょうひょうとしているかが理解できるために敵に回したらどれだけ危険であるかをきちんと理解している。

この差が後々秀吉と勝家の人生を大きくわけることになるとはこの時の秀吉はまだ知る由もなかった。

「猿よ、おまえがどれだけ偉くなろうが、刹那に手を出すことはならん。良いな?」

信長の威圧的な目線を受けた秀吉はただただ平伏するしかなかった。

しかし、秀吉は平伏しながらも信長は刹那を過大評価しているとしか見ていない。

兵力の再編が終わると信長はすぐさま越前攻めを決行した。
今回は徳川家の力を借りることなく、自力で越前を奪い、越前を織田家のものとする予定であった。

信長が朝倉攻めのために軍を再編していたことは忍びにより情報をもたらされていたために前々から刹那の知るところになっていた。
しかし、織田からの要請がないため、刹那は忍びに織田家の様子を伺わせながらもこちらから行動を起こすつもりはまったくなく。

その間に家族団らん、内政、開発に力を入れていたのである。

信長が朝倉攻めを開始してから三ヶ月ほどで弱体していた朝倉軍は敗れることになった。
三ヶ月という期間で織田家は越前を手に入れたが、その裏には朝倉家の内部分裂が糸を引いていたのである。

久政を見捨てたことで親浅井派の家臣が義景に不信感を抱き、朝倉景鏡を担ぎ上げ織田に内通したのである。
このことがきっかけとなり、まとまりを欠いた大名、朝倉家はここに滅びたのである。

「そうか、報告ありがとう。引き続き織田の情報頼んだよ。」

自室で忍からの報告を受けた刹那はこれからのことを考えるために左近と丹波を呼び織田のことを話した。

「それで、これからどのように動くおつもりで?」

「越前を手に入れた織田はその後に狙うのはどこだと思う。」

「それは本願寺ではないでしょうか。浅井、朝倉と後顧之憂を無くすことが出来た今、本願寺攻めを本格的に始めるものと推察します。」

「わしも左近殿の意見に賛成だ。」

「本願寺は何十万もの信徒を持つ大きな宗教だ。徳川家の中にも信徒はたくさんいる。そのため、丹波には内密に本願寺顕如殿にこの書状を渡してほしい。」

その書状を確認した丹波は刹那の顔を見ながら

「殿、これは面白いことを考える。場合によっては徳川家に居られなくなるやも知れませんぞ。」

「ふっ、そんなこと百も承知だよ。だが、このまま一向宗を無視することはできない。徳川家の士気にも関わりかねないからね。」

「では、本願寺顕如へはわしが繋ぎを作りましょうかの。」

「丹波、頼んだ。」

「はっ。」

「左近はさっき話したことをいつでも行えるように準備を頼む。」

「承知致しました。」

刹那の話が終わると2人は役目を果たすためにその場を離れた。

「父上。少しよろしいでしょうか。」

「直虎か、どうした。」

直虎は部屋に入ると

「さきほどの話、聞こえてしまったのですが、誠に行うのですか?」

「あぁ。今は理解されないかもしれないが、後々には徳川家のためになることだ。」

刹那の言葉を聞いた直虎は

「わかりました。父上がそうおっしゃるのなら実際にそうなるのでしょう。この直虎にも役目があればいつでもお申し付けください。」
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