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ハンバーグ
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僕は、綺麗に皿を洗いながら、フライパンをのぞき込む。
明らかに焦げるまで焼き続けたであろう証が、こびりついている。
僕は、未だに何の肉を食べたのかが気になって仕方がなかったが、口にすることはなかった。
僕は、彼女のほうを向き、話しかける。
「今日は、何かあった?」
「ご近所さんと楽しくお話しできたくらいかしら。」
「どんなことを話したの?」
「息子さんのお話を聞かせてもらいましたよ。」
「どんな話?」
「息子さんが小学校に上がって楽しそうにしてるそうですよ。子供は可愛いですね。」
「だね。」
僕たち夫婦には、まだ子供がいない。
できないのではなく、まだつくらないだけなのだが、お互いタイミングを見計らっているといった方が正しいだろう。
僕は、彼女が楽しそうにするだけで幸せに感じている。
恐らく彼女も。
幸せな時ほど何も起きないものだ。
僕は、それを知っている。
彼女の話を深く聞くために、目の前の椅子に座り直す。
そこからは、あっという間だった。
何気ない日常の話。
たまに、僕の愚痴を聞いてもらいながらも話は続く。
食後のお酒を嗜み。
気分が良いままにお風呂に浸かった。
きっと、彼女と僕はこの変わらないに現状がたまらなく好きなんだろう。
何も起きないが、いつも忙しい。
そんな中で、この時間はゆったりできている。
そこがたまらない。
僕は、静かに彼女の肩を揉む。
僕の方が疲れているだろうからと彼女は言うが、これもまた気分だ。
僕のために頑張ってくれてる彼女に、感謝の意を込めて行動に移す。
一通り揉み終えると、今度は彼女が僕の肩を揉む。
座り仕事が多いので、僕の異様に凝り固まった肩に彼女は驚く。
そんな姿に笑うと、彼女はつられて笑ってくれた。
会社で頑張れるのもこんな瞬間があるからだと思える。
僕たちは、お互いの支度を済ませ、また眠りにつく。
当たり前のごとく一つのベットで眠る。
お互い、最初は緊張していたが、住めば都というように慣れてしまった。
広いこの家の中で、二人のみの楽しげな声が消える。
夜は静かにやってきて、過ぎ去っていく。
優しく僕たちを見つめるように、月も出ているはずだ。
僕たちは、お互いに布団を分け合い、電気を消す。
ほんのりとした月明かりが僕たちを優しく見つめる。
僕たちは、明日を迎えるために目を閉じた。
明らかに焦げるまで焼き続けたであろう証が、こびりついている。
僕は、未だに何の肉を食べたのかが気になって仕方がなかったが、口にすることはなかった。
僕は、彼女のほうを向き、話しかける。
「今日は、何かあった?」
「ご近所さんと楽しくお話しできたくらいかしら。」
「どんなことを話したの?」
「息子さんのお話を聞かせてもらいましたよ。」
「どんな話?」
「息子さんが小学校に上がって楽しそうにしてるそうですよ。子供は可愛いですね。」
「だね。」
僕たち夫婦には、まだ子供がいない。
できないのではなく、まだつくらないだけなのだが、お互いタイミングを見計らっているといった方が正しいだろう。
僕は、彼女が楽しそうにするだけで幸せに感じている。
恐らく彼女も。
幸せな時ほど何も起きないものだ。
僕は、それを知っている。
彼女の話を深く聞くために、目の前の椅子に座り直す。
そこからは、あっという間だった。
何気ない日常の話。
たまに、僕の愚痴を聞いてもらいながらも話は続く。
食後のお酒を嗜み。
気分が良いままにお風呂に浸かった。
きっと、彼女と僕はこの変わらないに現状がたまらなく好きなんだろう。
何も起きないが、いつも忙しい。
そんな中で、この時間はゆったりできている。
そこがたまらない。
僕は、静かに彼女の肩を揉む。
僕の方が疲れているだろうからと彼女は言うが、これもまた気分だ。
僕のために頑張ってくれてる彼女に、感謝の意を込めて行動に移す。
一通り揉み終えると、今度は彼女が僕の肩を揉む。
座り仕事が多いので、僕の異様に凝り固まった肩に彼女は驚く。
そんな姿に笑うと、彼女はつられて笑ってくれた。
会社で頑張れるのもこんな瞬間があるからだと思える。
僕たちは、お互いの支度を済ませ、また眠りにつく。
当たり前のごとく一つのベットで眠る。
お互い、最初は緊張していたが、住めば都というように慣れてしまった。
広いこの家の中で、二人のみの楽しげな声が消える。
夜は静かにやってきて、過ぎ去っていく。
優しく僕たちを見つめるように、月も出ているはずだ。
僕たちは、お互いに布団を分け合い、電気を消す。
ほんのりとした月明かりが僕たちを優しく見つめる。
僕たちは、明日を迎えるために目を閉じた。
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