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姉妹奇談 幼少期その1
姉妹奇談 幼少期
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窓が明るくなり、姉や父などモゾモゾと起きあがりだし、別部屋にいた親戚達も叔母の横たわる和室に集り出した。蝋燭の火を確認してみんなで居間に移りだす。叔母さんの娘、息子も揃いまたなにか話し始めた。子供達は少し離れて遊ぶしかない。
「だから、あとは私達でやるから構わないで帰ってください」
娘の方、私には年の離れた従姉妹にあたるが、関口一番にそういい放つ。
「叔母さんは私の姉なのに、構わないでくださいってそんな訳にいくわけないでしょ!」
母の大きな声が室内に響く。母は叔母さんには小さなころから仲がよく、よく助けてもらったと、ここへ来る途中の車内で聞いていたからさほど驚きもしなかった。姉はただじっと母と従姉妹を興味なく見ていた。
どこからか冷えた風が入る。スルリと従姉妹の肩と腰に巻き付く形で叔母さんがいた。
「あっ」あまりの早さに声を出してしまった。
直ぐに下を向き目をそらす。叔母さんは従姉妹を睨んでいる。
「渡さない…渡さない…許さない…」
従姉妹二人の方を睨み付けてブツブツと小声で呟きながら。 いや、もう叔母ではないのかもしれない。青白く目もギョロリとしているがその目は黒い闇だ。薄く透けた身体は細長く蛇の様に従姉妹に絡み付く。私は周りを見回す。誰も気づかないのだろうか?あの姿を。あの言葉を。家に勝手に住み着いてるあいつらも誰も気づいていないし何故私だけ?夏なのに冷えた風がどこからかやってくる。肌が毛羽たつ。従姉妹に背を向け両手を強く握る。いつもやる手順だ。心で落ち着く様に願い、お腹の下辺りに力を込めるのだ。少しでも叔母があの叔母さんに戻るようにと願う。姉は私を見つめてはぁーと小さなため息をついた。
結局、告別式も火葬場もいかず、その他の親戚と一緒に帰ることになった。
母は最後まで抵抗していたが。
車に乗り込み振り返る。従姉妹には変わらず叔母が乗っている。睨み付けブツブツ耳もとで囁いていた。
その後の従姉妹達は病気になって入院したり借金とりに追われて行方不明なった、とあとから母に聞いた。
叔母さんの家は売り家のまま何年もたっている。
「だから、あとは私達でやるから構わないで帰ってください」
娘の方、私には年の離れた従姉妹にあたるが、関口一番にそういい放つ。
「叔母さんは私の姉なのに、構わないでくださいってそんな訳にいくわけないでしょ!」
母の大きな声が室内に響く。母は叔母さんには小さなころから仲がよく、よく助けてもらったと、ここへ来る途中の車内で聞いていたからさほど驚きもしなかった。姉はただじっと母と従姉妹を興味なく見ていた。
どこからか冷えた風が入る。スルリと従姉妹の肩と腰に巻き付く形で叔母さんがいた。
「あっ」あまりの早さに声を出してしまった。
直ぐに下を向き目をそらす。叔母さんは従姉妹を睨んでいる。
「渡さない…渡さない…許さない…」
従姉妹二人の方を睨み付けてブツブツと小声で呟きながら。 いや、もう叔母ではないのかもしれない。青白く目もギョロリとしているがその目は黒い闇だ。薄く透けた身体は細長く蛇の様に従姉妹に絡み付く。私は周りを見回す。誰も気づかないのだろうか?あの姿を。あの言葉を。家に勝手に住み着いてるあいつらも誰も気づいていないし何故私だけ?夏なのに冷えた風がどこからかやってくる。肌が毛羽たつ。従姉妹に背を向け両手を強く握る。いつもやる手順だ。心で落ち着く様に願い、お腹の下辺りに力を込めるのだ。少しでも叔母があの叔母さんに戻るようにと願う。姉は私を見つめてはぁーと小さなため息をついた。
結局、告別式も火葬場もいかず、その他の親戚と一緒に帰ることになった。
母は最後まで抵抗していたが。
車に乗り込み振り返る。従姉妹には変わらず叔母が乗っている。睨み付けブツブツ耳もとで囁いていた。
その後の従姉妹達は病気になって入院したり借金とりに追われて行方不明なった、とあとから母に聞いた。
叔母さんの家は売り家のまま何年もたっている。
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