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「イブキー。今日のお昼、何食べたいー?」
「ぱん!」
「ホットケーキはおやつ。昼飯だって言ってんだろ」
「ぱんー!」
「じゃあ、ホットケーキにしましょうねー」
「わーい!」
「おーい!」
身体の異変は今も続いている。特に乳首が…。なんだかどんどん大きくなっているような気がするんだよ…。なんで? 寝てる間に弄ってんの? だとすると、それはそれでどうなの?って感じだけど。
大きく敏感になって非常に困っているが、更に困ったことにその…尻が、な?
尻もなんだかんだでじんじんするし、腹…下腹の疼きも取れない。一度嫌がるイブキとヘルベルトをなだめすかして一人で風呂に入って抜いたんだけどさ…。その時は乳首が酷く疼いてしかたなかった。こうなればもうお手上げ。俺の力だけじゃどうすることもできない。
日々溜まっていくストレスと疼き。おかしくなりそうになった時、それがなくなった。これもどうしてこうなったのかは不明。というか分からなさ過ぎて分からない。あれこれ考えても出ない答えを探すのは無駄だと悟り、考えないようにした。
パーティをすると決めてから二週間。その間に、スノウにマナーの最終チェック。今回はイヴァンも添えて。イヴァンは伯爵家の出だが次男坊、ということもあってあまりそういったことを習わなかったらしい。近衛に選出されたとき、マナーを学んだらしいがそれも最低限。と、いう訳でスノウ先生に指導してもらった。
その間にヘルベルトとイブキの勉強、それからみんなの服決めてとまぁ忙しい毎日で。
パーティの二週間前には魔具の規制を全解除。今まで溜まったゴミを掃除してくれよー!
城内の掃除を横目に、俺はイヴァンが住んでいるというプロスツキー家に一人で訪問した。どうやら子爵家、ということでまぁまぁ。魔具も最低限…というよりほとんど持っていなかった。だからじいちゃんに言って使っていない魔具を転送してもらった。その魔具、壊れてたり使えなかったりとしていたから直してみた。こういうの得意だからな!
工具を使って直しているのを俺以外の瞳がキラキラしながら見ていたのが少しくすぐったかった。俺にしてみればできることをしているだけなのに、それを楽しそうに見つめてくるのが嬉しかった。
プロスツキー家にはひたすら頭を下げられたが引き抜いた手前、頭を下げられる必要などないのだ。ある意味イヴァンの出世を閉ざしたものだから。
ヘルベルトが王になった暁には、プロスツキー家が筆頭になる。それまではありとあらゆる悪意から守らねばならない。
その義務が俺にはあるのだから。
その為に監視カメラに似た魔具を用意してもらって屋敷に取り付けた。これでメモリースフィアに似たものに送られる。
それから風呂。追い炊き機能が付いた風呂を渡し、更に火を使わずにお湯を沸かすポットや手のひらをかざすだけでオンオフができるランプの魔具を置いていた。
子供がいるから大変だろう、ということで少しでも子育てが楽になるようにあれこれ、ぬいぐるみなんかも置いてきた。それらを換金しても構わない、と告げてあるが恐縮しっぱなしの彼らならその心配はなさそうだ。…本当に困ったら売ってくれよ?
それをスノウとイヴァンだけに告げて出かけたものだから、イブキとヘルベルトにしこたま怒られた。特にイブキは泣いて怒っていたし、三日間口もきいてくれなかった。そんなに怒るとは思わなかった俺がどれだけ謝ってもダメだった。ヘルベルトの方は静かに怒っており、こちらも三日間ほとんど口をきいてくれなかった。寝るときもヘルベルトはイブキと一緒に寝ていたから、広いベッドに一人きりという何とも寂しい夜を過ごした。
自業自得だ、とスノウに言われたが外は危険が多い。特に『エルフ』は。だから一人で行ったんだけど…。
まぁ、魔具の整備を見せたことで機嫌がよくなったけど。男の子は機械とか好きだもんな。うんうん。
「昼飯を食べたら着替えるからなー」
「ぱんー!」
「パンは返事ではありませんよ」
「ぱん!」
さて、パーティ当日。今日は城内の奴も俺たちも少し忙しい。昼前にじいちゃんが来てイブキのテンションが爆上がり。そして俺たちの衣装を転送してもらった。
ヘルベルトとイブキ、それにイヴァンには新しい鎧。イヴァンの鎧はエルフの国の紋が入っている。それを見たイヴァンが言葉を失ったが、これからはこれを着るようにとじいちゃんに言われていた。
「みなさーん。お昼ご飯できましたよー」
「早っ!」
スノウの調理速度に驚きながらも、ほわほわのホットケーキを皆で囲むのだった。
昼食のホットケーキを腹一杯食って、風呂も入りいざお着換え!という時。俺はなぜかヘルベルトに拉致され、寝室に連れてこられた。じいちゃんもスノウもどこか生暖かい視線をくれた意味が分からず、引っ張りこまれた。
するとベッドの上には着る予定のドレス(なぜにじいちゃんドレスにしたんだ…)と見慣れないアクセサリーが置いてあった。
「これは?」
「イヴに似合うかと思って、ヨッヘンフェリウ様に相談したものだ」
「え? じいちゃんに相談?」
あらま意外。ではなくじいちゃんと通信…?
「ああ。スノウに言ったら通信してくれた」
「あー…。スノウなら…」
やるわな、と表情で告げれば「うん」とヘルベルトが笑う。
「それで?」
「最近、イヴの魔力が揺れてるからどうにかできないかな、って相談したんだ」
「俺の魔力が揺れている…?」
「やっぱり気付いてなかったか」
ヘルベルトの言葉の通りなら俺自身が気付いていなくて、ヘルベルトは気付いていることになるが…。もしかしてイブキもイヴァンも?
「イブキとわんわんは気付いてないよ。…イブキはなんとなく気付いているのかもしれないけど、そこまで気にしてないと思う」
「お前まで…」
ついにイヴァンをイヴァンと呼ぶのが俺だけになってしまった…。すまん、イヴァン。俺だけはちゃんと名前で呼ぶからな。
「そこで、さ。とりあえずこれ、付けてみて?」
そう言って一番右に置いてあったアクセサリーを手にして持ってきた。しゃらりと金属がこすれる音はヘッドチェーンに似ている。
それをヘルベルトの手から受け取ったはいいが…。ナニコレ?
青い宝石が付いたチェーン。上等なものだというのは分かるんだけど…。
「何だこれ?」
「イヴは知らないの?」
「知らんな」
彼女にはアクセサリーを贈ったことはあるが、それは彼女が「欲しい」と言った物だけだから。俺自身が選んだものはない。
仕事柄アクセサリーは厳禁だからアクセサリーは詳しくない。
「じゃあ、着けてあげるから服脱いで?」
「服?」
「ああ。服を脱いで」
「なんで?」
パッと見はネックレスっぽいんだけど…。ネックレスじゃねぇの?
「いいから。どうせ着替えるからいいだろ?」
「それはそうなんだけど…。これ何?」
「着けたら分かるよ。それとも…」
「ん?」
そこで言葉を切ると俺に近付き、耳元に唇を寄せた。
「俺に脱がせてほしい?」
「――…な?!」
思わず片手で耳を塞いでヘルベルトから離れれば、にこりと微笑むだけで。ぞわぞわとしたものが背中を駆け抜け、ヘルベルトを睨めば「ごめんって」と笑っていて。
「でも服を脱いでくれないと着けられないんだ」
「…分かった」
なんだか良く分からないけど、これを着けなければ納得してくれないみたいだし…。
「それにイヴにとっても悪い事じゃないと思うよ?」
「うん?」
悪い事じゃない? どういうことだ?
「まぁまぁ。君のおじい様を信じなよ」
「…おう」
とりあえず、と手にしていたそれをヘルベルトへと戻し服を脱ぎ棄てていく。別にヘルベルトに裸を見せるのは恥ずかしくないからな。風呂も一緒に入ってるし。裸になったところで「イヴ」と呼ばれる。
「なんだ?」
「それも」
「それ?」
「下着」
「はぁ?」
なんでだよ。下着は関係ないだろー? 確かに『イヴ』は裸族だったけども。あれ? そう言えばスノウも裸族だった…? ちょっと気になるからあとで聞いてみよう。
「のわ?!」
「ほら。これも脱いで」
「ちょちょちょ…?!」
有無を言わさぬヘルベルトの指が紐を掴み引っ張れば、下着は簡単に布に変わる。あああ!
「何を!」
「これを着けるんだったらさ、先にこっちの方がいいかなって」
「あ゙?!」
思わず喉から声が出てしまったが、ヘルベルトは楽しそうにさっきのとは違うものを手にしている。あれ? なんか変なものが…。
「これは特注のボディーチェーン」
「ぼでぃーちぇーん?」
「そ。これを着ければ魔力の揺らぎが治まるから」
「…はぁ」
「最近のイヴ、熱っぽいでしょ?」
「?!」
ヘルベルトにそう言われて驚けば「やっぱり」と肩を竦められた。
「だからヨッヘンフェリウ様に相談したんだ。そしたらこれを勧められた」
「へ?」
「魔力の揺らぎを治めるにはどうしたいいか、って」
「ヘルベルト…」
だから悪い事じゃない、って言ったのか…。
お前は本当にいい子だな…。
「イヴ?!」
「んー…! いい子だなって思ってさ…!」
思わずヘルベルトを抱き締めてしまった。くぅー…!可愛いなぁ!
「ちょ、ちょ…っと! イヴ!離して!」
「照れるなよー! んー!よしよし!」
わっしゃーと髪を犬の様に撫でやれば「イヴー!」と胸の辺りで叫ばれる。おっと、そろそろ放してやらないと。
「わぉ! 顔真っ赤!」
「イヴ! 自分の今の恰好を思い出せよ!」
「うん? 恰好?」
そういえば?
顔を真っ赤にしたヘルベルトだが、何をそんなに恥ずかしがることがあるんだよ。
「一緒に風呂入ってるから珍しくもないだろうが」
「あー! もー!」
そういう所!となにやらぷりぷりと怒っているヘルベルトに俺は困惑するしかない。なんで怒ってんだよ。
「そういうイヴにはこれをさくっと着けてやるから!」
「おー! 頼むわー」
毛を逆立てたネコチャンのようなヘルベルトにからからと笑ってから、はいよと両手を横に伸ばして待ってみる。
すると唇を尖らせたヘルベルトがキラキラと太陽のような光を放つそれを着けてくれるために背後に回った。おっと。髪が邪魔か。
長い髪を左にまとめて流せば「無防備過ぎでは?」と呆れられるがどういうことだよ。
「何でもない」
不貞腐れたようなヘルベルトに何も言わず待っていれば首にひやりとしたものが触れる。それに身体がびくりと反応したが「冷たいだけだから」と返しておく。
それからチェーンを器用に垂らしていき、不穏なものに手が伸びたと同時にヘルベルトがしゃがむ。
「ヘ…ヘルベルト?!」
「我慢して」
「我慢って?!」
リングを俺の性器の根本にはめようとするヘルベルトの頭を掴んで止めさせれば、ちらりと雲一つない青空が俺を映す。
「さ…さすがにそれは…」
「心配しないで。別に射精管理をしようってわけじゃないから」
「ぶっ!」
ヘルベルトの口からとんでもない言葉が出て吹き出しちまったじゃなか! というかそんな言葉どこで覚えてきたんだよ!
「お腹」
「うん?」
「お腹、ぐるぐるするんでしょ?」
「ぐるぐる」
「よくお腹抱えてるじゃない。…お腹のどこかが気持ち悪いんでしょ?」
「うぐっ!」
バレている…だと…?! ここ最近は落ち着いたと思っていたのに…!
お子様たちには気付かれないように気を付けていたけど無駄だったか…。
「イブキも気付いてるよ」
「あぁ~…マジかぁ~…」
「うん。心配してた」
「…はぁ」
身体の異変があってからイブキがじいっと俺を見つめることが多くなったなー…、とは思ったけど…。まさかバレてるとはなぁ…。
「これを着ければお腹の気持ち悪さもなくなるって」
「…じいちゃんに聞いたのか?」
「うん。だから、着ける」
じっと見つめてくる青い瞳が真っすぐ俺を射抜く。そんなこと言われたら「嫌だ」なんて言えねぇじゃん…。
それに、リングを着ければイブキの心配されることもなくなる。…なら。
「…分かったよ。でも自分で着けれる」
「え? 俺がやるよ?」
「なんで?!」
「だって…」
「ひぃ?!」
そう言いながら性器を躊躇わずにすくい上げると、ささっとリングに通された。マジかよ!
「はい、できた」
「恥ずか死にそう…」
「なんで?」
きょとんとしているヘルベルトに泣きそうになるけど、続きとばかりにさくさくとチェーンを着けていく。けどさ…。
「なんでそんなとこ…」
「リングが大きいから、後ろから引っ張らないと傷付くよ?」
「ひっ!」
傷がつく…?! ちんこに?!
ヘルベルトの言葉にひゅっと玉とちんこが縮みあがる。ち、ちんこが傷つくくらいならケツの間にチェーンが通るくらいなんてことない…! 玉にチェーンが触れて気持ち悪いけど!
「よし。きつい所はない?」
「ない…けど。違和感がすげぇ」
「それは慣れてもらうしかないんだけど…」
「ううう…」
素っ裸にチェーンを着けているという状況に羞恥で倒れそうになるが、腹の疼きが完全に治まっていることに気付いた。
「あれ?」
「どうした?」
しゃら、とチェーンの上から腹を擦れば、やはり腹にたまった何かが無くなっている感覚。え? マジか!
「腹の疼きが無くなった…」
「ヨッヘンフェリウ様の読み通りだったわけだ」
ふふっと笑うヘルベルトにどことなく寂しさの影が見える。そんなヘルベルトに抱きついて頭を撫でれば、大人しくしている。
「確かにじいちゃんのおかげだけどさ。相談してくれたんだろ? ならヘルベルトのおかげでもある」
「イヴ…」
そっとヘルベルトを離して微笑めば、彼もまた照れ臭そうに笑う。可愛いなぁ。
「あ、そうだ。まだあるんだ」
「うん?」
そう言いながら背を向けてベッドの上にある、ボディーチェーンを着ける前に渡されたものを手にしている。そう言えばこれを着ける前に~とか言ってたな。
「それは?」
「うん。これはね…」
しゃらりと音を立てるそれを持って近付いてくる。そして胸の辺りにある青い宝石にそれを付けると、その先端を…。
「待て待て!」
「何?」
「何じゃねぇ! さすがにそれは…!」
「文句を言わない」
「ッア――!」
我が儘言わないの、と言わんばかりに先端を乳首に着けられて腰が跳ねる。
ちょ…マジで待って…!
「っあ…ゃ、…ぁん…っ!」
敏感な乳首を触れられ、喘ぎ声が漏れる。腰か抜けそうになるのをヘルベルトの肩を掴んで耐える。がくがくと足が震え、唾液が口の端から垂れる。ぎゅうと強く俺よりも幅の狭い肩を掴めば、頭にキスを落とされた。
「大丈夫だよ、イヴ。これを着ければ落ち着くから」
「ひ…ぅん…ッ! あぁ…っ!」
反対側の乳首にもそれを着けられると、するりと指がじんじんと疼く先端をかすめていく。
「や…めぇ…っ!」
「大丈夫。すぐ、治まるから」
耳元でそう告げられ、胸の辺りに手が触れた。そこは青い宝石があった場所。はぁはぁと息を吐きながらヘルベルトに縋れば「頑張ったね」と囁かれた。
そして、胸の辺りが熱くなると乳首の疼きが腹同様に消えていく感覚。
「ヘルベルト…これ…」
「うん。イヴの魔力の揺れを正しただけ」
疼きはなくなったが呼吸が治まらず、浅い呼吸を繰り返しているとヘルベルトがさらりとそう告げた。
そう言えば俺の魔力の揺れが原因だ、とか言っていたな。
ふぅふぅと肩で呼吸を繰り返しながら掴んでいた肩を離すと、そこには雲一つない青空がのぞいていて。
「身体の疼きは?」
「…ない」
「よかった」
にこりと微笑むヘルベルトを前に、ぺたぺたと身体を触ってみても疼きはない。じんじんとしていた乳首も、あるのは違和感のみ。それもすぐに消え去り身体の異変は治まった。
「それを着けている限りは抑えられるからね」
「…取ると?」
「元通り」
「…うわぁ」
なるほど。ならばこれからこのチェーンとズッ友なわけか。風呂に入る時くらいは外してもいいか。
イブキの柔肌を傷つけるわけにはいかんからな!
「そういう訳で、それ、着けててね?」
「わかったよ。ありがとな」
「どういたしまして」
ヘルベルトに改めて礼を告げると「終わりましたかー?」というスノウの、のんびりとした声が聞こえた。
「お手をどうぞ」
「ああ」
あれから露出の多いドレスに着替え、ヘッドドレス、それにバックカチューシャも付けられ全身からしゃらしゃらと音がする。
ヘルベルトも着替え、全員がおめかしすると手を差し伸べられた。その手を取り、いざパーティ会場へ。
ここでヘルベルトに味方しない奴を振るい落とせばこれからが楽になる。
ヘルベルトにエスコートをされながら、かつかつとよく磨かれた廊下を進むのだった。
「ぱん!」
「ホットケーキはおやつ。昼飯だって言ってんだろ」
「ぱんー!」
「じゃあ、ホットケーキにしましょうねー」
「わーい!」
「おーい!」
身体の異変は今も続いている。特に乳首が…。なんだかどんどん大きくなっているような気がするんだよ…。なんで? 寝てる間に弄ってんの? だとすると、それはそれでどうなの?って感じだけど。
大きく敏感になって非常に困っているが、更に困ったことにその…尻が、な?
尻もなんだかんだでじんじんするし、腹…下腹の疼きも取れない。一度嫌がるイブキとヘルベルトをなだめすかして一人で風呂に入って抜いたんだけどさ…。その時は乳首が酷く疼いてしかたなかった。こうなればもうお手上げ。俺の力だけじゃどうすることもできない。
日々溜まっていくストレスと疼き。おかしくなりそうになった時、それがなくなった。これもどうしてこうなったのかは不明。というか分からなさ過ぎて分からない。あれこれ考えても出ない答えを探すのは無駄だと悟り、考えないようにした。
パーティをすると決めてから二週間。その間に、スノウにマナーの最終チェック。今回はイヴァンも添えて。イヴァンは伯爵家の出だが次男坊、ということもあってあまりそういったことを習わなかったらしい。近衛に選出されたとき、マナーを学んだらしいがそれも最低限。と、いう訳でスノウ先生に指導してもらった。
その間にヘルベルトとイブキの勉強、それからみんなの服決めてとまぁ忙しい毎日で。
パーティの二週間前には魔具の規制を全解除。今まで溜まったゴミを掃除してくれよー!
城内の掃除を横目に、俺はイヴァンが住んでいるというプロスツキー家に一人で訪問した。どうやら子爵家、ということでまぁまぁ。魔具も最低限…というよりほとんど持っていなかった。だからじいちゃんに言って使っていない魔具を転送してもらった。その魔具、壊れてたり使えなかったりとしていたから直してみた。こういうの得意だからな!
工具を使って直しているのを俺以外の瞳がキラキラしながら見ていたのが少しくすぐったかった。俺にしてみればできることをしているだけなのに、それを楽しそうに見つめてくるのが嬉しかった。
プロスツキー家にはひたすら頭を下げられたが引き抜いた手前、頭を下げられる必要などないのだ。ある意味イヴァンの出世を閉ざしたものだから。
ヘルベルトが王になった暁には、プロスツキー家が筆頭になる。それまではありとあらゆる悪意から守らねばならない。
その義務が俺にはあるのだから。
その為に監視カメラに似た魔具を用意してもらって屋敷に取り付けた。これでメモリースフィアに似たものに送られる。
それから風呂。追い炊き機能が付いた風呂を渡し、更に火を使わずにお湯を沸かすポットや手のひらをかざすだけでオンオフができるランプの魔具を置いていた。
子供がいるから大変だろう、ということで少しでも子育てが楽になるようにあれこれ、ぬいぐるみなんかも置いてきた。それらを換金しても構わない、と告げてあるが恐縮しっぱなしの彼らならその心配はなさそうだ。…本当に困ったら売ってくれよ?
それをスノウとイヴァンだけに告げて出かけたものだから、イブキとヘルベルトにしこたま怒られた。特にイブキは泣いて怒っていたし、三日間口もきいてくれなかった。そんなに怒るとは思わなかった俺がどれだけ謝ってもダメだった。ヘルベルトの方は静かに怒っており、こちらも三日間ほとんど口をきいてくれなかった。寝るときもヘルベルトはイブキと一緒に寝ていたから、広いベッドに一人きりという何とも寂しい夜を過ごした。
自業自得だ、とスノウに言われたが外は危険が多い。特に『エルフ』は。だから一人で行ったんだけど…。
まぁ、魔具の整備を見せたことで機嫌がよくなったけど。男の子は機械とか好きだもんな。うんうん。
「昼飯を食べたら着替えるからなー」
「ぱんー!」
「パンは返事ではありませんよ」
「ぱん!」
さて、パーティ当日。今日は城内の奴も俺たちも少し忙しい。昼前にじいちゃんが来てイブキのテンションが爆上がり。そして俺たちの衣装を転送してもらった。
ヘルベルトとイブキ、それにイヴァンには新しい鎧。イヴァンの鎧はエルフの国の紋が入っている。それを見たイヴァンが言葉を失ったが、これからはこれを着るようにとじいちゃんに言われていた。
「みなさーん。お昼ご飯できましたよー」
「早っ!」
スノウの調理速度に驚きながらも、ほわほわのホットケーキを皆で囲むのだった。
昼食のホットケーキを腹一杯食って、風呂も入りいざお着換え!という時。俺はなぜかヘルベルトに拉致され、寝室に連れてこられた。じいちゃんもスノウもどこか生暖かい視線をくれた意味が分からず、引っ張りこまれた。
するとベッドの上には着る予定のドレス(なぜにじいちゃんドレスにしたんだ…)と見慣れないアクセサリーが置いてあった。
「これは?」
「イヴに似合うかと思って、ヨッヘンフェリウ様に相談したものだ」
「え? じいちゃんに相談?」
あらま意外。ではなくじいちゃんと通信…?
「ああ。スノウに言ったら通信してくれた」
「あー…。スノウなら…」
やるわな、と表情で告げれば「うん」とヘルベルトが笑う。
「それで?」
「最近、イヴの魔力が揺れてるからどうにかできないかな、って相談したんだ」
「俺の魔力が揺れている…?」
「やっぱり気付いてなかったか」
ヘルベルトの言葉の通りなら俺自身が気付いていなくて、ヘルベルトは気付いていることになるが…。もしかしてイブキもイヴァンも?
「イブキとわんわんは気付いてないよ。…イブキはなんとなく気付いているのかもしれないけど、そこまで気にしてないと思う」
「お前まで…」
ついにイヴァンをイヴァンと呼ぶのが俺だけになってしまった…。すまん、イヴァン。俺だけはちゃんと名前で呼ぶからな。
「そこで、さ。とりあえずこれ、付けてみて?」
そう言って一番右に置いてあったアクセサリーを手にして持ってきた。しゃらりと金属がこすれる音はヘッドチェーンに似ている。
それをヘルベルトの手から受け取ったはいいが…。ナニコレ?
青い宝石が付いたチェーン。上等なものだというのは分かるんだけど…。
「何だこれ?」
「イヴは知らないの?」
「知らんな」
彼女にはアクセサリーを贈ったことはあるが、それは彼女が「欲しい」と言った物だけだから。俺自身が選んだものはない。
仕事柄アクセサリーは厳禁だからアクセサリーは詳しくない。
「じゃあ、着けてあげるから服脱いで?」
「服?」
「ああ。服を脱いで」
「なんで?」
パッと見はネックレスっぽいんだけど…。ネックレスじゃねぇの?
「いいから。どうせ着替えるからいいだろ?」
「それはそうなんだけど…。これ何?」
「着けたら分かるよ。それとも…」
「ん?」
そこで言葉を切ると俺に近付き、耳元に唇を寄せた。
「俺に脱がせてほしい?」
「――…な?!」
思わず片手で耳を塞いでヘルベルトから離れれば、にこりと微笑むだけで。ぞわぞわとしたものが背中を駆け抜け、ヘルベルトを睨めば「ごめんって」と笑っていて。
「でも服を脱いでくれないと着けられないんだ」
「…分かった」
なんだか良く分からないけど、これを着けなければ納得してくれないみたいだし…。
「それにイヴにとっても悪い事じゃないと思うよ?」
「うん?」
悪い事じゃない? どういうことだ?
「まぁまぁ。君のおじい様を信じなよ」
「…おう」
とりあえず、と手にしていたそれをヘルベルトへと戻し服を脱ぎ棄てていく。別にヘルベルトに裸を見せるのは恥ずかしくないからな。風呂も一緒に入ってるし。裸になったところで「イヴ」と呼ばれる。
「なんだ?」
「それも」
「それ?」
「下着」
「はぁ?」
なんでだよ。下着は関係ないだろー? 確かに『イヴ』は裸族だったけども。あれ? そう言えばスノウも裸族だった…? ちょっと気になるからあとで聞いてみよう。
「のわ?!」
「ほら。これも脱いで」
「ちょちょちょ…?!」
有無を言わさぬヘルベルトの指が紐を掴み引っ張れば、下着は簡単に布に変わる。あああ!
「何を!」
「これを着けるんだったらさ、先にこっちの方がいいかなって」
「あ゙?!」
思わず喉から声が出てしまったが、ヘルベルトは楽しそうにさっきのとは違うものを手にしている。あれ? なんか変なものが…。
「これは特注のボディーチェーン」
「ぼでぃーちぇーん?」
「そ。これを着ければ魔力の揺らぎが治まるから」
「…はぁ」
「最近のイヴ、熱っぽいでしょ?」
「?!」
ヘルベルトにそう言われて驚けば「やっぱり」と肩を竦められた。
「だからヨッヘンフェリウ様に相談したんだ。そしたらこれを勧められた」
「へ?」
「魔力の揺らぎを治めるにはどうしたいいか、って」
「ヘルベルト…」
だから悪い事じゃない、って言ったのか…。
お前は本当にいい子だな…。
「イヴ?!」
「んー…! いい子だなって思ってさ…!」
思わずヘルベルトを抱き締めてしまった。くぅー…!可愛いなぁ!
「ちょ、ちょ…っと! イヴ!離して!」
「照れるなよー! んー!よしよし!」
わっしゃーと髪を犬の様に撫でやれば「イヴー!」と胸の辺りで叫ばれる。おっと、そろそろ放してやらないと。
「わぉ! 顔真っ赤!」
「イヴ! 自分の今の恰好を思い出せよ!」
「うん? 恰好?」
そういえば?
顔を真っ赤にしたヘルベルトだが、何をそんなに恥ずかしがることがあるんだよ。
「一緒に風呂入ってるから珍しくもないだろうが」
「あー! もー!」
そういう所!となにやらぷりぷりと怒っているヘルベルトに俺は困惑するしかない。なんで怒ってんだよ。
「そういうイヴにはこれをさくっと着けてやるから!」
「おー! 頼むわー」
毛を逆立てたネコチャンのようなヘルベルトにからからと笑ってから、はいよと両手を横に伸ばして待ってみる。
すると唇を尖らせたヘルベルトがキラキラと太陽のような光を放つそれを着けてくれるために背後に回った。おっと。髪が邪魔か。
長い髪を左にまとめて流せば「無防備過ぎでは?」と呆れられるがどういうことだよ。
「何でもない」
不貞腐れたようなヘルベルトに何も言わず待っていれば首にひやりとしたものが触れる。それに身体がびくりと反応したが「冷たいだけだから」と返しておく。
それからチェーンを器用に垂らしていき、不穏なものに手が伸びたと同時にヘルベルトがしゃがむ。
「ヘ…ヘルベルト?!」
「我慢して」
「我慢って?!」
リングを俺の性器の根本にはめようとするヘルベルトの頭を掴んで止めさせれば、ちらりと雲一つない青空が俺を映す。
「さ…さすがにそれは…」
「心配しないで。別に射精管理をしようってわけじゃないから」
「ぶっ!」
ヘルベルトの口からとんでもない言葉が出て吹き出しちまったじゃなか! というかそんな言葉どこで覚えてきたんだよ!
「お腹」
「うん?」
「お腹、ぐるぐるするんでしょ?」
「ぐるぐる」
「よくお腹抱えてるじゃない。…お腹のどこかが気持ち悪いんでしょ?」
「うぐっ!」
バレている…だと…?! ここ最近は落ち着いたと思っていたのに…!
お子様たちには気付かれないように気を付けていたけど無駄だったか…。
「イブキも気付いてるよ」
「あぁ~…マジかぁ~…」
「うん。心配してた」
「…はぁ」
身体の異変があってからイブキがじいっと俺を見つめることが多くなったなー…、とは思ったけど…。まさかバレてるとはなぁ…。
「これを着ければお腹の気持ち悪さもなくなるって」
「…じいちゃんに聞いたのか?」
「うん。だから、着ける」
じっと見つめてくる青い瞳が真っすぐ俺を射抜く。そんなこと言われたら「嫌だ」なんて言えねぇじゃん…。
それに、リングを着ければイブキの心配されることもなくなる。…なら。
「…分かったよ。でも自分で着けれる」
「え? 俺がやるよ?」
「なんで?!」
「だって…」
「ひぃ?!」
そう言いながら性器を躊躇わずにすくい上げると、ささっとリングに通された。マジかよ!
「はい、できた」
「恥ずか死にそう…」
「なんで?」
きょとんとしているヘルベルトに泣きそうになるけど、続きとばかりにさくさくとチェーンを着けていく。けどさ…。
「なんでそんなとこ…」
「リングが大きいから、後ろから引っ張らないと傷付くよ?」
「ひっ!」
傷がつく…?! ちんこに?!
ヘルベルトの言葉にひゅっと玉とちんこが縮みあがる。ち、ちんこが傷つくくらいならケツの間にチェーンが通るくらいなんてことない…! 玉にチェーンが触れて気持ち悪いけど!
「よし。きつい所はない?」
「ない…けど。違和感がすげぇ」
「それは慣れてもらうしかないんだけど…」
「ううう…」
素っ裸にチェーンを着けているという状況に羞恥で倒れそうになるが、腹の疼きが完全に治まっていることに気付いた。
「あれ?」
「どうした?」
しゃら、とチェーンの上から腹を擦れば、やはり腹にたまった何かが無くなっている感覚。え? マジか!
「腹の疼きが無くなった…」
「ヨッヘンフェリウ様の読み通りだったわけだ」
ふふっと笑うヘルベルトにどことなく寂しさの影が見える。そんなヘルベルトに抱きついて頭を撫でれば、大人しくしている。
「確かにじいちゃんのおかげだけどさ。相談してくれたんだろ? ならヘルベルトのおかげでもある」
「イヴ…」
そっとヘルベルトを離して微笑めば、彼もまた照れ臭そうに笑う。可愛いなぁ。
「あ、そうだ。まだあるんだ」
「うん?」
そう言いながら背を向けてベッドの上にある、ボディーチェーンを着ける前に渡されたものを手にしている。そう言えばこれを着ける前に~とか言ってたな。
「それは?」
「うん。これはね…」
しゃらりと音を立てるそれを持って近付いてくる。そして胸の辺りにある青い宝石にそれを付けると、その先端を…。
「待て待て!」
「何?」
「何じゃねぇ! さすがにそれは…!」
「文句を言わない」
「ッア――!」
我が儘言わないの、と言わんばかりに先端を乳首に着けられて腰が跳ねる。
ちょ…マジで待って…!
「っあ…ゃ、…ぁん…っ!」
敏感な乳首を触れられ、喘ぎ声が漏れる。腰か抜けそうになるのをヘルベルトの肩を掴んで耐える。がくがくと足が震え、唾液が口の端から垂れる。ぎゅうと強く俺よりも幅の狭い肩を掴めば、頭にキスを落とされた。
「大丈夫だよ、イヴ。これを着ければ落ち着くから」
「ひ…ぅん…ッ! あぁ…っ!」
反対側の乳首にもそれを着けられると、するりと指がじんじんと疼く先端をかすめていく。
「や…めぇ…っ!」
「大丈夫。すぐ、治まるから」
耳元でそう告げられ、胸の辺りに手が触れた。そこは青い宝石があった場所。はぁはぁと息を吐きながらヘルベルトに縋れば「頑張ったね」と囁かれた。
そして、胸の辺りが熱くなると乳首の疼きが腹同様に消えていく感覚。
「ヘルベルト…これ…」
「うん。イヴの魔力の揺れを正しただけ」
疼きはなくなったが呼吸が治まらず、浅い呼吸を繰り返しているとヘルベルトがさらりとそう告げた。
そう言えば俺の魔力の揺れが原因だ、とか言っていたな。
ふぅふぅと肩で呼吸を繰り返しながら掴んでいた肩を離すと、そこには雲一つない青空がのぞいていて。
「身体の疼きは?」
「…ない」
「よかった」
にこりと微笑むヘルベルトを前に、ぺたぺたと身体を触ってみても疼きはない。じんじんとしていた乳首も、あるのは違和感のみ。それもすぐに消え去り身体の異変は治まった。
「それを着けている限りは抑えられるからね」
「…取ると?」
「元通り」
「…うわぁ」
なるほど。ならばこれからこのチェーンとズッ友なわけか。風呂に入る時くらいは外してもいいか。
イブキの柔肌を傷つけるわけにはいかんからな!
「そういう訳で、それ、着けててね?」
「わかったよ。ありがとな」
「どういたしまして」
ヘルベルトに改めて礼を告げると「終わりましたかー?」というスノウの、のんびりとした声が聞こえた。
「お手をどうぞ」
「ああ」
あれから露出の多いドレスに着替え、ヘッドドレス、それにバックカチューシャも付けられ全身からしゃらしゃらと音がする。
ヘルベルトも着替え、全員がおめかしすると手を差し伸べられた。その手を取り、いざパーティ会場へ。
ここでヘルベルトに味方しない奴を振るい落とせばこれからが楽になる。
ヘルベルトにエスコートをされながら、かつかつとよく磨かれた廊下を進むのだった。
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