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ボクのお仕事 ~いなくなった君に捧ぐ~
前編
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入り口のスライドドアが開き、人の気配がする。
「いらっしゃいませ、受付はこちらです」
少し甲高い声を響かせ、ボクはお客様をお迎えする。
そう、ボクの仕事は接客業。それも飲食業種。
お客様を受付し、席へのご案内を承る業務。
えっ? どうしてこの仕事に就いたか、ですか?
そうですね。ボクは実を言うと派遣なんです。
業者さんとボクが所属する会社が契約を結んで一定期間のみ雇われるといういわゆる派遣社員なんですよね。
だから、ボクがお仕事を選んだわけでなく、業者さんの依頼によって選ばれ、このお仕事を始めたというわけです。
もちろん任務前に研修と称したシュミレーションは頭に入ってたのですが、マニュアル通りの行動しかできなかったので当初は周りに迷惑をかけていたと思います。
店長や調理責任者、フロア担当者など、初対面の時はほんの少し異質の目を向けられていたようでしたし……。
特にご年配のお客様はボクの姿を見てどうしたらいいものかと固まってしまってレジ業務の従業員さんに助けを求めていたのを憶えています。
受付がボクのお仕事なのにここで躓いてしまったら役に立ちません。
だけど手を抜かず、ただひたすら向き合って、一生懸命対応することで早々に制服を渡された時はありがたいことでした。
あ、でも比較的、若い方々や家族連れのお客様にはすんなりと馴染んでもらいましたよ。
時々、一緒に写メとか撮られたりとか、ボクのお仕事ぶりを動画に収めたりとかされてましたしね。
そういうこともあって徐々にボクの人気ぶりが証明出来たみたいでようやく皆様にも受け入れられたようでした。
「いらっしゃいませ、受付はこちらです」
少し甲高い声を響かせ、ボクはお客様をお迎えする。
そう、ボクの仕事は接客業。それも飲食業種。
お客様を受付し、席へのご案内を承る業務。
えっ? どうしてこの仕事に就いたか、ですか?
そうですね。ボクは実を言うと派遣なんです。
業者さんとボクが所属する会社が契約を結んで一定期間のみ雇われるといういわゆる派遣社員なんですよね。
だから、ボクがお仕事を選んだわけでなく、業者さんの依頼によって選ばれ、このお仕事を始めたというわけです。
もちろん任務前に研修と称したシュミレーションは頭に入ってたのですが、マニュアル通りの行動しかできなかったので当初は周りに迷惑をかけていたと思います。
店長や調理責任者、フロア担当者など、初対面の時はほんの少し異質の目を向けられていたようでしたし……。
特にご年配のお客様はボクの姿を見てどうしたらいいものかと固まってしまってレジ業務の従業員さんに助けを求めていたのを憶えています。
受付がボクのお仕事なのにここで躓いてしまったら役に立ちません。
だけど手を抜かず、ただひたすら向き合って、一生懸命対応することで早々に制服を渡された時はありがたいことでした。
あ、でも比較的、若い方々や家族連れのお客様にはすんなりと馴染んでもらいましたよ。
時々、一緒に写メとか撮られたりとか、ボクのお仕事ぶりを動画に収めたりとかされてましたしね。
そういうこともあって徐々にボクの人気ぶりが証明出来たみたいでようやく皆様にも受け入れられたようでした。
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