『アンダーワールド・続編』冥王VS人間~魑魅魍魎の戦が今始まる~

八雲翔

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続編2 黒地の戦い

知られていない捨て地

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彼は人を怒らせながらも掌握させる力がある。

向井は驚きながらも笑みを浮かべた。

これは何か新しい風が吹くかもしれない。


「説明するよりこの画像見せるから、

あんたらが自分で考えな。

これ見ても侵略を考えてるなら日本人だろうが外国人だろうが、

この国から出て行ってもらうよ。

これじゃ話し合いもできない。ここは日本だ。

お前らに好き勝手されて黙っていられるほど、

俺はバカな日本人じゃないんだよ」

安田の怒りを含んだその言葉に、

誰もが一瞬怯んだ。

「あれは何? 」

安田は近くにある特大パネルに目を向けた。

「倉川先生が設置されたものだよ。

犯罪に加担する捨て地への政府広報」

代表の言葉に安田は笑うと、

「あの舌先三寸の嘘まみれの先生ね。

国民への新ルールも自分一人で作って、

議会通さず決めてるんだってね。

日本ていい国だよね」

と言い大画面の場所へ移動した。

その後ろを集団もついて行く。


「あれだけ騒いでいた者達をまとめましたね」

向井が満足そうに笑みを浮かべた。

「凄いよね」

新田もその横で驚く。

「彼には不思議と話を聞きたくなる何かがあるんだと思います。

これは演説にはとても大切な事なので、

やはり槇村ではなく彼に捨て地との窓口になって欲しいですね」

「そうだね。ただ、あの口調が有権者にどう取られるかだね」

向井の話にディッセも笑った。


安田は大画面に画像をセットすると、

柴田との会話と捨て地の今を流した。


「これ………倉川が知ったら大騒ぎじゃない? 」

弥生はそう言いながらライフルで悪霊の固まりを除去した。

一瞬で集団の上のたまった負が消えていく。

「弥生ちゃんといると俺の方が気を抜いちゃうな」

オクトが片笑み、みんなも笑う。

「多分画像が自分の顔ですから、大臣室にも設置されてるはずです。

この時点で慌ててると思いますよ。

AIに乗っ取られたと思うかもしれませんね」

向井は画面から流れる画像を黙って見ていた。


向井達がよく知る捨て地の今が映し出されていた。

画面から柴田の声が流れてくる。

『ここは捨て地の中でも中央の都市になります』


「黒谷君が住んでる赤だね。柴田議員は本当に毎日、

多くの都市を見て回っているんだな」

ディッセが興味深げに画面に身を乗り出した。


『駅前の鉄道は政府により廃線にされました。

捨て地民に鉄道は贅沢という事で、

私達の移動は長距離バスとタクシーのみで、

あとは個人で車、バイク、自転車になります。

なので油槽所から来るタンクローリーは、

ガソリン税に捨て地税も含まれています』

騒ぎを起こしていた集団もこの映像に釘付けになっていた。

「捨て地税? 鉄道が止まってるのか? 」

「空が青くて、空気も澄んでる………」

「………なんだよ。犯罪者のくせに」

安田は苦笑しながら彼らの様子を眺めていた。
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