バンキシャ部!

マムシ

文字の大きさ
19 / 41

来たるロリコン同盟!

しおりを挟む
「ただ誰が仕掛けた罠なのでしょうな」

 一風が首をかしげながら言った。

「そんなの裏サイトの運営に決まっているであろう」

「いやそうとも言えないであります。そもそもそれならなぜ発表前の記事をこちらにリークしたのでありますか。昔出した記事をだけならまだしも、中には同時刻に出た記事もあるではないですか」

「確かにな……」

 そこが今回の謎を深めている点である。裏サイトの運営が同業者つぶしをするなら、別に発表前の記事をこちらに流す必要がない。仮にこの二つのパターンが別人による犯行だったとしても、後者の同時刻に発表された記事は裏サイトの運営からの情報流出が起こっている。
厳密に管理された情報に辿り着く人間は限られているし、二回という数字を偶然と片付けてしまうのはあまりにも早計である。
 その人物が裏サイトに関わる者だとしたら、決してプラスになる内容ではないのだ。例え今回の件でバンキシャ部を潰すことが出来ても、読者にはしこりが残り、信頼度が落ちるだろう。
 完全匿名性であるからこそ、成り立っているサイト。その信用度を事態を下げてしまえば本末転倒である。
 つまりこの事件、両者を潰そうとしてる人物が漁夫の利を狙って行った可能性が高い。雷伝はそう考えた。

「部長、どちらに行かれるのですか」

「青橋の元だ」

 立ち上がり、大股で廊下に飛び出す。

「待ってください部長」

 岩寺がそう言って、立ちふさがろうとした。

「どけ邪魔だ! こんなことをするのはあの女に違いない!!」

 怒りに震える雷伝、聞く耳を持たない。

「落ち着いてください。部長が生徒会に乗り込めば思うつぼです!」

だがそんな忠告にも耳を貸さなかった。
青橋に対する復讐心が拭いきれているわけではない。やっとの思い出決してしたバンキシャ部の足元を掬おうとする人物はあの性悪な生徒会長しかいないだろう。

「クソッこうなったらやるしかないか……」

 だがそれを何としても止めたい岩寺は雷伝の前でに滑り込む。そして学ランのボタンに指を掛けた。

 そう言えば、この男が学ランを脱いだところを見たことがない。真夏でも頑として学ランを着ている。なぜ着ているのか。そう聞いた人物が何人もいるそうだが、その度にこう答えるらしい。
「力の解放を抑えるためだ……」と
 一体何が起こるというのだ。その下に何が隠れているというのだ。

「邪魔だと言っているのが分からないのか! 青橋に話を聞けば万時が解決するのだ!!」

 飛んできた雷伝の手を避けることなく、その頬で受け止める。いつもなら飛ばされるが、今回は石のように動かなかった。
 身長の小さい岩寺が巨大な山のように見える。
 学ランから手を放す岩寺。ボタンは外れ、その中が露となった。
微かに見る緋色、その緋色が体を締め上げている! そう学ランの下で岩寺は

 をしていたのだ!!

 学ランのボタンを開け放ち、亀甲縛りを見せつけることによって岩寺のドM指数は最高潮まで駆け上がる。これが岩寺の覚醒なのである。
 覚醒した岩寺に攻撃は通用しない。全てを飲み込み、体内でエネルギーに変換してしまうのだ。

「えぇ……」

 さらにこれを目にした者はあまりの気持ち悪さに戦意を失ってしまう。まさに無敵のド(M)根性である。

 雷伝は堂々と亀甲縛りを見せつける岩寺を見て、全てのことが馬鹿馬鹿しく思えてきた。

「落ち着きましたか部長」

「ああ、もう大丈夫だ」

 ボタンをきっちりを上まで止め、ホックを閉めると手を指し述べた。

「ありがとう岩寺、救われたよ」

 そう言った雷伝はその差し伸べられた手を無視して、自力で立ち上がった。

 教室に戻る一行。再び席に着き、話し合いを再開させる。

「やはりここは綿密な調査を行うべきでしょう。時間が無いからこそ、焦りは禁物です」

「何か手があるのでありますか」

 一風が問いかける。

「またブレッドⅡか」

「いえ今回は使いません」

 そう言いながらパソコンを操作する。

「裏サイトの管理人はパソコン部の部長だと推定されています」

 パソコン画面に映った写真。どう見ても高校生には見えない。

「小学生でありますな」

「いえ、立派な高校生ですよ。それに二年生です」

「これで我と同い年なのか……」

「つまりこれは高校生の僕らにとっては合法ロリ、その意味が分かりますか」

 手を組み、眼鏡を光らせる。ろくなことを考えて言ことはその仕草だけで分かった。

「この学校にロリコンのスペシャリストがいることはご存じで?」

「そんな犯罪集団がこの学校にいたでありますか」

 一風が慄く。

「ロリコンは犯罪でありません、文化です」

「そんな文化は滅んでしまったほうがいいな」

 すると部室の扉が何者かによって開かれた。誰かが入って来る。二人の目線はそちらに向いた。

「紹介しましょう。海常臨ロリコン同盟会長の望月渡《もちずきわたる》です」

 そこには帽子を深くかぶった男が立っていた。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...

MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。 ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。 さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか? そのほかに外伝も綴りました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

母の下着 タンスと洗濯籠の秘密

MisakiNonagase
青春
この物語は、思春期という複雑で繊細な時期を生きる少年の内面と、彼を取り巻く家族の静かなる絆を描いた作品です。 颯真(そうま)という一人の高校生の、ある「秘密」を通して、私たちは成長の過程で誰もが抱くかもしれない戸惑い、罪悪感、そしてそれらを包み込む家族の無言の理解に触れます。 物語は、現在の颯真と恋人・彩花との関係から、中学時代にさかのぼる形で展開されます。そこで明らかになるのは、彼がかつて母親の下着に対して抱いた抑えがたい好奇心と、それに伴う一連の行為です。それは彼自身が「歪んだ」と感じる過去の断片であり、深い恥ずかしさと自己嫌悪を伴う記憶です。 しかし、この物語の核心は、単なる過去の告白にはありません。むしろ、その行為に「気づいていたはず」の母親が、なぜ一言も問い詰めず、誰にも告げず、ただ静かに見守り続けたのか——という問いにこそあります。そこには、親子という関係を超えた、深い人間理解と、言葉にされない優しさが横たわっています。 センシティブな題材を、露骨な描写や扇情的な表現に頼ることなく、あくまで颯真の内省的な視点から丁寧に紡ぎ出しています。読者は、主人公の痛みと恥ずかしさを共有しながら、同時に、彼を破綻から救った「沈黙の救済」の重みと温かさを感じ取ることでしょう。 これは、一つの過ちと、その赦しについての物語です。また、成長とは時に恥ずかしい過去を背負いながら、他者の無償の寛容さによって初めて前を向けるようになる過程であること、そして家族の愛が最も深く現れるのは、時に何も言わない瞬間であることを、静かにしかし確かに伝える物語です。 どうか、登場人物たちの静かなる心の襞に寄り添いながら、ページをめくってください。

静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について

おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。 なんと、彼女は学園のマドンナだった……! こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。 彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。 そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。 そして助けられた少女もまた……。 二人の青春、そして成長物語をご覧ください。 ※中盤から甘々にご注意を。 ※性描写ありは保険です。 他サイトにも掲載しております。

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム

ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。 けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。 学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!? 大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。 真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

処理中です...