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世界家族化平和協会
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この小説はSFフィックションです。
現実に存在する人物、組織、地名とは一切関係ございません。
俺は電撃で失神したミリアの前にあるツボ、それをひったくってある所へ向かう。
一体あのツボは何処から来たのか?
そして売るときに何を吹き込んでいるのか?
速めに解決しないとえらいことになると、俺の頭が警鐘を鳴らしている。
恐らくあのツボは霊感商法だろう。
よくあるあれだ、このツボを買うと幸せになりますよとか、前世の悪行を清められますよとか、きっとそういうやつだ。
バカを言ってはならない。仮に霊的な存在があるとしても、脳みそなしに考えられるレベルなんてのはすさまじく低次元だ。
ウイルスや粘菌、アメーバレベルの、脳を持たずに行動する生物が考えられる事は、1次元の思考だ。つまり、増える、喰うだけだ。
何のために何をするという概念すらない。
肉体の無い霊的存在がかりにあるとしても、そこに時系列の概念はない。他者と自身の区別もない。それが何でツボごときで気が変わるのか?
エネルギーが思考するというなら、ダイナマイトや水爆の爆発で自我が発生していることになる。そんなバカな話があるわけがない。
そもそも生物というのは膜があって外界と隔てられているからエネルギーと化合物が……まあ、言ってもしょうがないか。
理屈の通じない連中には何を言っても通じないだろう。
――暴力、暴力だけがすべてを解決する。
このスタンスで行こう。
(機人様はこういった宗教的指導を嫌う向きがありますね。実に私好みです)
(んー。弱い人を手助けして、一緒に階段を上ろうとするような宗教だったら、俺はそれに対して何も言わんよ。屈んだ信者を踏み台にして、階段を上ろうとしてるから不愉快なんだ)
(なるほど。それが機人様の行動原理なら、これまでに行ってきた行為と、おおよそ合致していますね)
(そうかい、ならよかったわ)
俺がバァン!と門を開けたのは、イギニスの持つ諜報機関「秘密情報部」だ。
あまりにもそのまんまな名前。だがそれでいい。わかりやすいし。
ちなみに、ポトポトに機人がでた、という情報を掴んで持ち帰ったのも彼らだ。
ムンゴルにも、目本にもコネクションを持つ彼らなら、このツボが何かを調べられるはずだ。
「……シンシアはいるか!」
「はい、ただいまここに」
俺が名前を呼んだのは、シンシアという少女だ。
俺の3分の1くらいの背丈、その子が俺の前でスカートをつまんでぺこりと頭を下げる。灰に近い青の瞳と、金の巻き毛を持った、可愛らしいお人形のような少女だ。
どう見たってスパイなんて柄じゃない。
だがこの少女がイギニスの最終兵器スパイなのだ。
「……このツボの出どころを調べてほしい」
俺はシンシアの前に、ミリアが置いていたツボを突き出す。
彼女はツボをうやうやしく受け取ると、笛の音を思わせる美しい声で答えた。
「ええ、ではこちらへどうぞ」
俺はシンシアに連れられて、別室へ通された。そこにあったものは俺の度肝を抜いた。なにがあったのか?凄まじい数のツボが、部屋に所狭しと並べられていたのだ。
そしてそのツボには一つ一つ数字と記号の書かれたテープが張られている。
壁には巨大な地図が張られていて、いくつものピンが地図に刺されている。
それぞれのピンはメモと一緒になって留められていて、他のピンと色とりどりの紐で結ばれている。これは何かの時系列や関係性を示しているようだな。
もう既にここまでの分析が進んでいたのか。
「機人様にお伝えしなかったのは、言い訳の仕様もございません。途中経過の時点でも報告し、ご説明を差し上げるべきでした」
「……いや、良いのだ。お前たちはまだ不十分だと感じたのだろう?」
「はい。しかし機人様がここに居るという事は、ついに表に出ましたね?」
「……うむ。会議に出席しているもの、ポトポトの議員まで、このツボを所持して、未知の宗教的思想に染まっているようだった。」
「なかなか思い切りの良い連中です」
「連中はまだ泳がせている最中でした。それを表に出したという事は、機が熟したと判断したのでしょう」
「……連中の正体は何だ?」
「ツボ売りの指導をしているのは、目本の宗教団体「世界家族化平和協会」です。とはいえ、彼ら自身は宗教を名乗っていません」
「地球を一つの家族にしましょう。手荷物だけでどこにでも行ける世界にしましょう。なのでお金と不動産を手放しましょう」
「簡単に言うと、そういうロジックで動いている宗教団体です」
「3段論法の最後が雑すぎんだろ!!!!」
「家族にするのと、金と不動産を手放すのは、イコールにならんだろ!!」
「ですが厄介な相手です。世界を平和にするという彼らの主張に対抗しようとすると、戦争を愛する悪魔や悪党として定義され、意見が相対化されます。」
「……無茶苦茶だな」
「はい。実現可能性が計り知れないほど低い事業に対して、信者から不必要なまでに財産を吸い上げるという、実際的な悪を行っているのは、彼らです」
「……大体解ってきた、確かにこれは厄介な相手だ」
「ここに目本の『世界家族化平和協会』に関する情報をまとめたレポートがあります。お持ちになられますか?」
「……ああ、助かる」
「新しいことが判明次第、報告します。機人様は、目本に行かれますか?」
「……恐らくそうなるだろうな」
「であればお気をつけてください。目本は見た目は平和で豊かですが……その実はカルトとヤクザマン、テンバイヤーがうごめくこの世の地獄です」
「……忠告感謝する」
俺は秘密情報部を後にして、ポトポトにもどることにした。
そう言えばここ最近帰っていない。なんかすっげえ嫌な予感がする。
(機人様、よろしいでしょうか?)
(なんだナビさん?)
(カルトと戦うのに必要なのは、詭弁を跳ね返すだけの論理の鎧と、相手の思想を打ち崩す、理性の杭が必要です。武器を研ぎましょう。)
(というと、何をすればいい?)
(つまり、機人様にはお勉強をしてもらいます。)
(グエー。)
現実に存在する人物、組織、地名とは一切関係ございません。
俺は電撃で失神したミリアの前にあるツボ、それをひったくってある所へ向かう。
一体あのツボは何処から来たのか?
そして売るときに何を吹き込んでいるのか?
速めに解決しないとえらいことになると、俺の頭が警鐘を鳴らしている。
恐らくあのツボは霊感商法だろう。
よくあるあれだ、このツボを買うと幸せになりますよとか、前世の悪行を清められますよとか、きっとそういうやつだ。
バカを言ってはならない。仮に霊的な存在があるとしても、脳みそなしに考えられるレベルなんてのはすさまじく低次元だ。
ウイルスや粘菌、アメーバレベルの、脳を持たずに行動する生物が考えられる事は、1次元の思考だ。つまり、増える、喰うだけだ。
何のために何をするという概念すらない。
肉体の無い霊的存在がかりにあるとしても、そこに時系列の概念はない。他者と自身の区別もない。それが何でツボごときで気が変わるのか?
エネルギーが思考するというなら、ダイナマイトや水爆の爆発で自我が発生していることになる。そんなバカな話があるわけがない。
そもそも生物というのは膜があって外界と隔てられているからエネルギーと化合物が……まあ、言ってもしょうがないか。
理屈の通じない連中には何を言っても通じないだろう。
――暴力、暴力だけがすべてを解決する。
このスタンスで行こう。
(機人様はこういった宗教的指導を嫌う向きがありますね。実に私好みです)
(んー。弱い人を手助けして、一緒に階段を上ろうとするような宗教だったら、俺はそれに対して何も言わんよ。屈んだ信者を踏み台にして、階段を上ろうとしてるから不愉快なんだ)
(なるほど。それが機人様の行動原理なら、これまでに行ってきた行為と、おおよそ合致していますね)
(そうかい、ならよかったわ)
俺がバァン!と門を開けたのは、イギニスの持つ諜報機関「秘密情報部」だ。
あまりにもそのまんまな名前。だがそれでいい。わかりやすいし。
ちなみに、ポトポトに機人がでた、という情報を掴んで持ち帰ったのも彼らだ。
ムンゴルにも、目本にもコネクションを持つ彼らなら、このツボが何かを調べられるはずだ。
「……シンシアはいるか!」
「はい、ただいまここに」
俺が名前を呼んだのは、シンシアという少女だ。
俺の3分の1くらいの背丈、その子が俺の前でスカートをつまんでぺこりと頭を下げる。灰に近い青の瞳と、金の巻き毛を持った、可愛らしいお人形のような少女だ。
どう見たってスパイなんて柄じゃない。
だがこの少女がイギニスの最終兵器スパイなのだ。
「……このツボの出どころを調べてほしい」
俺はシンシアの前に、ミリアが置いていたツボを突き出す。
彼女はツボをうやうやしく受け取ると、笛の音を思わせる美しい声で答えた。
「ええ、ではこちらへどうぞ」
俺はシンシアに連れられて、別室へ通された。そこにあったものは俺の度肝を抜いた。なにがあったのか?凄まじい数のツボが、部屋に所狭しと並べられていたのだ。
そしてそのツボには一つ一つ数字と記号の書かれたテープが張られている。
壁には巨大な地図が張られていて、いくつものピンが地図に刺されている。
それぞれのピンはメモと一緒になって留められていて、他のピンと色とりどりの紐で結ばれている。これは何かの時系列や関係性を示しているようだな。
もう既にここまでの分析が進んでいたのか。
「機人様にお伝えしなかったのは、言い訳の仕様もございません。途中経過の時点でも報告し、ご説明を差し上げるべきでした」
「……いや、良いのだ。お前たちはまだ不十分だと感じたのだろう?」
「はい。しかし機人様がここに居るという事は、ついに表に出ましたね?」
「……うむ。会議に出席しているもの、ポトポトの議員まで、このツボを所持して、未知の宗教的思想に染まっているようだった。」
「なかなか思い切りの良い連中です」
「連中はまだ泳がせている最中でした。それを表に出したという事は、機が熟したと判断したのでしょう」
「……連中の正体は何だ?」
「ツボ売りの指導をしているのは、目本の宗教団体「世界家族化平和協会」です。とはいえ、彼ら自身は宗教を名乗っていません」
「地球を一つの家族にしましょう。手荷物だけでどこにでも行ける世界にしましょう。なのでお金と不動産を手放しましょう」
「簡単に言うと、そういうロジックで動いている宗教団体です」
「3段論法の最後が雑すぎんだろ!!!!」
「家族にするのと、金と不動産を手放すのは、イコールにならんだろ!!」
「ですが厄介な相手です。世界を平和にするという彼らの主張に対抗しようとすると、戦争を愛する悪魔や悪党として定義され、意見が相対化されます。」
「……無茶苦茶だな」
「はい。実現可能性が計り知れないほど低い事業に対して、信者から不必要なまでに財産を吸い上げるという、実際的な悪を行っているのは、彼らです」
「……大体解ってきた、確かにこれは厄介な相手だ」
「ここに目本の『世界家族化平和協会』に関する情報をまとめたレポートがあります。お持ちになられますか?」
「……ああ、助かる」
「新しいことが判明次第、報告します。機人様は、目本に行かれますか?」
「……恐らくそうなるだろうな」
「であればお気をつけてください。目本は見た目は平和で豊かですが……その実はカルトとヤクザマン、テンバイヤーがうごめくこの世の地獄です」
「……忠告感謝する」
俺は秘密情報部を後にして、ポトポトにもどることにした。
そう言えばここ最近帰っていない。なんかすっげえ嫌な予感がする。
(機人様、よろしいでしょうか?)
(なんだナビさん?)
(カルトと戦うのに必要なのは、詭弁を跳ね返すだけの論理の鎧と、相手の思想を打ち崩す、理性の杭が必要です。武器を研ぎましょう。)
(というと、何をすればいい?)
(つまり、機人様にはお勉強をしてもらいます。)
(グエー。)
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