BL短編集*1

もちるり

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ポンコツ犬の飼い主(敬語攻め×元遊び人)

選ばなかった方

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寝転んだ自分の膝上に拘束が付けられていくのを黙って見ていると、膝の拘束に繋いだチェーンはベッドヘッドの右端と左端に付けられていく。

つまり、流星は大きく脚を開いて閉じられなくなった。


起きてから裸で過ごしているとはいえ、大きく股を開いて固定されるのと話は違ってくる。

流星は顔を赤くし、羞恥に耐えるように目を瞑った。


健がゴソゴソと用意している音を聞きながらじっと待っていると、突然冷たい感触が股間の辺りを覆う。

驚いて目を開けると、健がクリームのようなものを股間に塗り広げていた。


「なにこれ…」
「気にしなくていいですよ、後で分かるので」


いやらしい動きでは無いにしろ、健の手が股の間に触れクリームが繰り広げられていく感覚に、流星の棒が緩く反応する。


「……ん………」


徐々に立ち上がっていくソレには触れず、股の間や後ろの蕾の周りまでたっぷりクリームを塗り終え、健は流星を放置してリビングの方へ行ってしまった。



帰ってきた健の手にはお盆があり、お粥と、エネルギーゼリーと、ペットボトルが乗っていた。


「少し待たないといけないので、今のうちにお昼ご飯食べちゃいましょうか」


そう言うと、健はお粥をスプーンで掬ってふーふーと息を吹きかけ冷ますと、流星の口元へ運ぶ。

流星は素直にそれを受け入れ、着々と食べ進めていく……食べさせられていく、とも言う。


卵がゆは和風の優しい味わいで、流星はペロッと平らげた。


「朝から水分少なめでしたからね、好きなだけ飲んでください」


健はペットボトルにストロー付きのキャップを嵌め、口元へ差し出す。

自分では気づかなかったが、言われてみれば喉が渇いている気がする。

流星はゴクゴクと、500mlのペットボトルを半分ほど飲んだ。



20分ほど経っただろうか。

待っている間、流星は乳首や中心を優しく刺激され悶々としていた。


───もっとちゃんと触って欲しい…


焦らされていることに何度か文句を言っていたが、つい先程「何回か見逃しましたけど、きちんと言いつけ守りましょうね」と釘を刺されてしまったので、モゾモゾと動きながら視線で訴えるしかないのだ。


「うぅ…」と唸り見上げるが、健は気付かぬ振りをしクリームで覆われた辺りを観察している。


「……もういいですかね…」


どこからか取り出したコットンでクリームを掬い取ると、クリームに浸されていた毛も共にゴソっと取れた。


「………………え」


目を丸くし言葉を失う流星に、健は「除毛クリームって言うんです」と良い笑顔で話しかけた。


「待って!!俺ペット選んだじゃん!!!」


ガシャン!と両足に繋がるチェーンを鳴らし、ミトングローブの付いた両手を健に伸ばす。


「えぇ、ですが、『やましい事は何も無い』と言っていたはずでは?」


写真のことを言っているのであろう。

微笑みを絶やさず、健は残りのクリームと毛を全て手際よくコットンで拭き取っていく。

その間流星はどう抵抗することも出来ず、両手で顔を隠し時間が過ぎるのを耐えていた。

拭き取り終わったかな、と思ってからすぐ、冷たい乳液のようなものが肌に落ちるのを感じ、流星が「なにっ!?」と顔を隠したまま声を上げると、「残りを剃るので、動かないでくださいね」と淡々と告げられ、静かに絶望した。



「終わりましたよ」


健に声をかけられるが、見たくない。

2択の両方されるなんて聞いてない…!


無駄な抵抗をする流星に苦笑しながら、健は「キレイになりましたよ」と再度声をかける。


「どうせ見ることになりますから」と諭され恐る恐る薄目を開けると、そこは今まで育ててきた毛は消え、ツルツルで赤ちゃんのような姿に生まれ変わっており、流星は屈辱に顔を歪ませた。
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