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異世界生活編
26.エハヴィルド4日目
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翌朝。
初日と2日目はなんだかんだで気を失うように――実際気を失ったけど――眠ってしまったけど、昨夜は微妙な興奮で眠りが浅かったのか俺は早く目が覚めてしまった。窓の鎧戸を開けると、渓谷の朝だからか今までで一番霧が濃い。それこそ昨日見えた鍛錬用のカカシもほとんど見えないくらいだ。
「これは、やばい……」
ちょっと恐怖感も感じるくらい。ていうのも、後味の悪い映画を思い出しちゃったから……。その考えを頭から追い出そうとブンブンと頭を振って、ちょっとビビりつつも顔でも洗おうと階下に降りる。
すると、ちょうどサディさんが外から玄関に入ってきて、俺はヒャッと飛び上がる。
「なんか、いつも驚かせちゃってるわねぇ」
「すいません! おはようございます。こんな早い時間に外から人が来るとか予想してなかったんで……。霧すごいのにどうしたんですか?」
「野菜の畑に行ってたのよ。ここの朝はいつもこんな感じ。恵みの霧よ」
そうなんだ。一緒に行ったほうが良かったかななんて思っていたら、今日のところは俺は朝食後に薬草畑に連れて行かれることになってた。
ここでの生活に慣れるまでは考えてもらった計画通りに動いたほうがいいよなって思って「わかりました」と返事をして、顔を洗うと少し頭の中もシャッキリするようだった。
部屋に戻ってベッドに腰かけると窓から見えるどんどん明るくなる真っ白な外を眺める。
今日で4日目か……あっちでは行方不明の俺のせいで大騒ぎになってるんだろうな、時間の流れが一緒なら、だけど。正確には俺のせいじゃないけど、そう思っちゃうよね? だって、捜索隊とか出てるかもしれないんだろ? 他人に迷惑をかけないようにって言われて育ってきた身としては考えるだけで胸が痛い。
村からは今は出られないし、手がかりもないし、スマホがあっても連絡もできないし、俺にできることなんて本当に何もない。
生きてるよってことだけでも伝えられたらいいのに。
「イクミ?」
「あ、ルイ。おはよ」
部屋がノックされてルイが顔を覗かせた。ルイの顔を見てモヤモヤしてた気分が引き上げられて少し復活する。
村に着くまではどうやって生活していけばいいんだって不安だったけど、それはルイを始めとするここの良い人たちのおかげでなんとかなった。なるようにしかならないけど、それでも安全が確保できて一応の道を示してもらえるのはめっちゃありがたい。
これからも弱音吐きそうになるだろうけど頑張るしかないよな。
「もうすぐ飯、昨日の残りだけど。つーか、しばらくアレ」
「美味しいから大歓迎だよ」
うちでカレーが続くのと似ててちょっと笑う。でも煮込み系は一度に沢山作るほうが美味しくできるもんね。どこの世界も一緒なんだなぁ。
「あと、これイクミに」
「何?」
「多分、大きさはそのくらいだと」
「あ、服?」
広げてみると古着っぽいスボン? イージーパンツみたいなやつとか貫頭衣みたいな感じのが何組か。古着っぽいとは言っても全然ボロじゃなくて生地自体もサラリとして気持ちいい。綿とか麻とかみたいなのを想像してたけどそういうものじゃなさそう。
ルイに浄化の魔法をかけてもらうと身体だけじゃなくて服もキレイになってるみたいで臭ってはなかったけど、服が貸してもらえるのは正直嬉しいかも。パーカーの左腕の血の染みは取れなかったし破れてるし、なにしろあっちの服は目立つしね。
「ありがとう! 着替える!」
ポイポイと服を脱ぎ捨ててパンイチでズボンを両手で広げてみるけど……けど……股下なっが! 紐がウエストに通っててそれを結ぶタイプだけどさぁ、試しに穿いてみたけどズリズリ……松之廊下……。悲しい。
「裾は直してもらおう」
「ツラ……」
「下はとりあえずイクミのズボンにしとけ」
上は大きすぎるということもなかったから普通に被ってキレイな柄の織物の帯みたいなのを結ぶ。ちょっと普段着のルイと似たような格好になった。
直線に切って縫い合わせたみたいな簡単な作りのやつとか、ちゃんと袖があるやつとか何種類かある。薄手でサラリと軽いのにTシャツにパーカーを着てたのと同じくらい温かくも感じる。不思議だ。
「ズボンのことさえなければ最高だったのに……」
「ブーツの中に穿くものだし動きやすいようにもともと長めだから気にするな。それにイクミが小柄だからしょうがない」
「俺、あっちじゃそこまで小柄じゃないからね!?」
まあ、日本人男性の平均身長には足りてないけどさ。悔しいから足りないのは言わない、でもチビじゃないもん……。
ただ、俺に合わせてズボンの裾直したらもう返せないんじゃないかなって心配。
「イクミ用にするか、子どもに譲ればいいんじゃないか?」
「子ども…………うん、そうだねーー」
棒読みのセリフみたいに宙を眺めて言っちゃったよね。下手すると、その子どもですら俺より脚長いんだろ? ほら、あの子とかさ……。
脚の長さは俺のせいじゃないから。これは血のせいだから。純日本人だから。
「こ、これさ、素材珍しいね?」
悲しくなるから話題を変えてやる……。
「ああ、霧蜘蛛の糸の布だから。この村では珍しくもないが」
「蜘蛛!」
「丈夫で湿気にも強くて温度調整に優れてる」
「おおお……」
それでサラッとしてて温かい感じがするのか。すごいな、蜘蛛。
いや、でもホント異世界だなぁ。その霧蜘蛛って魔物なのかなってちょっと考えてたんだけど違うんだって。繁殖させて糸を回収してるって言うんだから驚いたよ。
あっちでいう絹的扱いなのかな。蚕……は、悪いやつじゃないのはわかってる……けど、ほら、俺には、ね? 制作過程は別として絹製品はいいと思うよ、うん。
「珍しくないっていうけどさ、なんか俺からしたら珍しい貴重な布のようにも思えちゃうんだけどなぁ」
「俺としてはイクミの持ってたテント? とかいうのの布のほうがよっぽど不思議だったが。朝、表面を水滴が丸く弾かれていくのを見た」
「あー、撥水コーティングされてるからねぇ」
「ハッスイコー?」
なんだそれみたいな顔してルイが少し首を傾げてる。わかるわけないか。俺もあのコーティングの仕組みは調べたことがないからわからない。
「水を弾く加工だよ」
「なるほど……よほど濡れたら魔法で乾かせばいいから元から弾くって発想はなかったな。それ、面白いかもな」
そ、そうか。こんな霧ばっかりのところだからなんか対策とかあるのかと思ってたけど、やっぱり魔法だったか。
ワチャワチャ話してたらちょっと時間経ちすぎてた。ルイと一緒に階下に降りると村長とサディさんが待ってたよ……ごめんなさい。
「あら、イクミくん似合ってるじゃない」
「サディさん、あとで下の裾直してやってほしい」
「……すいません、アレ丈長すぎて……」
サディさんはニコニコといいわよーと言って朝食を出してくれた。
これも2日目のカレーみたいに美味しく感じるのかな、昨日十分美味しかったけど。
初日と2日目はなんだかんだで気を失うように――実際気を失ったけど――眠ってしまったけど、昨夜は微妙な興奮で眠りが浅かったのか俺は早く目が覚めてしまった。窓の鎧戸を開けると、渓谷の朝だからか今までで一番霧が濃い。それこそ昨日見えた鍛錬用のカカシもほとんど見えないくらいだ。
「これは、やばい……」
ちょっと恐怖感も感じるくらい。ていうのも、後味の悪い映画を思い出しちゃったから……。その考えを頭から追い出そうとブンブンと頭を振って、ちょっとビビりつつも顔でも洗おうと階下に降りる。
すると、ちょうどサディさんが外から玄関に入ってきて、俺はヒャッと飛び上がる。
「なんか、いつも驚かせちゃってるわねぇ」
「すいません! おはようございます。こんな早い時間に外から人が来るとか予想してなかったんで……。霧すごいのにどうしたんですか?」
「野菜の畑に行ってたのよ。ここの朝はいつもこんな感じ。恵みの霧よ」
そうなんだ。一緒に行ったほうが良かったかななんて思っていたら、今日のところは俺は朝食後に薬草畑に連れて行かれることになってた。
ここでの生活に慣れるまでは考えてもらった計画通りに動いたほうがいいよなって思って「わかりました」と返事をして、顔を洗うと少し頭の中もシャッキリするようだった。
部屋に戻ってベッドに腰かけると窓から見えるどんどん明るくなる真っ白な外を眺める。
今日で4日目か……あっちでは行方不明の俺のせいで大騒ぎになってるんだろうな、時間の流れが一緒なら、だけど。正確には俺のせいじゃないけど、そう思っちゃうよね? だって、捜索隊とか出てるかもしれないんだろ? 他人に迷惑をかけないようにって言われて育ってきた身としては考えるだけで胸が痛い。
村からは今は出られないし、手がかりもないし、スマホがあっても連絡もできないし、俺にできることなんて本当に何もない。
生きてるよってことだけでも伝えられたらいいのに。
「イクミ?」
「あ、ルイ。おはよ」
部屋がノックされてルイが顔を覗かせた。ルイの顔を見てモヤモヤしてた気分が引き上げられて少し復活する。
村に着くまではどうやって生活していけばいいんだって不安だったけど、それはルイを始めとするここの良い人たちのおかげでなんとかなった。なるようにしかならないけど、それでも安全が確保できて一応の道を示してもらえるのはめっちゃありがたい。
これからも弱音吐きそうになるだろうけど頑張るしかないよな。
「もうすぐ飯、昨日の残りだけど。つーか、しばらくアレ」
「美味しいから大歓迎だよ」
うちでカレーが続くのと似ててちょっと笑う。でも煮込み系は一度に沢山作るほうが美味しくできるもんね。どこの世界も一緒なんだなぁ。
「あと、これイクミに」
「何?」
「多分、大きさはそのくらいだと」
「あ、服?」
広げてみると古着っぽいスボン? イージーパンツみたいなやつとか貫頭衣みたいな感じのが何組か。古着っぽいとは言っても全然ボロじゃなくて生地自体もサラリとして気持ちいい。綿とか麻とかみたいなのを想像してたけどそういうものじゃなさそう。
ルイに浄化の魔法をかけてもらうと身体だけじゃなくて服もキレイになってるみたいで臭ってはなかったけど、服が貸してもらえるのは正直嬉しいかも。パーカーの左腕の血の染みは取れなかったし破れてるし、なにしろあっちの服は目立つしね。
「ありがとう! 着替える!」
ポイポイと服を脱ぎ捨ててパンイチでズボンを両手で広げてみるけど……けど……股下なっが! 紐がウエストに通っててそれを結ぶタイプだけどさぁ、試しに穿いてみたけどズリズリ……松之廊下……。悲しい。
「裾は直してもらおう」
「ツラ……」
「下はとりあえずイクミのズボンにしとけ」
上は大きすぎるということもなかったから普通に被ってキレイな柄の織物の帯みたいなのを結ぶ。ちょっと普段着のルイと似たような格好になった。
直線に切って縫い合わせたみたいな簡単な作りのやつとか、ちゃんと袖があるやつとか何種類かある。薄手でサラリと軽いのにTシャツにパーカーを着てたのと同じくらい温かくも感じる。不思議だ。
「ズボンのことさえなければ最高だったのに……」
「ブーツの中に穿くものだし動きやすいようにもともと長めだから気にするな。それにイクミが小柄だからしょうがない」
「俺、あっちじゃそこまで小柄じゃないからね!?」
まあ、日本人男性の平均身長には足りてないけどさ。悔しいから足りないのは言わない、でもチビじゃないもん……。
ただ、俺に合わせてズボンの裾直したらもう返せないんじゃないかなって心配。
「イクミ用にするか、子どもに譲ればいいんじゃないか?」
「子ども…………うん、そうだねーー」
棒読みのセリフみたいに宙を眺めて言っちゃったよね。下手すると、その子どもですら俺より脚長いんだろ? ほら、あの子とかさ……。
脚の長さは俺のせいじゃないから。これは血のせいだから。純日本人だから。
「こ、これさ、素材珍しいね?」
悲しくなるから話題を変えてやる……。
「ああ、霧蜘蛛の糸の布だから。この村では珍しくもないが」
「蜘蛛!」
「丈夫で湿気にも強くて温度調整に優れてる」
「おおお……」
それでサラッとしてて温かい感じがするのか。すごいな、蜘蛛。
いや、でもホント異世界だなぁ。その霧蜘蛛って魔物なのかなってちょっと考えてたんだけど違うんだって。繁殖させて糸を回収してるって言うんだから驚いたよ。
あっちでいう絹的扱いなのかな。蚕……は、悪いやつじゃないのはわかってる……けど、ほら、俺には、ね? 制作過程は別として絹製品はいいと思うよ、うん。
「珍しくないっていうけどさ、なんか俺からしたら珍しい貴重な布のようにも思えちゃうんだけどなぁ」
「俺としてはイクミの持ってたテント? とかいうのの布のほうがよっぽど不思議だったが。朝、表面を水滴が丸く弾かれていくのを見た」
「あー、撥水コーティングされてるからねぇ」
「ハッスイコー?」
なんだそれみたいな顔してルイが少し首を傾げてる。わかるわけないか。俺もあのコーティングの仕組みは調べたことがないからわからない。
「水を弾く加工だよ」
「なるほど……よほど濡れたら魔法で乾かせばいいから元から弾くって発想はなかったな。それ、面白いかもな」
そ、そうか。こんな霧ばっかりのところだからなんか対策とかあるのかと思ってたけど、やっぱり魔法だったか。
ワチャワチャ話してたらちょっと時間経ちすぎてた。ルイと一緒に階下に降りると村長とサディさんが待ってたよ……ごめんなさい。
「あら、イクミくん似合ってるじゃない」
「サディさん、あとで下の裾直してやってほしい」
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