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5章 協力関係
猛き獅子として産まれた男
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俺の名前か。
誰が知りたいんだ?
わかった。
わかった。
そんなに怒るんじゃねぇよ。
ライガーだ。
ビーストタウンという街を代々治める獅子の産まれだ。
王になる者はライオウと呼ばれる。
俺は父の跡を継いで、2代目ライオウとして、ビーストタウンを弟と共に治めていた。
だが国というのは、金がかかる。
それもいくらあっても足りないほどだ。
俺はいつしか、ガラの悪い連中と付き合うようになった。
お互い、Win-Winの関係で、こちらは金を得る代わりに女を斡旋したり、子供を売り飛ばしたりな。
自国の民なのに酷すぎるだって?
わかってねぇな。
多くの民を守るためには小さな犠牲を気にしちゃダメなんだよ。
俺は上手いことやっていた。
やっていたはずだった。
先代の魔王様にも認められて、四天王の一角を担うほどに、そんな俺を不運が襲ったのは、先代の魔王様が亡くなってすぐのことだった。
俺の婚約者が弟と組んで、反旗を翻した。
俺のやり方では、民を守れないとな。
青臭い正義感を振り翳して国が守れるなら良い。
だが現実は国が疲弊するだけだ。
世の中は金なのだ。
金がなければ何もできない。
だが、追放されたのは俺だった。
獅子族の女全てが弟に付き、俺と側近どもの全てを追放したのだ。
俺は再び返り咲くために魔王城を訪れた。
そこで、新しく魔王様となられた若王様に寄り添う女性と運命の出会いをする。
その方の名をアリシア様と言う。
淫魔と吸血鬼のハーフだった。
いや、淫魔と吸血鬼のハーフとなったと言った方がいいか。
元は卑しい人間だったそうだが若王様と出会い、力を授けてもらったと。
そのアリシア様の協力を得て、暗黒魔法を使うという魔女と名乗る男。
いや、身体は男だが心は女だと言っていたか。
まぁ、とにかくその魔女とやらに弟に子供ができない呪いをかけてもらった。
だが、その術は完全ではなく、弟に人間の女との間に子供ができたと聞いた。
俺は酷く動揺し、直ぐに王座を奪還しなければと行動を起こすことになる。
そのことにアリシア様は乗り気で、俺に人員を貸し出してくれた。
薄気味悪いローブで顔を隠したウィザードと名乗る老人だ。
このウィザードには陽動として、サウザンドスノーを攻めてもらい、ビーストタウンを攻撃したのだが。
弟は、あろうことか俺に政治力で勝負を挑んできた。
俺はその提案を受けた。
昔から力の強い弟とまともにやり合って勝てたことはなかったからだ。
俺は提案を受けた後も水面下で動いていた。
その理由はアリシア様より、若王様を脅かす存在である人間の男の始末を頼まれていたからだ。
褒美にあの見る限り極上の身体を抱かせてくれると言うのなら受けない男はいない。
その男も死んだ。
近いうちにアリシア様も俺の下半身の虜になるだろう。
弟も再び俺に首を垂れた。
こんな嬉しいことはない。
ドン底から俺は全てを取り戻したのだ。
酒で酔って眠りこけるまでは。
目を覚ました俺の目の前には死んだはずの男が俺を見下ろしている。
言葉を発したくても口を何かで塞がれているのか何も発せない。
一体、俺が寝ている間に何が?
弟がこんな計略を思い付くわけがない。
目を覚ました俺を見て、卑しい人間の男が俺の口の何かを剥がす。
息が楽になった俺の言葉は。
「貴様、何故生きている?」
「成程な。話せるようになって最初の言葉がそれとは。なら逆に聞こう。俺の命をどうして狙った?」
質問してるのは俺だというのに質問に質問で返しやがって、癪に触る卑しい人間だ。
「聞いているのはこっちだがまぁ良い。弟は弟はどうした?」
「ほぉ。家族の心配が出てくるとは感心だ。そうだな、合わせてやろう」
「ん!んん!!んんん!!!」
俺と同様に口をテープで塞がれた弟の姿が確認できた。
どうやら俺を裏切ったわけではないようだ。
「この裏切り者はお前のせいで今から死ぬのだ」
俺は一瞬、何を言われているのか理解できなかった。
弟を殺す?
何かの冗談か?
だが、次の瞬間、俺は自分の目を疑った。
部屋の明かりが消えて暗くなったと思ったら無数の電流の流れる男、パチパチと感電する音。
再び電気の付いた時、弟は物言わぬ骸となっていた。
少なくとも真っ黒焦げの身体を見て、俺はそう思った。
何ということだ。
この卑しい人間を絶対に許さん。
覚悟を決めた俺を見て、嘲笑うかのように言う。
俺の地獄はどうやら始まったばかりのようだ。
この後、俺は変わり果てた親衛隊の姿を見せられる。
どういう理屈か知らないが男を女に変え、肉欲に溺れる雌へと。
厳格で俺のために邪魔者を排除してきてくれた武の権化であるタイガーが卑しい人間の男をまるで自分の息子のように可愛がり、求める異様な姿。
タイガーやサーベルに可愛がられていたレオパルドは、口でこそ抗っているように聞こえなくはないが身体はすっかり卑しい人間の男を求めていた。
味方を励まし敵を罵っていたチイタは、卑しい人間のイチモツが無いと生きられないという。
男の中の男であったサーベルは、男ということを忘れ卑しい人間に跨り、貪欲に求める獣となっていた。
一体、一体、コイツらに何があった?
悩んでる俺を見て、卑しい人間は笑みを浮かべて言う。
「この雌どもを元に戻して欲しいか?」
こんな姿から元に戻る方法があるのか?
そんな方法があるのなら。
「当然だ。俺の親衛隊を返せ!」
俺の答えは決まっている。
だが、俺は卑しい人間の次の言葉に絶句した。
「そうか。なら、俺のザーメンを飲み干し、女となった身体で、快楽に溺れなければ、全員元に戻してやろう」
この卑しい人間の汚い物を飲めと?
男が男のを飲むわけがない!
だが、俺にとって、タイガーとサーベルとチイタとレオパルドは家族だ。
辛い時もコイツらが居たから乗り越えられた。
俺の覚悟は決まっている。
やってやろうじゃねぇか。
後悔するのは貴様だと。
俺は絶対に卑しい人間に屈することはない!
誰が知りたいんだ?
わかった。
わかった。
そんなに怒るんじゃねぇよ。
ライガーだ。
ビーストタウンという街を代々治める獅子の産まれだ。
王になる者はライオウと呼ばれる。
俺は父の跡を継いで、2代目ライオウとして、ビーストタウンを弟と共に治めていた。
だが国というのは、金がかかる。
それもいくらあっても足りないほどだ。
俺はいつしか、ガラの悪い連中と付き合うようになった。
お互い、Win-Winの関係で、こちらは金を得る代わりに女を斡旋したり、子供を売り飛ばしたりな。
自国の民なのに酷すぎるだって?
わかってねぇな。
多くの民を守るためには小さな犠牲を気にしちゃダメなんだよ。
俺は上手いことやっていた。
やっていたはずだった。
先代の魔王様にも認められて、四天王の一角を担うほどに、そんな俺を不運が襲ったのは、先代の魔王様が亡くなってすぐのことだった。
俺の婚約者が弟と組んで、反旗を翻した。
俺のやり方では、民を守れないとな。
青臭い正義感を振り翳して国が守れるなら良い。
だが現実は国が疲弊するだけだ。
世の中は金なのだ。
金がなければ何もできない。
だが、追放されたのは俺だった。
獅子族の女全てが弟に付き、俺と側近どもの全てを追放したのだ。
俺は再び返り咲くために魔王城を訪れた。
そこで、新しく魔王様となられた若王様に寄り添う女性と運命の出会いをする。
その方の名をアリシア様と言う。
淫魔と吸血鬼のハーフだった。
いや、淫魔と吸血鬼のハーフとなったと言った方がいいか。
元は卑しい人間だったそうだが若王様と出会い、力を授けてもらったと。
そのアリシア様の協力を得て、暗黒魔法を使うという魔女と名乗る男。
いや、身体は男だが心は女だと言っていたか。
まぁ、とにかくその魔女とやらに弟に子供ができない呪いをかけてもらった。
だが、その術は完全ではなく、弟に人間の女との間に子供ができたと聞いた。
俺は酷く動揺し、直ぐに王座を奪還しなければと行動を起こすことになる。
そのことにアリシア様は乗り気で、俺に人員を貸し出してくれた。
薄気味悪いローブで顔を隠したウィザードと名乗る老人だ。
このウィザードには陽動として、サウザンドスノーを攻めてもらい、ビーストタウンを攻撃したのだが。
弟は、あろうことか俺に政治力で勝負を挑んできた。
俺はその提案を受けた。
昔から力の強い弟とまともにやり合って勝てたことはなかったからだ。
俺は提案を受けた後も水面下で動いていた。
その理由はアリシア様より、若王様を脅かす存在である人間の男の始末を頼まれていたからだ。
褒美にあの見る限り極上の身体を抱かせてくれると言うのなら受けない男はいない。
その男も死んだ。
近いうちにアリシア様も俺の下半身の虜になるだろう。
弟も再び俺に首を垂れた。
こんな嬉しいことはない。
ドン底から俺は全てを取り戻したのだ。
酒で酔って眠りこけるまでは。
目を覚ました俺の目の前には死んだはずの男が俺を見下ろしている。
言葉を発したくても口を何かで塞がれているのか何も発せない。
一体、俺が寝ている間に何が?
弟がこんな計略を思い付くわけがない。
目を覚ました俺を見て、卑しい人間の男が俺の口の何かを剥がす。
息が楽になった俺の言葉は。
「貴様、何故生きている?」
「成程な。話せるようになって最初の言葉がそれとは。なら逆に聞こう。俺の命をどうして狙った?」
質問してるのは俺だというのに質問に質問で返しやがって、癪に触る卑しい人間だ。
「聞いているのはこっちだがまぁ良い。弟は弟はどうした?」
「ほぉ。家族の心配が出てくるとは感心だ。そうだな、合わせてやろう」
「ん!んん!!んんん!!!」
俺と同様に口をテープで塞がれた弟の姿が確認できた。
どうやら俺を裏切ったわけではないようだ。
「この裏切り者はお前のせいで今から死ぬのだ」
俺は一瞬、何を言われているのか理解できなかった。
弟を殺す?
何かの冗談か?
だが、次の瞬間、俺は自分の目を疑った。
部屋の明かりが消えて暗くなったと思ったら無数の電流の流れる男、パチパチと感電する音。
再び電気の付いた時、弟は物言わぬ骸となっていた。
少なくとも真っ黒焦げの身体を見て、俺はそう思った。
何ということだ。
この卑しい人間を絶対に許さん。
覚悟を決めた俺を見て、嘲笑うかのように言う。
俺の地獄はどうやら始まったばかりのようだ。
この後、俺は変わり果てた親衛隊の姿を見せられる。
どういう理屈か知らないが男を女に変え、肉欲に溺れる雌へと。
厳格で俺のために邪魔者を排除してきてくれた武の権化であるタイガーが卑しい人間の男をまるで自分の息子のように可愛がり、求める異様な姿。
タイガーやサーベルに可愛がられていたレオパルドは、口でこそ抗っているように聞こえなくはないが身体はすっかり卑しい人間の男を求めていた。
味方を励まし敵を罵っていたチイタは、卑しい人間のイチモツが無いと生きられないという。
男の中の男であったサーベルは、男ということを忘れ卑しい人間に跨り、貪欲に求める獣となっていた。
一体、一体、コイツらに何があった?
悩んでる俺を見て、卑しい人間は笑みを浮かべて言う。
「この雌どもを元に戻して欲しいか?」
こんな姿から元に戻る方法があるのか?
そんな方法があるのなら。
「当然だ。俺の親衛隊を返せ!」
俺の答えは決まっている。
だが、俺は卑しい人間の次の言葉に絶句した。
「そうか。なら、俺のザーメンを飲み干し、女となった身体で、快楽に溺れなければ、全員元に戻してやろう」
この卑しい人間の汚い物を飲めと?
男が男のを飲むわけがない!
だが、俺にとって、タイガーとサーベルとチイタとレオパルドは家族だ。
辛い時もコイツらが居たから乗り越えられた。
俺の覚悟は決まっている。
やってやろうじゃねぇか。
後悔するのは貴様だと。
俺は絶対に卑しい人間に屈することはない!
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