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18歳の秋 同棲生活(書き下ろし)
性癖に難ありのエドガーさん
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同棲生活が始まって1か月が経った。4人での生活は思った以上に快適だ。
ごはんは基本的にピーターが作ってくれる。しかもそれが母さんの料理くらいおいしいんだ。ときどきエドガーとスルトも作ってくれるんだよ。僕はね、作ろうとしたら3人に止められる。包丁で手を切ったらどうするんだーとか、火傷したらどうするんだーとか言ってキッチンに立たせてくれない。過保護にもほどがあるよね。
ちなみにピーターは家庭料理が得意。スルトと僕はピーターの作るハンバーグが大好きだ。エドガーは和食が出たときすごく嬉しそう。
エドガーはおしゃれな料理が得意。フランス料理のレストランに来たんじゃないかって錯覚するほどおしゃれ。しかもフォアグラとかキャビアとか高級食材を使うから食べるの緊張する。すごくおいしいけどエドガーの料理は月に1回でいい。
スルトはスペイン料理が得意。パエリアとかバーニャカウダーとかよく作ってる。お酒によく合うから、週末の夜に作ってもらうことが多い。でも「うまいだろ」ってドヤ顔してくるから素直においしいって言うのが癪だからあんまり言わない。
家事も基本的にピーターがやってくれる。ピーターはぼーっとする時間があまり好きじゃないらしく、家にいるときも掃除したり洗濯機まわしたりとずっとなにかと動いてる。これも前世の癖なのかなあ。
掃除は僕もさせてくれる(皿洗いとか洗濯はさせてくれない。手が荒れるかららしい)。その代わりスルトがしない。スルトは自分の部屋は掃除してるけど、あまり掃除が好きじゃないみたい。でもやたらと洗濯機をまわすのが好き。
この前こっそりスルトが洗濯物まわしてるところを盗み見たんだけど、僕の使用済みパンツをスーハーしてた。見なきゃよかったです。あと、日が経つにつれて僕の服がなくなっていくんだけど、たぶんスルトとエドガーが自分の部屋にくすねてると踏んでる。あの人たち本当に気持ち悪いです。
あと、買い出しも交代で行ってる。買い出しは2日に1回2人で行くことになってる。ペアはローテーションで組んでて、今日はスルトとピーターが買い出し役だ。
「あれ、スルトとピーターはどこかな?」
部屋から出てきたエドガーが、リビングでチョコを食べながらテレビを見てた僕に尋ねた。何回でも言うけど部屋着と眼鏡姿のエドガー最高に最高。なんだこの色っぽいいきもの。顔とスタイルが良すぎる。
「買い出しー」
「ああ、そうか。今日は買い出しの日だったね」
「今晩はスルトがごはん作ってくれるらしいよ」
「そう。ワイン残ってたかな…」
「少なかったから買ってきてくれるって言ってた」
「さすがだね。楽しみだな」
「ねー」
エドガーはうーん、と伸びをしてから僕の隣に座った。
「チョコ食べる?」
「食べる」
「ん」
チョコを差し出すと、エドガーが僕の指ごとぱくりと口の中に入れた。僕の指を口に含んだままチョコを溶かして味わってる。
「~~~!!」
「このチョコおいしいね」
指についたチョコを舐めとって綺麗にしたあと、やっとエドガーは僕の指を口から離した。唾液でベトベトになった指を見つめて僕はボソリと呟いた。
「変態」
「いやだなケーゴ。チョコを食べただけなのに変態なんて」
「食べ方が変態でしかないんですよ!」
「そうかなあ」
「あなたいつからそんな性癖歪んだんですか?前世からおかしかったですけど」
「うーん、そもそも性癖が歪んでると思ったことないからなあ…」
「ええ…」
ドン引きした声を出すと、エドガーは首を傾げて考え込んだ。本当に自覚がないんだこの人ぉ…。
「ケーゴは、どういうときに僕が性癖歪んでると思うの?」
「えーっと、縛られたときとか、道具で僕をいじりまわすときとか、ああ、一番こいつやばいなって思ったのは、おしっこを漏らさせたときですね」
「ああ、あったね。またしたいね」
「したくないです!!」
「なるほどね。そういうことが、性癖が歪んでるって言うんだね」
「はい!」
そもそも3P自体普通じゃないしな…。…あれ、それを当たり前にしてる僕ももしかして性癖歪んじゃってんじゃないの…?
自分に自信がなくなってきて黙り込んだ僕をエドガーが抱き寄せた。
「ああいうことはね、ケーゴにしかしたことがないよ」
「え、そうなの?」
「ああ。したいと思ったのもケーゴしかいない」
「うそだぁ…」
「本当だよ」
「ん…」
エドガーと僕の唇が触れ合う。長いキスをしたあと、僕はソファの上に押し倒された。
「あ…」
「手足を縛られて屈辱に顔を歪ませてるケーゴが見たい」
「ひぇ…」
「道具で快感に喘ぎながら、僕のものを欲しそうに見つめるケーゴが好き」
「うひぃ…」
「トイレを我慢できずに羞恥心に耐えられず涙を浮かべるケーゴは最高だ」
「ひぃぃぃっ…」
「もちろん僕に抱かれて悦んでいるケーゴも大好き。普段のムスっとしたケーゴも、笑ってるケーゴも、どんなケーゴも愛してる」
「ちょ、ちょっと…急にやめてよ…」
「僕はケーゴの全てを見たいんだ。ただそれだけだよ。そしてそんなふうに思うのは、前世も今世も、来世もずっと、ケーゴだけ」
「っ…。なにいい話にしてんの…。恥ずかしい…」
「だからケーゴ。君は僕が性癖の歪んだ変態とよく言うけれど、僕をそんなふうにしたのは他の誰でもないケーゴなんだよ?」
「……え」
まって。それはちがう。
「だから」
「やめて。それ以上言わないで。ごめん。ごめんって。エドガーは変態じゃないから。性癖も歪んでないよ普通。めっちゃ普通だk…」
「責任取ってね?」
「ひゅっ…」
エドガーは僕をひょいと抱き上げた。フリーズしてる僕をお姫様だっこして、ニコニコしながら自分の部屋に歩いていく。僕と目が合ったエドガーは、恍惚な表情で微笑んだ。
「ちょうど試したいことがあったんだ。また新しいケーゴの顔が見られると思うな」
「……」
「……」
「ひっ…ひぃぃぃぃっ!!!スルトォォォォオ!!ピータァァアアァァッ!!たすげでえええぇっ!!!」
僕の叫び声は虚しく響き渡るだけだった。エドガーがドアの鍵をカチャリとかける。えっ、鍵?!今までセックスしてるときでも鍵かけたことなかったよね!?この人今からなにしようとしてんの?!
ごはんは基本的にピーターが作ってくれる。しかもそれが母さんの料理くらいおいしいんだ。ときどきエドガーとスルトも作ってくれるんだよ。僕はね、作ろうとしたら3人に止められる。包丁で手を切ったらどうするんだーとか、火傷したらどうするんだーとか言ってキッチンに立たせてくれない。過保護にもほどがあるよね。
ちなみにピーターは家庭料理が得意。スルトと僕はピーターの作るハンバーグが大好きだ。エドガーは和食が出たときすごく嬉しそう。
エドガーはおしゃれな料理が得意。フランス料理のレストランに来たんじゃないかって錯覚するほどおしゃれ。しかもフォアグラとかキャビアとか高級食材を使うから食べるの緊張する。すごくおいしいけどエドガーの料理は月に1回でいい。
スルトはスペイン料理が得意。パエリアとかバーニャカウダーとかよく作ってる。お酒によく合うから、週末の夜に作ってもらうことが多い。でも「うまいだろ」ってドヤ顔してくるから素直においしいって言うのが癪だからあんまり言わない。
家事も基本的にピーターがやってくれる。ピーターはぼーっとする時間があまり好きじゃないらしく、家にいるときも掃除したり洗濯機まわしたりとずっとなにかと動いてる。これも前世の癖なのかなあ。
掃除は僕もさせてくれる(皿洗いとか洗濯はさせてくれない。手が荒れるかららしい)。その代わりスルトがしない。スルトは自分の部屋は掃除してるけど、あまり掃除が好きじゃないみたい。でもやたらと洗濯機をまわすのが好き。
この前こっそりスルトが洗濯物まわしてるところを盗み見たんだけど、僕の使用済みパンツをスーハーしてた。見なきゃよかったです。あと、日が経つにつれて僕の服がなくなっていくんだけど、たぶんスルトとエドガーが自分の部屋にくすねてると踏んでる。あの人たち本当に気持ち悪いです。
あと、買い出しも交代で行ってる。買い出しは2日に1回2人で行くことになってる。ペアはローテーションで組んでて、今日はスルトとピーターが買い出し役だ。
「あれ、スルトとピーターはどこかな?」
部屋から出てきたエドガーが、リビングでチョコを食べながらテレビを見てた僕に尋ねた。何回でも言うけど部屋着と眼鏡姿のエドガー最高に最高。なんだこの色っぽいいきもの。顔とスタイルが良すぎる。
「買い出しー」
「ああ、そうか。今日は買い出しの日だったね」
「今晩はスルトがごはん作ってくれるらしいよ」
「そう。ワイン残ってたかな…」
「少なかったから買ってきてくれるって言ってた」
「さすがだね。楽しみだな」
「ねー」
エドガーはうーん、と伸びをしてから僕の隣に座った。
「チョコ食べる?」
「食べる」
「ん」
チョコを差し出すと、エドガーが僕の指ごとぱくりと口の中に入れた。僕の指を口に含んだままチョコを溶かして味わってる。
「~~~!!」
「このチョコおいしいね」
指についたチョコを舐めとって綺麗にしたあと、やっとエドガーは僕の指を口から離した。唾液でベトベトになった指を見つめて僕はボソリと呟いた。
「変態」
「いやだなケーゴ。チョコを食べただけなのに変態なんて」
「食べ方が変態でしかないんですよ!」
「そうかなあ」
「あなたいつからそんな性癖歪んだんですか?前世からおかしかったですけど」
「うーん、そもそも性癖が歪んでると思ったことないからなあ…」
「ええ…」
ドン引きした声を出すと、エドガーは首を傾げて考え込んだ。本当に自覚がないんだこの人ぉ…。
「ケーゴは、どういうときに僕が性癖歪んでると思うの?」
「えーっと、縛られたときとか、道具で僕をいじりまわすときとか、ああ、一番こいつやばいなって思ったのは、おしっこを漏らさせたときですね」
「ああ、あったね。またしたいね」
「したくないです!!」
「なるほどね。そういうことが、性癖が歪んでるって言うんだね」
「はい!」
そもそも3P自体普通じゃないしな…。…あれ、それを当たり前にしてる僕ももしかして性癖歪んじゃってんじゃないの…?
自分に自信がなくなってきて黙り込んだ僕をエドガーが抱き寄せた。
「ああいうことはね、ケーゴにしかしたことがないよ」
「え、そうなの?」
「ああ。したいと思ったのもケーゴしかいない」
「うそだぁ…」
「本当だよ」
「ん…」
エドガーと僕の唇が触れ合う。長いキスをしたあと、僕はソファの上に押し倒された。
「あ…」
「手足を縛られて屈辱に顔を歪ませてるケーゴが見たい」
「ひぇ…」
「道具で快感に喘ぎながら、僕のものを欲しそうに見つめるケーゴが好き」
「うひぃ…」
「トイレを我慢できずに羞恥心に耐えられず涙を浮かべるケーゴは最高だ」
「ひぃぃぃっ…」
「もちろん僕に抱かれて悦んでいるケーゴも大好き。普段のムスっとしたケーゴも、笑ってるケーゴも、どんなケーゴも愛してる」
「ちょ、ちょっと…急にやめてよ…」
「僕はケーゴの全てを見たいんだ。ただそれだけだよ。そしてそんなふうに思うのは、前世も今世も、来世もずっと、ケーゴだけ」
「っ…。なにいい話にしてんの…。恥ずかしい…」
「だからケーゴ。君は僕が性癖の歪んだ変態とよく言うけれど、僕をそんなふうにしたのは他の誰でもないケーゴなんだよ?」
「……え」
まって。それはちがう。
「だから」
「やめて。それ以上言わないで。ごめん。ごめんって。エドガーは変態じゃないから。性癖も歪んでないよ普通。めっちゃ普通だk…」
「責任取ってね?」
「ひゅっ…」
エドガーは僕をひょいと抱き上げた。フリーズしてる僕をお姫様だっこして、ニコニコしながら自分の部屋に歩いていく。僕と目が合ったエドガーは、恍惚な表情で微笑んだ。
「ちょうど試したいことがあったんだ。また新しいケーゴの顔が見られると思うな」
「……」
「……」
「ひっ…ひぃぃぃぃっ!!!スルトォォォォオ!!ピータァァアアァァッ!!たすげでえええぇっ!!!」
僕の叫び声は虚しく響き渡るだけだった。エドガーがドアの鍵をカチャリとかける。えっ、鍵?!今までセックスしてるときでも鍵かけたことなかったよね!?この人今からなにしようとしてんの?!
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