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これからも、よろしくお願いします!!
しおりを挟む「エリン、エリン!朝よ、起きてってば!」
ゆさゆさゆさ、と揺らされ、かけられる言葉は酷く懐かしく感じられるもの。
「ん・・・おはよ、ございます。リリー。」
「おはようエリン!良い朝ね!」
眠気と戦いながらも体を起こし、起こしてくれた彼女に朝の挨拶をしました。
「エリーちゃんも。おはようございます。」
「お、おはよう!エリンお姉ちゃん!」
リリーの後ろに隠れるようにして立っていたエリーちゃんにも声をかけると、はにかみながらも可愛らしい笑顔を向けてくれました。
・・・かわいい、です!
「ほら、早く着替えて。朝食できてるわよ。」
「あ、はい!ありがとうございます!」
ぺこりと頭を下げると、リリーは苦笑いをしました。
「ありがとうって・・・これが私の仕事だから、お礼なんていらないのよ?」
私がタメ口でエリンが敬語だから、私が白い目で見られるけどね、と文句を言いたげにジロリと私を見てきたリリーに思わず首をすくめます。
「だ、だって・・・いくら表向きは使用人でも、リリーは友達として一緒にいてもらっているんですし、敬語は使ってほしくないんです。それに、私の敬語は癖でどうしようもないですし・・・」
「分かってるわよ。しょうがないわね。」
まったくもう、と言うリリーの瞳は、それでもどこか優しげで、穏やかです。
リリーもエリーちゃんも、何かがふっきれたように清々しい顔をしていて、彼女たちを見るたびに、私は幸せな気持ちになります。
そう、私がレオン様にお願いした、リリーへの処罰とは・・・
友達として、エリーちゃんと一緒に私の傍にいてもらうことです。
きっと、シンがいたらまた、エリンは甘い、と言われるのかもしれませんね。
でも、私にとってリリーは、人間界に来て初めてできた、大切な友達です。
彼女にそばにいてもらうことは、私のわがままなんです。
「リリー。」
そっと名を呼ぶと、なあに、エリン、と笑顔で返事が返ってきました。
そのことがなんだかくすぐったくて、ふにゃりと顔を緩めます。
「わがままを、叶えてくださってありがとうございます。」
「なに言ってんのよ。」
感謝を伝えると、やれやれ、というようにリリーは首を回しました。
そのまま私の近くの寄ってきて、クシャリと髪を撫でられました。
「こっちこそ、ありがとう。私と、エリーを、あなたのそばにいさせてくれて。・・・これからも、よろしくね。」
照れくさそうに、でもまっすぐと伝えられた言葉が心をくすぐります。
「こちらこそ!これからも、よろしくお願いします!!」
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