チートな家臣はいかがですか?

織田っち

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第十章~東北統一への道~

東北統一3

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「片倉殿、頭をおあげください。私としても伊達家ほどの名家を潰したくはないのですよ。それに私はこの米沢城城下町を見て伊達政宗殿に興味を持ちました。東北という血縁関係で縛られている土地でこれほどの発展をさせた手腕は大いな功績だと思います。」

刹那が政宗を褒めるのを聞いて少し表情が明るくなる小十郎。

「ですが、会ってみないことには実際にどのような人物なのか、これはわかりません。私の目的はあくまで家康様に天下を取っていただくこと。政宗殿がそれを邪魔する存在なら私は持てる力を全て使ってでも倒さねばなりません。」

刹那の言葉の節々に感じるなんとも言えない圧に小十郎の額には冷や汗が垂れた。

「おっ、お許し願えるならば、明日米沢城にお出でくださいませ。ぜひとも我が殿にお会いしていただきたく思います。」

小十郎の願いに刹那は左近達の顔を見てから

「わかりました。明日、米沢城へお邪魔させていただきます。皆、良いな?」

「「「「「はっ。」」」」」

刹那との約束を取り付けた小十郎は宿を後にした。

「まさか、あの片倉小十郎が出てくるとは思いませんでした。」

「それだけ刹那様のお力を恐れていると言うことではないでしょうか?」

「忠政、私が恐れられても意味はないのですよ?私はあくまで殿の補佐。あなたも殿の家臣という立場で言えば私と変わりません。あなたの恥はひいては殿の恥となるかもしれません。そこを忘れずに行動をするように。」

「はっ。」

翌日、刹那達は小十郎が用意した迎えの使者に連れられて米沢城へと入城した。

「よくおいで下さいました。ただ今当主伊達政宗は大広間にて皆様をお待ちになっております。どうぞこちらへ。」

小十郎に促されて大広間に行くとそこには自らの席に座り待ち構えている若武者の姿があった。

「ようこそおいで下さった。わしが伊達家当主、伊達政宗じゃ。お主が神威刹那殿か?」

「はい、私が徳川家家臣、神威刹那にございます。」

「小十郎、神威殿とわしを会わせた理由を述べよ。」

政宗は小十郎のほうへ目線をやりながらそう問いかけた。

「はっ、政宗様が徳川に与することを良しとしていないのは家中においても分かりきったことなれど私は徳川に敵対するのは当家のためにならずと常々言わせていただいておりました。そしてこの度、徳川家の筆頭家老である神威刹那殿が米沢へ来るという情報を耳にしてこれは殿にお会いいただくべきだと判断して御足労いただきました。」

「またその話か。神威殿には悪いがわしは徳川の下に付くつもりはない。この話し合いは互いにとって無駄な時間にしかならないと思うがな。」

「とっ、殿っ。」

小十郎が主の言葉に焦っていると

「はっはっはっはっ。」

急に刹那が笑い出した。
それを見た政宗と小十郎は驚くしかなかった。

「噂通りの威勢の良さだ。政宗殿のその強者を前にした時でも変わらぬ姿勢。中々のものでございますな。」

「強者、だと。」

「これは失礼。あれほどの城下をこの血縁関係で雁字搦めの東北で作られたほどの人物なら相手との力関係もきちんと把握されているものと思い強者と言う言葉を使いましたが、どうやら、それもわからぬほどの器しかないようだ。相手の力量も判断できぬとは、私もまだまだのようだ。政宗殿、失礼を致しました。」

刹那の政宗を舐めきった発言に若き血気盛んな政宗が耐えられるはずもなく。席の後ろにある刀を持ってそれを抜こうとした。

それにすぐに気付いた謙信と左近は刹那の前に出て刀に手をやった。
それと同時に小十郎が政宗に抱き着き抜刀を阻止した。

「政宗様っ!抜いてはなりませぬっ!」

「小十郎離せっ、ここまで馬鹿にされて黙っていられるかっ!」

「左近、謙信、大丈夫です。」

左近と謙信は刹那の言葉にまた後ろへ戻った。

「政宗殿、ここで刀を抜かれると言うことは徳川家に敵意を向けられる。家康様を亡き者にしようとしていると考えてよろしいですかな?」

政宗は何も言わず今もまだ刀を抜こうとしていた。

「城下であなたの評判を民から聞いて優れた名君になる器の方かと思いましたが、私の言葉程度であのように感情をあらわにするだけでなく刀を抜いてこの場を設けた小十郎殿の顔に泥を塗ろうとしている。これでは本当に私の期待外れだったかもしれませんね。小十郎殿、申し訳ないが本日は失礼させていただきます。」

刹那はそう言うと大広間を後にした。

部屋を出て城を後にしようとしていた刹那の前に一人の侍女が立ちはだかるように刹那達の前にいた。

「神威様、よろしければ城を出られる前に少しお時間をいただけないでしょうか。お会いになっていただきたい方がおります。」

「殿。」

左近が刹那と侍女の間に入るが、それを刹那が手で問題ないと制した。

「案内をしてもらえますかな?」

「こちらでございます。」

侍女に促されて着いていくとそこには一人の男がいた。
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