二十年間レベル1のおっさん、恋人を寝取られた上にギルドを追放される〜ハズレスキル「ちからをためる」で溜め続けた力、今こそ解放します〜完全版

アキ・スマイリー

文字の大きさ
12 / 39

第10話 宿屋でのラッキースケベ。

しおりを挟む
 意識が急激に浮上してくる。

 パチリ、と俺は目を開けた。俺の頭には枕。体には布団が掛かっていて、目の前にはダフネの美しい寝顔。

 何故、ダフネの寝顔が俺の目の前にあるんだ? もしかして、まだ夢を見ているんだろうか。

 だが感覚がはっきりし始めると共に、全身に心地良い柔らかさを感じる。特に手は、何らかの膨らみに五指を沈めている。

「何だこれ」

 俺はその物体を揉むように、指をグニグニと動かした。

「はっ、ふぅんっ」

 ダフネの眉がひそめられ、彼女は切なそうに吐息を漏らす。

 ま、まさか、俺が揉んでいるこの物体は!

 おっぱい、なのか!? いや、この弾力、大きさ、もはや疑いようがない! し、しかもこの手触り、服じゃなくて素肌っぽいんですけど!?

「ご、ごめん!」

 俺は慌てて両手をダフネのおっぱいから離した。

「もー、お兄ちゃん、うるさい」

 寝ぼけた声が、背後から聞こえた。い、今のはもしや、シュミラの声、か?

 そう言えばさっきから、背中に柔らかい感触がムニムニと当たっている。二つの丸み。そして素肌の感触。

 いやいやいやいや! 何これ! ナニコレ!

 一体俺は、何をやらかしてるんだぁー!!!

「シュ、シュ、シュミラ、お前、もしかして裸なのか!? って言うか、俺も裸なのか!?」

 まずいまずい! 何だこの状況! まずいぞぉー!

「え? あ、うん、そうだよ。お兄ちゃん、もしかして覚えてないの?」

「覚えてないんだ! 俺は一体何をした!? どうしてダフネとシュミラが裸で、俺も裸なんだ!?」

 オーマイゴッド! 神よ!

「そっかぁ。お兄ちゃん、すっごく酔っ払ってたもんねぇ。覚えてないのかぁ。残念だな。あんなにノリノリだったのにね」

 ノリノリ!? 俺がノリノリ!? ノリノリで何をやったんだぁー!

「教えてくれ、シュミラ! 昨日の夜、一体何があったんだ!?」

 俺は心臓がバクバク言っていた。どうか、どうか間違いを犯していませんように。そう強く祈る。

「ほら、祝賀会の時にさ、お兄ちゃんが誰のおっぱいを揉むかって話になってさ、夜話し合おうって言ってたじゃない? お兄ちゃん、一回酔い潰れて寝ちゃってたんだけど、急に起きてさ。私とダフネちゃんとキーラちゃんを連れて、宿屋に行ったの。そして一番高い部屋を取って、そこでゲームをしたんだよ」

 俺はダフネの寝顔を見ながら、背後のシュミラの話を聞く。相変わらず、妹の柔らかな二つの膨らみが、俺の背中をやんわりと刺激し続けている。

「げ、ゲームって、どんなゲームだ?」

 恐る恐る尋ねる。

「トランプのポーカーだよ。私とダフネちゃんとキーラちゃんでポーカーをして、勝った人がね、お兄ちゃんにおっぱいを揉んで貰えるの。負けた人は、服を一枚脱ぐ。それを繰り返して、五回勝った人が優勝。お兄ちゃんとベッドイン出来るの」

「ベ、ベッドインて......そういやキーラがそんな事言ってたけど、でも、あれだよな? 添い寝するだけだよな?」

 俺がドギマギしながらそう言うと、シュミラがクスッと笑った。そして俺の耳にささやく。

「もちろん、そうだよ。お兄ちゃん、何考えてたの? エッチ♡」

 ふぅ、と耳にシュミラの息がかかる。

 ズキュン! 思わず俺の体は硬直し、野獣的な男の本能が目覚めそうになる。だがもちろん、俺はモラリスト。理性でそれを「どうにか」抑え込んだ。

「は、はは、そりゃそうだよな。だけど何で、ダフネとシュミラ、二人も俺と添い寝してるんだ? ベッドはちゃんと四つあるぞ? それにキーラは何処に行った?」

 俺の問いに、シュミラはキュッと俺を抱きしめて反応する。

「結局、勝ち負けを繰り返すうちにね、私たち全員が服を脱いじゃったの。そしたらお兄ちゃんも服を脱いじゃって。みんなで一緒に寝ようって事になったんだ。キーラちゃんも一緒に寝てたよ。だけど私が起きた時にはもう居なかった。シャワーかな?」

 マジかよ俺。裸の女三人と、ベッドイン。しかも一人は妹だ。いくら血が繋がっていないとはいえ、欲望に忠実すぎるだろ。酒に酔った俺は、モラリストの皮をかぶった野獣だ。もう酒はやめよう。マジで。

 シュミラが酔って男湯に行った事をからかったけど、人の事をとやかく言えたもんじゃない。

「そ、そっかそっか。いやー、ちょっとおふざけが過ぎたな。んじゃ、俺、トイレに行って着替えるからさ、シュミラ、その間に服着てくれ。あと、ダフネも起こして着替えさせてくれ。着替えが終わったら声をかけてくれればいい」

「えー、何今更恥ずかしがってるの? 昨日はみんなでお互いの裸、見ちゃってるのに」

「そ、それはそれ! 俺は一切覚えてないから、ノーカウントだ! じゃあ、たのんだぞ!」

「はぁい」

 間延びした返事を返すシュミラ。

 俺はダフネの美しい寝顔から下はなるべく見ないようにし、当然うしろも振り返らずにそーっと布団を抜け出した。

 そして股間を両手で押さえつつ、脇目も降らずにトイレに小走り。途中、自分の服を回収する。トイレに飛び込み、一息付く。

 だが、トイレには先約がいた。キーラだった。

「いらっしゃい。待ってたわよ」

「キ、キ、キーラ! 入ってたのか! 鍵かけとけよ! つーか、なんつぅ格好してんだ!」

 キーラはほとんど紐のような、極小面積のビキニを身につけていた。蓋が閉じられた便座の上にちょこんと座り、小首を傾げている。

「これが私のパジャマなんだけど。昨日見せたじゃない。覚えてない?」

 マジかぁ! こんなパジャマが存在するとは!

「すまん。昨日、酔い潰れて寝た後の事は一切覚えていないんだ。キーラ、俺、何もしてないよな? その、一緒に寝ただけだよな? それ以上の事は何もしてないよな?」

 俺は再び祈りつつ、キーラにそう尋ねた。するとキーラは妖艶に微笑み、立ち上がって俺の胸にしなだれかかる。

「本当にわすれちゃったの? あんなに私を、めちゃくちゃにしておいて」

 め、め、めちゃくちゃ!?

「ちょ、ちょっと待ってくれキーラ! 本当に身に覚えがないんだ! だけど、もし酷い事したんなら、すまん!」

 俺は両手を顔の前に合わせ、謝罪の意を示した。

「酷いなんて、とんでもない。すっごく、気持ち良かったよ......」

 そう言って、ペロリと自身の唇を舐めるキーラ。俺の心臓はバクバク鳴りっぱなしで、今にも胸を突き破りそうだった。

「ねぇティム。昨日の続き、しようよ。今ここで」

 そう言って、俺の胸にキスをするキーラ。くっ、何て色っぽいんだ。見た目は完全にロリっ子なのに!

 このままだとまずい。俺は欲望に負け、彼女を押し倒してしまう。

 誰か助けてくれ! ヘルプミー!

 渦巻く葛藤。キーラを抱きしめたくなる両手を、必死に食い止める。

 そんな中、コンコン。ノックの音が室内に響く。

「お兄ちゃん、大声出してどうしたの!?」

「い、いや、トイレにさ、先にキーラが入ってたんだけど、俺、気付かずに入っちまって! ところでシュミラ、着替え終わったのか?」

「私もダフネちゃんも、着替えは終わったよ! 出て来ても大丈夫だよ、お兄ちゃん!」

 助かった!

「わかった! キーラ、ごめん」

 俺はやんわりとキーラを体から引き離し、いそいそと自分の服を着る。

「ティム。私はいつでも準備出来てるから。したくなったら、すぐ言ってね♡」

 そう言ってウインクしながら、キーラはトイレを出て行った。

 とりあえず助かった。だが、彼女の言っていた事は本当なんだろうか。俺がキーラをめちゃくちゃにしたって? もしそうだとしたら、一緒にいたダフネとシュミラにも、同じ事をした可能性が高い。

 いや。きっとキーラは俺をからかっているだけだ。もしも俺がそんな事をしたんなら、きっと覚えている筈だ。うん。そうだよ。全く、キーラはいたずらっ子だなぁ。

 深呼吸しながら、トイレから出る。

「おはようございます、ティム様」

「あらためておはよう、お兄ちゃん」

「クスッ。おはようティム」

「おう、皆おは、何ぃ!?」

 あまりにも衝撃的な光景に、言葉を詰まらせる俺。なんとシュミラ、ダフネの二人も、キーラ同様紐みたいな極小水着を身につけていたのだ! これ、もしかして流行ってんのか?!?

 ヤバイ、理性がぁ!

「ぐはぁっ!」

 俺は思わず前屈みになりながら、吹き出した鼻血を、両手で押さえる。

「ティム様! 大丈夫ですか!」

「きゃああー! お兄ちゃん!」

「シラフだとウブなのね、ティムって」

 三人の半裸の美女に囲まれ、俺は喜んでいいのか分からずに、その場にうずくまるのだった。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話

桜井正宗
青春
 ――結婚しています!  それは二人だけの秘密。  高校二年の遙と遥は結婚した。  近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。  キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。  ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。 *結婚要素あり *ヤンデレ要素あり

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

再婚相手の連れ子は、僕が恋したレンタル彼女。――完璧な義妹は、深夜の自室で「練習」を強いてくる

まさき
恋愛
「初めまして、お兄さん。これからよろしくお願いしますね」 父の再婚によって現れた義理の妹・水瀬 凛(みなせ りん)。 清楚なワンピースを纏い、非の打ち所がない笑顔で挨拶をする彼女を見て、僕は息が止まるかと思った。 なぜなら彼女は、僕が貯金を叩いて一度だけレンタルし、その圧倒的なプロ意識と可憐さに――本気で恋をしてしまった人気No.1レンタル彼女だったから。 学校では誰もが憧れる高嶺の花。 家では親も感心するほど「理想の妹」を演じる彼女。 しかし、二人きりになった深夜のキッチンで、彼女は冷たい瞳で僕を射抜く。 「……私の仕事のこと、親に言ったらタダじゃおかないから」 秘密を共有したことで始まった、一つ屋根の下の奇妙な生活。 彼女は「さらなるスキルアップ」を名目に、僕の部屋を訪れるようになる。 「ねえ、もっと本気で抱きしめて。……そんなんじゃ、次のデートの練習にならないでしょ?」 これは、仕事(レンタル)か、演技(家族)か、それとも――。 完璧すぎる義妹に翻弄され、理性が溶けていく10日間の物語。 『著者より』 もしこの話が合えば、マイページに他の作品も置いてあります。 https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/658724858

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

陰キャの俺が学園のアイドルがびしょびしょに濡れているのを見てしまった件

暁ノ鳥
キャラ文芸
陰キャの俺は見てしまった。雨の日、校舎裏で制服を濡らし恍惚とする学園アイドルの姿を。「見ちゃったのね」――その日から俺は彼女の“秘密の共犯者”に!? 特殊な性癖を持つ彼女の無茶な「実験」に振り回され、身も心も支配される日々の始まり。二人の禁断の関係の行方は?。二人の禁断の関係が今、始まる!

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

友達の妹が、入浴してる。

つきのはい
恋愛
 「交換してみない?」  冴えない高校生の藤堂夏弥は、親友のオシャレでモテまくり同級生、鈴川洋平にバカげた話を持ちかけられる。  それは、お互い現在同居中の妹達、藤堂秋乃と鈴川美咲を交換して生活しようというものだった。  鈴川美咲は、美男子の洋平に勝るとも劣らない美少女なのだけれど、男子に嫌悪感を示し、夏弥とも形式的な会話しかしなかった。  冴えない男子と冷めがちな女子の距離感が、二人暮らしのなかで徐々に変わっていく。  そんなラブコメディです。

処理中です...