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ピーターとの週末

ジョセフの折檻

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「ケーゴ」

「ひぅっ」

僕が社長室に入ると、カチッと鍵がかかる音がした。こ、殺される……。
ビビッてガチガチにかたまっている僕の肩に、背後から社長が手を載せる。

「藤ヶ谷社長が来られることは忘れていたのか?」

「あ、あの……そういうわけでは……」

「……」

社長の手が、肩から腕に下りてくる。

「スーツの皺がひどいな。それに、金曜と同じものだ」

「ひぃ……」

「それに汗と精液の匂いがする。ケーゴ、お前昨晩家に帰ってないだろう」

「……」

「金曜の夜からずっと、ピーターとホテルで乳繰り合ってたのか?」

「……」

「日付が分からなくなるほど猿のようにセックスをしてたのか? ピーターと?」

「……」

「お前の夫である俺の息子のことも忘れて?」

「……」

やばい。これ本気で怒ってるやつだ。そりゃ息子の配偶者が夫ほったらかしで、公認であれど他の男の人とずーっとホテルでセックスしてたらそりゃ怒るよね……。

「も、申し訳ありません……」

「否定はしないんだな」

「……」

後ろから呆れたようなため息が聞こえてきて、僕は体をびくつかせた。
今になってスルトにもエドガーにも、二人のご両親にも申し訳なくなる。我ながら遅い……。

ビビり散らしている僕のスーツを社長が脱がせながら話し始める。

「Ωというものは決まって快感に弱くてね」

「……」

「快感を与えられ続けると、正常な思考ができなくなる。それは体質上仕方のないことだ。だからこそ、番や配偶者である相手がしっかりと手綱を握っておかなければならない」

「……それって、僕がこんなことしたのはスルトとエドガーが悪いってことですか……? ちがいます、今回は僕の落ち度で……」

「もちろんケーゴが悪いさ。だが、お前が特にΩ性が高いことをあいつらはもちろん知っているだろう。他の男に手を出されたら、男はお前を手放したくなくなるだろうし、お前だって快感を与えられては抗えない。そんなお前から目を離し、他の男に手を出させたあいつらも悪い」

「ほ、本当にごめんなさい。反省してます。もうしませんから……」

僕の声なんて聞こえてないくらい、社長は怒っていた。
ってかちょっと待って。

「……社長? どうして僕の服脱がせてるんですか……?」

いつの間にかシャツのボタンまで外されてる。

「俺はなケーゴ。お前も知っているだろうが、αとしていつもお前に欲情しているんだ。それでも息子の配偶者だから、直接的に手は出さずにいたんだぞ。それがαにとってどれほど難しいことか、お前は知っているだろう」

「……」

「だが、お前が息子たちに対して不誠実であるのなら、あいつらがこんなお前から目を離すほどの気持ちなら、誠実であろうとしていた俺が馬鹿らしくなってくる」

「ちょ、しゃ、社長……んっ!」

シャツの中に手を差し込まれる。乳首を摘ままれてビクッとした僕の耳元で、社長は囁いた。

「あとであいつらからされると思うが、まずは俺から仕置きしてやる」

「しゃちょっ……」

乱暴に唇を奪われる。だめ、やばい。ずっとβのピーターと一緒にいたせいか、社長の強いαの匂いに頭がクラクラする。しかも社長のα臭、スルトにそっくりで……。

「ぷはっ」

「おいケーゴ。お仕置きだと言ってるだろう。なぜお前まで嬉しそうに舌を絡めてくるんだ」

「ご、ごめんなさい……っ。社長の匂い……スルトにそっくりで……」

そう答えると、社長はがははと笑った。

「そりゃそうだ。あいつは俺の息子なんだからな」

「んんっ……」

また激しいキスをされる。社長の手が上半身を撫で、僕のズボンに手がかかる。ベルトとボタンを外され、ファスナを下ろされると、ズボンが脱げて地面に落ちた。パンツの下から貞操帯がのぞいてる。

「あ……」

「貞操帯か。相変わらずしてるんだな」

「は、はい……」

「貞操帯に感謝するんだな、ケーゴ。今日はこれで我慢してやる」

「ちょ、しゃちょうっ……!」

僕の太ももの間に社長のクソデカちんこが挟まれる。で、でかっ……でかーーーー!! え、スルトよりでかいってなに!? 前世馬か何かですか!? ちょ、ステラさんのおまた大丈夫!? こんなのずっと挿れて裂けてない!?

「っ……、っ、っ……」

太ももに挟んだクソデカ馬ちんこが擦られる。熱い。社長の我慢汁で太もも濡れてる。
社長が僕に向かって腰を振ってる。今までも口でのセクハラは受けてたし、僕とスルトがセックスしてるところを電話越しに聞いてシコられたりしてたけど、僕の体に手を出したのは初めてだ。

体をぴったりくっつけられて、僕の顔は社長の胸に押し付けられてるから彼の顔は見えないけど、すごく興奮してるのは分かった。僕は、抵抗できなかった。

「ぐっ……ケーゴっ……!」

「っ……」

社長の精液が落ちて僕の足にかかる。太ももがびちゃびちゃになった。
体を離した社長は、僕の顎を指で上げてまたキスをした。

「おいケーゴ。どうしてお前までそんな欲情してるんだ?」

「や、やめてください、社長」

「それ言うの、遅いんじゃないか?」

「っ……」

「ま、俺が許すまでやめないがな」

「……それってどういう……」

僕の言葉を遮って、社長が忘れかけてた用件を僕に伝えた。

「あ! そうだ。遅刻したお前に、罰として雑用をしてもらうぞ。5階の会議室の掃除をしてくれ」

「5階って……まさかヤリ部屋……」

「そうだ。なあに大丈夫だ。典久に同行させる」

「いや典久とはあそこで前科アリなんですが……」

「なんだとぉ!? ケ、ケーゴ、おまっ、おまぁぁっ!」

「ち、ちがうんです! あのときは媚薬を飲まされてぇっ……!」

「なにぃ!? 典久にか!?」

「ちがいます! チョコに入ってて……!」

「無防備すぎるぞケーゴ……。人からもらったものを易々と食べるな……。お前を狙ってるやつなんてごまんといるんだから……」

「はい……」

そのチョコ、社長に食べろって言われたやつですけどね……。藤ヶ谷社長にもらったやつ。

「まあ、元からあいつには外で待機させるつもりだった。じゃあ早速掃除に行ってもらえるか」

「分かりました。では、失礼します」

「ああ」

「あの、社長……」

「ん?」

「この度は、本当に申し訳ありませんでした」

僕が深々と頭を下げると、社長は肩をすくめた。

「ま、これからじっくりお仕置きさせてもらうよ」

「えっ」

「俺の気が済むまで、しばらく付き合ってもらうからな、ケーゴ」

なにを……? 怖すぎて、僕は聞けずにそそくさと社長室から出た。
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