いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

裏と表

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 ルルがマサトの家へと向かうのを追うフグオ。その一方、とんでもないスピードでマサトの家に着いたルルは扉をトントンと叩く。
「うるさいわね。こんな時間に誰よ!」
 出てきた女に困惑しているルル。
「何、アンタ?何の用?あっマサトの新しい女?妻子持ちに手を出して、家まで来るとか舐めてんの?」
「ちっ違う。私は」
「じゃあ、何?セールスとかマジ勘弁なんだけど」
「ノア、そんないじめてやるなよ。わりぃけど、夜遅いから用があるなら明日にしてくれ」
 そう言い放つと扉が閉まりながらいちゃつき出す2人。
「あっマサト、人のいるところでやめてってば」
「いいだろ。ノアは俺の嫁なんだからよ」
「もう。ところで、まだ死んだ犬に手合わせに行ってんの?」
「だって可哀想だろ。ノアが俺のために毒盛って殺したんだからよ。それによ夜になったら犬の幽霊が現れるって、街中の噂だぜ。真偽は知りたいじゃん。それに、ノアと出逢うまでは、性処理に最適の道具だったからよ。まぁ供養みたいなもんだ。アイツ、アイスクリーム垂らしたらペロペロ舐めるからよ」
「それで、マサトのって、こんなに大きいのね」
「おぅ。ノア、続きしようぜ」
「あぁん。マサトったらぁ」
 扉がしまった前で涙を浮かべるルル。
「どないしたんや?」
「フグオはん。うち、遊ばれとったみたいや。なんや、人間恐怖症なんて嘘やないか。誰やねんあの女!それにうちが性処理の道具やと!痛い目にあわさんと」
 翌日の早朝、ルルに付き合いマサトの家に向かう。ドンドンと扉を強く叩くルル。
「こんな朝っぱらから何の用だよ」
「昨日の綺麗なねぇちゃんじゃねぇか。なんだ?まさか俺に惚れちまったのか?俺も罪深いねぇ。でも悪りぃなノア一筋なんだよ」
「うち。ルルやけん」
「はっ?ルル!?いや、何言ってんだ?ルルなら老衰で亡くなったけど」
「老衰違うし!そこの女に毒盛られたんやし!」
「ちょっとアンタ何?人聞き悪いこと言わないでよ。マサト、早く追い出してよ」
「おっおぅ。誰だかしらねぇけど。ルルは老衰で死んだ。毒盛ったとか証拠もないこと言うんじゃねぇよ」
 あれっ?本当にこの人がマサト君?俺が依頼を受けた人と別なんだけど。ちょっと聞いてみるか?
「あの、一つ良いですか?」
「誰だよお前?」
「フグサクと申します」
「フグサクって、ほら。この街を化け物から助けてくれた人の名前だよマサト」
「あっあぁ。そんな名前だったか?その英雄様がこの女と一緒に何?なんか言いたいことでも?」
「その、お二人にこれぐらいの子供は居ますか?」
「はっ?子供とかめんどくさいの作るわけないじゃん」
「そうそう。金はかかるわ。ピーチクパーチク煩いの誰が好んで作るかっての」
「そうですか。変なことを聞いてすみません。失礼します」
「ちょっと待てよ!この変な女、お前の連れだろ?とっとと連れて帰れよ」
 帰ろうとするフグオを呼び止めるマサト。
「はて、知りませんなぁ。僕は依頼の完了を報告しようと。ですが人違いだったみたいですから。それに、どうやらその女と知り合いなのは貴方の方だとお見受けしたのですが」
「知るかよ。こんな変な女。やっと、あのキャンキャン煩い犬が居なくなったと思ったら今度は変な女に追われるとか。あっそうか?コイツもお前も殺せば良いんだ」
「ちょっとマサト。それはやめといた方が良いって、この女はともかく。その人はこの街の英雄だよ。殺したらここに居られなくなっちゃうじゃん」
「他の街に2人で行けば良いんだ。2人だけの街にさ」
「いや、マサトと2人は嬉しいけど。ダメだって」
「おどれら、さっきからいちゃもん抜かしよって、ちゃーすぞ」
「へっ?」
「なんや。ビビってんのか?アァ。おどれらなんぞ。この街から追い出すのなんか一瞬やぞ」
「ほら、マサト。早く謝って」
「謝って許される思っとんのか?アァ。このクソ女が。犬殺しといて、何食わぬ顔かい。表でろや」
「だから、私は何もしてないって、人聞き悪いこと言わないでください」
「アァ。ほんまになんもしてへんのか?自分はなんもしてないって神に誓えんのか?」
「そっそれは。どうしたら許してくれますか?」
「そやなぁ。ワイがこのまま手下してもええんやけど。おどれら死にたぁないよなぁ?ほな、この街、去ねや」
「はい。ほらマサト。早く行こ」
 マサトは下半身をぐっしょりと濡らしていた。
「なんや漏らしたんかお前。恥ずかしいやっちゃなぁ。こんクソが優しい言うてる間にはよ去ねや」
「はっはぃぃぃぃぃぃぃぃ」
 あっやってもうた。あまりにもルルが可哀想で、地が出てしまった。
「フグオはん。めちゃカッコ良かったで~。うち、惚れてもうた。付いてってもええ?」
「勿論だよ」
 それにしても僕が出会った少年は何者なんだ?その時、あの少年から声をかけられた。
「あっおにぃちゃん。あっルルだ。ワンちゃんだ」
「うちのことがわかるん?」
「うん。マサトにぃちゃんのとこのルルでしょ」
「ルル、知り合い?」
「うん。うちのこといつも触ってくる近所の男の子」
「そうなんだ」
「あっお兄ちゃん、ルルのこと助けてくれてありがとう。これ御礼だよ」
『フグオは少年から魔物図鑑(一巻)を受け取った』
「これは魔物図鑑!?」
「お兄ちゃん、魔物使いさんなんでしょ。役に立つかなって、御礼として不十分かなぁ?」
「いや、こんな立派なものをありがとう。大事にする」
「良かったぁ。魔物図鑑よりもルルのこと大事にしてあげてね。バイバイ」
「バイバイ」
「ルル、あの男の子の名前はわからないよな?」
「うちが知るわけないやん」
「だよな」
 この世界に来た時に渡される魔物図鑑を貰えなかったことに違和感を感じていたんだけどまさかクエスト報酬になってたなんて、それにあの少年が何故これを?この魔物図鑑はイラスト付きで魔物の生態が詳しく書かれている。手書きなんだよ。それに一巻って、勇者ラディッシュだった時は、巻末表記なんてなかったんだけどな。
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