ヒノ

ひげん

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第二章

岩山探査

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3人の盗賊を撃退したあと、登りの山道を進み続け、向こう側に出た俺たちの目の前には大きな岩山が広がっていた。ごつごつした大きな岩の塊が合わさって出来たような大きな山だった。

「ここか、グッターが言ってた岩山って?」

「うん、そのはずじゃ」

「…はい、この一帯です…」

グッターとロットが返事した。二人の表情は正常に戻っているようだった。

俺たちは山道を下り大きな岩山の前にたどり着いた。岩山地帯に入ると急に緑が減り、所々に細々とした草だけが岩陰から生えていた。ここで休憩がてら遅めの昼ご飯を食べることにした俺たちは、近くにあった大きく平べったい岩を椅子とテーブル代わりにした。俺とトニーはマーサさんが作ってくれたハムチーズサンドを鞄から取り出し、グッターも小さな鞄から中に何かが詰まったバゲットのようなパンを出して、ロットと分けた。

「探査ってさ、具体的にどうやるの?」

俺はサンドウィッチを頬張りながらグッターに聞いた。

「魔法で探すだけじゃ。この周辺にある鉱物を探査魔法で分析して、高く売れそうな鉱物を探し当てるのじゃ」

グッターは小さな口で小動物のようにバゲットを食べながら答えた。

「この辺一帯を全部調べられるのか?」

「一度には無理じゃ。地中深くは広範囲で出来ないから100mくらいずつ移動しながら探査していくのじゃ」

「すごいね。地下に何があるのかがわかるのか?」

「わかるというより感じ取るに近い。鉱物毎に感じ取れる感覚が違うから、その違いで判断していくのじゃ。人によっては探査出来る鉱物が限定されたり、得意不得意があったりするのじゃ」

「へえ、感じ取るのか。グッターはどういうのが得意とかあるの?」

「あたしは金銀や宝石が得意じゃ。そればかり練習していた時期があったからな。少量でも簡単にわかるのじゃ。逆にミスリルは苦手なのじゃ。反応が薄くて量が少なければ見逃してしまうのじゃ。だからまだまだ練習中なのじゃ。アダマンタイトとオリハルコンに至っては難しくて探査出来る人すらあまりいないと聞いた。あたしの場合も経験がないから感覚もわからないのじゃ」

「アダマンタイトとオリハルコンはやっぱりすごいんだね。伝説に近い素材だもんな。俺もいつか見てみたいぜ。でも金や宝石がわかるだけでもすごいけどな。やっぱり魔法が使えるってすごいね」

トニーが目を輝かせながら言った。

うん…魔法が使えるって本当にいいな…

俺は落ち込みながら心の中で同意した。

「じゃあ、あたしはそろそろ探査を始めるから、みんなはどこかで休んでていいのじゃ。根気と時間のかかる作業だからな」

とグッターは言いながら残りのバゲットを小さな口に頬張った。

「…私はこの辺の地図を作製するから測量を始める…」

ロットそう言ってはリュックから紙と測量に必要な道具を出し始めた。

「ふと思ったんだけど、エルン市からこんな近場なら、もうすでに誰かが探査し終わってるんじゃないのか?」

思いついたようにトニーが言った。

「うむむ、確かにそれはあるかも知れないが…探査魔法は個人差がすごくあって見落としがあったりするのじゃ。あたしは金銀や宝石に関しては自信があるから少量でも感知出来るのじゃ」

グッターから小さな女の子とは思えないような自信が垣間見えた。

「もし見つかってもさ、どうやって手に入れるの?魔法で一気に掘るとか?」

「普通の土なら魔法で出来なくもないが、岩を掘るのはちょっと厳しいのじゃ。でも深すぎなければ、魔法で抽出できるのじゃ。抽出は結構難しくてすごく頑張って覚えたのじゃ」

「抽出?…でもさ、だったらなんでわざわざこの硬い岩山中心に探すの?」

「ロットと二人で調べて、この岩山がずっと下の層から突き出していると推測したのじゃ。辺境伯爵領地一帯の表層にはほとんど何もないから、この岩山周辺なら何かあるかも知れないと思ったのじゃ」

「うんん、難しいけど、なるほど…」

そうしてグッターとロットは作業に取り掛かった。ロットはいくつかの道具を使いながら紙に何かを書き留めていた。グッターは少し歩きながら探査ポイントを決め、その場で正座した。そして手を光らせながら魔力を込めて探査魔法を使い始めた。俺とトニーは他にやることがなかったので、グッターとロットの作業をうしろから見ていた。

最初は俺とトニーも興味津々に地図作りや鉱石探査の作業を眺めていた。だが、作業は時間がかかる上にとんでもなく地味だった。はたから見ると、歩いては止まって紙に何かを書き留めている人とただ手をかざしながら正座している人の姿があるだけだった。すぐに飽きてしまった俺とトニーは近くの大きな岩の上に腰を下ろした。

「思ったより地味だったね…もっとなんか、すごい魔法でどかーんってやるのかと思ってたのに…」

トニーは残念そうに言った。

俺もだ…実は密かに楽しみにしていたのに…

「なあ、お前さっき盗賊の金品奪っていただろ?」

「あっ、そうだ。これこれ。ほら」

トニーが鞄から取り出した小袋の中には総額金貨15枚くらいのお金が入っていた。

「…結構入っているな…」

「後で山分けにしようぜ。これならもっと盗賊に出会ってもいいくらいだな、ヒノ」

「縁起でもないこと言うなよ…」

そうして、グッターとロットが作業する間、俺たちはルハン町のギルドやトニーの孤児院の話をしたり、盗賊から奪った剣や短刀を試したり、薬草を探したり、しりとりをしたり、石を遠くに投げたり、雲を数えたり、ぼおっとしたりして、特別何も起こることなくただただ退屈な時間を過ごし、夜を迎えた。

グッターは特に収穫がなかったらしくとぼとぼと帰ってきた。ロットはよくわからない。彼女が言うには測量が終わったから、あとは後日に地図の作成をするらしい。

紙の上で直接地図を描くわけじゃないのか…

「ええ!地図を描いていたんじゃなかったの?本当だ…数字と文字ばっかりだ…」

トニーは素直だ…

二人は明日も引き続き探査と測量をするということで、俺たちは近くの大きな岩を風よけにして、そこで野宿することにした。そして火を焚きながら、俺とトニーは鞄からマーサさんのサンドウィッチを取り出してかぶりついた。グッターも小さな鞄からミートパイを二つ取り出してロットと一緒に食べ始めた。

「グッター…その小さな鞄からどう考えても入りきらない量の食べ物が出てきているけど、なんで?…」

「うっ!」

ギクッとしたグッターはロットの方を少し見てから、

「…これは魔法袋なんじゃ」

まさかと思って聞いたがやはりそうだった。彼女が持っていたのはファンタジー全開の魔道具だった。初めて見た魔法袋に急にテンションがあがりいろいろ聞いたり、中に手を入れさせてもらったりした。トニーも初めてみたらしくものすごく食いついていた。

彼女が持っていたのは水が100リットルくらい入る容量の魔法袋だった。袋には外から見えないように魔石が取り付けられており、物を入れると中が広がり、取り出すとその分縮むという便利なものだった。袋の入口も大きく伸びたりする。もっと大きなサイズの魔法袋もあるが、とてつもなく高価らしい。そして、中には時間の流れが変わる特別な袋も存在するが、彼女はそれを見たことある人すら見たことがないそうだ。基本的には、中に入れた物のサイズに比例して魔石の魔力を消費するので、万が一魔力が切れることがあれば、中の物があふれ出てしまうらしい。だが、彼女の袋には小魔石が25個と大量に取り付けられており、それらを取り外さない限り半永久的に使えるというものだった。

「これは小さい頃お父さんにもらったのじゃ…」

グッターがお父さんという言葉を口に出してから急に押し黙ってしまい、俺は慌てて明日の探査に話題を切り替えた。そして、少し談笑してからグッターとロットは明日に向けて休んだ。


グッターとロットは魔法袋から取り出した毛布にくるまり寝入っている。俺とトニーは交互に見張りをすることにし、トニーは先に休むことになった。俺は周りを少しだけ警戒しながら、肌寒い山の夜を過ごしていた。

その時、一瞬何かが光ったように見えた。俺は剣を手に取り急いで立ち上がった。俺が立てた物音にトニーが目を覚まし、寝ぼけながら辺りを見回している。

光ったと思った方向を目を凝らしてよく見ると、何か黒い物体がそそっと動いたような気がした。俺は大きな岩壁を背にして寝ているグッターとロットを庇うように立ち、暗闇でよく見えない中で黒い物体を捜した。近づいてくる気配を感じるのだが、足音が全く聞こえなかった。

すると岩陰から大きな黒い物体がいきなり飛んで来た。と思ったら、すでに大きく開いた口が俺の顔に鋭いで牙で噛みつこうとしている。

俺はすでに前に経験したように時間の流れが遅くなったような状態になっており、飛びついて来た黒い物体がはっきりと見え始めた。大きな狼のような獣だった。黒目が縦長に細く伸びており、白目の中の極細の繊維が中心に向かって渦を巻いている。なんとも不気味な目だ。そして、大きく開いた口越しの下方に長く鋭い爪をむき出しにした黒くごつごつとした前足が見えた。全体を覆った黒い毛並みはホワイトファングと同じように鋭く針のように立っている。

俺は覚えのある全身の痛みを感じながら、上体を後ろに反らしながら下から剣を突き上げ、黒い狼の脇下の付け根辺りを刺した。俺はそのまま地面から来る衝撃を感じながら後ろに倒れた。黒い狼は刺されながらも俺の真横に着地し、うねりを上げながら突き刺さった剣から体を強引に抜き後ろに飛んだ。

そして、すぐに口元が光り始めた。知っている光り方だった。黒い狼は魔法を使おうとしていた。その口元の光に一瞬気を取られたスキに、黒い狼の口から何かが飛んできた。その部分だけ光の屈折が異なり、わずかにだが目で形をとらえることが出来た。三日月のような形が横に薄く広がって俺をめがけて飛んで来ている。前に騎士が使っていた魔法と似たものだとわかった。

我慢出来る限りの全身の痛みに耐え、手と足の全力で地面を押し返し、体を浮かした。三日月の形をしたかまいたちは俺の真下を通り過ぎ、その先にあった岩に大きな横傷をつけた。運よく後方にいたトニーの横を通り過ぎていた。

俺はそのまま落下し、地面に着いた瞬間に思い切り足に力を入れ、黒い狼に向かって大きく踏み込んだ。口元が少し光りだして、次の攻撃に備えている。真っすぐ体制を低くしながら飛び込んだ俺に、黒い狼は反応が遅れながらも斜め後ろに飛んだ。俺は踏み込んだ時に蹴り上げた逆の足で地面を蹴り、後ろに飛んだ黒い狼を追った。

黒い狼は追いつかれたのと同時に口から魔法を繰り出し、俺は追いついたのと同時に首元を狙って切り付けた。かまいたちは俺の額をかすめ後方に飛んでいき、俺の剣は黒い狼の首にめり込み、中ほどまで刃が進んで止まった。

一気に水の中にいるような体の感覚が解放され、時間の流れが元に戻った。時間が引き伸ばされたような状態を長く維持しすぎたのか、俺の全身から悲鳴が上がり、その突き刺すような痛みに我慢出来ず地面に崩れ落ちてしまった。すぐにトニーが俺に駆け寄ってきた。意識がまばらなまま少し時間が経つと、徐々に痛みが引き、意識もはっきりしてきて動けるようになった。

今回ははっきりと、何か俺のものではない力が働いていたことを確信した。そして、それがおそらく俺の限界突破というスキルなのだろうと。

「しかし、でっかい狼だね」

トニーは口を大きく開けながら息絶えた黒い狼を見ながら言った。よく見ると全長は2mくらいあるかと思われる大きな獣だった。

「これって魔物だよね…魔法使ってたし」

「うん、普通の動物は魔法使えないからな。でも、あのかまいたちみたいな魔法えげつなかったな…」

と言いながらトニーは岩に入った大きな亀裂をみていた。冷静に見ると凄まじい威力だ。

最後の一撃がまともに入っていたら、俺は死んでいただろう…運が良かった…

「おお、あったあった…これ、結構高く売れるんじゃないのか」

トニーは黒い狼の胸にナイフを入れ、中から魔石を取り出した。割かし大きい魔石だ。中くらいのサイズだろうか。もしそうなら売値はだいたい金貨30枚だったはず。

ふと思い出して後ろを振り返ると、グッターとロットは寝息を立ててすやすやと眠っていた…驚きと呆れを通り越して、すごいと思ってしまった。

そして朝、大きな狼の死体を見て驚き慌てふためくグッターとロットの姿があった。

トニーは狼の魔物の死体を持ち帰りたがってグッターにお願いしたが、貴重品と鞄の中を汚されたくないグッターは頑なに拒否した。そして、魔物の知識に乏しい俺たちは結局最後まで大きな狼がどういう魔物だったのかが分からなかった。


そして夜になった。グッターとロットの作業に関しては昨日以上に何も起こらなかった。俺とトニーは暇を持て余し、遠くの山の木を数えるという最終手段に出たが、それでも時間が余り、ただただ無になって過ごしただけだった。その夜は特に何も起きず、グッターとロットのあどけない寝顔と共に平和に過ぎていった。

翌朝、グッターは残りの岩山を探査したが、結局何の成果もなかった。帰りの道中、とぼとぼと寂しく歩くグッターを励ましながら、そして時々ロットの測量を待ちながら俺たち4人はエルン市に戻るのだった。

そして次の探査場所について話しながらエルン市の西門にたどり着いた時、途中木に縛り付けていた盗賊が消えていたことに気がつくのである。


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