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フリューゲル王国王都にて
クラスメイト 01
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「オラッ!!」
緑色の小人、ゴブリンと言われるモンスターが男によって袈裟斬りにされる。
「チッ!!くせぇな。弱いくせに向かってくんじゃねぇ」
返り血で汚れた鎧に苛立ちが募り死体を蹴り悪態をつく。
「お見事です勇者様。もうゴブリンは余裕ですな。」
勇者に声をかけた壮年の騎士は戦いに賞賛を送るが目はどこか空虚だった。
「言っただろ相手にならねぇって。今日はもう終わりでいいよな?娼館に呼ばれてんだ。勇者様の話が聞きたいってな。早く行ってやんねぇとな。」
気がつかない勇者は戦いの後だからか、自分より明らかに歴戦といった面持ちの騎士に強気に話す。
「・・そうですな。もう少し森の奥に入りオークやグリズリーを相手に経験を積むのがよろしいかと。」
「森はもういいだろ!!俺ならもっと強いヤツも相手に出来る!!魔族とか魔王倒して欲しいんだろ?いつまでチマチマさせる気だ!!」
「申し訳ない。まだ連合の進展がよろしくないようでこればかりはどうにも。」
「どの国が主導権握るか揉めてんだって?俺でいいだろ?他の勇者ってもクラスの連中だろ?だったら国が何話しても俺がリーダーになるから無駄だ無駄。
さっさと進めろって王様に言っといてくれよ。」
高校でクラスの中心人物だったと自負する勇者は事も投げに言い放ち、話は終わったとばかりに踵を返した。
「勇者様お待ちを!!どちらへ行かれるので?!」
「娼館だって言っただろ!!今日は娼館に泊まるから帰らねえ。そう言っといてくれ。じゃぁな!!」
そう言って勇者は馬車に乗り王都へ帰って行った。
「はぁ仕方ない引き上げるぞ!!」
壮年の騎士は周りで勇者とのやり取りを見守っていた騎士達に帰還の指示を出す。
「ハッ!!了解しました!!総員の後始末の後帰還する!!速やかに行動に移れ。」
若い騎士の命令を受けた兵士は、勇者が斬り散らかしたゴブリンや無駄に殺された小動物の後始末を始めた。
死体を放置すればそれを食べにモンスターが近寄ってくる。
流れた血もモンスターを呼び寄せる。
死体は穴を掘り穴の中で燃やし、血は魔法や水で出来るだけ流す。
森とはいえ人里から近いため必要な処置だった。
「団長お疲れ様でした。」
指示を出し終わり、兵士が行動を開始したのを確認して若い騎士は壮年の騎士に声をかけた。
「ああ、お前もな。勇者は若いとは思っていたが猿だったか。」
団長と呼ばれた男は疲れた顔をしながら勇者を思う。
「勇者は成人した頃合だと聞きましたが覚えてたての新兵と変わらないのでしょう。実力も新兵に毛が生えた程度ですし。」
この世界では15歳が成人とされ大人扱いをする。
「そうだな。腕は言ってやるな。平和な国だったらしい。他の勇者も大差無いと聞いている。連合が揉めているのも納得だな。主導権を握るのではなく握らない為に揉めているのだからな。」
「責任は取りたく無い・・ですが。そうすると少々まずいですね。あの勇者はリーダー格だったと言ってましたからね。押し付けられますよ?」
「かもな。陛下も悩んでおられたよ。」
「私は物語で読んだだけなのですが魔王や魔族とは他世界から勇者を召喚しなければ倒せない存在なのですか?物語でも勇者が倒した、と書かれていましたが勇者でなければいけない、とは書かれていませんでしたよ。」
「嫌な所に気がつくな。勇者の物語は教会が編纂した物だ。あの物語は30年前の話だな。勇者自体はもっと昔から居たようだが魔王に関しては30年前から急に出てきたんだ。変だろ?」
「30年前ですか・・団長は物語の魔王の事を実際に知っていたりするのですか?」
「まだ10にもなって無いガキの頃だったから、見た事無いな。もっとも聞いた事も無いがな。戦争をしていたらしいんだがこの国は関わっていない。戦争が終わってから何年か経って教会が広め始めたのが勇者の本だな。」
「教会の意向が詰まってる本ですか。魔王が居たとしても教会にとっての魔王かもしれないのですね。」
「魔王や魔族が何したかも分からない。だが教会が敵として物語に出したから討伐しないといけないと誘導されているんじゃないか?勇者の集団召喚も教会主導だったらしい。」
「なら連合も教会が主導すれば良いのでは?」
「宰相がから聞いた話なんだがな?」
教会は魔王討伐を勇者と共に成した。ようは戦争に勝った。戦勝国が自国の都合のいいように歴史を変えを喧伝するのは世の常。
勇者の物語はそれを民衆に喧伝する手法で、それは大きな成功を治めた。
今回も教会に都合の悪い敵を倒そうとしてるのでは?
今回、国を持たない教会は国を巻き込んだ。
国も教会の成功を知っているから話に乗った。
教会は集団召喚と連合を提案し、名誉を国に平等に分けた。魔王討伐に貢献した名誉を。当初魔王討伐は平等を盾に教会が主導をするはずだった。
しかし国は待ったをかけた。名誉が教会に1番に行くから平等では無いと。そして主導権争いが始まった。
争い始めたが蓋を開ければ頼みの勇者が弱くてさぁどうしようが今。
「だそうだ。」
「聞いてはいけない話なのでは?」
「そうだな。口外禁止だぞ?」
「はぁ。結局魔王ってなんですか?」
「敵だな。誰かにとっての。知っているか?勇者の連合だがな?金は出しても軍はほとんど出さないんだよ。国が指定した冒険者を出すらしいがな。つまり敵は国が連合を組んで総力を尽くす規模じゃない。前回規模すらわからんが他国の関わりもな。」
「それ答え出てませんか?」
「あの勇者は生贄に近い。勇者だから強いのだろうと思っていたがあれではいつ死んでもおかしくない。」
「流石にあんな勇者でも気の毒になりますね。」
「ちょっとは優しくしてやろうって気が出てきたか?」
「好きにはなれませんがね。」
「そうか。ちなみにあの勇者は陛下に姫や金銀財宝、爵位と色々要求していたな。死んでも自業自得だ。」
「先に言って下さいよ。嫌いですあの勇者」
「ハッハッ。しかし主導権争いで未だに教会がだんまりなのは気になるな。元々勝つ算段があったか当たりの勇者を引いたか。どっちだろうな」
緑色の小人、ゴブリンと言われるモンスターが男によって袈裟斬りにされる。
「チッ!!くせぇな。弱いくせに向かってくんじゃねぇ」
返り血で汚れた鎧に苛立ちが募り死体を蹴り悪態をつく。
「お見事です勇者様。もうゴブリンは余裕ですな。」
勇者に声をかけた壮年の騎士は戦いに賞賛を送るが目はどこか空虚だった。
「言っただろ相手にならねぇって。今日はもう終わりでいいよな?娼館に呼ばれてんだ。勇者様の話が聞きたいってな。早く行ってやんねぇとな。」
気がつかない勇者は戦いの後だからか、自分より明らかに歴戦といった面持ちの騎士に強気に話す。
「・・そうですな。もう少し森の奥に入りオークやグリズリーを相手に経験を積むのがよろしいかと。」
「森はもういいだろ!!俺ならもっと強いヤツも相手に出来る!!魔族とか魔王倒して欲しいんだろ?いつまでチマチマさせる気だ!!」
「申し訳ない。まだ連合の進展がよろしくないようでこればかりはどうにも。」
「どの国が主導権握るか揉めてんだって?俺でいいだろ?他の勇者ってもクラスの連中だろ?だったら国が何話しても俺がリーダーになるから無駄だ無駄。
さっさと進めろって王様に言っといてくれよ。」
高校でクラスの中心人物だったと自負する勇者は事も投げに言い放ち、話は終わったとばかりに踵を返した。
「勇者様お待ちを!!どちらへ行かれるので?!」
「娼館だって言っただろ!!今日は娼館に泊まるから帰らねえ。そう言っといてくれ。じゃぁな!!」
そう言って勇者は馬車に乗り王都へ帰って行った。
「はぁ仕方ない引き上げるぞ!!」
壮年の騎士は周りで勇者とのやり取りを見守っていた騎士達に帰還の指示を出す。
「ハッ!!了解しました!!総員の後始末の後帰還する!!速やかに行動に移れ。」
若い騎士の命令を受けた兵士は、勇者が斬り散らかしたゴブリンや無駄に殺された小動物の後始末を始めた。
死体を放置すればそれを食べにモンスターが近寄ってくる。
流れた血もモンスターを呼び寄せる。
死体は穴を掘り穴の中で燃やし、血は魔法や水で出来るだけ流す。
森とはいえ人里から近いため必要な処置だった。
「団長お疲れ様でした。」
指示を出し終わり、兵士が行動を開始したのを確認して若い騎士は壮年の騎士に声をかけた。
「ああ、お前もな。勇者は若いとは思っていたが猿だったか。」
団長と呼ばれた男は疲れた顔をしながら勇者を思う。
「勇者は成人した頃合だと聞きましたが覚えてたての新兵と変わらないのでしょう。実力も新兵に毛が生えた程度ですし。」
この世界では15歳が成人とされ大人扱いをする。
「そうだな。腕は言ってやるな。平和な国だったらしい。他の勇者も大差無いと聞いている。連合が揉めているのも納得だな。主導権を握るのではなく握らない為に揉めているのだからな。」
「責任は取りたく無い・・ですが。そうすると少々まずいですね。あの勇者はリーダー格だったと言ってましたからね。押し付けられますよ?」
「かもな。陛下も悩んでおられたよ。」
「私は物語で読んだだけなのですが魔王や魔族とは他世界から勇者を召喚しなければ倒せない存在なのですか?物語でも勇者が倒した、と書かれていましたが勇者でなければいけない、とは書かれていませんでしたよ。」
「嫌な所に気がつくな。勇者の物語は教会が編纂した物だ。あの物語は30年前の話だな。勇者自体はもっと昔から居たようだが魔王に関しては30年前から急に出てきたんだ。変だろ?」
「30年前ですか・・団長は物語の魔王の事を実際に知っていたりするのですか?」
「まだ10にもなって無いガキの頃だったから、見た事無いな。もっとも聞いた事も無いがな。戦争をしていたらしいんだがこの国は関わっていない。戦争が終わってから何年か経って教会が広め始めたのが勇者の本だな。」
「教会の意向が詰まってる本ですか。魔王が居たとしても教会にとっての魔王かもしれないのですね。」
「魔王や魔族が何したかも分からない。だが教会が敵として物語に出したから討伐しないといけないと誘導されているんじゃないか?勇者の集団召喚も教会主導だったらしい。」
「なら連合も教会が主導すれば良いのでは?」
「宰相がから聞いた話なんだがな?」
教会は魔王討伐を勇者と共に成した。ようは戦争に勝った。戦勝国が自国の都合のいいように歴史を変えを喧伝するのは世の常。
勇者の物語はそれを民衆に喧伝する手法で、それは大きな成功を治めた。
今回も教会に都合の悪い敵を倒そうとしてるのでは?
今回、国を持たない教会は国を巻き込んだ。
国も教会の成功を知っているから話に乗った。
教会は集団召喚と連合を提案し、名誉を国に平等に分けた。魔王討伐に貢献した名誉を。当初魔王討伐は平等を盾に教会が主導をするはずだった。
しかし国は待ったをかけた。名誉が教会に1番に行くから平等では無いと。そして主導権争いが始まった。
争い始めたが蓋を開ければ頼みの勇者が弱くてさぁどうしようが今。
「だそうだ。」
「聞いてはいけない話なのでは?」
「そうだな。口外禁止だぞ?」
「はぁ。結局魔王ってなんですか?」
「敵だな。誰かにとっての。知っているか?勇者の連合だがな?金は出しても軍はほとんど出さないんだよ。国が指定した冒険者を出すらしいがな。つまり敵は国が連合を組んで総力を尽くす規模じゃない。前回規模すらわからんが他国の関わりもな。」
「それ答え出てませんか?」
「あの勇者は生贄に近い。勇者だから強いのだろうと思っていたがあれではいつ死んでもおかしくない。」
「流石にあんな勇者でも気の毒になりますね。」
「ちょっとは優しくしてやろうって気が出てきたか?」
「好きにはなれませんがね。」
「そうか。ちなみにあの勇者は陛下に姫や金銀財宝、爵位と色々要求していたな。死んでも自業自得だ。」
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「ハッハッ。しかし主導権争いで未だに教会がだんまりなのは気になるな。元々勝つ算段があったか当たりの勇者を引いたか。どっちだろうな」
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