チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第七章~織田家崩壊~

家中不和

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清州会議が無事に終わった後刹那は自領である伊勢へと戻り内政に勤しんでいたが、清州会議から三ヶ月ほどが経とうとした時丹波から報告が入る。

「殿、羽柴殿が動いている様子、織田家内がなにやらきな臭いのぅ。」

「やはりか、丹波、三法師殿に何かあればすぐに保護して連れてまいれ。そして勝家殿にもそのことは伝えてやれ。我らは表立っては動かない。それで良いな左近。」

「はい。此度は織田家のみで解決してもらいましょう。既に殿は恩を売っておりますのでこれ以上動く必要は最小限のみでよろしいかと思います。」

「半蔵、家康様にもこのことを伝えてくれ。場合によっては家康様に動いてもらわねばならんこともあるかもしれんとな。」

「承知致しました。」

半蔵はそう返事をすると姿を消した。

「半蔵、ご苦労であった。」

「はっ。」

刹那からの知らせを聞いた家康は直親と共にこれからの行動について話を始めた。

「刹那のやつ、今度はどんな面白いことを始めるつもりだ。」

「義兄上のことです、徳川のためになることなのは間違いありますまい。」

「まったく、あやつほど恩賞を与えるのに困る男もおらんわ。領地も望まぬ、側妻にも興味を持たぬ、名声にも興味がないときた。」

「義兄上が望むのは徳川の天下ただひとつだけにございますれば。そのためには大殿には安定した統治を続けていただかねばなりません。」

「わかっておる。直親、本当にお前は刹那に似てきたな。」

「それはなによりのお褒めの言葉でございます。ですが、まだまだ義兄上には叶いませぬので、これからも家康様の元で精進していくつもりでございます。」

「ほっ、ほどほどで良いからな?」

清洲会議で思うように領地を増やすことができなかった秀吉が次に立てた策は自分の陣営に人を引き込み巨大派閥を作り上げることだった。

「後見の役目を取れなければ人を自分の元へ集めれば良い。官兵衛の申したこと、実に理にかなっておる。」

「ありがたきお言葉。」

「わしの呼びかけに応じたものが、わしが当主に推したことを喜んでおる信雄、池田恒興、丹羽長秀、細川藤孝ら。勝家殿のそばにおる滝川一益、織田有楽斎、佐々成政などはこちらには靡かないだろうな。」

「織田家の有力者の半数以上が今や秀吉様の味方にございますれば、残るはご当主である三法師様の身柄だけにございましょう。」

「そうだな。神威め、あの会議では後手に回ったが今回ばかりはわしが上をいってみせるわ。」

「ご油断はなさいますな。あの御仁はほかの武将たちとは違います。半兵衛殿も神威殿だけは迂闊に手を出してはならぬと散々申しておったほどでございますれば。」

「半兵衛。前のわしであればそうかもしれんが、今や織田家でも大きな力を手に入れた。それに半兵衛はいなくなってしまったが、わしには天才軍師の黒田官兵衛がおるのじゃ。なんの問題もあるまい。」

「秀吉様のため、あらゆる策を講じましょうぞ。」

こうして秀吉の織田家乗っ取り計画は着々と進んでいくのであった。

そんな刹那の元には織田家の勢力図が丹波達、忍びによって細かく即座に伝えられており、誤差は距離にもよるが、遠い場所でも3日もあれば情報が刹那の耳に届くほどであった。

「殿、今回はどのようなことをお考えなのですか?」

刹那が子供達と遊んでいると一緒にいたおとわがそう聞いてきた。

「今回は表立って行動をするつもりはないんだ。私は織田家の家臣ではないからね。必要な種は前の会議で蒔いておいたからね。」

「ふふ、あなたがそう笑みを浮かべながら空と遊んでおられるのが問題ない証拠なのでしょうね。」

「あぁ、問題はないと思うよ。私には優秀な家臣達がいるからね。やるべきことはすべて指示をしてあるし、織田家の動きは大体は読めている。」

そんな話をしている時、刹那の元に信孝がやってきた。

「師匠、おくつろぎのところ申し訳ございません。信孝にございます。」

「構わない。入ってくれ。」

信孝が部屋に入ると一枚の書状を刹那に渡した。

「これは?」

「今朝方、勝家から私の元へ届けられたものにございます。中身を確認したところこれはすぐに師匠にお見せしたほうがいいと判断致しまして。」

「わかりました。見させてもらいます。」

刹那が中身を確認するとそこには秀吉の暗躍がついに三法師の身柄を確保するために動き出したという内容が書かれていた。

「ついに動きましたか。」

「いかがいたしましょう。」

信孝の問いに対し刹那は

「信孝は織田家の者としてどうしたいと思っているのですか?」

そう問いで返すのであった。

「織田家の者としてですか。」

普段、織田家を捨てたと言っている信孝にとって刹那からのこの言葉は予想外であり、衝撃であった。

「はい。織田信孝としてのあなたの意見を聞きたいのです。」

信孝は少し考えた後に、

「甥である三法師を救いたいと思います。」

そう答えた。

「そうですか。わかりました。信孝に兵3000を貸し与えます。織田家の者としてあなたがやりたいように行動してみなさい。」

「しっ、師匠。」

「ただし、けして命を粗末にしてはいけません。良いですね?」

「はいっ。必ず。必ず生きて師匠の元へ戻ってまいります。」

信孝は刹那に礼をすると部屋を後にした。

「半蔵。信孝のこと、頼みますよ。」

「承知。」

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