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エピローグ
今日このよき日に
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2年後。2月のある土曜日。
パイプオルガンの荘厳な響きとともに、チャペルのドアが開いた。その瞬間、わたしの目頭は熱くなって、涙がこぼれ始める。
聖歌隊の歌う賛美歌に包まれているのは、真っ白いウェディングドレスを着た由加子ちゃんだ。美しすぎて天使か妖精にしか見えない。あふれる涙の向こうで、しずしずと歩みをすすめる由加子ちゃんの、なんて神々しいこと!
「ふくちゃん……もう泣いてるの?」
「だって……ほんとに嬉しくて……」
しゃくりあげはじめたわたしに気づいて、隣に立つノイ君がささやいた。そっとメガネを外して、ハンカチを押し当てると「……まあわかるけどね」とノイ君の小さい声がかかる。多分、参列者の中でも、こんなタイミングでここまで泣いてるのはわたしだけだと思う。でもずっとそばでみていたふたりがついに結婚となれば、こみあげるものを止められない。
──あの春先の日から2年がたって、ステファンゲーミングは来季から新体制になることが決まっている。
監督兼責任者の佐伯さん、マネージャーのわたしはそのまま。新しいのはコーチ兼選手としておいちゃんの立場が変わることだ。普段はコーチとしてチームの底上げに励み、何か不慮の事態が起きた時には代わりに試合にも出る。
おいちゃんの成績が芳しくないわけじゃない。上層部が選手育成に視野を広げた時に、彼に白羽の矢がたっただけ。こうして、おいちゃんは4月からはステファンフーズの社員として、わたしたちと同じ立ち位置からチームに関わることになった。
それが決まったのが夏頃の話で、ようやくおいちゃんは由加子ちゃんと結婚する決心をしたんだよね。半年かけて準備をすすめて、シーズンオフの今! 2月の冷気をはねのけて、結婚式はあたたかな雰囲気で進んでいる。
由加子ちゃん、本当にきれい。Aラインのふわりとしたドレスがよく似合ってる! 薄いピンクのチューリップとかすみ草でつくられたブーケも本当に素敵。
バージンロードをゆったりとすすむ由加子ちゃんは、幸せに満ちた表情をしている。その彼女を待っているおいちゃんも一緒だ。真っ白いタキシードが意外なくらいによく似合ってる。
ついに由加子ちゃんがおいちゃんの目の前にたどりついた。ふたりで微笑みあった後、由加子ちゃんがそっとおいちゃんの手に自分の手を重ねて──もうここでわたしの涙のダムは決壊した。
◆
「豊福さん!」
頬をバラ色に染めた由加子ちゃんが、わたしに手を振ってくれる。式を無事に終えて、今は披露宴の歓談の時間。佐伯さん、ノイ君、コオリ君と一緒に高砂席へ向かうと、ふたりは満面の笑みで迎えてくれた。
もともとふたりは大学時代からの付き合いだから、共通の友人がたくさん招かれている。総勢100人くらいの招待客で半分以上はそうなんじゃないかな。だからか披露宴会場はとても明るく賑やかで、ついでに挨拶に行くタイミングも難しくて。
ようやく人の波が去った! っていうところでわたしたちが滑り込んだんだ。
「今日は本当におめでとう! 由加子ちゃん、とってもきれい……!!」
由加子ちゃんが伸ばしてくれた手を両手で握りしめる。ああ、だめだ。また泣きそう。
「豊福さん……本当にありがとうございます。おかげで結婚できました」
由加子ちゃんは微笑みながら、テーブルの上にあるチューリップの小さなブーケをわたしに差し出した。
「これ、私から豊福さんに」
「えっ、いいの?」
さっきブーケトスで投げていたものと似た、かわいらしいブーケだった。チューリップとかすみ草の組み合わせって、なんて可憐なんだろう。本当に由加子ちゃんにぴったりだ。
「はい、豊福さんのおかげで、35歳まで待たなくて済んだんですから」
いたずらっぽく微笑む由加子ちゃんと、隣で苦笑するおいちゃんと。ふたりの表情を見て、わたしも思い出す。
いつかの夏、配信で結婚願望について聞いた時のことだ。おいちゃんが35歳まで結婚しないかもとか言って、みんなをざわつかせたんだよね……。
「あの時の配信、見てたんだね」
「もちろんですよ。あれきっかけで修羅場になったんで、忘れられません」
「由加子、その話は……ほら、ここでは……」
おいちゃんが見かねたのか口を挟んでくる。
修羅場だったんだ……。ということは、当時おいちゃんって結構大変だったのかも。つい同情しそうになったところで「まあまあ、いいじゃん! 今幸せなんだから! 写真撮ろ!」とノイ君が場の空気を変えた。
◆
2年たって変わったことは、他にもある。
コオリ君は専業プロゲーマーになった後、夏の個人大会で優勝した。今や最強プレーヤーの一人として名を馳せている。相変わらずポーカーフェイスがすぎるところはあるけれど、口数も笑顔も大分増えた。
ノイ君の方は成績も好調を維持していて、最近はアマチュアの大会に解説として呼ばれるようになった。ルックスの良さと軽妙な語り口がうけているみたい。リーグ戦のない時期は彼のスケジュールが一番せわしない。
そして、わたしとノイ君──楓くんは今も付き合っている。
付き合う前に不安に思っていたことは、今のところ杞憂におわってる。楓くんがことあるごとにわたしに気持ちを伝えてくれているから、不安になる暇もなく時間がたったという感じ。
マネージャーの仕事も順調で(たまに暴走して楓くんにいさめられることはあるけれど)今は今度顔合わせする新メンバーへのケアについて考えているところ。
佐伯さんにも付き合ってることは一応ばれていない──はず。最近ちょっと自信がない。今のところは何も言われてないけれど。
「倫」
絡めた指先にちょっかいをかけていた楓くんが、わたしを見た。二次会で結構飲んだ割に、彼の視線はしっかりしている。わたしの方が今日はぐらんぐらんだ。だって今にも眠ろうとしていたところだったから。
もうメガネは外していて、ベッド脇のテーブルに置いてある。だから楓くんの目力も、いつもの半分くらいの威力だ。
「なぁに?」
「好きだよ」
「……うん、わたしも好き」
楓くんは満足そうに微笑むと、わたしの額に口付けをくれた。その後、頬、唇といろんなところを啄ばまれる。くすぐったいけど、すごく嬉しい。
彼はこんなふうに脈絡もなく、突然「好き」と言う。
最初はそれにびっくりして照れていたけれど、今はもう慣れて落ち着いた返しができるようになっていた。そうしてわたしの過去の傷を、わだかまりを、ゆるやかに溶かしていってくれている。
「倫はもう寝ちゃうの?」
言いながら、楓くんの指先がわたしの髪の毛をすくう。くるくると指に巻きつけながら「俺まだ眠くないんだけど」と口を尖らせた。
「……わたしはもう眠いな……。目が冴えてるなら、楓くんはここで軽くフェンリルやったら?」
メガネの隣に置かれている彼のスマホに手を伸ばそうとすると「今はそういう気分じゃないの」と止められる。
「あ、でも倫がルームマッチしてくれるなら別かも。夜更かし付き合ってよ」
「えー……そうだなぁ。楓くんが手札見せてくれるならいいよ」
「もちろん。アドバイスもつけようか?」
「それじゃ何のための勝負かわかんないじゃん」
わたしが苦笑すると、ノイ君は「いいんだよ、倫にかまってほしいだけだから」と言った。
「もうっ、またそんなこと言って──」
わたしの言葉をさえぎるように、楓くんがわたしの腰に腕をからめて引き寄せる。ニコニコと邪気のない笑みを浮かべて「だってせっかく一緒にいるんだし」なんて言いながら、顔を寄せてくる。
「あっ、ちょっと──」
かすめるようなキスをされて、至近距離で微笑まれて。
ドキッとした瞬間に楓くんはすっと離れて、スマホに手を伸ばした。
「はい、デッキ選ぼ」
──く、くやしい。
甘い雰囲気を作るだけ作って、楓くんだけさっと切り替えちゃって。わたしだけドキドキした余韻が残っている。
わたしは小さく息をついてからスマホとメガネを受け取った。こうなったら楓くんに土をつけてやる! と妙な闘志を燃やして、メガネをかける。
「じゃあ、わたしはこの間教えてもらった──」
『フェンリルの彷徨』をたちあげて、デッキリストを選ぼうとした時だった。肩を引き寄せられて、頬に楓くんの唇が触れる。
「なっ、何急に──」
「いい位置にあったから」
「──もうっ」
やっぱり前言撤回だ。
なんだかんだいって、わたしはいつだって彼にドキドキさせられる。
わたしの抗議なんてどこふく風。
楓くんは満面の笑みを浮かべたまま、わたしに素早く口付けた。
(了)
パイプオルガンの荘厳な響きとともに、チャペルのドアが開いた。その瞬間、わたしの目頭は熱くなって、涙がこぼれ始める。
聖歌隊の歌う賛美歌に包まれているのは、真っ白いウェディングドレスを着た由加子ちゃんだ。美しすぎて天使か妖精にしか見えない。あふれる涙の向こうで、しずしずと歩みをすすめる由加子ちゃんの、なんて神々しいこと!
「ふくちゃん……もう泣いてるの?」
「だって……ほんとに嬉しくて……」
しゃくりあげはじめたわたしに気づいて、隣に立つノイ君がささやいた。そっとメガネを外して、ハンカチを押し当てると「……まあわかるけどね」とノイ君の小さい声がかかる。多分、参列者の中でも、こんなタイミングでここまで泣いてるのはわたしだけだと思う。でもずっとそばでみていたふたりがついに結婚となれば、こみあげるものを止められない。
──あの春先の日から2年がたって、ステファンゲーミングは来季から新体制になることが決まっている。
監督兼責任者の佐伯さん、マネージャーのわたしはそのまま。新しいのはコーチ兼選手としておいちゃんの立場が変わることだ。普段はコーチとしてチームの底上げに励み、何か不慮の事態が起きた時には代わりに試合にも出る。
おいちゃんの成績が芳しくないわけじゃない。上層部が選手育成に視野を広げた時に、彼に白羽の矢がたっただけ。こうして、おいちゃんは4月からはステファンフーズの社員として、わたしたちと同じ立ち位置からチームに関わることになった。
それが決まったのが夏頃の話で、ようやくおいちゃんは由加子ちゃんと結婚する決心をしたんだよね。半年かけて準備をすすめて、シーズンオフの今! 2月の冷気をはねのけて、結婚式はあたたかな雰囲気で進んでいる。
由加子ちゃん、本当にきれい。Aラインのふわりとしたドレスがよく似合ってる! 薄いピンクのチューリップとかすみ草でつくられたブーケも本当に素敵。
バージンロードをゆったりとすすむ由加子ちゃんは、幸せに満ちた表情をしている。その彼女を待っているおいちゃんも一緒だ。真っ白いタキシードが意外なくらいによく似合ってる。
ついに由加子ちゃんがおいちゃんの目の前にたどりついた。ふたりで微笑みあった後、由加子ちゃんがそっとおいちゃんの手に自分の手を重ねて──もうここでわたしの涙のダムは決壊した。
◆
「豊福さん!」
頬をバラ色に染めた由加子ちゃんが、わたしに手を振ってくれる。式を無事に終えて、今は披露宴の歓談の時間。佐伯さん、ノイ君、コオリ君と一緒に高砂席へ向かうと、ふたりは満面の笑みで迎えてくれた。
もともとふたりは大学時代からの付き合いだから、共通の友人がたくさん招かれている。総勢100人くらいの招待客で半分以上はそうなんじゃないかな。だからか披露宴会場はとても明るく賑やかで、ついでに挨拶に行くタイミングも難しくて。
ようやく人の波が去った! っていうところでわたしたちが滑り込んだんだ。
「今日は本当におめでとう! 由加子ちゃん、とってもきれい……!!」
由加子ちゃんが伸ばしてくれた手を両手で握りしめる。ああ、だめだ。また泣きそう。
「豊福さん……本当にありがとうございます。おかげで結婚できました」
由加子ちゃんは微笑みながら、テーブルの上にあるチューリップの小さなブーケをわたしに差し出した。
「これ、私から豊福さんに」
「えっ、いいの?」
さっきブーケトスで投げていたものと似た、かわいらしいブーケだった。チューリップとかすみ草の組み合わせって、なんて可憐なんだろう。本当に由加子ちゃんにぴったりだ。
「はい、豊福さんのおかげで、35歳まで待たなくて済んだんですから」
いたずらっぽく微笑む由加子ちゃんと、隣で苦笑するおいちゃんと。ふたりの表情を見て、わたしも思い出す。
いつかの夏、配信で結婚願望について聞いた時のことだ。おいちゃんが35歳まで結婚しないかもとか言って、みんなをざわつかせたんだよね……。
「あの時の配信、見てたんだね」
「もちろんですよ。あれきっかけで修羅場になったんで、忘れられません」
「由加子、その話は……ほら、ここでは……」
おいちゃんが見かねたのか口を挟んでくる。
修羅場だったんだ……。ということは、当時おいちゃんって結構大変だったのかも。つい同情しそうになったところで「まあまあ、いいじゃん! 今幸せなんだから! 写真撮ろ!」とノイ君が場の空気を変えた。
◆
2年たって変わったことは、他にもある。
コオリ君は専業プロゲーマーになった後、夏の個人大会で優勝した。今や最強プレーヤーの一人として名を馳せている。相変わらずポーカーフェイスがすぎるところはあるけれど、口数も笑顔も大分増えた。
ノイ君の方は成績も好調を維持していて、最近はアマチュアの大会に解説として呼ばれるようになった。ルックスの良さと軽妙な語り口がうけているみたい。リーグ戦のない時期は彼のスケジュールが一番せわしない。
そして、わたしとノイ君──楓くんは今も付き合っている。
付き合う前に不安に思っていたことは、今のところ杞憂におわってる。楓くんがことあるごとにわたしに気持ちを伝えてくれているから、不安になる暇もなく時間がたったという感じ。
マネージャーの仕事も順調で(たまに暴走して楓くんにいさめられることはあるけれど)今は今度顔合わせする新メンバーへのケアについて考えているところ。
佐伯さんにも付き合ってることは一応ばれていない──はず。最近ちょっと自信がない。今のところは何も言われてないけれど。
「倫」
絡めた指先にちょっかいをかけていた楓くんが、わたしを見た。二次会で結構飲んだ割に、彼の視線はしっかりしている。わたしの方が今日はぐらんぐらんだ。だって今にも眠ろうとしていたところだったから。
もうメガネは外していて、ベッド脇のテーブルに置いてある。だから楓くんの目力も、いつもの半分くらいの威力だ。
「なぁに?」
「好きだよ」
「……うん、わたしも好き」
楓くんは満足そうに微笑むと、わたしの額に口付けをくれた。その後、頬、唇といろんなところを啄ばまれる。くすぐったいけど、すごく嬉しい。
彼はこんなふうに脈絡もなく、突然「好き」と言う。
最初はそれにびっくりして照れていたけれど、今はもう慣れて落ち着いた返しができるようになっていた。そうしてわたしの過去の傷を、わだかまりを、ゆるやかに溶かしていってくれている。
「倫はもう寝ちゃうの?」
言いながら、楓くんの指先がわたしの髪の毛をすくう。くるくると指に巻きつけながら「俺まだ眠くないんだけど」と口を尖らせた。
「……わたしはもう眠いな……。目が冴えてるなら、楓くんはここで軽くフェンリルやったら?」
メガネの隣に置かれている彼のスマホに手を伸ばそうとすると「今はそういう気分じゃないの」と止められる。
「あ、でも倫がルームマッチしてくれるなら別かも。夜更かし付き合ってよ」
「えー……そうだなぁ。楓くんが手札見せてくれるならいいよ」
「もちろん。アドバイスもつけようか?」
「それじゃ何のための勝負かわかんないじゃん」
わたしが苦笑すると、ノイ君は「いいんだよ、倫にかまってほしいだけだから」と言った。
「もうっ、またそんなこと言って──」
わたしの言葉をさえぎるように、楓くんがわたしの腰に腕をからめて引き寄せる。ニコニコと邪気のない笑みを浮かべて「だってせっかく一緒にいるんだし」なんて言いながら、顔を寄せてくる。
「あっ、ちょっと──」
かすめるようなキスをされて、至近距離で微笑まれて。
ドキッとした瞬間に楓くんはすっと離れて、スマホに手を伸ばした。
「はい、デッキ選ぼ」
──く、くやしい。
甘い雰囲気を作るだけ作って、楓くんだけさっと切り替えちゃって。わたしだけドキドキした余韻が残っている。
わたしは小さく息をついてからスマホとメガネを受け取った。こうなったら楓くんに土をつけてやる! と妙な闘志を燃やして、メガネをかける。
「じゃあ、わたしはこの間教えてもらった──」
『フェンリルの彷徨』をたちあげて、デッキリストを選ぼうとした時だった。肩を引き寄せられて、頬に楓くんの唇が触れる。
「なっ、何急に──」
「いい位置にあったから」
「──もうっ」
やっぱり前言撤回だ。
なんだかんだいって、わたしはいつだって彼にドキドキさせられる。
わたしの抗議なんてどこふく風。
楓くんは満面の笑みを浮かべたまま、わたしに素早く口付けた。
(了)
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