転生したらオープニングで滅ぼされる村の子供?でした➖現代知識とゲーム知識とエッチな知識を駆使して生き残りたいと思います➖

揚惇命

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5章 協力関係

仕掛け

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 宣戦布告をしてきた割には全く動きのないビーストタウン側。
 それもそのはず、資金が全くないのだ。
 アニマルパークとやらがシシオによって最近作られたとはいえ、みるみるうちに街になっていく様を見せつけられたライガーとしては、徹底的に潰すために兵隊がたくさん必要だと考えた。
 兵隊を雇うのにも金がいる。
 その資金を得る方法がダーティーやサーバントの商売だった。
 だがどちらも上手いこといかないどころか逆に貸付金の返済を求めてくる始末。
 やむを得ずアニマルパークへ送り込むことで、その身柄があわよくば消えてくれれば良いと考えていた。
 その目論見通りではあったが、今度はニコニコ金融とかいう訳のわからないところから2通の手紙を受け取り、1つ目の紳士な手紙から取るに足らないと判断し、無視を決め込んだら2通目の脅しによって、返済することとなった。
 その額、金貨1万枚である。
 これは、無理な贅沢をしなければ農民が100年は遊んで暮らせるほどの大金である。
 これに手を差し伸べたのは、ライガーやシシオの父の父、祖父の代から重鎮を務め、勇退したコングと呼ばれる将軍だった。
 その申し出に対して、ライガーは強欲にも追加で金貨1000枚を手に入れる始末。
 ここまでは、前回話した大まかなあらすじだ。
 ここからその裏で何が行われていたかについて、話をしたいと思う。
 事の発端は、クズ医者ことダーティー・ドクナーの死体をどう有効活用するか。
 そこで、トモカズは、嫌らしい策を1つ思いついたのである。

「ところで話は変わるがサーバント。お前、ライガーとやらに金を貸してたんだよな?」

「えぇ。まぁ、トモ様に協力する以上、紙切れとなるのは確実ですが」

「取り返せる可能性があるって言ったら協力するか?」

「勿論。その金があれば、より効果的に子供たちを買い戻すことができますから」

「商人なら覚え書きは交わしているよな?」

「えぇ。こちらに」

「それを俺に売ったことにする。そうだな。ライガーがビーストタウンを追われて、困窮したことにしよう」

「はぁ。まぁ、構いませんが」

「まぁ、そう心配するな。倍にして取り返してやるからよ」

「ば、倍ですと!?俺がライガーに貸し付けたのは、金貨5000枚ですぞ」

「あぁ、それをライガーがもし覚えてなければ確実に倍にしてやるよ」

「何と恐ろしい。流石、魔王が新しくなったとはいえ、その人に恐れられているテイマーですな」

「後、子供たちを無事に取り返して、親御さんのところに戻したら見てるだけじゃなく寝取り乱交なんてどうだ?」

「ウヒョォー。良いのですか!?」

「あぁ。御褒美があった方が頑張れるだろ?」

「何と寛大な御方か。不肖、サーバント。トモ様にどこまでも付いていきますぞ」

 こうして、トモカズは次の仕掛けを施すべくシシオの元を訪れる。
 その頃、シシオはクロミからもたらされた情報に驚愕していた。

「クロミ、その話は本当なのか!?」

「はい。ライガーは、こちらに宣戦布告と同時にコング将軍を牢に繋いだと」

「馬鹿な。兄は何を考えている!コング爺にどれほどの恩があると」

 狼狽えるシシオを宥めるシシオの妻アリア。

「旦那様、そう狼狽えてはなりませんよ。恐らく、肝の小さいライガーのことです。コング将軍がこちらに付くかも知れないと先手を打ったのでしょう。あの方は、旦那様もライガーのことも息子のように等しく愛しておりますのに」

「あぁ。あそこまで醜くはなりたくないものだ。どうにか助け出す方法はないのか?」

 そこにちょうどトモカズが入ってきた。

「すまん。立ち聞きするつもりはなかったんだが」

「これは、トモ殿。どうなされた?我に何か用か?」

「そのコング将軍を助け出す方法があるって言ったらどうする?」

「な、何と!?真か!トモ殿!」

「あぁ。ライガーの元にいた商人のサーバント・スレイブを調略し、こちら側に付けた。サーバントからライガーに貸し付けている契約書を貰った。これを利用して、ライガーに罠を仕掛ける。手伝ってくれるか友よ?」

「我を友と呼んでくれるか。その期待に応えねばなるまい。協力しよう。何をすれば良い?」

「そのコング将軍に1つ買って欲しい物件がある。これは戦火に子供や老人、女性を巻き込まないためにな」

「そういうことなら勇退してるコング爺も首を縦に振ってくれるかもしれん。しかし、どうやってコング将軍に接触するかだが」

「まぁ、友になら秘密を明かしても良いよな。付いてきてくれ」

 トモカズの案内でシシオは門の前に来る。

「もう良いぞ。潜ってきてくれ!」

 シシオが門を潜るとそこはビーストタウンの中だった。

「な、何だこれは!?」

「シシオ、あんまり大きな声を出すな。バレると厄介だ。このまま、身を隠して、コング将軍の元に行こう」

「あ、あぁ。わかった」

 牢を守る兵を気絶させ、牢に近付く。

「こんなところに居てはならぬ人がおりますなぁ」

「爺、その傷は」

「なーに、気になさいますな。息子たちが争うのを見ていられませんでな。忠言をした報いを受けましたわい。ガハハ。長らく店も閉じておりますからな。皆も娯楽が無くて、退屈しておるでしょうな」

「直ぐにここから出してやる爺」

「おやめなされ」

「シシオ、気持ちはわかるが冷静にな」

「貴殿は人の子か。なるほど、シシオ様は良い友を得られましたな」

「爺。絶対に助けてやるから。もうしばらくの辛抱だ」

「全く、お優しいところは変わりませんな」

「コング将軍に頼みがあって、来ました」

「お聞きしましょう」

「お金は持っておりますか?ざっと金貨1万枚程」

「ガハハ。まぁ、無いと言えば嘘になりますな。しかし使い道次第では、この場で貴殿と敵対する事になりますぞ。その覚悟がお有りなら話されよ」

 トモカズは、一息ついて、話し始める。

「その金で、コング将軍が飲食店を開いている地域一帯を買っていただきたい。戦火に晒され、行き場に困る老人・子供・女性のために」

 手を顎に当てて、ひとしきり考えた後、コングは大笑いする。

「全く、シシオ様は良い友を持たれた。このコング、気持ちを決めましたぞ。両方とも大事な息子にかわりない。ですがこの国をよりよく導けるのは、どうやらシシオ様のようじゃ。全面的に協力致そう」

「ありがとう」

「爺、ありがとう」

 トモカズとシシオの声が重なる。
 そして、これが仕掛けの全てである。
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