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ドラゴン、襲来する
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「魔人は異性の精力など吸いませんわ。
魔人が栄養にするのは花のエナジーよ」
ジョリーの説明は、ヴェルティージュが話した定説と全く異なっていた。
「魔人は独自の言語を持っていますの。
花のエナジーを吸うという習慣を、昔の人間が誤訳して、魔人は異性の精力を吸うだなんて低俗な認識をしたのですわ」
誤訳、か。確かに有り得そうだ。
「十年くらい前までは、魔人と人間の交流自体が少なかったから、誤解を解くチャンスも無かっただろうしね」
そう言うルルは、魔人の境遇に心底胸を痛めているようだった。
「ジョリーの言ってることが正しいよ。
僕は言語云々は分からないけど、魔人の友達が花に手をかざして栄養を摂ってるのを直接見てるから」
アンジェニューも証言する。
一番信憑性が高い気がするな。
「そうなのか……」
魔人と人間の溝は、思ったより深いのかもしれない。
制度ではなく、こういう不理解が二つの種族をゆるやかに分断してしまっている。
この乙女ゲーム世界の闇を見てしまった気分だ。
1時間半後には学園に帰り着き、水晶を教師に提出した。
「ねえジョリー。今週末ね、また一緒に服買いに行かない?」
教員棟を出ながら、ルルがジョリーに話しかけている。
「お断りしますわ」
ジョリーの返事は、いつにも増してそっけない。
「じゃあ来週!」
「無理ですわ」
「じゃあ平日の放課後に、ちゃちゃっとだけ……!」
「嫌ですわ」
「無理じゃなくて嫌になった!」
ルルがショックを受けている。
「私は貴女と友達みたいにつるむ気はなくってよ」
ジョリーはキッとルルを睨んで言い放つと、寮へは帰らず図書館の方へ行ってしまった。
「まあまあ、一人になりたい時もあるって」
アンジェニューが苦笑している。
また、ということは、以前は一緒に出掛けていたのだろう。
ジョリーの奴、えらく強く拒否していたな。
『私は悪役令嬢よ。
どのルートでもコンプレックスを乗り越えられなくて、最後にはルルに当たり散らして退場させられる役目なの』
以前、ジョリーが言っていたことを思い出す。
何だか、世界が分岐しつつある予感がする……。
その夜、俺はジョリーを探して、わずかな目撃証言をたよりに学園の庭をうろついていた。
人気の少ないあずまやに、見覚えのあるぐるぐる縦ロールがあった。
「ジョリー」
声を掛けるが、ジョリーは振り向こうともしない。
聞こえてはいるはずだ。
気にせず、そのまま思ったことを言うことにした。
「一人になりたいという気持ちは分かるから、ルルの誘いに乗らなかったことを責めるつもりは無い。
ただ俺には、ジョリーがルルを嫌っているようには見えぬ。
本心に背いているのなら、やめておけ。
ろくなことにならんぞ」
すると、やっとジョリーは振り向いた。
「魔王トラゴスって案外おめでたいのね。
私がルルを嫌ってないなんて根拠はあるの?
ドレス作りを手伝ったから、なんてのは無しよ。
姻戚関係にあるよしみで手伝っただけなんだから」
根拠なら、ある。
「本当に嫌っていたなら、今日の戦闘でルルを信頼し捨て身の行動に出ることは出来ないし、あんな言葉少なに連携出来ない」
「さすがのバトルジャンキーね」
ジョリーは、まだ二ページ目のまま進んでいなかった本をバタンと閉じると、立ち上がる。
「私だって、ルルみたいに……そして貴方みたいに、自分らしく生きてみたい」
暗かった彼女の声は、次第に荒くなっていく。
「でも駄目なの! 私がジョリー・ヴァンクールである限り!」
叫んですぐ、ジョリーはハッとした表情になって黙り込んだ。
「他にも思うところがあるのか?
俺で良ければ相談に乗るぞ、もちろん無理にとは言わんが……」
俺が言っても、ジョリーは目を合わせてくれることなく、あずまやを出て行く。
「いえ、少し取り乱してしまいましたわ。
トラゴスが心配してくれてるのは分かってましてよ。お休みなさい」
「……お休み」
謎を残したまま、夜は更けていく。
俺が寮室で眠っていると、にわかに外が騒がしくなった。
「何の騒ぎだ?」
廊下の窓から屋外を窺っている生徒たちに訊ね……るまでもなく、異変は見てとれた。
巨大な赤いドラゴンが、学園のど真ん中で暴れ回っている。
教員たちが戦っているが、歯が立たないようだ。
既に数人の負傷者も出ている。
「何でダンジョンの外にモンスターが出るんだ!」
「あんなドラゴン見たことないぞ!? 新種のモンスターか!?」
生徒たちが騒いでいる。
無理もない。
何故ならあのドラゴンは……!
俺は寮を飛び出して、教員たちの元に向かう。
その中には、ジーヴルの姿もあった。
「ジーヴル! 何故ここに居る」
緊急事態なのは分かっているが、思わず聞いてしまった。
ドラゴンの足元を凍らせながら、ジーヴルは答える。
「王子として当然のこと。
トラゴスこそ、何故ここに」
「こいつは……俺が元居たRPGに登場するモンスターだ!」
俺の言葉に、皆ざわついた。
「俺がこちらの世界に来てすぐ、アンジェニューとカルムが電子の女神クウランを召喚して、情報を聞き出してくれた。
クウランは、RPG世界から流れ込んでくるのが俺だけだとは思わない方がいいと忠告していた!
このドラゴンがまさにそれだ!」
ドラゴンは圧倒的な力で足を上げ、ジーヴルの氷を粉々に砕くと、こちらに炎を吐いてくる。
教員がバリアを張って防いでくれている間に、俺が説明する。
「このドラゴンに弱点らしい弱点は無い。
この乙女ゲーム世界でいえば、ベトンみたいなタイプのモンスターだ」
その時、ルルの声が響いた。
「怪我をした方はこちらへ避難を!」
回復魔法使いの彼女が、治療をしてくれるらしい。
ルルの周りは、アンジェニューとヴェルティージュが守りを固めている。
「私たちも協力いたしますわ!」
数人の生徒を連れて、ジョリーが駆けてきた。
強化魔法使いのジョリーが居れば、ベトンを倒した時のように、どうにかなるか……!?
魔人が栄養にするのは花のエナジーよ」
ジョリーの説明は、ヴェルティージュが話した定説と全く異なっていた。
「魔人は独自の言語を持っていますの。
花のエナジーを吸うという習慣を、昔の人間が誤訳して、魔人は異性の精力を吸うだなんて低俗な認識をしたのですわ」
誤訳、か。確かに有り得そうだ。
「十年くらい前までは、魔人と人間の交流自体が少なかったから、誤解を解くチャンスも無かっただろうしね」
そう言うルルは、魔人の境遇に心底胸を痛めているようだった。
「ジョリーの言ってることが正しいよ。
僕は言語云々は分からないけど、魔人の友達が花に手をかざして栄養を摂ってるのを直接見てるから」
アンジェニューも証言する。
一番信憑性が高い気がするな。
「そうなのか……」
魔人と人間の溝は、思ったより深いのかもしれない。
制度ではなく、こういう不理解が二つの種族をゆるやかに分断してしまっている。
この乙女ゲーム世界の闇を見てしまった気分だ。
1時間半後には学園に帰り着き、水晶を教師に提出した。
「ねえジョリー。今週末ね、また一緒に服買いに行かない?」
教員棟を出ながら、ルルがジョリーに話しかけている。
「お断りしますわ」
ジョリーの返事は、いつにも増してそっけない。
「じゃあ来週!」
「無理ですわ」
「じゃあ平日の放課後に、ちゃちゃっとだけ……!」
「嫌ですわ」
「無理じゃなくて嫌になった!」
ルルがショックを受けている。
「私は貴女と友達みたいにつるむ気はなくってよ」
ジョリーはキッとルルを睨んで言い放つと、寮へは帰らず図書館の方へ行ってしまった。
「まあまあ、一人になりたい時もあるって」
アンジェニューが苦笑している。
また、ということは、以前は一緒に出掛けていたのだろう。
ジョリーの奴、えらく強く拒否していたな。
『私は悪役令嬢よ。
どのルートでもコンプレックスを乗り越えられなくて、最後にはルルに当たり散らして退場させられる役目なの』
以前、ジョリーが言っていたことを思い出す。
何だか、世界が分岐しつつある予感がする……。
その夜、俺はジョリーを探して、わずかな目撃証言をたよりに学園の庭をうろついていた。
人気の少ないあずまやに、見覚えのあるぐるぐる縦ロールがあった。
「ジョリー」
声を掛けるが、ジョリーは振り向こうともしない。
聞こえてはいるはずだ。
気にせず、そのまま思ったことを言うことにした。
「一人になりたいという気持ちは分かるから、ルルの誘いに乗らなかったことを責めるつもりは無い。
ただ俺には、ジョリーがルルを嫌っているようには見えぬ。
本心に背いているのなら、やめておけ。
ろくなことにならんぞ」
すると、やっとジョリーは振り向いた。
「魔王トラゴスって案外おめでたいのね。
私がルルを嫌ってないなんて根拠はあるの?
ドレス作りを手伝ったから、なんてのは無しよ。
姻戚関係にあるよしみで手伝っただけなんだから」
根拠なら、ある。
「本当に嫌っていたなら、今日の戦闘でルルを信頼し捨て身の行動に出ることは出来ないし、あんな言葉少なに連携出来ない」
「さすがのバトルジャンキーね」
ジョリーは、まだ二ページ目のまま進んでいなかった本をバタンと閉じると、立ち上がる。
「私だって、ルルみたいに……そして貴方みたいに、自分らしく生きてみたい」
暗かった彼女の声は、次第に荒くなっていく。
「でも駄目なの! 私がジョリー・ヴァンクールである限り!」
叫んですぐ、ジョリーはハッとした表情になって黙り込んだ。
「他にも思うところがあるのか?
俺で良ければ相談に乗るぞ、もちろん無理にとは言わんが……」
俺が言っても、ジョリーは目を合わせてくれることなく、あずまやを出て行く。
「いえ、少し取り乱してしまいましたわ。
トラゴスが心配してくれてるのは分かってましてよ。お休みなさい」
「……お休み」
謎を残したまま、夜は更けていく。
俺が寮室で眠っていると、にわかに外が騒がしくなった。
「何の騒ぎだ?」
廊下の窓から屋外を窺っている生徒たちに訊ね……るまでもなく、異変は見てとれた。
巨大な赤いドラゴンが、学園のど真ん中で暴れ回っている。
教員たちが戦っているが、歯が立たないようだ。
既に数人の負傷者も出ている。
「何でダンジョンの外にモンスターが出るんだ!」
「あんなドラゴン見たことないぞ!? 新種のモンスターか!?」
生徒たちが騒いでいる。
無理もない。
何故ならあのドラゴンは……!
俺は寮を飛び出して、教員たちの元に向かう。
その中には、ジーヴルの姿もあった。
「ジーヴル! 何故ここに居る」
緊急事態なのは分かっているが、思わず聞いてしまった。
ドラゴンの足元を凍らせながら、ジーヴルは答える。
「王子として当然のこと。
トラゴスこそ、何故ここに」
「こいつは……俺が元居たRPGに登場するモンスターだ!」
俺の言葉に、皆ざわついた。
「俺がこちらの世界に来てすぐ、アンジェニューとカルムが電子の女神クウランを召喚して、情報を聞き出してくれた。
クウランは、RPG世界から流れ込んでくるのが俺だけだとは思わない方がいいと忠告していた!
このドラゴンがまさにそれだ!」
ドラゴンは圧倒的な力で足を上げ、ジーヴルの氷を粉々に砕くと、こちらに炎を吐いてくる。
教員がバリアを張って防いでくれている間に、俺が説明する。
「このドラゴンに弱点らしい弱点は無い。
この乙女ゲーム世界でいえば、ベトンみたいなタイプのモンスターだ」
その時、ルルの声が響いた。
「怪我をした方はこちらへ避難を!」
回復魔法使いの彼女が、治療をしてくれるらしい。
ルルの周りは、アンジェニューとヴェルティージュが守りを固めている。
「私たちも協力いたしますわ!」
数人の生徒を連れて、ジョリーが駆けてきた。
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