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ユーキと管理人の出会い
おまじない
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朝6時。
喫茶「月猫」では、早朝から誠一郎がケーキを焼いている。
生地の焼ける香ばしい匂いが朝のシンとした空気に溶け込む。
通勤途中のサラリーマンや、学生がそんな匂いに誘われて扉を開けるのだ。
「……。」
今日は、何事も無く起きることができた…気がする。
朝7時。
目覚めたユーキは衣服を整える。
基本、毎朝この時間には起床し、メールのチェック。
なんだかんだで忘れられがちだが、彼は一応高校一年生だ。
通信制の学校なのでネットを使って授業を受ける、その傍執筆…という器用な事をしている。
…あー、編集殿がまた焦っているなあ。
メールを見返してユーキはため息をつく。
彼を担当している編集者は、まあ。若いというのもあるが、なかなか断れないたちの様子で他の編集者がお手上げ状態の作家の担当を押し付けられているとか、…いないとか。
「…何か、お手伝い出来ることがあれば言ってください……と。」
…彼には辞めて欲しくないからねー、頑張ってもらわないと。
メールチェックをしながら着替えをし、顔を洗ってから朝食を食べに店に顔を出す。
いつも通り、洗面台の扉を開ける。
「ふぁ…おはようございますっす、ユーキさん」
朝7時30分。
…店まで、ユーキの叫びが響いて行った。
第4話 「おまじない」
「今の、ユーキ君の声じゃないかい?マスター」
朝食に訪れていたあいりの父はコーヒーを飲む手を止めた。
「…何事でしょうか…すみません、ちょっと見てきます」
幸い、店には昔からの顔なじみのお客ばかりだったので、「見てきなよ」という言葉に甘えて誠一郎は二階にあるユーキの部屋へと向かった。
「ユーキさん…どうかしましたか?」
洗面所の扉近くにある階段に座り込んでいるユーキが誠一郎に気づき手をひらひらとあげて応えた。
「誠一郎…おはようー、ごめんね…変な大声をだして」
「おはようございます、まぁ…お客様が驚いていたので」
「悪いことしちゃったなー…準備したらすぐ降りるよ…」
「一体何があったんですか?」
ユーキが洗面所を指差してため息をつく。
「あ、おまたせしましたーっす!誠一郎さんもおはようございますっす」
出てきたのはシャワーを浴びてきたハルだった。
ああ…、と誠一郎は状況を理解した。
「…とにかく、お二人とも準備ができたらお店に降りてきてくださいね」
朝8時。
「おどろかせてしまってすみませんでした…」
いーよいーよ!とあいりの父は笑い飛ばし、店を出て行った。
「まぁ、お客様からは許してもらえましたし、朝ごはん、食べちゃってください」
目玉焼きにベーコン…パンにスープと二人掛けのテーブルに料理が並ぶ。
「おおおお!うまそうっすね!ユーキさん!!」
ユーキの向かいには、ハルが何事も無かったように座った。
「いや、ほんと…気にしてないのな…お前」
「だって、鍵かけ忘れてたのは私ですし、こちらこそ驚かせちゃってごめんなさいっす」
「そういえば…あいりちゃんのお父さんに、あいりちゃんへ今日の放課後お店にきてもらえるように頼んでおきましたよ。ちょうどお母さんが仕事で遅くなるとかで、お父さんが帰ってくるまで家に一人で居させるのもって心配してたところだったようで」
「ありがとう、じゃあパパさんが迎えに来るまでお店であいりちゃんを見とけばいいのなー」
「じゃあ、昨日の詳しいお話、聞けるかもっすね!私、学校遅刻しそうなんで、行ってきますっす!」
バタバタっとハルがお店を出て行った。
「そっか…普通に学校に通ってるんだー…」
「ユーキさんも学校に通ってみたいですか?」
「俺はいーよ…ハルとは年が一緒だったなぁと思ってさ」
「…そうですか…、今日のご予定は?」
「とりあえず、あいりちゃんが来るまでいつも通り…かなぁ、奥の席使ってもいい?」
「はい、どうぞ」
昼13時。
「んー…。」
なかなか文書がまとまらない…と、ユーキが頭を抱えていた。
ちなみに奥の席…というのは、お客様からは見えづらい角の席で、本棚の陰に隠れている。
カウンターにいる誠一郎からは見えやすい位置で、常連さんになるとやっとユーキが毎日そこで執筆していることに気づく。
近くの会社のサラリーマンがランチで慌ただしく食べて出て行った…落ち着いた頃。
来店を知らせる、扉のベルが鳴る。
「いらっしゃいませ。」
誠一郎はいつも通り、お客に声をかけた。
「どうも…コーヒー、ホットで」
「かしこまりました」
赤い長髪で黒ずくめな、細身の男性のようだ。
黙って後ろから見れば女性に見えなくもない。そんな体型だった。
赤い長髪の男は柔らかい表情で、誠一郎がコーヒーを入れる様子を眺めている。
「最近越してきたんですが…この店は長いんですか?」
「5年…になります。おかげさまで…はいホットコーヒーです。」
「そうですか…いい雰囲気の店だなぁって思いまして、少し前から目をつけていたんですよ…うん。やっぱりコーヒーも美味しい」
「ありがとうございます」
男は、ふう…と一息ついて店内を見渡す。
「…奥の彼はバイトさん?」
「いえ…私の親戚の子で、忙しい時は手伝ってもらっているんですよ」
「へえ…そうなんですか」
ユーキは執筆に集中しているのか、男に気づいた様子はない。
ユーキがやたら気になるようだった。
「…課題に集中しているようですね、ああなれば喉が渇いたりしない限りこちらに気づかないと思いますよ」
「そうですか、ちょっとお話してみたいと思いましたが…次の機会にしましょう」
…男は会計を済ませ「また来ます」と言って出て行った。
15時。
「いやっほうー!ユーキ!元気してたかい?」
「おや、管理人さんこんにちは、…ユーキさん今、執筆中でして。もうすぐ終わると思いますよ」
「おおう、そうかい。じゃあ…あいりちゃんが来るのと、天使殿が来るのと…ユーキの仕事が終わるの、どちらが先か賭けでもどうだい誠一郎?」
「その前にコーヒーはいかがですか?」
「いいね~☆いただくよ!天使殿が美味しそうに飲んでるホットコーヒーをくれるかい?」
「おや、てっきり管理人さんは甘党だと思っていましたが…ブラックで?」
「たまにはほろ苦いブラックな気分も悪くないだろう?」
来客を知らせるベルが響いた。
「こんにちはますたー!きょうはよろしくおねがいします!」
「おやおや、賭ける前にあいりちゃんが一番のりだ!」
…17時。
「よっしゃー!!終わったーー!!!誠一郎、コーヒーくれるか…ってあれ?」
「やあ、ユーキ。残念ながら君は最下位だ」
「なんの話だよ」
一同はすでに喫茶「月猫」に集まっていた。
「ユーキお兄ちゃんおつかれさま!はいコーヒー」
あいりが小さいトレーでコーヒーを運んで来た。
「おお、あいりちゃん気がきくね~、ありがとう」
「かんりにんさんにいろんなほんをよんでもらったんだー!」
「あいりちゃんは本が大好きなんだってー、ユーキにも読んであげようか?」
「はいはい、今度ね~。であいりちゃんの言ってた「おまじない」の話は?」
「ユーキ、こっちに来いまずはこれをみてくれ」
カマエルの手元には何枚かの写真があった。
どれもコルクで栓ができる小さい空き瓶のようだ。
「あいりちゃんの言ってたおまじないの跡だ」
「いや、跡って。これで何するんだ?」
「このびんにね、ようせいさんをいれてもらってそれをおまもりにするんだって」
あいりが顔を覗かせて、おまじないの説明をしてくれた。
まず栓ができる小さな小瓶を用意する。
裏山にある祠に行って願いを三回唱え、小瓶を一晩置いて帰る。
翌日、小瓶を取りに行き、それを持ち歩く。
…以上だそうだ。
「…中に何か入っている?とか。」
「いや、もぬけの殻だ。何か液体が入っていたわけでもない…ただ」
「おともだちがいってたの。びんがあいたとき、ぱっとひかったんだって」
「空いた後にその子のお願い事がかなったんだってさー!あいりちゃん、次はどのお話がいいかい?」
管理人の声かけにあいりが喜んで駆けていった。
「ちなみにお前さんが熱中してる間にそのお友達は助けて置いた。瘴気に当てられて体調を崩していたようだ。おそらく他の子供たちも同じ状態だろう…ラファエルに手配してその子たちの処置は任せておいた」
「…さすがおっちゃん、仕事が早い」
「ユーキ、お前さんに頼みたいのは…」
「…そのおまじないをみんなの記憶から取り除く…とか?」
「いや逆にそのおまじないはガセネタだと記憶させる…ってのはどうか?…昨夜イストワールと考えてみたんだが、お前さんの体に支障が無い選択をさせた方が…ってな」
「過保護になったなーイストのやつ。まあ気遣ってくれてありがたいけどね。でもこの選択は後回しにしてもいいかな?」
「後回しにって…何からやるつもりなんだ?」
「もちろん、根本を叩く」
ユーキが考えた作戦は至ってシンプル。
誰かが囮になって、このおまじないを実行する。
他の者は囮を影から護衛、待機。
「その囮は俺がやる…現時点で一番仕事してないの俺だしねー」
「ちょっとまってください、幾ら何でも危険過ぎます…!」
ユーキの第一の護衛である誠一郎は不安を隠せない。
「天使のおっちゃん、ここは私の出番じゃ無いっすか?」
ハルは自分が囮になる、と申し出る。
「…んー…。」カマエルはどうしたものかと腕を組む。
「僕がやるよ」
あいりの相手をしていた管理人だった。
「その役目、僕にやらせてほしい」
続く→
喫茶「月猫」では、早朝から誠一郎がケーキを焼いている。
生地の焼ける香ばしい匂いが朝のシンとした空気に溶け込む。
通勤途中のサラリーマンや、学生がそんな匂いに誘われて扉を開けるのだ。
「……。」
今日は、何事も無く起きることができた…気がする。
朝7時。
目覚めたユーキは衣服を整える。
基本、毎朝この時間には起床し、メールのチェック。
なんだかんだで忘れられがちだが、彼は一応高校一年生だ。
通信制の学校なのでネットを使って授業を受ける、その傍執筆…という器用な事をしている。
…あー、編集殿がまた焦っているなあ。
メールを見返してユーキはため息をつく。
彼を担当している編集者は、まあ。若いというのもあるが、なかなか断れないたちの様子で他の編集者がお手上げ状態の作家の担当を押し付けられているとか、…いないとか。
「…何か、お手伝い出来ることがあれば言ってください……と。」
…彼には辞めて欲しくないからねー、頑張ってもらわないと。
メールチェックをしながら着替えをし、顔を洗ってから朝食を食べに店に顔を出す。
いつも通り、洗面台の扉を開ける。
「ふぁ…おはようございますっす、ユーキさん」
朝7時30分。
…店まで、ユーキの叫びが響いて行った。
第4話 「おまじない」
「今の、ユーキ君の声じゃないかい?マスター」
朝食に訪れていたあいりの父はコーヒーを飲む手を止めた。
「…何事でしょうか…すみません、ちょっと見てきます」
幸い、店には昔からの顔なじみのお客ばかりだったので、「見てきなよ」という言葉に甘えて誠一郎は二階にあるユーキの部屋へと向かった。
「ユーキさん…どうかしましたか?」
洗面所の扉近くにある階段に座り込んでいるユーキが誠一郎に気づき手をひらひらとあげて応えた。
「誠一郎…おはようー、ごめんね…変な大声をだして」
「おはようございます、まぁ…お客様が驚いていたので」
「悪いことしちゃったなー…準備したらすぐ降りるよ…」
「一体何があったんですか?」
ユーキが洗面所を指差してため息をつく。
「あ、おまたせしましたーっす!誠一郎さんもおはようございますっす」
出てきたのはシャワーを浴びてきたハルだった。
ああ…、と誠一郎は状況を理解した。
「…とにかく、お二人とも準備ができたらお店に降りてきてくださいね」
朝8時。
「おどろかせてしまってすみませんでした…」
いーよいーよ!とあいりの父は笑い飛ばし、店を出て行った。
「まぁ、お客様からは許してもらえましたし、朝ごはん、食べちゃってください」
目玉焼きにベーコン…パンにスープと二人掛けのテーブルに料理が並ぶ。
「おおおお!うまそうっすね!ユーキさん!!」
ユーキの向かいには、ハルが何事も無かったように座った。
「いや、ほんと…気にしてないのな…お前」
「だって、鍵かけ忘れてたのは私ですし、こちらこそ驚かせちゃってごめんなさいっす」
「そういえば…あいりちゃんのお父さんに、あいりちゃんへ今日の放課後お店にきてもらえるように頼んでおきましたよ。ちょうどお母さんが仕事で遅くなるとかで、お父さんが帰ってくるまで家に一人で居させるのもって心配してたところだったようで」
「ありがとう、じゃあパパさんが迎えに来るまでお店であいりちゃんを見とけばいいのなー」
「じゃあ、昨日の詳しいお話、聞けるかもっすね!私、学校遅刻しそうなんで、行ってきますっす!」
バタバタっとハルがお店を出て行った。
「そっか…普通に学校に通ってるんだー…」
「ユーキさんも学校に通ってみたいですか?」
「俺はいーよ…ハルとは年が一緒だったなぁと思ってさ」
「…そうですか…、今日のご予定は?」
「とりあえず、あいりちゃんが来るまでいつも通り…かなぁ、奥の席使ってもいい?」
「はい、どうぞ」
昼13時。
「んー…。」
なかなか文書がまとまらない…と、ユーキが頭を抱えていた。
ちなみに奥の席…というのは、お客様からは見えづらい角の席で、本棚の陰に隠れている。
カウンターにいる誠一郎からは見えやすい位置で、常連さんになるとやっとユーキが毎日そこで執筆していることに気づく。
近くの会社のサラリーマンがランチで慌ただしく食べて出て行った…落ち着いた頃。
来店を知らせる、扉のベルが鳴る。
「いらっしゃいませ。」
誠一郎はいつも通り、お客に声をかけた。
「どうも…コーヒー、ホットで」
「かしこまりました」
赤い長髪で黒ずくめな、細身の男性のようだ。
黙って後ろから見れば女性に見えなくもない。そんな体型だった。
赤い長髪の男は柔らかい表情で、誠一郎がコーヒーを入れる様子を眺めている。
「最近越してきたんですが…この店は長いんですか?」
「5年…になります。おかげさまで…はいホットコーヒーです。」
「そうですか…いい雰囲気の店だなぁって思いまして、少し前から目をつけていたんですよ…うん。やっぱりコーヒーも美味しい」
「ありがとうございます」
男は、ふう…と一息ついて店内を見渡す。
「…奥の彼はバイトさん?」
「いえ…私の親戚の子で、忙しい時は手伝ってもらっているんですよ」
「へえ…そうなんですか」
ユーキは執筆に集中しているのか、男に気づいた様子はない。
ユーキがやたら気になるようだった。
「…課題に集中しているようですね、ああなれば喉が渇いたりしない限りこちらに気づかないと思いますよ」
「そうですか、ちょっとお話してみたいと思いましたが…次の機会にしましょう」
…男は会計を済ませ「また来ます」と言って出て行った。
15時。
「いやっほうー!ユーキ!元気してたかい?」
「おや、管理人さんこんにちは、…ユーキさん今、執筆中でして。もうすぐ終わると思いますよ」
「おおう、そうかい。じゃあ…あいりちゃんが来るのと、天使殿が来るのと…ユーキの仕事が終わるの、どちらが先か賭けでもどうだい誠一郎?」
「その前にコーヒーはいかがですか?」
「いいね~☆いただくよ!天使殿が美味しそうに飲んでるホットコーヒーをくれるかい?」
「おや、てっきり管理人さんは甘党だと思っていましたが…ブラックで?」
「たまにはほろ苦いブラックな気分も悪くないだろう?」
来客を知らせるベルが響いた。
「こんにちはますたー!きょうはよろしくおねがいします!」
「おやおや、賭ける前にあいりちゃんが一番のりだ!」
…17時。
「よっしゃー!!終わったーー!!!誠一郎、コーヒーくれるか…ってあれ?」
「やあ、ユーキ。残念ながら君は最下位だ」
「なんの話だよ」
一同はすでに喫茶「月猫」に集まっていた。
「ユーキお兄ちゃんおつかれさま!はいコーヒー」
あいりが小さいトレーでコーヒーを運んで来た。
「おお、あいりちゃん気がきくね~、ありがとう」
「かんりにんさんにいろんなほんをよんでもらったんだー!」
「あいりちゃんは本が大好きなんだってー、ユーキにも読んであげようか?」
「はいはい、今度ね~。であいりちゃんの言ってた「おまじない」の話は?」
「ユーキ、こっちに来いまずはこれをみてくれ」
カマエルの手元には何枚かの写真があった。
どれもコルクで栓ができる小さい空き瓶のようだ。
「あいりちゃんの言ってたおまじないの跡だ」
「いや、跡って。これで何するんだ?」
「このびんにね、ようせいさんをいれてもらってそれをおまもりにするんだって」
あいりが顔を覗かせて、おまじないの説明をしてくれた。
まず栓ができる小さな小瓶を用意する。
裏山にある祠に行って願いを三回唱え、小瓶を一晩置いて帰る。
翌日、小瓶を取りに行き、それを持ち歩く。
…以上だそうだ。
「…中に何か入っている?とか。」
「いや、もぬけの殻だ。何か液体が入っていたわけでもない…ただ」
「おともだちがいってたの。びんがあいたとき、ぱっとひかったんだって」
「空いた後にその子のお願い事がかなったんだってさー!あいりちゃん、次はどのお話がいいかい?」
管理人の声かけにあいりが喜んで駆けていった。
「ちなみにお前さんが熱中してる間にそのお友達は助けて置いた。瘴気に当てられて体調を崩していたようだ。おそらく他の子供たちも同じ状態だろう…ラファエルに手配してその子たちの処置は任せておいた」
「…さすがおっちゃん、仕事が早い」
「ユーキ、お前さんに頼みたいのは…」
「…そのおまじないをみんなの記憶から取り除く…とか?」
「いや逆にそのおまじないはガセネタだと記憶させる…ってのはどうか?…昨夜イストワールと考えてみたんだが、お前さんの体に支障が無い選択をさせた方が…ってな」
「過保護になったなーイストのやつ。まあ気遣ってくれてありがたいけどね。でもこの選択は後回しにしてもいいかな?」
「後回しにって…何からやるつもりなんだ?」
「もちろん、根本を叩く」
ユーキが考えた作戦は至ってシンプル。
誰かが囮になって、このおまじないを実行する。
他の者は囮を影から護衛、待機。
「その囮は俺がやる…現時点で一番仕事してないの俺だしねー」
「ちょっとまってください、幾ら何でも危険過ぎます…!」
ユーキの第一の護衛である誠一郎は不安を隠せない。
「天使のおっちゃん、ここは私の出番じゃ無いっすか?」
ハルは自分が囮になる、と申し出る。
「…んー…。」カマエルはどうしたものかと腕を組む。
「僕がやるよ」
あいりの相手をしていた管理人だった。
「その役目、僕にやらせてほしい」
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