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フェイの足跡とミントの呪い編。
第34話 火災の原因は、タバコの火の不始末だそうです。
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「逃げたか。只者じゃ無いわね。情報を漏らしたのはまずかったかしら」
フェイの姿をしたシェイプシフター、スーティアはそう独り言を漏らす。魔法省大臣の偽物。一体何者だったのか。
「まぁいいわ。いずれ死ぬでしょう」
タバコをふかしながら、椅子に腰掛ける。だがそこで、突然体が動かなくなった。手からポロリとパイプが落ち、火のついた葉が絨毯に落ちる。
燃えていく。絨毯が燃えていく。すぐに消火しなくてはならない。だが、もはや指一本動かない。
(一体、何がどうなっているの?)
もはや言葉を発する事も出来ない。自分は死ぬのだろうか。そんな考えが浮かんだ時、目の前に一人の女が現れた。
「フェレルに斬られたのじゃ。頭の血管の一部をな」
金色の長い髪を馬の尻尾のように結い上げた、青い瞳の少女。スーティアはその姿に見覚えがあった。
(ライナ王女......! この、裏切り者め!)
だが、いくら叫ぼうとしても声が出ない。
「ワシは自分が正しいと思った事をしたまでじゃ。シェイプシフターは決して、食物連鎖の頂点などでは無い。人間を支配するのでは無く、手助けするべきなのじゃ」
スーティアは心の中で思っているだけだが、ライナはそれを読み取ったように答える。
「ワシは今、貴様の魂に繋がっている。ワシのユニークスキル、【魂移植】によってな」
(何故、そんな事を......!)
「貴様が魂を食らった娘。フェイを返してもらう。その娘は、フェレルにとって最重要人物なのだ」
(やめろ! そんな事をすれば私は......!)
「そうだ。貴様は元の老婆に逆戻りだ。だが安心しろ。この館は火災によって焼け落ちるだろう。黒焦げになった遺体を見られた所で、誰なのかは判別出来ぬ。では、返してもらうぞ」
(やめろぉー!)
ライナがスーティアの額に手をかざす。そしてそこから、何かを引き抜いた。
ライナの手には、光の玉が乗っていた。これは、フェイの魂だ。それはやがて、人の形を取る。銀色の髪に赤い目をしたスタイル抜群の美女、フェイだ。彼女はぼんやりと虚空を見つめ、直立で宙に浮いている。
スーティアは自分の手を見た。皺だらけの、痩せ細った手。顔にも触れてみる。やはり、皺だらけで骨張っていた。
ずっと化粧で誤魔化していたが、流石に限界だった。だから、若い女の体が欲しかった。ずっと魔法を研究していた自分にとっては、フェイの魂が初めての捕食だった。
(返して......お願い、若くなりたいの。美しくなりたいの......)
「ならぬ。貴様は人に仇を成すシェイプシフターじゃ。ワシは人が好きじゃ。彼らを守りたい。だからフェイの魂を、あるべき場所へと連れて行く。そして貴様は、このまま死ぬ。では、さらばじゃ」
スーッと消えて行く、ライナとフェイの姿。
(待って! お願い、行かないで......! 消えたくない.....! 老いた姿のまま、死にたくない......!)
そう強く願った。だが、スーティアの意識は徐々に薄れていき、やがて途絶えた。
フェイの姿をしたシェイプシフター、スーティアはそう独り言を漏らす。魔法省大臣の偽物。一体何者だったのか。
「まぁいいわ。いずれ死ぬでしょう」
タバコをふかしながら、椅子に腰掛ける。だがそこで、突然体が動かなくなった。手からポロリとパイプが落ち、火のついた葉が絨毯に落ちる。
燃えていく。絨毯が燃えていく。すぐに消火しなくてはならない。だが、もはや指一本動かない。
(一体、何がどうなっているの?)
もはや言葉を発する事も出来ない。自分は死ぬのだろうか。そんな考えが浮かんだ時、目の前に一人の女が現れた。
「フェレルに斬られたのじゃ。頭の血管の一部をな」
金色の長い髪を馬の尻尾のように結い上げた、青い瞳の少女。スーティアはその姿に見覚えがあった。
(ライナ王女......! この、裏切り者め!)
だが、いくら叫ぼうとしても声が出ない。
「ワシは自分が正しいと思った事をしたまでじゃ。シェイプシフターは決して、食物連鎖の頂点などでは無い。人間を支配するのでは無く、手助けするべきなのじゃ」
スーティアは心の中で思っているだけだが、ライナはそれを読み取ったように答える。
「ワシは今、貴様の魂に繋がっている。ワシのユニークスキル、【魂移植】によってな」
(何故、そんな事を......!)
「貴様が魂を食らった娘。フェイを返してもらう。その娘は、フェレルにとって最重要人物なのだ」
(やめろ! そんな事をすれば私は......!)
「そうだ。貴様は元の老婆に逆戻りだ。だが安心しろ。この館は火災によって焼け落ちるだろう。黒焦げになった遺体を見られた所で、誰なのかは判別出来ぬ。では、返してもらうぞ」
(やめろぉー!)
ライナがスーティアの額に手をかざす。そしてそこから、何かを引き抜いた。
ライナの手には、光の玉が乗っていた。これは、フェイの魂だ。それはやがて、人の形を取る。銀色の髪に赤い目をしたスタイル抜群の美女、フェイだ。彼女はぼんやりと虚空を見つめ、直立で宙に浮いている。
スーティアは自分の手を見た。皺だらけの、痩せ細った手。顔にも触れてみる。やはり、皺だらけで骨張っていた。
ずっと化粧で誤魔化していたが、流石に限界だった。だから、若い女の体が欲しかった。ずっと魔法を研究していた自分にとっては、フェイの魂が初めての捕食だった。
(返して......お願い、若くなりたいの。美しくなりたいの......)
「ならぬ。貴様は人に仇を成すシェイプシフターじゃ。ワシは人が好きじゃ。彼らを守りたい。だからフェイの魂を、あるべき場所へと連れて行く。そして貴様は、このまま死ぬ。では、さらばじゃ」
スーッと消えて行く、ライナとフェイの姿。
(待って! お願い、行かないで......! 消えたくない.....! 老いた姿のまま、死にたくない......!)
そう強く願った。だが、スーティアの意識は徐々に薄れていき、やがて途絶えた。
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