ヒノ

ひげん

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第二章

新たな生活と二人の女の子

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今、俺は書類仕事に負われている。ほとんどは報告書の書き写しだ。特に数字の部分はとても大事な項目なので、何度も確認しながら間違いないように慎重に書き写す。トニーは荷物を運んだり、清掃をしたり、簡単なお使いに行ったりと何でもやる。俺とトニーが働き始めてから二週間ほど経った、このエルン市の騎士団本部で。

獣人襲撃事件のあと、俺たちはハンメル団長の屋敷で情報漏洩防止と褒美の二つの意味で二週間ほどお世話になった。モルバイン団長との手合わせは貴重な経験になった。今でもそれを思い出しながらちゃんと特訓にいかしている。モルバイン団長との稽古の次の日、ボルンさんやハンメル団長に頼んで冒険者ギルドでレベル鑑定をしてもらおうとしたが、謎の理由で一日待たされた。そして、次の日になぜかボルンさんではなくハンメル団長に連れて行ってもらった。ホワイトファングを倒したことで少し期待をしていた俺だったが、期待外れのレベル6だった。本当に期待外れだった。トニーも俺と同じレベル7寸前の6だった。俺よりも強かった。

そしてさらに十日ほどハンメル団長の屋敷に滞在した。すると上から何かしらの決定があったらしく、モルバイン団長とその副団長レイモンドという騎士の二人は王都に戻ることになった。滞在中、このレイモンドという騎士とハンメル団長はよく一緒につるんでいた。騎士を育成する学校で同期だったらしい。そして、実はモルバイン団長はその二人の後輩だった。

ボルンさんと共にバランさんは報奨金をもらい軽い足取りでダイレ村に戻っていった。俺とトニーはなぜかハンメル団長の監視の元に置かれることになった。獣人襲撃事件が収束するまでということでいつまでかかるか分からなかったため、ナヴィさんに連絡だけでもしたいと頼んだら、なんとモルバイン団長が王都に戻る前に一角獣でエルン市とダイレ村の間を日帰りで往復してくれた。先に定期的に運行される馬車に乗ってダイレ村を目指したボルンさんとバランさんが着く前に、俺がダイレ村に着き、ナヴィさんに会ってエルン市に戻るという変な事態になった。

ナヴィさんは生きて帰った俺のことを抱きしめ、自分のことのように喜んでくれた。もっといろいろ話したかったが、モルバイン団長はその日に王都に戻らなければならなかったので、ナヴィさんに自分が置かれている状況を簡単に説明して報奨金の半分の金貨25枚を渡し、ついでにノランに会ってからエルン市に向かって飛び立った。

ちなみに一角獣はめちゃくちゃ早かった。馬車で2~3日かかる距離を二時間で飛んだのだから。出来るなら滅多にないファンタジー全開の空の旅を楽しみたかったが、不安定な馬のような一角獣から落ちないことだけに必死だったため、特に何の思い出もないまま空の旅は終わった。

そして、その後なぜか俺とトニーは騎士団本部で雑用をやることになった。完全にハンメル団長のコネ就職だったが、お金が稼げるということで俺とトニーは素直に喜んだ。正式な職員でもないので特に他の事務員と揉めることもなかった。むしろ人手が増えたと喜ばれた。騎士団本部の仕事はかなり忙しかった。騎士に関する仕事なのかと思っていたが、ほとんどレオルド辺境伯爵の領地からの書類の整理や書き写しだった。騎士団本部はレオルド辺境伯爵領地の役所の中枢的な存在で、毎日広大な領地から様々な報告書や決済が届いていた。実際の騎士たちは常にどこかの調査や警備の仕事で忙しく、本部の建物内で仕事することはほとんどなかった。ハンメル団長の仕事は書類に負われ、会社の役員みたいなものがほとんどのようだった。

空いた時間に騎士団本部の訓練施設を使うことが許され特訓をした。もちろん、本物の騎士たちの邪魔をしないように、誰もいない時だけ使用が許された。普段はトニーと、時間がある時はハンメル団長も手合わせをしてくれた。手合わせはモルバイン団長に教えてもらった緩やかに速度を落とした技術を磨くための攻防が中心だった。思い切り振るのは外の訓練所にある木の的をめがけてだった。だが、けが防止のためなのか訓練所の木剣は脆く、すぐに折れてしまうため、結局、思い切り振るのは素振りの時だけになってしまった。レベル6という鑑定結果のショックは意外と尾を引き、特訓のモチベーションは高かった。

そして、ハンメル団長の監視下ということでなぜかハンメル団長の屋敷に居候することになった。毎日おいしい夕ご飯とふかふかのベッドで寝られるということでトニーは飛び上がって喜んでいた。なぜバランさんは村に戻れたのかと聞いたら、彼は一家の稼ぎ頭であり、戸籍と納税などの面倒な問題のためということだった。俺とトニーはまだ未成年なので納税の義務はなく、戸籍を変えないままでもエルン市に留まることが出来るらしい。複雑な説明でよくわからなかったが、ハンメル団長のどこかうやむやにするような説明で押し切られ、納得したような気になってしまった。部屋は使用人たちと同じ二階に移ったが、それでも立派なものだった。

ハンメル団長には奥さんと子供二人いて領地の本宅に住んでいるらしいのだが、ハンメル団長が自ら会いに行ってしまうため、俺たちはまだ会っていなかった。領地はかなり大きな農村らしく、統治の仕事も忙しく中々エルン市の屋敷には来れないんだとその村出身の使用人が教えてくれた。ちなみに俺たちが居候している屋敷には調理担当と清掃担当、そして執事的な人の3人の使用人が住んでいる。調理担当はマーサという40代の恰幅のいいおばさん、清掃担当はエべニアという20代前半の女性、そして執事的な仕事をするのはセレスという初老のおじさんだ。職業的な階級だとセレスが使用人頭になるはずなのだが、裏のボスはマーサだと俺はにらんでいる。

屋敷での生活と週四日の騎士団本部での仕事に少し慣れ始めてきていた。休みの日は騎士団本部の訓練施設や屋敷で特訓したり、トニーはハンメル団長の意向でセレスに読み書きを教えてもらっていたりするが、覚える気がないのか能力の問題なのか未だに母音しか覚えていない。あと、豪華な屋敷では意外とやることがなく退屈なので、エルンの街を練り歩いたりしている。門限は暗くなる前というシンプルなものだったので、仕事の後でも2~3時間は自由に遊べる。ルハンの町と比べると治安はそこまでいいわけではないようだった。これでも他の同じ規模の街と比べると安全な方らしいが、外からくる人々も多くガラの悪い連中やあこぎなことをやっていそうな怪しい連中をみかけることがある。ルハン町と違い夜に子供だけで外出するのは危ないみたいだ。

今日はトニーが冒険者ギルドに用があるということで、仕事終わりでいっしょに向かっていた。まだまだ新鮮味が残る街と店並みに心躍らせながら歩く。今日は給料日だったってことも心躍る理由の一つだ。未成年の子供ということで安い給料だと言われたが、それでも二週間働いて銀貨25枚だ。ダイレ村の大人の平均収入と同額だ。トニーは人生で初めて稼いだ大金ということで浮かれに浮かれ、冒険者ギルドに着くまでに屋台に寄りまくっていた。俺は手堅く銅貨1枚のラーズ果実汁を一杯飲んだだけだ。

実はトニーも金貨50枚もらったのだが、金貨なんて手にした経験すらほとんどなかったらしく、慌てふためいたあげく孤児院に全部送ってしまったのだ。太っ腹なのか阿保なのかよくわからないが、いいやつだってことだけは再確認出来た。今日冒険者ギルドに行くのも孤児院に給料の一部を送るためだった。冒険者ギルドではお金を他のギルドに送金できるシステムがあった。二週間に一度銅貨5枚で領地内の冒険者ギルドだったらどこでも送れる。

ルハン町のギルドでもたまにそういうのがあったが、パティさんがその仕事を担当していたので詳細までわからなかった。実際にお金を運ぶことはなく、ギルド長の印が押された手紙を送り、向うのギルドで払うのだ。遠距離同士で連絡を取り合う魔道具は存在するらしいのだが、方法が面倒でしかもそのために専門の人を雇わないといけないらしい。その上、証拠が残らないため、印が押された手紙が用いられている。ちなみに、手数料は高いが商人ギルドではもっと高額の送金が可能らしい。

トニーは未成年でまだギルドに登録出来ない。ギルドに登録した者同士でしか送金できな
いのため、本来ならばトニーは送金出来ないはずなのだが、ハンメル団長が特別にギルド長に頼んでトニーからだけ送金できるようにしてあげたのだった。

エルン市の冒険者ギルドはレオルド辺境伯爵領地のギルド本部なので規模が大きく、職員も多い。館は大きな石造りの建物だ。街で最も古い建造物の一つらしい。


ギルド館に入ると、トニーは早速3つある受付の一つに行き、送金の手続きを始めた。その間、暇な俺は受付の横に貼られている依頼書を見たりしていた。すると来客の中に俺たちと同じくらいの年齢の二人の女の子が周りの冒険者たちに声をかけていた。少しすると冒険者の男性は不機嫌な顔をして二人を追い払った。女の子たちはまた他の冒険者たちに声をかけ、また同じ反応をされていた。同行者はいないようだ。少し気になって、聞き耳を立てた。

女の子たちは冒険者たちに護衛の依頼をしていたが、依頼料は後払いでと言った瞬間、冒険者たちにあっけなく断られてしまっていた。後払いは制度的には可能だが、ほとんど行われない。踏み倒される危険が大きいからだ。

二人の女の子のうちの一人、毛先が内側にくるっとカールしていて肩まで伸びたブラウンヘアの女の子が主に話しかけているようだ。セミロングのストレート金髪のもう一人は後ろの方に立ってもじもじしている。二人とも身長は150㎝弱くらいだろうか。

ギルド館内にいる冒険者全員に断られた二人はとぼとぼと入口の方に歩いて行った。気になった俺は話だけでも聞いてみようと思い、追いかけてくるっとカールしたブラウンヘアの女の子に話しかけた。

「ねえ、さっきから見てたんだけど、何の依頼をしたかったの?」

ブラウンヘアの女の子が小さく「ぅぅぅ」と声を出しながら、俺に話をすべきかどうかを考えているようだった。そして、少し間があってから、

「私たちを護衛してくれる人を探してたのじゃ」

こんな小さな女の子二人が護衛を探しているって、なんかめちゃくちゃ訳ありっぽいな…

「なんで護衛が必要なの?誰かに負われているとか?」

「いや、追われてなどいない。ただ、あたしたちが行くところにいっしょに行って護衛してほしいのじゃ」

「危険なところに行こうとしているのか?」

「ぅぅぅ、まだ、行先は決まっていないのじゃ」

「どういうこと?」

「だから、まだどこに行くのか決めてないのじゃ」

「うむむ、詳しい話を聞かせてよ。もしかしたら力になってあげられるかも知れないし」

こんな小さな女子二人でどこか危険なところに行こうとしているんだ。事情によっては俺たちがだめでもハンメル団長なら何か助けになってくれるかも知れない。

「ぅぅぅ」と声を出しながらブラウンヘアの女の子は悩んでいる。

「俺、エルン騎士団の人を知っているんだ。なにか深い事情があるなら助けになってくれるかも知れないよ」

女の子二人は俺から距離を取り、ひそひそ話をして、戻ってきた。

「いいだろう。ただ、ここでは聞かれたくないから、場所を変えよう」

「わかった。でも、ちょっと待ってて、もう一人連れがいるんだ。もうすぐ戻ってくるから」

数分もしないうちにトニーは戻ってきた。俺は先ほどの経緯を説明し、四人で冒険者ギルドを後にした。

そして、近くの軽食店に入り、角の席に着いた。関係ないが、一度は行ってみたかった店だったので、内心少し嬉しかった。三人は薄めたリンゴの果実汁を、俺は本日二杯目のラーズの果実汁を頼んだ。そして、全員のつまみ用にマカの実一皿を頼んだ。ピーナッツ系の豆だ。ラーズの果実汁が銅貨2枚だった。場所代ということだろうか。落ち着いたところで本題に入った。

「あたしはグッター、隣がロット。同じ学校の友人じゃ」

「よっ、よろしく」

心なしかロットというセミロングの金髪少女は嬉しそうに下を向いた

「俺はヒノ、でこいつがトニー」

「よろしくな」

「で、先の話だが…あたしたちは鉱石を探しに行きたいのじゃ。その道中に危険があるかも知れないから護衛を探していたのじゃ」

「鉱石?何のために?」

「お金を稼ぎたいのじゃ」

お金が目的なのか…

「お金が必要なの?」

「そうじゃ、独り立ちするためのお金が必要なのじゃ」

「独り立ちするため?」

トニーが興味ありげにグッターに聞いた。

「あたしたちは王都高等学園の生徒で、あたしは魔法学園所属なのじゃ。だが、いろいろ事情があって、来季から自分で学費を稼がなくてはいけなくなってしまったのじゃ」

「ええ!魔法学園の学生さんなの?すごいね!じゃあ、将来は魔法使いになるんだね?」

トニーは目を輝かせながら言った。

「うむ、そのつもりじゃ。そのためにも卒業まで何とかしないといけないのじゃ」

「ヒノ、すごいね。俺、魔法学園の人初めて見たよ」

「ああ、そうなんだ…」

俺はついそっけない返事をしてしまった。

俺には忘れようとしていたことが一つあった。実は冒険者ギルドでレベルを鑑定してもらったあと、なんとか頼み込んで魔法ギルドにも行って自分の魔力を測ってもらっていたのだ。

そして、俺の魔力は1だった。

知力は普通くらいだって言っていたが、ショックのあまり知力の数字など覚えていない。

そのあと、そっと忘れようと決心したのだ。魔力は成長することはほぼないらしいから…俺は一生ファイアボールやかまいたちのような魔法は使えないのだ…というか生活魔法も使えない…

「ヒノとやら、大丈夫か?顔色がわるいぞ」

「ねえねえ、もっと聞かせてよ。実は俺たちレベル6なんだぜ。この前、ホワイトファングだってたおしたんだぞ」

俺は1の数字を思い出しテンションが駄々下がり、魔の森の一件は絶対に口外しないという約束を簡単に破ってべらべらしゃべっているトニーにつっこむ気力も起きなかった。だが、トニーはグッターの話にかなり食いついていた。

「本当か?そんな小さな少年なのにそんなに強いのか!」

このあと、トニーとグッターが二人で話を進め、勝手に鉱石探索に行くことが決まるのである。

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