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1章 死亡フラグを回避せよ
防衛戦の行方は?
俺はなんとかリザードマンの追撃を振り切り、村へと戻った。
そして、今村の前にはリザードマンが部隊を整えて、進軍を始めようとしている。
「聞けーい。モノノフはいるか?」
「なんじゃ」
「いや親父、返事したらダメだって!」
「そうなんか。すまんのぉ」
「今ので、この村にモノノフがいるのは確定した。魔王様を殺す剣なんてものを作られては敵わん。この村の人間は全て根絶やしにするのだ!」
大きな唸り声をあげながらリザードマンのソルジャー部隊が突っ込んでくる。
盾を持つホプリタイを使ってこなかったのは助かる。
まずは、弓隊の頑張りに期待するしかない。
---------------
「あれがリザードマンかよ」
「息子よ。怖気付いたのか?」
「この子は、昔から気弱だったから無理もないんじゃないかしらアナタ」
「こんなところで日和らないでくれよ」
「そそそ、そんなわけねぇだろ」
こんな親子のやり取りをして、俺は今この櫓と呼ばれる上で弓をめいっぱい引き絞って、リザードマンを狙い撃つ準備をしている。
上から弓を射る場合、山なりに落ちていく。
その際、風の影響を良くも悪くも受ける。
俺たちは、毎日狩りで弓を使って感覚を掴んだとはいえ。
他の奴らに関しちゃ。
素人に毛が生えた程度だ。
数打ち打たせるしかねぇ。
だが俺たちは違う確実に敵の兵力を削らないといけない。
モノノフさんが始まる前になんて言ってたかな?
タワーディフェンス?
こちらは、この村に攻めてくるリザードマンを駆逐したら勝ちだみたいなこと言ってた。
村まで入られると老人・女はなすすべなく殺される。
実質、この櫓を突破されたら俺たちの負けってことだ。
なら踏ん張るしかねぇよな。
幸いにも相手の前線の奴らは、鎧も盾も装備してなさそうだ。
機先は制させてもらうぜ。
--------------
突撃してきたリザードマンがバタバタと倒れていく。
これは行けるんじゃないか。
沢山の矢の中から確実に敵に飛んでいく矢が何本か見える。
実家が肉屋と言ってたあのヤンキー青年だろうか?
何にしても、敵の数がみるみるうちに減っているのは助かる。
下手な弓も数撃ち当たるってな。
「リザガイル様、前線のソルジャー隊がほぼ壊滅。あの訳のわからない武器によって、近づく事すらできません」
「ふむぅ。村を滅ぼすなど楽な仕事だと考えていたがこれはこれは楽しませてくれるものだ。ホプリタイを出せ。あの厄介な飛んでくる物を防ぎつつ進軍し、あの建築物を壊すためにジャガーノート隊を後ろに付けるのだ」
「はっ」
ん?
敵の陣形が変わった?
あれは、なんだ?
盾と鎧でガチガチに固めた重装歩兵隊だと!?
待て待て待て、あんなリザードマン見たことないぞ。
あれでは、弓では貫けない!
----------------
順調じゃねぇか。
俺たちもやれば出来るってことだ。
素人に毛が生えただけのコイツらも今のですっかり自信が付いたようだ。
モノノフさんが防衛戦は、士気が大事って、言ってたっけ。
なら先ずは、上々じゃねぇか。
どんな奴らでも来いってんだ。
ん?
残っていたリザードマンが撤退していく?
勝てたのか?
そう思った少し前の自分を恨みたい。
今こうして、櫓が壊されて地に伏して、間も無く命が尽きようとしている馬鹿な自分に。
周りで、呻き声をあげている者の声も少なくなっていく。
容赦なく鎖のついた鉄球でトドメを刺して回るリザードマンたちによって。
----------------
なんだあの盾と鎧。
カッコいい。
すぐに違うと思い直して首を振る僕。
あれだと櫓の上から弓を撃ってる人たちだけじゃ対処できない。
僕たちの出番だ。
「皆、子供だって戦えるってところを見せてやるんだ!」
「そんなこと言ったって、怖いよ。あんなの」
「村まで、進軍されたら僕たちのママも爺ちゃんも婆ちゃんも殺されるんだぞ。できることをやるって決めただろ!このブーメランを足元に投げて、転かせられれば、櫓からの弓で貫いてくれるはずさ」
そう言って飛び出して行った自分たちが弓の餌食になるとは思わなかった。
流れ弾って言うのかな。
みっともないなぁ。
遊び道具を作ってくれたモノノフおじちゃんのために頑張りたかったのに。
櫓の上の方から悲鳴が聞こえる。
あれはパパだ。
良いんだよ。
恨んでないよ。
僕たちが浅はかだっただけなんだから。
だからママのことを守ってね。
---------------
こんなの嘘だよな。
急に子供達がリザードマンたちに突撃したかと思ったら、櫓からの弓によって、その命が奪われるなんて、数撃ち当たる戦法が子供たちにうまく伝わって無かったのか?
子供たちも村を守るために戦おうとするなんて。
こんなのあんまりにも残酷じゃないか。
こんな事なら俺がとっとと死んでおけば良かった。
こんな辛い思いをするぐらいなら俺が死んでおけば。
倒壊する櫓の音、柵を壊す音、逃げ惑う女性たちの悲鳴。こんなのもっと酷い状況じゃないか。
戦おうとしたばかりに、俺は2本の短剣を首に当てて、その命を断つ。
遠くでナイアとペコラの悲鳴が聞こえる。
お前たちは生きてくれ、この馬鹿な男に弱みを握られて利用されてたと言ってな。
----------------
そんな嘘よ。
どうして御主人様が首に短剣を絶望してしまったの?
貴方無しで生きられなくしたくせに、勝手に死なないでよ。
「御主人様ーーーーーーーー」
「ほぉ。その人間の男を御主人様と呼ぶか。しばらく見ない間にすっかりと人間如きに調教されたようだな」
「五月蝿いのよ!私の御主人様のことを何も知らない癖に。どうせ生きてても仕方ないし、良いわ。相手をしてあげる」
「俺が相手をするまでもない。裏切り者は殺せ」
そんな御主人様に気を取られて背後を疎かにしてしまった。
私の脳天にモーニングスターの一撃が。
あぁ、御主人様。
ナイアも今お側に参ります。
---------------
こうもあっさり突破されてしまうとはのぉ。
こん世界に詳しくなかやのに、勝手に堀に水流したんが間違いやったな。
トモカズの言うように次があるんやったら今度こそ、ひっくり返そうぞ。
「モノノフ、さらば」
「はぐぅ」
全く、刀も建築もし放題の良い世界に来れてこれとはのぉ。
全くツイテなか。
---------------
「ここだ。ここに人の気配があるぞ。ぎいゃぁーーーー」
「皆様、できるだけ遠くへ」
「ペコラ様は?」
「皆様の逃げる時間を稼ぎます」
「ペコラよ。どこへ逃げられると?ナイアだけでなくお前まで人間に絆されるとはな。実に残念だ」
「ガイル!貴方に言われたくありませんよ。紳士な振る舞いの中に醜悪さを隠した貴方に。それはそうと御主人様とナイアちゃんをどうしたんですか?」
「あぁ、あの小僧なら絶望に沈んで、抗うこともせず自ら命を断ったな。村人たちの方がよっぽど胆力が備わっていた。裏切り者の末路など知らん。せっかく、俺のハードセックスに耐えうる良い奴隷を手に入れたというのに、手を噛まれるとはな。死んでもらうぞ」
そう言ったガイルは、手に魔力を集めて、炎の大きな玉を私にぶつけてきました。
私たち獣人族は炎が弱点なのです。
ですがそれよりも驚いたのは、ガイルが火の魔法を使えたことです。
もっと早く使われていたら櫓を燃やされて、この情報を知ることはなかったでしょう。
炎に包まれる中、私は願います。
別の世界線の私にこの情報が届くことを。
そして、御主人様とナイアちゃんだけでなく私のことを慕ってくれた村の女性たちが救われる世界が来ると信じて。
そして、今村の前にはリザードマンが部隊を整えて、進軍を始めようとしている。
「聞けーい。モノノフはいるか?」
「なんじゃ」
「いや親父、返事したらダメだって!」
「そうなんか。すまんのぉ」
「今ので、この村にモノノフがいるのは確定した。魔王様を殺す剣なんてものを作られては敵わん。この村の人間は全て根絶やしにするのだ!」
大きな唸り声をあげながらリザードマンのソルジャー部隊が突っ込んでくる。
盾を持つホプリタイを使ってこなかったのは助かる。
まずは、弓隊の頑張りに期待するしかない。
---------------
「あれがリザードマンかよ」
「息子よ。怖気付いたのか?」
「この子は、昔から気弱だったから無理もないんじゃないかしらアナタ」
「こんなところで日和らないでくれよ」
「そそそ、そんなわけねぇだろ」
こんな親子のやり取りをして、俺は今この櫓と呼ばれる上で弓をめいっぱい引き絞って、リザードマンを狙い撃つ準備をしている。
上から弓を射る場合、山なりに落ちていく。
その際、風の影響を良くも悪くも受ける。
俺たちは、毎日狩りで弓を使って感覚を掴んだとはいえ。
他の奴らに関しちゃ。
素人に毛が生えた程度だ。
数打ち打たせるしかねぇ。
だが俺たちは違う確実に敵の兵力を削らないといけない。
モノノフさんが始まる前になんて言ってたかな?
タワーディフェンス?
こちらは、この村に攻めてくるリザードマンを駆逐したら勝ちだみたいなこと言ってた。
村まで入られると老人・女はなすすべなく殺される。
実質、この櫓を突破されたら俺たちの負けってことだ。
なら踏ん張るしかねぇよな。
幸いにも相手の前線の奴らは、鎧も盾も装備してなさそうだ。
機先は制させてもらうぜ。
--------------
突撃してきたリザードマンがバタバタと倒れていく。
これは行けるんじゃないか。
沢山の矢の中から確実に敵に飛んでいく矢が何本か見える。
実家が肉屋と言ってたあのヤンキー青年だろうか?
何にしても、敵の数がみるみるうちに減っているのは助かる。
下手な弓も数撃ち当たるってな。
「リザガイル様、前線のソルジャー隊がほぼ壊滅。あの訳のわからない武器によって、近づく事すらできません」
「ふむぅ。村を滅ぼすなど楽な仕事だと考えていたがこれはこれは楽しませてくれるものだ。ホプリタイを出せ。あの厄介な飛んでくる物を防ぎつつ進軍し、あの建築物を壊すためにジャガーノート隊を後ろに付けるのだ」
「はっ」
ん?
敵の陣形が変わった?
あれは、なんだ?
盾と鎧でガチガチに固めた重装歩兵隊だと!?
待て待て待て、あんなリザードマン見たことないぞ。
あれでは、弓では貫けない!
----------------
順調じゃねぇか。
俺たちもやれば出来るってことだ。
素人に毛が生えただけのコイツらも今のですっかり自信が付いたようだ。
モノノフさんが防衛戦は、士気が大事って、言ってたっけ。
なら先ずは、上々じゃねぇか。
どんな奴らでも来いってんだ。
ん?
残っていたリザードマンが撤退していく?
勝てたのか?
そう思った少し前の自分を恨みたい。
今こうして、櫓が壊されて地に伏して、間も無く命が尽きようとしている馬鹿な自分に。
周りで、呻き声をあげている者の声も少なくなっていく。
容赦なく鎖のついた鉄球でトドメを刺して回るリザードマンたちによって。
----------------
なんだあの盾と鎧。
カッコいい。
すぐに違うと思い直して首を振る僕。
あれだと櫓の上から弓を撃ってる人たちだけじゃ対処できない。
僕たちの出番だ。
「皆、子供だって戦えるってところを見せてやるんだ!」
「そんなこと言ったって、怖いよ。あんなの」
「村まで、進軍されたら僕たちのママも爺ちゃんも婆ちゃんも殺されるんだぞ。できることをやるって決めただろ!このブーメランを足元に投げて、転かせられれば、櫓からの弓で貫いてくれるはずさ」
そう言って飛び出して行った自分たちが弓の餌食になるとは思わなかった。
流れ弾って言うのかな。
みっともないなぁ。
遊び道具を作ってくれたモノノフおじちゃんのために頑張りたかったのに。
櫓の上の方から悲鳴が聞こえる。
あれはパパだ。
良いんだよ。
恨んでないよ。
僕たちが浅はかだっただけなんだから。
だからママのことを守ってね。
---------------
こんなの嘘だよな。
急に子供達がリザードマンたちに突撃したかと思ったら、櫓からの弓によって、その命が奪われるなんて、数撃ち当たる戦法が子供たちにうまく伝わって無かったのか?
子供たちも村を守るために戦おうとするなんて。
こんなのあんまりにも残酷じゃないか。
こんな事なら俺がとっとと死んでおけば良かった。
こんな辛い思いをするぐらいなら俺が死んでおけば。
倒壊する櫓の音、柵を壊す音、逃げ惑う女性たちの悲鳴。こんなのもっと酷い状況じゃないか。
戦おうとしたばかりに、俺は2本の短剣を首に当てて、その命を断つ。
遠くでナイアとペコラの悲鳴が聞こえる。
お前たちは生きてくれ、この馬鹿な男に弱みを握られて利用されてたと言ってな。
----------------
そんな嘘よ。
どうして御主人様が首に短剣を絶望してしまったの?
貴方無しで生きられなくしたくせに、勝手に死なないでよ。
「御主人様ーーーーーーーー」
「ほぉ。その人間の男を御主人様と呼ぶか。しばらく見ない間にすっかりと人間如きに調教されたようだな」
「五月蝿いのよ!私の御主人様のことを何も知らない癖に。どうせ生きてても仕方ないし、良いわ。相手をしてあげる」
「俺が相手をするまでもない。裏切り者は殺せ」
そんな御主人様に気を取られて背後を疎かにしてしまった。
私の脳天にモーニングスターの一撃が。
あぁ、御主人様。
ナイアも今お側に参ります。
---------------
こうもあっさり突破されてしまうとはのぉ。
こん世界に詳しくなかやのに、勝手に堀に水流したんが間違いやったな。
トモカズの言うように次があるんやったら今度こそ、ひっくり返そうぞ。
「モノノフ、さらば」
「はぐぅ」
全く、刀も建築もし放題の良い世界に来れてこれとはのぉ。
全くツイテなか。
---------------
「ここだ。ここに人の気配があるぞ。ぎいゃぁーーーー」
「皆様、できるだけ遠くへ」
「ペコラ様は?」
「皆様の逃げる時間を稼ぎます」
「ペコラよ。どこへ逃げられると?ナイアだけでなくお前まで人間に絆されるとはな。実に残念だ」
「ガイル!貴方に言われたくありませんよ。紳士な振る舞いの中に醜悪さを隠した貴方に。それはそうと御主人様とナイアちゃんをどうしたんですか?」
「あぁ、あの小僧なら絶望に沈んで、抗うこともせず自ら命を断ったな。村人たちの方がよっぽど胆力が備わっていた。裏切り者の末路など知らん。せっかく、俺のハードセックスに耐えうる良い奴隷を手に入れたというのに、手を噛まれるとはな。死んでもらうぞ」
そう言ったガイルは、手に魔力を集めて、炎の大きな玉を私にぶつけてきました。
私たち獣人族は炎が弱点なのです。
ですがそれよりも驚いたのは、ガイルが火の魔法を使えたことです。
もっと早く使われていたら櫓を燃やされて、この情報を知ることはなかったでしょう。
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