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王立貴族学院 一年目
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「ラペーシュさん、回収を任される私の身になってくださるの?」
まただ。また、やらかした。アイネさんの眼鏡が光る。
てか、回収したら直接先生に渡せばいいのに、わざわざチェックされるってどうゆうこと?
まあ、そのおかげで先生から指摘されることはないんだけど、腑に落ちん。
毎回毎回、ご苦労なこと。本当、頭が下がる。ま、ミスするわたしも悪いんだけどね。
そんな訳で訂正し直してアイネさんに手渡す。
はあ、疲れた。気苦労の末、机にうつぶせていると右の方からソフィアさんの声が響く。
うん、まただね。こちらも変わらないテンションでマリアに突っかかっている。
何だかなあ、と思いつつ、顔を上げると教室前方でメアリがセレーヌさんに絡まれている。
いつものパターン。よく見る光景。毎回繰り返される組み合わせ。
ん?
ふと冷静に絡まれ具合を考えればエセ貴族トリオとしてやり玉に挙げられる時はその3人一緒がほとんど。
単独になるとマリアは妹であるソフィアさんに、メアリはセレーヌさんからが多い。
そしてわたしはアイネさんとパターンが決まっているような。
と、ここで気づいてしまった。いや、前々から予感があったと思う。
ヒロイン然とした元平民のわたしたち3人。
王子と親しいメアリ。それは名前呼びされるほどの仲で王子から話しかけることもある。
セレーヌさんは王子の婚約者だから親しく話す二人は気になるよね?
一方、ドジっ子気質を持ったマリアは何かと物を落としたりする。
その度に妹であるソフィアさんが注意し、何故だか騎士くんが宥めたりしているのを見かけた。
マリアのこと名前呼びまでしてたし、顔見知りなのかと思ってたら騎士くんはソフィアさんの婚約者だった。
でもやたらとマリアを庇ってる騎士くんの態度はソフィアさんからして気になるよね?
前々から妙に引っ掛かってたことが確信となる。
……もしかしてこれって状況から判断するとそれぞれが攻略中?
ゲームだったとして主要人物がはっきりと判ってて尚且つヒロイン然とした人物。
まず、王道パターンの設定では王子と婚約者(悪役令嬢?)、そしてヒロイン。
これに当てはめてみるとメラオン第二王子、婚約者の公爵令嬢セレーヌさんと元平民男爵令嬢メアリ。
妹が定番中の定番としてまずはここからスタートと意気込んでいた選択肢にドンピシャ!
で、そんな風に考えると、側近であろう騎士くんに存在した婚約者であるソフィアさん、そして義理姉で元平民のマリアの構図。
つまりはメアリVS.セレーヌさんで王子様攻略中、マリアVS.ソフィアさんで騎士様攻略中ってこと?
そして、ヒロインが二人?
……いや、待て。嫌な予感する。つつ~と背筋に冷たいものが流れる。
だって、わたしにもそのパターンがあるではないかああああああ!!!
不自然なほどにやたらとわたしに絡んでくる人物がいるううううううう!!!
アイネ・グレイプ伯爵令嬢。薄黄緑色のウェーブ髪、黒い瞳を覆う眼鏡女子。
それにオーラ組の男子として唯一残っている人物が存在。
リック・ヴアイン伯爵令息。宰相の息子である眼鏡男子。
……この二人の関係性でわたしが絡まれる原因が判明するのかもしれない。
思い立ったが吉日。教室に戻ってくるアイネさんを廊下で待ち伏せた。
「あのぅ……、つかぬ事をお聞きしますが……、グレイプさんには婚約者とかいらっしゃいます?」
「ええ、リック様がそうですが、何か?」
怪訝そうな顔をしつつ、眼鏡のツルを指先で整えながら当然のように答える。
や、やっぱり!!!
宰相くんとアイネさんは婚約者同士っ!!!
「い、いえ、特に意味はありません。では失礼っ!」
動揺を隠しきれずに慌ててその場から立ち去る。
ヤバいよヤバいよヤバいよっ! こうなればヒロイン確定ってことじゃん。
でもってやたらとわたしに絡んでたアイネさんの婚約者の宰相くんが攻略の対象になってる?
この不自然なまでの巻き込まれ方は半端ない。
いつの間にかゲームがスタートしていて進行中な雰囲気。
知らない間にそれぞれの攻略が始まっててわたしにも既に宛てられていたってこと?
ってことはさ、この世界はわたしを含めてヒロインが3人いるって意味?
面白いぐらいに邪魔せず被らないようになってるってゲーム補正が働いてるとか?
……何のゲームなのかは知らんけど。
この流れからしてここはもう宰相くんを選択って決定事項なのかな?
困ったなぁ、こんな恋愛ゲーム。攻略するつもりなかったんだけど強制参加っぽい。
どう見ても二人が決行中の今、わたしだけ何もしないとどうなるか判んない。
……まさか、ヒロインが死ぬってことないよね?
不吉な予感が頭を巡り、両手で頬を叩く。
いやいやいや、とりあえず攻略すれば問題ない、よね?
どっちにしても巻き込まれているし、逃れることは難しそうだし。
納得はしてないけど渋々ながら宰相くん攻略に動き出すことにした。
まただ。また、やらかした。アイネさんの眼鏡が光る。
てか、回収したら直接先生に渡せばいいのに、わざわざチェックされるってどうゆうこと?
まあ、そのおかげで先生から指摘されることはないんだけど、腑に落ちん。
毎回毎回、ご苦労なこと。本当、頭が下がる。ま、ミスするわたしも悪いんだけどね。
そんな訳で訂正し直してアイネさんに手渡す。
はあ、疲れた。気苦労の末、机にうつぶせていると右の方からソフィアさんの声が響く。
うん、まただね。こちらも変わらないテンションでマリアに突っかかっている。
何だかなあ、と思いつつ、顔を上げると教室前方でメアリがセレーヌさんに絡まれている。
いつものパターン。よく見る光景。毎回繰り返される組み合わせ。
ん?
ふと冷静に絡まれ具合を考えればエセ貴族トリオとしてやり玉に挙げられる時はその3人一緒がほとんど。
単独になるとマリアは妹であるソフィアさんに、メアリはセレーヌさんからが多い。
そしてわたしはアイネさんとパターンが決まっているような。
と、ここで気づいてしまった。いや、前々から予感があったと思う。
ヒロイン然とした元平民のわたしたち3人。
王子と親しいメアリ。それは名前呼びされるほどの仲で王子から話しかけることもある。
セレーヌさんは王子の婚約者だから親しく話す二人は気になるよね?
一方、ドジっ子気質を持ったマリアは何かと物を落としたりする。
その度に妹であるソフィアさんが注意し、何故だか騎士くんが宥めたりしているのを見かけた。
マリアのこと名前呼びまでしてたし、顔見知りなのかと思ってたら騎士くんはソフィアさんの婚約者だった。
でもやたらとマリアを庇ってる騎士くんの態度はソフィアさんからして気になるよね?
前々から妙に引っ掛かってたことが確信となる。
……もしかしてこれって状況から判断するとそれぞれが攻略中?
ゲームだったとして主要人物がはっきりと判ってて尚且つヒロイン然とした人物。
まず、王道パターンの設定では王子と婚約者(悪役令嬢?)、そしてヒロイン。
これに当てはめてみるとメラオン第二王子、婚約者の公爵令嬢セレーヌさんと元平民男爵令嬢メアリ。
妹が定番中の定番としてまずはここからスタートと意気込んでいた選択肢にドンピシャ!
で、そんな風に考えると、側近であろう騎士くんに存在した婚約者であるソフィアさん、そして義理姉で元平民のマリアの構図。
つまりはメアリVS.セレーヌさんで王子様攻略中、マリアVS.ソフィアさんで騎士様攻略中ってこと?
そして、ヒロインが二人?
……いや、待て。嫌な予感する。つつ~と背筋に冷たいものが流れる。
だって、わたしにもそのパターンがあるではないかああああああ!!!
不自然なほどにやたらとわたしに絡んでくる人物がいるううううううう!!!
アイネ・グレイプ伯爵令嬢。薄黄緑色のウェーブ髪、黒い瞳を覆う眼鏡女子。
それにオーラ組の男子として唯一残っている人物が存在。
リック・ヴアイン伯爵令息。宰相の息子である眼鏡男子。
……この二人の関係性でわたしが絡まれる原因が判明するのかもしれない。
思い立ったが吉日。教室に戻ってくるアイネさんを廊下で待ち伏せた。
「あのぅ……、つかぬ事をお聞きしますが……、グレイプさんには婚約者とかいらっしゃいます?」
「ええ、リック様がそうですが、何か?」
怪訝そうな顔をしつつ、眼鏡のツルを指先で整えながら当然のように答える。
や、やっぱり!!!
宰相くんとアイネさんは婚約者同士っ!!!
「い、いえ、特に意味はありません。では失礼っ!」
動揺を隠しきれずに慌ててその場から立ち去る。
ヤバいよヤバいよヤバいよっ! こうなればヒロイン確定ってことじゃん。
でもってやたらとわたしに絡んでたアイネさんの婚約者の宰相くんが攻略の対象になってる?
この不自然なまでの巻き込まれ方は半端ない。
いつの間にかゲームがスタートしていて進行中な雰囲気。
知らない間にそれぞれの攻略が始まっててわたしにも既に宛てられていたってこと?
ってことはさ、この世界はわたしを含めてヒロインが3人いるって意味?
面白いぐらいに邪魔せず被らないようになってるってゲーム補正が働いてるとか?
……何のゲームなのかは知らんけど。
この流れからしてここはもう宰相くんを選択って決定事項なのかな?
困ったなぁ、こんな恋愛ゲーム。攻略するつもりなかったんだけど強制参加っぽい。
どう見ても二人が決行中の今、わたしだけ何もしないとどうなるか判んない。
……まさか、ヒロインが死ぬってことないよね?
不吉な予感が頭を巡り、両手で頬を叩く。
いやいやいや、とりあえず攻略すれば問題ない、よね?
どっちにしても巻き込まれているし、逃れることは難しそうだし。
納得はしてないけど渋々ながら宰相くん攻略に動き出すことにした。
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