邪神軍将軍会議第３席兼第３師団方面軍司令官ライザス

暗黒時代到来の予感

近況

　マンデロ領を完全支配してから１００日が経過した。

　コール神殿国は精霊砲を撃っただけだ。

　自ら邪神軍に兵を向ける気はないらしい。

　まあ、もう邪神軍の相手なんてしてられないんだけどな。

　バズ帝国が報復が既に始まってるから。

　だが、それでもコール神殿国に対して何もしないという選択肢はない。

　何故かって？

　あの凄い威力の精霊砲を使おうとしたんだぞ、オレに向けて。

　許す訳がないだろ。





　よってモルダ辺境の蛮族どもを高待遇の傭兵団として雇い入れて、コール神殿国内に放ってやった。

　その数、１０００人。

　蛮族どもの生業は狩猟と略奪だ。

　騎上用の蜥蜴に乗ってマンデロ領を素通りさえるまでもなく、コール神殿国とモルダ辺境は隣接していたので、コール神殿国の国境で略奪していた。

　こちらはマンデロ領で奪った食糧を融通しただけだ。

　邪神軍の第３師団はモルダ辺境との蛮族とは友好関係を着々と築いていた。






　さて、もう１つ、見過ごせない動きがある。

　ラスタロス領の北部を制圧したゴブリン軍団によるイスロラ騎士連合への侵攻だ。

　オレも時々魂回収の為に出向いてるので情勢は逐一把握してる。

　正直、ゴブリン軍団が押していた。

　何せ、指揮してるゴブリンキングが優秀で、10万人にまで数が増えるまで、ラスタロス領の北部内に留めて我慢させてたからな。

　お陰で、10万人のゴブリンが雪崩れ込んでて、イスロラ連合も苦戦中だ。

　ここだけの話、ゴブリン軍団が勝ちそうだった。

　勝因は・・・

　もうイスロラ連合の精鋭が居ないからだ。

　ほら、レーゼル領でドス将軍が苦戦してた人間族の国旗が３つあったのを覚えてるか？

　その１つがイスロラ連合の物で、遠征に出てたんだよ。

　それをオレが倒しててさ。

　そんな訳で、ゴブリン軍団も勝ちそうだった。





　そしてレーゼル領のゴル将軍の部隊は完全に持ち直して、ユール領に再出撃していた。





　後はそうだな。

　オレがダークエルフ族のユーロエス将軍の殺害を黙認した事くらいかな？