死に別れた縁と私と異界の繋

海林檎

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 集縁祭が終わって次の日の事。
 祭りが終わったから妖怪の観光客はぞろぞろと自国へと帰って行く。

「終わったの?」

「第二弾が待ってるよ」

 ムギの一言。


 第二弾とは?



「集縁祭から帰ってくる神様の大行列」


「それってつまり····」


 ここからの持て成しが大変らしい。
 これから来るのは妖怪でも下級の神達ではなく



 高貴な神々達だというからだ。











「貴族階級みたい····」

「みたいじゃなくて正しくそれなんだよ」


 流石に海外からの神々は自国の公務があるから早めに切り上げて帰る者ばかりだが、帰るついでに各地の祭りを見て回りたいとお祭り好きな神々が中にはいる。

「特に南の神様達はお祭り大好きなんだよね」

「····そ···なんだ」

 南の神様と言えば蕃神のいる国。
 元々海を越えてやって来た神で大変気まぐれで人を振り回して家臣達も随分苦労されていると聞く。

 性別不明で年齢不詳。


 一瞬思い出されるのは鳳来の姿だが、まさかな····と、結は自己完結した。


 町の方は賑やかであるが昨日とは雰囲気が違う。
 別の緊張感を感じるという。

「四神が来る事はねぇけどその家臣の方々が羽休めにやってきたりするからなぁ」

 気は抜けないと繋は町の様子を二階の窓から望遠鏡のようなもので見ている。


「····来た」

 空からやってくるのは風を操る神々と



 ----ドンッと、空から落ちてきたのは

「雷使いのの神さんだ」

 一般的に四神以外の神の事はその種の使い手と言う。

 例えば水神なら水神使い、風神なら風使いと。
 その国の最高神だけが神を名乗れると言うのがこの世界のルールらしい。

「神様ってややこしいんだね」

「あぁ。ややこしい」

 妖怪でよかったと繋は言う。


「特に南の神さん達は癖が強ぇ」



 どういう意味だろうか。



「結は知らなくていい」





 関わらせるつもりはないらしい。


「それより冷えるだろ?」


 下に降りようと繋は結の肩を抱き下へと降りた。


 まさか後で南の神々と関わる事になるなんて結はまだ知る由もない。



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