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七 大守家への招待
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――十和はいまもあの家に住みつづけていて、そこには十和の家族がいるんだ。
鹿妻はそう説明した。
それはどうやら自ら作ったアイテールの家族と十和が暮らしつづけているということらしい。
鹿妻の話によれば、この直径一キロに渡って存在しつづける霧自体も十和のアイテールのようなものなのだ。
そこではなにが起こるかわからない。
だから慧にせめて平静を保つよう鹿妻は忠告したのだ。
他人のアイテールのなかで、激しい感情がどういった作用をもたらすか、まだわかっていない。
霧はひどく深く、住宅街はまるで幻想のなかでまどろむようにおぼろげだ。
だが、本当にここは十和のアイテールのなかだというのだろうか。
慧はにわかには信じられない。
アイテールを思いのままに操作するにはかなりの集中力が必要とされる。
だから戦闘で利用されるアイテールのイメージは固定化され、触媒と接触していなければならない。
触媒から離れたアイテールはひどく脆いものなのだ。
それなのに、この霧は、十和がこの街を離れても、消えずに存在している。
それにきっと十和の家族も。
「とーちゃーく! 慧ちゃん、ようこそ。ここが我が家だよ」
不意に振り向いた十和は無邪気な笑みを浮かべていた。
慧は十和が示した家を見上げる。
それはどこにでもある一軒家だった。
なんの特徴もない一般的な二階建ての住宅だ。
十和は入り口の黒い鉄柵状の門扉を開けて、なかへ進む。
少し錆びているのかキイと甲高い音が響いた。
「ただいまー」
招かれた家の中は不自然なほど明るかった。
この街にはもう電気は通っておらず、外は霧で覆われているため、部屋は薄暗いはずなのに。
パタパタとスリッパの音がして、十和の母親が姿を現した。
アイテールの母親は白いエプロンをして長い髪をひとつに結わえた、良妻賢母という言葉がピッタリと当てはまりそうなほんわかとしたきれいな女性だった。
鹿妻から聞いていた茉莉の印象とは随分違う。
慧が挨拶をすると、母親は笑顔を浮かべて会釈をし、リビングに招き入れた。
広々として掃除の行き届いた明るいリビングからは対面キッチンが見え、対面キッチンの奥には、ときどき現場で姿を見せる十和の妹の蛍琉がいつもと同じように白いくまのぬいぐるみを抱いて立っていた。
ふたりの姿を見た蛍琉はキッチンの奥に姿を隠してしまう。
鹿妻の話では蛍琉は享年十三歳だったはずだが、その姿はそれよりもずっと幼い。
十和が意識を失った以前の姿を留めているのかもしれない。
「ごめんね。蛍琉は人見知りなうえ、僕自身もあまり好かれてないから」
「そう……なんだ」
十和の言葉はまるで蛍琉が生きて意思を持っているような言いようだ。
ソファーにかけることを勧められて、慧は腰掛ける。
その横に十和も座った。
リビングには庭に面した大きな窓があった。
その窓からは小さな庭が見え、緑の芝生には赤い屋根の犬小屋があった。
ふと視線をあげると青空が見えて、慧は気づく。
この部屋の明るさも清潔さも、十和のアイテールが見せている幻なのだ。
この幻覚が解かれれば、もしかしたらここは廃れ、荒れ果てているのかもしれない。
母親はキッチンの奥でなにやら調理をしている。
夕飯の支度のようだ。
そのスカートの裾を心細そうに蛍琉は握りしめている。
十和は背負っていたリュックサックから水筒と紙コップ、茶色い紙袋をだしてテーブルに並べる。
紙袋にはマフィンが入っていた。
「この家の外をお父さんが守っていて、なかをお母さんが守っているんだ。僕らは家族なんだよ」
慧はその言葉に眉を顰める。
十和の意図が計れずにいた。
「十和はなぜわたしをここに招待したの」
十和は紙コップに紅茶を注ぐ。
セイロンティーのいい香りがただよう。
「僕のだいじな家族を紹介したかったんだ。僕はね、家族を命にかえても守りたいって思ってるんだ」
「十和はわかってるの?」
「わかってるって、なにを?」
「だから……その……」
慧には珍しく、言いよどんでいた。
言葉を選んでいるのだ。
「わからないの?」
「ああ、この家族が僕のアイテールだってこと?」
十和は微笑み平然としていた。
慧のほうがかえって動揺の色が濃い。
「わかってるよ。もちろん。僕の家族は死んだんだ」
十和の足もとで伏せていたダブルが心配そうに十和に視線を送る。
十和はダブルの頭を撫でながら言った。
「ダブルだけはね、僕が長い眠りにつく前に寿命で死んじゃったんだけど、それ以外の家族は僕が殺したんだよ。もちろん、知ってる。安心していいよ。僕は錯乱してないし、現実を受け止めてる。僕がここでひとり暮らしてるのも理由があってのことだよ。この家族だってこの場所を守ってもらうために必要だから存在するんだ。だって家って家族みんなで守るものだろう」
慧はゴクリと喉を鳴らして唾を呑みこむ。
「十和って、なんなの……?」
「変なこと言うね、慧ちゃん。僕は僕だよ」
慧はその言葉に首を横に振る。
いままで仕事のパートナーとして長い間一緒にいたはずなのに、十和がまるで見知らぬ他人のように思えた。
「こんな十和、わたしは知らない」
「慧ちゃんが僕にどんなイメージを抱いていたのか僕にはわからないけど、僕は僕でしかないんだよ。僕じゃないなにかになりたくったって僕は結局僕でしかなかったんだ。ねえ、慧ちゃん。お茶、せっかくだから飲んでよ。冷めちゃうよ。マフィンも美味しいんだよ。ここのね、クランベリーとナッツとキューブ型のチョコが練りこんであって表面はカリッと焼き上げていて、なかはしっとりなんだ。ね、だから、食べてみてよ」
「……そんな気分じゃない」
「美味しんだけどなあ」
十和はマフィンを頬張る。
ポロポロと屑が落ちるが、気にしたようすもない。
「慧ちゃんはさ。暴発を起こしそうだったあの娘を僕が殺そうとしたとき、必死に止めてくれたよね。あの娘のせいじゃない、あの娘が悪いわけじゃない、そう言ってくれたよね。僕、実はそれ、結構心に響いたんだ」
「なに言ってるんだ。だってあのとき、十和は全然言うこと聞かなかったじゃないか」
「それはそれ、これはこれだよ。だって、僕にも守りたいものがあったし、あれが最善だって思ったからね。だけどね、慧ちゃんの言葉が嬉しかったっていうのは本当なんだよ」
ぺろっと指を舐め、十和は慧を見て微笑んだ。
子どもっぽいのに穏やかな笑みは、ひどくアンバランスで目が離せなくなる。
そして、十和はおもむろに口を開いた。
「ねえ慧ちゃん。僕たち、家族になろうよ」
*
――受賞おめでとうございます。
先生の名声が高まるたび、またひとつ遠くへ行ってしまったように感じます。
――なにを言っているんだか。こんな手も届く距離で。
――こんなにも偉大な研究者なのに、あなたは清々しいほど変わられないのですね。
――立場で変わる研究者ほど信用におけないものはないんだよ、ワトスン博士。
わたしは生涯いち研究者でありたい。
――立派なお言葉です。ときに。
――なんだね。
感激に耐えなかったのかな。
――そんなに立派なお言葉を残せるんですから、受賞のスピーチくらいご自身でお考えになったらどうです。
――いつも助かるよ。
さすが右腕のワトスン博士。
――本当、調子いいんだから。
鹿妻はそう説明した。
それはどうやら自ら作ったアイテールの家族と十和が暮らしつづけているということらしい。
鹿妻の話によれば、この直径一キロに渡って存在しつづける霧自体も十和のアイテールのようなものなのだ。
そこではなにが起こるかわからない。
だから慧にせめて平静を保つよう鹿妻は忠告したのだ。
他人のアイテールのなかで、激しい感情がどういった作用をもたらすか、まだわかっていない。
霧はひどく深く、住宅街はまるで幻想のなかでまどろむようにおぼろげだ。
だが、本当にここは十和のアイテールのなかだというのだろうか。
慧はにわかには信じられない。
アイテールを思いのままに操作するにはかなりの集中力が必要とされる。
だから戦闘で利用されるアイテールのイメージは固定化され、触媒と接触していなければならない。
触媒から離れたアイテールはひどく脆いものなのだ。
それなのに、この霧は、十和がこの街を離れても、消えずに存在している。
それにきっと十和の家族も。
「とーちゃーく! 慧ちゃん、ようこそ。ここが我が家だよ」
不意に振り向いた十和は無邪気な笑みを浮かべていた。
慧は十和が示した家を見上げる。
それはどこにでもある一軒家だった。
なんの特徴もない一般的な二階建ての住宅だ。
十和は入り口の黒い鉄柵状の門扉を開けて、なかへ進む。
少し錆びているのかキイと甲高い音が響いた。
「ただいまー」
招かれた家の中は不自然なほど明るかった。
この街にはもう電気は通っておらず、外は霧で覆われているため、部屋は薄暗いはずなのに。
パタパタとスリッパの音がして、十和の母親が姿を現した。
アイテールの母親は白いエプロンをして長い髪をひとつに結わえた、良妻賢母という言葉がピッタリと当てはまりそうなほんわかとしたきれいな女性だった。
鹿妻から聞いていた茉莉の印象とは随分違う。
慧が挨拶をすると、母親は笑顔を浮かべて会釈をし、リビングに招き入れた。
広々として掃除の行き届いた明るいリビングからは対面キッチンが見え、対面キッチンの奥には、ときどき現場で姿を見せる十和の妹の蛍琉がいつもと同じように白いくまのぬいぐるみを抱いて立っていた。
ふたりの姿を見た蛍琉はキッチンの奥に姿を隠してしまう。
鹿妻の話では蛍琉は享年十三歳だったはずだが、その姿はそれよりもずっと幼い。
十和が意識を失った以前の姿を留めているのかもしれない。
「ごめんね。蛍琉は人見知りなうえ、僕自身もあまり好かれてないから」
「そう……なんだ」
十和の言葉はまるで蛍琉が生きて意思を持っているような言いようだ。
ソファーにかけることを勧められて、慧は腰掛ける。
その横に十和も座った。
リビングには庭に面した大きな窓があった。
その窓からは小さな庭が見え、緑の芝生には赤い屋根の犬小屋があった。
ふと視線をあげると青空が見えて、慧は気づく。
この部屋の明るさも清潔さも、十和のアイテールが見せている幻なのだ。
この幻覚が解かれれば、もしかしたらここは廃れ、荒れ果てているのかもしれない。
母親はキッチンの奥でなにやら調理をしている。
夕飯の支度のようだ。
そのスカートの裾を心細そうに蛍琉は握りしめている。
十和は背負っていたリュックサックから水筒と紙コップ、茶色い紙袋をだしてテーブルに並べる。
紙袋にはマフィンが入っていた。
「この家の外をお父さんが守っていて、なかをお母さんが守っているんだ。僕らは家族なんだよ」
慧はその言葉に眉を顰める。
十和の意図が計れずにいた。
「十和はなぜわたしをここに招待したの」
十和は紙コップに紅茶を注ぐ。
セイロンティーのいい香りがただよう。
「僕のだいじな家族を紹介したかったんだ。僕はね、家族を命にかえても守りたいって思ってるんだ」
「十和はわかってるの?」
「わかってるって、なにを?」
「だから……その……」
慧には珍しく、言いよどんでいた。
言葉を選んでいるのだ。
「わからないの?」
「ああ、この家族が僕のアイテールだってこと?」
十和は微笑み平然としていた。
慧のほうがかえって動揺の色が濃い。
「わかってるよ。もちろん。僕の家族は死んだんだ」
十和の足もとで伏せていたダブルが心配そうに十和に視線を送る。
十和はダブルの頭を撫でながら言った。
「ダブルだけはね、僕が長い眠りにつく前に寿命で死んじゃったんだけど、それ以外の家族は僕が殺したんだよ。もちろん、知ってる。安心していいよ。僕は錯乱してないし、現実を受け止めてる。僕がここでひとり暮らしてるのも理由があってのことだよ。この家族だってこの場所を守ってもらうために必要だから存在するんだ。だって家って家族みんなで守るものだろう」
慧はゴクリと喉を鳴らして唾を呑みこむ。
「十和って、なんなの……?」
「変なこと言うね、慧ちゃん。僕は僕だよ」
慧はその言葉に首を横に振る。
いままで仕事のパートナーとして長い間一緒にいたはずなのに、十和がまるで見知らぬ他人のように思えた。
「こんな十和、わたしは知らない」
「慧ちゃんが僕にどんなイメージを抱いていたのか僕にはわからないけど、僕は僕でしかないんだよ。僕じゃないなにかになりたくったって僕は結局僕でしかなかったんだ。ねえ、慧ちゃん。お茶、せっかくだから飲んでよ。冷めちゃうよ。マフィンも美味しいんだよ。ここのね、クランベリーとナッツとキューブ型のチョコが練りこんであって表面はカリッと焼き上げていて、なかはしっとりなんだ。ね、だから、食べてみてよ」
「……そんな気分じゃない」
「美味しんだけどなあ」
十和はマフィンを頬張る。
ポロポロと屑が落ちるが、気にしたようすもない。
「慧ちゃんはさ。暴発を起こしそうだったあの娘を僕が殺そうとしたとき、必死に止めてくれたよね。あの娘のせいじゃない、あの娘が悪いわけじゃない、そう言ってくれたよね。僕、実はそれ、結構心に響いたんだ」
「なに言ってるんだ。だってあのとき、十和は全然言うこと聞かなかったじゃないか」
「それはそれ、これはこれだよ。だって、僕にも守りたいものがあったし、あれが最善だって思ったからね。だけどね、慧ちゃんの言葉が嬉しかったっていうのは本当なんだよ」
ぺろっと指を舐め、十和は慧を見て微笑んだ。
子どもっぽいのに穏やかな笑みは、ひどくアンバランスで目が離せなくなる。
そして、十和はおもむろに口を開いた。
「ねえ慧ちゃん。僕たち、家族になろうよ」
*
――受賞おめでとうございます。
先生の名声が高まるたび、またひとつ遠くへ行ってしまったように感じます。
――なにを言っているんだか。こんな手も届く距離で。
――こんなにも偉大な研究者なのに、あなたは清々しいほど変わられないのですね。
――立場で変わる研究者ほど信用におけないものはないんだよ、ワトスン博士。
わたしは生涯いち研究者でありたい。
――立派なお言葉です。ときに。
――なんだね。
感激に耐えなかったのかな。
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