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MEMORIES✳1
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世界各国で今流行っているバーチャルゲーム『WORLD✳MEMORIES』
このゲームは、自分が手に入れたり作ったCPで構成し、自分を含めた7人チームでバトルをしたり冒険をするゲームである。
中にはプレイヤー同士で構成したギルドもあり、ギルド同士で戦うギルド戦もある。
そんなギルドには家族のみで構成したギルドがある。そのギルドは、数々の称号などを持ち、この『WORLD✳MEMORIES』のゲーム内のトップクラスに入るギルドである。中にはチートだと騒ぐ者もいれば、チームに入れて欲しいという者もいる。そしてこの俺、篠原啓斗は現在このゲームにどハマりしている。
「ストーリーもイベントもやり尽くしたなぁ…。他にやる事は…」
何か無いかと情報ページをスクロールしていると、"近日大規模なアップデート"を行うという事が書かれているページ欄を見つけた。
このゲームは今でも十分作り込まれているが…それよりも上回る程の大規模なアップデートらしい。色んな機能やバトルの仕方を変えたりとワクワクする様な事が書いてある。
「うわぁ…凄いなぁ。これだけのアップデートだし、暫くはゲーム出来ないかなー?」
日にちを見ようと下へと一気にスクロールする。
『9/5 12:00』
「え?今日?」
驚きのあまり、何度も見直す。
しかし、日にちは変わらない。こんな大規模なアップデートは前もってゲームをプレイ出来ないようになるゲームもあるから心配したが、どうやら大丈夫みたいだ。しかも12:00か。今は11:45ぐらいだから…すぐにって感じだなぁ。
コンソールを閉じ、比較的モンスターの少ない草原に寝そべる。空は青く、本物だと言われても俺は疑わない程の完成度だ。
「綺麗だなぁ…。アップデートしたら、空は変わるかな…」
眠たいなんてゲーム内じゃない事だが、何となくそんな気がして目を瞑る。
暗闇の中に俺は居る。たった一人で立っている。
寂しい。楽しい。悲しいなどの感情は感じない。ただ心地いい金色の麦畑にいる様な気分になる。
そこにはもう1人の俺が後ろを向いている。
ただ静かに、風の流れる音が聞こえる。
夢、空想だと分かっているが、それはなんだか寒気がするほど嫌な気持ち、ソワソワする様な不安でいっぱいになる。
『カチカチ…』
空見じゃない。空想じゃないリアルな音が聞こえる。時計の様に時を刻む音が聞こえる。
俺は草原にいるから、そんな音は時計塔にでも行かないかぎり聞こえない。
目を開けるとそこは、草原でも時計塔でもない時計と歯車と黄色の空間だけでできた場所だった。
地が無く、俺は浮いた状態でいる。
「これは…?大規模なアップデートが始まったというのか?」
『カチカチ…』
時を刻む音が早くなると、世界は吸い込まれるように中心へと引き込まれる。世界全体が地震のような震動を感じる。
一瞬真っ暗になったかと思うと強い光と共にWORLDは生成される。
辺りを見渡す限り俺と同じプレイヤーらしき人物、モンスターはいないみたいだ。
場所も見た事がない。
ゲーム内全体をこんな風にするのは、プレイヤーには出来ないようになっている。
ならば、運営がやったとしか思えない。だが、変だ。
コンソールは開いたり閉じたり出来るが、WORLDチャットが開けない。遠くのプレイヤーとは会話が出来なくなっている。フレンド欄も運営コールも設定、そしてログアウトすら出来なくなっている。
「どういう事だ…?これじゃ、ゲームを終了出来ないじゃないか…」
運営の大規模なアップデートのせいで一時的なバグなのだろうか。
それも考えれるが…。
『ピロリン♪運営からメッセージが届きました☆』
「やっぱりバグなんだな~」
運営からメッセージが来たという事は、不具合の修正情報か、謝罪かだな。
一安心しながらメッセージを開くと俺は固まった。予想外もしない出来事に。
『初めましての方は初めまして。私の名前はZEROと申します。いつもWORLD✳MEMORIESを楽しんで頂き感謝しています。ただ今行われた大規模なアップデートの件ですが、皆様はお気付きの方もいると思いますが、WORLDチャット、運営コール、フレンド欄、設定、ログアウトなどの機能は使えなくなっております。申し訳ございませんが、これは不具合ではごさいません。そしてもう1つ、何故現実世界の建物やWORLD✳MEMORIESをプレイしていない方々がいるのかという疑問ですが、それは現実世界とゲームの世界が連動した。という事です。現実世界とゲームが一体化した今、ログアウトなんて機能はいりませんね。つまりはそういう事です。死ねば復活なんてないただの死。攻撃を受ければ勿論痛覚があるので痛く、血もでます。これはもうゲームではないのです。ただの現実世界です。それと、申し遅れましたが前のゲームで手に入れたCPは全てLOSTさせていただきました。ご了承ください。それでは皆様の大好きなゲームが現実となった世界を堪能してくださいませ☆』
「ふ…ふざけている!」
ゲームが現実になった?何を言っている。そんな事は有り得ない。そんな事は、技術的に非現実的だし第一出来るはずがない。
だが、運営はあながち間違っていない。否定すれば疑問が増える。受け入れれば都合がいい程話が合う。
複雑な気持ちだ。
非現実的で元はゲームだった世界が現実になった今。俺は、どうしたらいいのだろうか…。
空を見上げると、相変わらず本物か分からないほど美しい光景が広がっていた。
このゲームは、自分が手に入れたり作ったCPで構成し、自分を含めた7人チームでバトルをしたり冒険をするゲームである。
中にはプレイヤー同士で構成したギルドもあり、ギルド同士で戦うギルド戦もある。
そんなギルドには家族のみで構成したギルドがある。そのギルドは、数々の称号などを持ち、この『WORLD✳MEMORIES』のゲーム内のトップクラスに入るギルドである。中にはチートだと騒ぐ者もいれば、チームに入れて欲しいという者もいる。そしてこの俺、篠原啓斗は現在このゲームにどハマりしている。
「ストーリーもイベントもやり尽くしたなぁ…。他にやる事は…」
何か無いかと情報ページをスクロールしていると、"近日大規模なアップデート"を行うという事が書かれているページ欄を見つけた。
このゲームは今でも十分作り込まれているが…それよりも上回る程の大規模なアップデートらしい。色んな機能やバトルの仕方を変えたりとワクワクする様な事が書いてある。
「うわぁ…凄いなぁ。これだけのアップデートだし、暫くはゲーム出来ないかなー?」
日にちを見ようと下へと一気にスクロールする。
『9/5 12:00』
「え?今日?」
驚きのあまり、何度も見直す。
しかし、日にちは変わらない。こんな大規模なアップデートは前もってゲームをプレイ出来ないようになるゲームもあるから心配したが、どうやら大丈夫みたいだ。しかも12:00か。今は11:45ぐらいだから…すぐにって感じだなぁ。
コンソールを閉じ、比較的モンスターの少ない草原に寝そべる。空は青く、本物だと言われても俺は疑わない程の完成度だ。
「綺麗だなぁ…。アップデートしたら、空は変わるかな…」
眠たいなんてゲーム内じゃない事だが、何となくそんな気がして目を瞑る。
暗闇の中に俺は居る。たった一人で立っている。
寂しい。楽しい。悲しいなどの感情は感じない。ただ心地いい金色の麦畑にいる様な気分になる。
そこにはもう1人の俺が後ろを向いている。
ただ静かに、風の流れる音が聞こえる。
夢、空想だと分かっているが、それはなんだか寒気がするほど嫌な気持ち、ソワソワする様な不安でいっぱいになる。
『カチカチ…』
空見じゃない。空想じゃないリアルな音が聞こえる。時計の様に時を刻む音が聞こえる。
俺は草原にいるから、そんな音は時計塔にでも行かないかぎり聞こえない。
目を開けるとそこは、草原でも時計塔でもない時計と歯車と黄色の空間だけでできた場所だった。
地が無く、俺は浮いた状態でいる。
「これは…?大規模なアップデートが始まったというのか?」
『カチカチ…』
時を刻む音が早くなると、世界は吸い込まれるように中心へと引き込まれる。世界全体が地震のような震動を感じる。
一瞬真っ暗になったかと思うと強い光と共にWORLDは生成される。
辺りを見渡す限り俺と同じプレイヤーらしき人物、モンスターはいないみたいだ。
場所も見た事がない。
ゲーム内全体をこんな風にするのは、プレイヤーには出来ないようになっている。
ならば、運営がやったとしか思えない。だが、変だ。
コンソールは開いたり閉じたり出来るが、WORLDチャットが開けない。遠くのプレイヤーとは会話が出来なくなっている。フレンド欄も運営コールも設定、そしてログアウトすら出来なくなっている。
「どういう事だ…?これじゃ、ゲームを終了出来ないじゃないか…」
運営の大規模なアップデートのせいで一時的なバグなのだろうか。
それも考えれるが…。
『ピロリン♪運営からメッセージが届きました☆』
「やっぱりバグなんだな~」
運営からメッセージが来たという事は、不具合の修正情報か、謝罪かだな。
一安心しながらメッセージを開くと俺は固まった。予想外もしない出来事に。
『初めましての方は初めまして。私の名前はZEROと申します。いつもWORLD✳MEMORIESを楽しんで頂き感謝しています。ただ今行われた大規模なアップデートの件ですが、皆様はお気付きの方もいると思いますが、WORLDチャット、運営コール、フレンド欄、設定、ログアウトなどの機能は使えなくなっております。申し訳ございませんが、これは不具合ではごさいません。そしてもう1つ、何故現実世界の建物やWORLD✳MEMORIESをプレイしていない方々がいるのかという疑問ですが、それは現実世界とゲームの世界が連動した。という事です。現実世界とゲームが一体化した今、ログアウトなんて機能はいりませんね。つまりはそういう事です。死ねば復活なんてないただの死。攻撃を受ければ勿論痛覚があるので痛く、血もでます。これはもうゲームではないのです。ただの現実世界です。それと、申し遅れましたが前のゲームで手に入れたCPは全てLOSTさせていただきました。ご了承ください。それでは皆様の大好きなゲームが現実となった世界を堪能してくださいませ☆』
「ふ…ふざけている!」
ゲームが現実になった?何を言っている。そんな事は有り得ない。そんな事は、技術的に非現実的だし第一出来るはずがない。
だが、運営はあながち間違っていない。否定すれば疑問が増える。受け入れれば都合がいい程話が合う。
複雑な気持ちだ。
非現実的で元はゲームだった世界が現実になった今。俺は、どうしたらいいのだろうか…。
空を見上げると、相変わらず本物か分からないほど美しい光景が広がっていた。
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