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第二章
閑話 ロットの物語1
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ロットの物語
ロングウッド・リミュエル・ローンフェッティ。
彼女は王都に居を構える世襲制法衣貴族ロングウッド騎士爵家の次女として生まれた。
王国騎士団に数多くの騎士を輩出してきた武の名門家だった。
世襲制の騎士爵位は王からのみ授かり、王にのみ仕える特別な位なのである。
父親と母親の二人ともが王国騎士団の騎士だった。
そんな彼女は物心がついた時から騎士になるべく厳しい教育を受けた。
上には武の才能に溢れる兄と姉がいた。
しかし、彼女は引っ込み思案でどんくさく全く運動が出来なかった。
さらに、友達が欲しくても緊張して上手にお話することが出来ず、
貴族の同年代の子供たちから変わり者のロットと呼ばれた。
周りにうまく馴染むことが出来ない彼女は
剣や武術の特訓以外の時間は、部屋に引き籠って本ばかり読むようになった。
本に書かれている広い世界が彼女を魅了し、寂しさを紛らわしてくれた。
そして、5歳の時に父親の部屋で偶然みかけた小さな地図が彼女の世界を変えた。
彼女が住む大きな街はほんの一部で、さらに広い大きな世界が紙の上にあった。
想像も出来ないほどの広い世界が小さな紙に描かれていることに驚き、そして魅了された。
自分でも作って見ようと思った彼女はすぐに小さな手に紙と鉛筆を握り、
大きな家の外に出て、初めての地図を作った。
拙い落書きのようなものだったが、それがさらなら製作へと彼女を駆りたてた。
ちゃんとした道具もその知識もなかったため、
測り方を考え、描き方を考え、より正確にと
彼女の頭は地図をつくることでいっぱいになった。
そして、ついに小さな定規だけで家の正確無比な地図を完成させた。
作り始めてから二年後の事だった。
彼女は気づかないが、何百と何千と繰り返した失敗が
彼女に空間を捉える恐ろしく研ぎ澄まされた感覚をもたらした。
魔法の才能がなかった彼女であったが、
風属性の極めて特殊な恩恵を受けたことを知る者はいなかった。
しかし、彼女が作り上げた正確無比な地図は見向きもされなかった。
さらに、いつまで経っても上達しない彼女の武に父親は次第に失望し、
騎士専科で優秀な成績を収めていた兄姉にだけ期待するようになった。
騎士を目指す同年代からも見下され、彼女に話かける子もいなくなった。
ロットが高等学園の入学試験を受けた時、
体力試験と剣術試験の結果は最下位だった。
なんとか文官専科に受かった彼女だったが、
名門ロングウッド家始まって以来の落ちこぼれとなり、
父親と兄姉には空気のように扱われ、
母親には早く嫁に行けるようにと
花嫁修業をさせられるようになった。
人見知りがさらに激しくなった彼女は学校では誰とも話せず、
教室の隅っこで一人黙々と地図を作って過ごしていた。
彼女の知識と能力も勉強ではあまり役に立たず、成績は人並みだった。
一般教養の授業で習う地理の成績だけは満点だった。
そして、彼女の地図への情熱は冷めることなく、
活動出来る範囲が広がる度にそれを地図にしていった。
入学してから二年間、学校の敷地から始まり、
王都全域の地図を完成させていた。
彼女はさらにもっと広い世界に出て
地図を作りたいという願望を持つようになっていた。
そんな時、一人の少女が彼女に話しかけた。
マルゲリータと名乗る女の子はキースランド伯爵家のお嬢様だった。
マルゲリータはロットが地理で満点を取っていたことを覚えていて、
その知識で助けてほしいとお願いした。
ロットが初めて人から必要とされた瞬間だった。
ロットはマルゲリータに完成させたばかりの王都の地図を見せた。
マルゲリータは地図については詳しくなかったが、
ロットが今までしてきた努力を一目で理解した。
製作した地図を初めて褒められたロットは
全力でマルゲリータを助けようと心に決めた。
マルゲリータの目的は不可能とも思えるような困難なものだったが、
それに向かって一生懸命に努力をしているマルゲリータが大好きになった。
初めて出来た友達のために、ロットは持てる知識を全て使った。
そして、二人で協力して鉱石探しの候補地を選び出した。
ロットはマルゲリータをグッターと呼ぶようになった。
グッターもロットと呼ぶようになった。
マルゲリータは自分の魔法書を売り払い
地図作製用の紙を大量に買ってロットに上げた。
ロットは夏休み中も寮で過ごすと両親に言って、
荷物をまとめグッターと共にエルン市行きの馬車に乗った。
彼女は初めての旅と初めて見る広い世界に心を躍らせた。
長くて短かった十日間の旅を終え、エルン市に着いた。
二人はドキドキしながら、可愛いウサギの部屋を選び、初めて宿屋に泊まった。
二日後、グッターは辺境伯爵から鉱石探査の許可をもらった。
そして、いざ出発しようとした時、
二人を守ってくれる人がいないことに気づいたのだった。
グッターの提案で冒険者のギルドに行った。
しかし、宿泊と食費以外全てのお金を使い果たしてしまったため、
払うお金がなく、護衛を引き受けてくれる冒険者はいなかった。
諦めてギルドを出ようとした時、小さな少年が彼女たちに話しかけた。
ロットは急に話しかけてきた男の子にびっくりして、
グッターの後ろに隠れてしまった。
男の子の友達というもう一人の少年も加わり、
ロットとグッターが何回か通ったグルアンという軽食屋で、
グッターは護衛の依頼を二人の少年に頼んだ。
すると、トニーという少年が興味を示し、
ヒノという少年も快く引き受けてくれた。
そして、4人でグッターのための鉱石探しの旅に出た。
いきなり盗賊に襲われて、ロットは外の世界の怖さを知った。
しかし、ヒノとトニーはあっという間に大人の盗賊を倒してしまった。
大きな狼からも守ってくれた二人は気さくで優しくてとても強かった。
ロットは友達が三人も出来たことが嬉しくて、
張り切って地図の製作を続けた。
彼女は通った道、探索する地帯、
足を運んだ場所の全てを地図にしようと決めた。
野宿は肌寒く、暗闇は怖かったが、
三人と一緒に旅していることが楽しくて全く気にならなかった。
たった三日間だけの旅だったが、
ロットは4人いっしょならどこにだっていけるような気がした。
鉱石が見つからず残念だったが、
まだ挫折を知らないロットは必ず鉱石が見つかると強く信じていた。
ヒノとトニーは仕事を休んで次の探査の旅にもついて来てくれた。
ラドさんという大きなおじさんも一行に加わり、
ロットは少し辛くて危険な道中でも、またいっしょに旅出来ることが嬉しかった。
優しい人や優しい魔族との出会いも、初めて向けられる悪意も、
好きな人を傷つけられる悲しみと憎悪もロットにとって貴重な経験になった。
彼女には見るもの全てが新鮮だった。
そして、大好きなグッターのために地図製作の作業を一生懸命に続けた。
ロットが常に測量をして、計算をして、
地図製作の作業を続けていたことをヒノたちは知らない。
旅がひとまず終わりロットたちは王都に向かった。
しかし、彼女はすでに仲間たちとの旅や
見知らぬ土地の地図作りに魅了されてしまっていた。
一週間後、ロットたちはいっしょに旅をした
第三騎士団の団長ラドガルヴの屋敷に着いた。
目標の半分ほどの金貨を手に入れて嬉しそうなグッターの横で、
ロットは次の旅のための地図を作り始めた。
その夜、ロットは呼び出され応接室に行った。
そこにいた第五騎士団のモルバイン団長は
ロットの作った地図に驚き、興味を示してくれた。
ロットは仲間たちといっしょに旅して作った地図が評価されて嬉しかった。
また、同じ仲間で旅をしたいと願うロットは、
「ヒノたちもいっしょなら」とモルバイン団長に答えた。
そして次の日、ロットは仲間たちといっしょに軽快な足取りで屋敷を出た。
ロングウッド・リミュエル・ローンフェッティ。
彼女は王都に居を構える世襲制法衣貴族ロングウッド騎士爵家の次女として生まれた。
王国騎士団に数多くの騎士を輩出してきた武の名門家だった。
世襲制の騎士爵位は王からのみ授かり、王にのみ仕える特別な位なのである。
父親と母親の二人ともが王国騎士団の騎士だった。
そんな彼女は物心がついた時から騎士になるべく厳しい教育を受けた。
上には武の才能に溢れる兄と姉がいた。
しかし、彼女は引っ込み思案でどんくさく全く運動が出来なかった。
さらに、友達が欲しくても緊張して上手にお話することが出来ず、
貴族の同年代の子供たちから変わり者のロットと呼ばれた。
周りにうまく馴染むことが出来ない彼女は
剣や武術の特訓以外の時間は、部屋に引き籠って本ばかり読むようになった。
本に書かれている広い世界が彼女を魅了し、寂しさを紛らわしてくれた。
そして、5歳の時に父親の部屋で偶然みかけた小さな地図が彼女の世界を変えた。
彼女が住む大きな街はほんの一部で、さらに広い大きな世界が紙の上にあった。
想像も出来ないほどの広い世界が小さな紙に描かれていることに驚き、そして魅了された。
自分でも作って見ようと思った彼女はすぐに小さな手に紙と鉛筆を握り、
大きな家の外に出て、初めての地図を作った。
拙い落書きのようなものだったが、それがさらなら製作へと彼女を駆りたてた。
ちゃんとした道具もその知識もなかったため、
測り方を考え、描き方を考え、より正確にと
彼女の頭は地図をつくることでいっぱいになった。
そして、ついに小さな定規だけで家の正確無比な地図を完成させた。
作り始めてから二年後の事だった。
彼女は気づかないが、何百と何千と繰り返した失敗が
彼女に空間を捉える恐ろしく研ぎ澄まされた感覚をもたらした。
魔法の才能がなかった彼女であったが、
風属性の極めて特殊な恩恵を受けたことを知る者はいなかった。
しかし、彼女が作り上げた正確無比な地図は見向きもされなかった。
さらに、いつまで経っても上達しない彼女の武に父親は次第に失望し、
騎士専科で優秀な成績を収めていた兄姉にだけ期待するようになった。
騎士を目指す同年代からも見下され、彼女に話かける子もいなくなった。
ロットが高等学園の入学試験を受けた時、
体力試験と剣術試験の結果は最下位だった。
なんとか文官専科に受かった彼女だったが、
名門ロングウッド家始まって以来の落ちこぼれとなり、
父親と兄姉には空気のように扱われ、
母親には早く嫁に行けるようにと
花嫁修業をさせられるようになった。
人見知りがさらに激しくなった彼女は学校では誰とも話せず、
教室の隅っこで一人黙々と地図を作って過ごしていた。
彼女の知識と能力も勉強ではあまり役に立たず、成績は人並みだった。
一般教養の授業で習う地理の成績だけは満点だった。
そして、彼女の地図への情熱は冷めることなく、
活動出来る範囲が広がる度にそれを地図にしていった。
入学してから二年間、学校の敷地から始まり、
王都全域の地図を完成させていた。
彼女はさらにもっと広い世界に出て
地図を作りたいという願望を持つようになっていた。
そんな時、一人の少女が彼女に話しかけた。
マルゲリータと名乗る女の子はキースランド伯爵家のお嬢様だった。
マルゲリータはロットが地理で満点を取っていたことを覚えていて、
その知識で助けてほしいとお願いした。
ロットが初めて人から必要とされた瞬間だった。
ロットはマルゲリータに完成させたばかりの王都の地図を見せた。
マルゲリータは地図については詳しくなかったが、
ロットが今までしてきた努力を一目で理解した。
製作した地図を初めて褒められたロットは
全力でマルゲリータを助けようと心に決めた。
マルゲリータの目的は不可能とも思えるような困難なものだったが、
それに向かって一生懸命に努力をしているマルゲリータが大好きになった。
初めて出来た友達のために、ロットは持てる知識を全て使った。
そして、二人で協力して鉱石探しの候補地を選び出した。
ロットはマルゲリータをグッターと呼ぶようになった。
グッターもロットと呼ぶようになった。
マルゲリータは自分の魔法書を売り払い
地図作製用の紙を大量に買ってロットに上げた。
ロットは夏休み中も寮で過ごすと両親に言って、
荷物をまとめグッターと共にエルン市行きの馬車に乗った。
彼女は初めての旅と初めて見る広い世界に心を躍らせた。
長くて短かった十日間の旅を終え、エルン市に着いた。
二人はドキドキしながら、可愛いウサギの部屋を選び、初めて宿屋に泊まった。
二日後、グッターは辺境伯爵から鉱石探査の許可をもらった。
そして、いざ出発しようとした時、
二人を守ってくれる人がいないことに気づいたのだった。
グッターの提案で冒険者のギルドに行った。
しかし、宿泊と食費以外全てのお金を使い果たしてしまったため、
払うお金がなく、護衛を引き受けてくれる冒険者はいなかった。
諦めてギルドを出ようとした時、小さな少年が彼女たちに話しかけた。
ロットは急に話しかけてきた男の子にびっくりして、
グッターの後ろに隠れてしまった。
男の子の友達というもう一人の少年も加わり、
ロットとグッターが何回か通ったグルアンという軽食屋で、
グッターは護衛の依頼を二人の少年に頼んだ。
すると、トニーという少年が興味を示し、
ヒノという少年も快く引き受けてくれた。
そして、4人でグッターのための鉱石探しの旅に出た。
いきなり盗賊に襲われて、ロットは外の世界の怖さを知った。
しかし、ヒノとトニーはあっという間に大人の盗賊を倒してしまった。
大きな狼からも守ってくれた二人は気さくで優しくてとても強かった。
ロットは友達が三人も出来たことが嬉しくて、
張り切って地図の製作を続けた。
彼女は通った道、探索する地帯、
足を運んだ場所の全てを地図にしようと決めた。
野宿は肌寒く、暗闇は怖かったが、
三人と一緒に旅していることが楽しくて全く気にならなかった。
たった三日間だけの旅だったが、
ロットは4人いっしょならどこにだっていけるような気がした。
鉱石が見つからず残念だったが、
まだ挫折を知らないロットは必ず鉱石が見つかると強く信じていた。
ヒノとトニーは仕事を休んで次の探査の旅にもついて来てくれた。
ラドさんという大きなおじさんも一行に加わり、
ロットは少し辛くて危険な道中でも、またいっしょに旅出来ることが嬉しかった。
優しい人や優しい魔族との出会いも、初めて向けられる悪意も、
好きな人を傷つけられる悲しみと憎悪もロットにとって貴重な経験になった。
彼女には見るもの全てが新鮮だった。
そして、大好きなグッターのために地図製作の作業を一生懸命に続けた。
ロットが常に測量をして、計算をして、
地図製作の作業を続けていたことをヒノたちは知らない。
旅がひとまず終わりロットたちは王都に向かった。
しかし、彼女はすでに仲間たちとの旅や
見知らぬ土地の地図作りに魅了されてしまっていた。
一週間後、ロットたちはいっしょに旅をした
第三騎士団の団長ラドガルヴの屋敷に着いた。
目標の半分ほどの金貨を手に入れて嬉しそうなグッターの横で、
ロットは次の旅のための地図を作り始めた。
その夜、ロットは呼び出され応接室に行った。
そこにいた第五騎士団のモルバイン団長は
ロットの作った地図に驚き、興味を示してくれた。
ロットは仲間たちといっしょに旅して作った地図が評価されて嬉しかった。
また、同じ仲間で旅をしたいと願うロットは、
「ヒノたちもいっしょなら」とモルバイン団長に答えた。
そして次の日、ロットは仲間たちといっしょに軽快な足取りで屋敷を出た。
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