ずっと、君を探してた。

さひこ

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1章:まっさらな旅

城への帰還※

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「ニコラ、おいてめえ聞いてんのか!!俺はお前が辞めるなんて許した覚えは…!!」

私は通信具をはめなおし、に返事を返した。

「聞こえています。だから、音量を下げてください。…というか、3か月も行方をくらませたのにまだ除籍扱いではなかったのですね。」
私が一驚すると、団長はふんっと鼻息を吐き、
「馬鹿野郎。ったりめーだ。『辞めます。』の文一言で辞められるほど、ウチは軽かねーんだよ。何より、お前ほどの腕の騎士はこの国にゃ他にいねえ。だが、帰ったら反省文はうんざりするほど書かすからな。」
そう、私が戻ること前提で話をした。

―――困ったな。申し訳ないことだが、私は戻れない。シュリと旅をする。

正直に言おうとすると、シュリが私の服をくいくいっと引っ張った。
可愛い…と思いながらシュリの可愛い顔を見ると、シュリは眉をハの字に下げて、私を見ていた。

「シュリ…?どうした?何か言いたいことがあるのか?」
シュリの表情に、不安を抱きながら聞くと、やはりというかシュリは私に当惑した様子だった。

「ニコラ、黙って出てきちゃったのか?駄目だろ。流石にみんな困ってると思うぞ…?ニコラみたいに強い人がいきなり黙って抜けると。」
私を困ったやつだと言うかのように断言した。
私は衝撃を受けた。シュリに…失望された?!
どうする?どうすればいい?何をすればシュリは私を見直してくれる?!

しかしシュリは、私にとても簡明なことを言った。

「ニコラ、一度デュドネに戻って、ちゃんと旅に出る許可をもらおう?俺はニコラがついてきてくれると、すっごく助かるよ。」
ね?と私の服をぎゅっと掴んで見上げてきた。

か…可愛い。天使がいる…。

―――私は城へ戻ることに決めた。




*****



警備隊が私たちの松岩場へ到着したのは、団長との連絡のあと1時間ほど後のことだった。
『町のそばに盗賊が出るようになり、治安が悪くなった。』
と、団長の方にも連絡はあったそうで、誰を送るか思案しているところをたまたま私たちが通ったというわけだ。

「お兄さんたち、ありがとうねえ。おかげで無事にこの街につけたよ。」
と、シュリと歓談していたご婦人が私たちにパウンドケーキをくれた。…あのご婦人はどれだけ菓子を持っているんだ。
シュリの話によると、この街に娘さんご夫婦とお孫さんがいるらしい。
最初、「パウンドケーキ、お孫さんにあげてください。」と断っていたが、ご婦人は「まだまだあるから大丈夫よ。」と、笑って答えて去って行った。

盗賊を捉えた報酬は、よほど困っていたのだろう。相場より少し上乗せされていた。
シュリが「俺たち無傷で捕らえられたし、ラッキーだったね。」と笑う。
私たちは街の銀行で路銀以外は世界ギルド連盟の冒険者証に金を預け、デュドネに向けての最後の乗合馬車に乗った。



最後の馬車では、Fランクのスライムや移動中のマンドラゴラなどEランクの魔物しか出てこなかった。これは首都に近い分、ランクの高い魔物は騎士団に狩りつくされているからだろう。
シュリは「体がなまっちゃう!」と言って、馬車の休憩中に私に手合わせをお願いするようになった。
剣を鞘から抜かずに軽く汗を流す程度だったが、私も気分が晴れたし何よりシュリのしなやかな動きには翻弄されそうになることも多く、勉強になることもあった。…有意義な時間だった。

そうこうしているうちに、馬車はデュドネの首都、ユーグへとたどり着いた。




*****




「ニコラ第1番隊隊長殿!!ノルベール国、シルヴェストルよりの特別任務からのご帰還、お疲れ様であります!!」

城門へと向かうと、門番たちが私に向かって一斉に一礼をした。
そうか、私は表向き特別任務扱いとなっているのか。
一人得心していると、門番たちは私の後ろを見て、「この者は…?」とシュリに向かって訝しげに言った。
私がそれに憤り、門番たちに怒気を放つと、門番たちは「ひっ!」と恐れ、しかし改めて聞き直してきた。…私のシュリに向かってぞんざいな扱いをしたことには腹が立つが、その気骨は褒められたものだ。私は門番たちに
「彼はシュリ。私がシルヴェストルから引き抜いてきたSランク冒険者だ。」
と答えると、「ひっ!」と、声を上げ、
「え…Sランク…あの超一流と呼ばれる冒険者の方ですか?」
「隊長のご慧眼に叶った方とは知らず、申し訳ございませんでした!!」
と謝りだしてきた。よし、いいだろう。
「よい。それよりも城門を開けてくれ。」
「「はっっ!!!」」

ギイと音を立て、人の通行用の門が開く。
すると、そこにはやはりというか…

「ニコラああああああ!!てめえ、反省はしてんだろうなああああ?!!」
ゴーティエ団長が仁王立ちして私を待ち構えていた。

「辞表一通で身勝手にやめてしまい申し訳ありませんでした。ここに反省文は書いております。お納めください。」
私は馬車の移動途中で書いていた反省文をゴーティエ団長に渡した。

「おう、受け取ったぜ。…で、済むと思ってんのかああああああ!!!」
ゴーティエ団長は渡した反省文を放り投げながら叫ぶ。反省文がはらはらと舞い、風に乗って散っていく。ああ、せっかく書いたのに。

「てめえ、ちっとも反省してねえみてぇだな?宿舎の部屋はそのままにしてある。荷物置いて半刻後に俺んとこ…って、おい。誰だ?そのちっこいの。」

団長はようやく私のシュリに気が付いたようだ。さっきから緊張しているのか黙っているシュリを私の隣に連れてくる。

「団長。シルヴェストルで出会った私の恋人で、Sランク冒険者のシュリです。どうか、私の補佐として隊に入れてやってくれませんか?」
言うと、団長が急に狼狽えだした。
「え…Sランクだと!?なんでそんな冒険者がぽっとついて…ん?恋人…?」
「はい。私たちは深く愛し合っています。」

シュリの顔がぽっと赤く染まった時、何かがブチリとキレた音がしたので、私はシュリの耳をそっとふさいだ。

「ごるあああああああ!!!人が心配してやってる中で呑気に恋人なんか作ってきやがって!!!うらやま…じゃねえ。猛省しろ!!!猛省えええええええええ!!!!!」

あとで聞いた話、その声は城中を駆け巡っていたらしい。




*****




宿舎にたどり着く。
団長の言っていたとおり、私の部屋は前のままとなっていた。定期的に掃除もしてくれていたのだろう。埃もかぶっておらず、綺麗なものだった。

「ここが、ニコラの部屋なんだ。」
シュリが物珍しそうにきょろきょろと見まわしている。
ああ、私の部屋にシュリがいるだなんて、なんて目の毒なのだろう。団長にさえ呼ばれてなければ、今すぐベッドに押し倒して愛し合いたい。…それは夜の楽しみとして取っておくか。

荷物を簡単に置き終わった私は、不承不承団長の元へ向かおうとした。
するとシュリもトコトコとついてくる。「部屋で待っていていいんだぞ?」と言うと、
「ううん。俺もいいならニコラと一緒に行きたい。…優月の情報も欲しいし。」
そうこぶしを握り締め、こちらをまっすぐ見てきた。

その通りだ。私の知っているユヅキ様とシュリの親友の『ユヅキ』が一緒である可能性が無いわけではないんだ。少しでも早く情報を集めたいし、ユヅキ様にお会いしたいだろう。
「わかった。おいで。」
言うと、シュリはぱっと顔を明るくし、私に抱き着いてきた。
「ありがと。ニコラ。」
そう、私の背中にすりすりと顔を擦り付ける。



―――――――もう、辛抱たまらない。ただでさえ、2週間していなかったんだ。

「シュリッ…!!」
私はシュリをベッドへと押し倒す。
「えっ?ニコラっ?!」
シュリが私に抱き着きながら、驚きながらも顔を赤くする。

シュリの甘い小さな舌を味わいながら、おまんこへと手を伸ばす。
シュリのおまんこは何故かトロトロだ。もしかして、彼も…。

「だって、ニコラの部屋って聞いたら、お腹の奥がキュ…キュンキュンしちゃって…。」
シュリはバレてしまったことに顔が真っ赤だ。

指を舐めしゃぶり、シュリのGスポットを優しく指の腹でなでなでする。
「あ…あん♡だめぇ♡団長さんが…♡♡」
愛液が垂れてきて、指をさらに2本・3本と入れ、かき回し、私は自分の分身を取り出した。

「あん♡だめぇ♡途中で止めれなくなっちゃう♡」
私はぬぷぬぷとシュリのおまんこに分身を突き刺した。

「ああああああああ!!!!!」

シュリのおまんこはもうトロトロのふわふわで、柔らかく私の分身を包み込んだ。…駄目だ!!

びゅるるるるるるるるっっっ!!!!!

「ああっ♡あっつぅい♡♡♡」

最初の一発目がもう出てしまった。
だが、シュリの中にいて、萎えるはずなどない私の分身はすぐにがちがちに硬くなった。

ぬちゅ♡ぬちゅ♡ぬちゅ♡ぬちゅ♡
私は腰をひたすらシュリの中に叩き込むように一心不乱に振り続ける。

「あん♡あふっ♡あああん♡ニコラぁ♡きもちい…♡気持ちいいよぉ♡♡♡」

シュリ♡シュリ♡シュリ♡シュリ♡シュリ♡シュリ♡

なんて可愛いんだ…!!!!!!

びゅるるるるっ♡♡♡びゅーッ♡♡♡びゅーッ♡♡♡

私の分身は言うことを聞かない。2週間も離れ離れだったシュリのおまんこと私のペニスは子宮口でディープキスをして離れなかった。もちろん、口でもディープキスをしている。上でも下でも繋がり合い、気分は最高なのだった。

そうして、シュリの赤い乳首や、果実のような可愛いペニスを可愛がりながらもその後5回ほど出し、さらに高みに上ろうと、腰を振り続けているところで、しびれを切らした団長が私の部屋に押し入ってきてしまった。

「てめえええええ!!!半刻はもうとっくに過ぎてんぞ!!!一体何やって…。」

団長は固まった。

ベッドの上には繋がり合った私たち。シュリの腹には自分で出した白濁が撒かれ、私は団長が来たところで構わず腰を振っている。部屋中には私たちの精のにおいとぐちゅぐちゅという水音。
どう見ても愛し合っている真っ最中の現場だ。
普段は常識のあるシュリも、2週間ぶりのまぐわいに意識が飛んで、
「あへぇぇ♡♡♡もっと、もっと、ぐちゅぐちゅしてぇ♡おちんちん気持ひぃ♡おちんちんもっとちょうらい♡♡♡」
と、私を求め縋りついている。

団長は扉をバンッと勢いよく閉め、

「ばっかやろおおおおおおおおおお!!!!!」
と、叫んだ。
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