47 / 67
47.不審者
しおりを挟む
老夫婦が帰った後、念の為に木ノ本に昊は連絡をする。
断った時の老夫婦の顔付きが気になったからだ。
まるで「逃がしてなるものか」と、言った顔をしていたからだ。
老夫婦は「また来る」と言って不動産を後にした。
『決して居場所は教えないでください』
個人情報だから教える事は無いと昊は木ノ本に伝えた。
--------
「すげぇ気持ち悪ぃおっさんから絡まれた」
「は?」
学校の帰り道に見知らぬ男から話をかけられたらしい。
何故か自分の名前を知っていてどの辺に住んでいるのかいつもこの時間に帰るのか好きな食べ物から欲しい物はあるか等、執拗いくらいに聞いてきたらしい。
何も答えずに防犯ベルを鳴らして逃げてきたとの事。
「······どの辺にいた?」
「学校の近く····もぅいねぇと思う」
それでも名前を知っていたと言うのはまた接触してくる可能性もある。
不審者とストーカー疑いの為、一度警察に相談しに行くことにした。
と、言っても実害がない為、警察が出来ることは見回りの強化くらいだ。
それでも何もしていないよりはマシだと昊は言う。
「·······あのさ、昊さん·····」
「んー?」
「流石にやりすぎだろ」と、洋に身につけさせた防犯グッズの数々。
防犯ブザー、ペン型スタンガン、催涙スプレー、タクティカルペンは基本持ち歩かせている。
フラッシュライトに鎖帷子、レザービリー、メリケンサック、殺傷能力のある改造型ガス銃、GPS付き小型カメラ。
己は何処かの事務所にカチコミに行かされるのでしょうかと疑問に思う。
「40cmのサバイバルナイフに濃硫酸の入ったスプレーボトル買うつもりだから常に持っておけよ」
「俺が捕まる!!」
完全に銃刀法違反である。
「ヤラれる前に殺れ」
「だから俺が捕まる!!」
過保護すぎる番のあまりの防犯対策についつい呆れてしまう。
とりあえずいつもの4セットは持ってるつもりだから大丈夫だと昊に言い聞かせた。
その事を後日の昼飯時に友人達に話すと大爆笑された。
「防犯グッズの数がすげぇ!」
「スタンガン持たせてる彼氏の過保護っぷり!」
「そのやりすぎ感が素敵憧れる!」
やりすぎを通り越しているだろう。濃硫酸の入ったスプレーと40cmのサバイバルナイフを購入しようとした奴だぞと言えば更に笑われた。
「いやぁ~俺、昊さんリスペクトするわ」
「しなくていい」
帰ってからその事を昊に話すと何故か関西弁で「めっちゃええ子やん」と、言い目を輝かせていた。
断った時の老夫婦の顔付きが気になったからだ。
まるで「逃がしてなるものか」と、言った顔をしていたからだ。
老夫婦は「また来る」と言って不動産を後にした。
『決して居場所は教えないでください』
個人情報だから教える事は無いと昊は木ノ本に伝えた。
--------
「すげぇ気持ち悪ぃおっさんから絡まれた」
「は?」
学校の帰り道に見知らぬ男から話をかけられたらしい。
何故か自分の名前を知っていてどの辺に住んでいるのかいつもこの時間に帰るのか好きな食べ物から欲しい物はあるか等、執拗いくらいに聞いてきたらしい。
何も答えずに防犯ベルを鳴らして逃げてきたとの事。
「······どの辺にいた?」
「学校の近く····もぅいねぇと思う」
それでも名前を知っていたと言うのはまた接触してくる可能性もある。
不審者とストーカー疑いの為、一度警察に相談しに行くことにした。
と、言っても実害がない為、警察が出来ることは見回りの強化くらいだ。
それでも何もしていないよりはマシだと昊は言う。
「·······あのさ、昊さん·····」
「んー?」
「流石にやりすぎだろ」と、洋に身につけさせた防犯グッズの数々。
防犯ブザー、ペン型スタンガン、催涙スプレー、タクティカルペンは基本持ち歩かせている。
フラッシュライトに鎖帷子、レザービリー、メリケンサック、殺傷能力のある改造型ガス銃、GPS付き小型カメラ。
己は何処かの事務所にカチコミに行かされるのでしょうかと疑問に思う。
「40cmのサバイバルナイフに濃硫酸の入ったスプレーボトル買うつもりだから常に持っておけよ」
「俺が捕まる!!」
完全に銃刀法違反である。
「ヤラれる前に殺れ」
「だから俺が捕まる!!」
過保護すぎる番のあまりの防犯対策についつい呆れてしまう。
とりあえずいつもの4セットは持ってるつもりだから大丈夫だと昊に言い聞かせた。
その事を後日の昼飯時に友人達に話すと大爆笑された。
「防犯グッズの数がすげぇ!」
「スタンガン持たせてる彼氏の過保護っぷり!」
「そのやりすぎ感が素敵憧れる!」
やりすぎを通り越しているだろう。濃硫酸の入ったスプレーと40cmのサバイバルナイフを購入しようとした奴だぞと言えば更に笑われた。
「いやぁ~俺、昊さんリスペクトするわ」
「しなくていい」
帰ってからその事を昊に話すと何故か関西弁で「めっちゃええ子やん」と、言い目を輝かせていた。
応援ありがとうございます!
1
お気に入りに追加
1,018
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる