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ヌワカロール農法
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ジュリエッタはファビオを見据えた。
ジュリエッタは不正のからくりにも気づいていた。
「ごまかしているのは数字で表された出荷(しゅっか)高ではなく、出来(でき)高です」
ファビオは顔を青ざめさせた。ソファに固まって座っていた。
「冬に家畜を処分しなくて済むとなると出荷を調整できることになる。そこであなたは農家に出荷を調整させた。牛を殺さなければ農家はミルクを自家消費できる。そして、何より、豚です。豚は徴税項目に入っていません。バルベリはかつては豚を育てるほど豊かではなかったから、徴税項目から漏れていた。あなたは、そこに目をつけた。同じく、増えた麦の出来高は加工に回した。麦の加工物も、徴税項目にはありません。豚も麦の加工物も、そのまま農家の収入になる。あなたは出荷高をいじらずに、富を農家に蓄えさせた」
そこでジュリエッタはファビオに罪を突き付けた。
「しかし、いくら数字はいじらずとも、やっていることは立派な不正です。あなたはとても巧妙に侯爵さまを騙したのです」
しばらく苦しそうな顔でジュリエッタを見つめていたファビオはやがて言った。
「そう言われてしまえば返す言葉はありません。しかし、これでもご夫人には不満はなかったはずです」
ファビオは目に悔しさを浮かべて、ジュリエッタを見てきた。
(私の王都での贅沢を支えたのは自分だと言いたいのね。ファビオの裁量で予算を王都に送ってきたのだから。そして、それは、領民の汗の上に成り立っている。でも、それが貴族の特権だわ)
やがて、ファビオは、すべてを観念したような顔になると、侯爵に向けて両手を広げて見せた。
「どうぞ、閣下の処分のままに」
侯爵はジュリエッタを見てきた。ジュリエッタにすべて任せるようだ。
(どうしてやろうかしら?)
増えるべき税収で、すぐにでも支度金は賄える。
ジュリエッタは咳ばらいを一つした。そして、優雅に笑ってみせた。
「では、伯爵さま、これからも変わらず領民に尽くしてください。侯爵さまの大事な領民を守ることがこれからもあなたの仕事です」
『畑が、いちばん、だいじなの』
それは畑を耕す領民が大事という意味と同じだ。そして領民を守ることは貴族の義務だ。
(ファビオは貴族の中の貴族。私に口を出せる余地などどこにもない)
「今後、豚に麦の加工品を徴税項目に加えるかどうかは侯爵さまがご判断します。しかし、これまでのものは問いません」
ハッと顔を上げたファビオはジュリエットを向いた。
(私に任せてくれたんだから、それでいいでしょう?)
侯爵を見れば、笑みを浮かべてジュリエッタを見つめ返してきた。ジュリエッタは侯爵を見返してうなずくと、ファビオに向いた。
「ところで、これまで豚や麦の加工品を売ったお金を農家は何に使ってきたの?」
ジュリエッタがファビオに訊いても、ファビオは唖然とした顔のまま、ジュリエッタを見返すだけで答えない。
「子どもたちに教育でも受けさせているのかしら?」
領地内には豚追いをしていた少年よりも大きな子どもは少なかった。十代前後の子どもが少ないのだ。村は豊かなのだから食べられずに逃げ出したとも考えられない。となると、どこかに集めて教育しているか、教育機関にでも預けているに違いなかった。
それもファビオの裁量で行っているのだろう。
「え、ええ、その通りです」
「それは素晴らしいことです。教育はとても重要です」
ジュリエッタがファビオのからくりに気づいたのも、これまでに受けた教育のおかげだ。何もわからずに見ていたのでは何も見抜けなかったはずだ。
「伯爵さま、今後も侯爵さまに尽くしてください」
「はっ、今後も閣下と夫人に精一杯の忠誠を誓います」
ファビオはジュリエッタにひざまずき、目に歓喜の涙を浮かべていた。
***
寝室で二人になれば、侯爵が言ってきた。
「あなたはすぐにでも支度金ができるね」
「どうして?」
「今後、豚と麦の加工品にも税をかければそうなる」
ジュリエッタは首を横に振った。
「それはあなたがお考え下さいな」
その増収はジュリエッタの功績によるものではない。
「私は何も寄与していないから、そこから頂くわけにはいかないわ」
「じゃあ、もう離婚は諦めたってこと?」
「それは諦めないわ。まだ一つ、目星があるの」
ジュリエッタは笑みをこぼした。
「テイラー総督を調査したいんです。きっと叩けばほこりが出てきますわ。ほこりでも集めるとそれなりに重くなりますもの」
いたずらをしかける子どものような顔つきのジュリエッタを、侯爵は何とも言えない顔で見返してきた。
***
翌日、バルベリ城に戻ることになった。
これから本格的な冬が来るし、ジュリエッタももう用がなくなった。領地のことはヌワカロールに任せておけばそれ以上の安心はない。
ジュリエッタはファビオに向かって言った。
「伯爵さま、あなたには一つしていただかなければならないことがあります」
ファビオは目に警戒を浮かべた。昨日、不正を見抜かれたばかりだ。ジュリエッタには油断ならないだろう。
「バルベリの四輪作について文書を作ってください」
「どうなさるおつもりで」
「四輪作を『ヌワカロール農法』と名付けましょう。そして、領地や国を超えて、より多くの農家にこの農法を広めるのです。侯爵さま、伯爵さまの文書を陛下に送ってくださいますわね?」
「わかった。俺の名で送ろう」
ファビオは喉がつっかえたような顔をしていた。じっとジュリエッタを見つめて、やがて震える声を出した。
「実はこれは賭けでした」
「何がですの?」
「私は、夫人に四輪作を見抜けるはずがない、と思っていました」
「王都で贅沢をしているだけの嫌な奴ですものね」
ファビオは顔をしかめた。
「そこまでは思っておりませんでしたが……。しかし、ヤンスの話を聞いて、騎士の一人ひとりまで知ろうとしてくれる人ならば、もし、四輪作を見抜いたとしても、見抜いた以上、必ず興味を持っていただけると」
「だから、不正が露見するのにもかかわらず、すべてを私に見せてくれたのね」
「はい。そして、四輪作を広めようとしてくださるかもしれない、そのことに賭けておりました」
「では、その通りになりそうね」
ファビオはうなずいた。
『ヌワカロール農法』が広まれば、人々は豊かになる。飢えや貧困から人々は少しでも助かる。
ファビオは目に涙を浮かべている。豊かな大陸に想いを馳せているに違いなかった。
「伯爵さま、あなたはずっと夢を見てきたのね。農業で誰もが飢えない、みんなが幸せになれるという夢を」
ジュリエッタにもファビオの想いが伝わってきて、目に涙が浮かんだ。
「その夢、必ずや実現しましょう」
「はいっ!」
ファビオは感極まった声を出し、その両目から涙があふれ出た。その後ろでセシルもハンカチで目を拭った。
***
侯爵の前に乗って街道を進むジュリエッタに、ファビオとセシルの声が聞こえてきた。
「お気をつけて!」
「またいらしてくださいね!」
「またきてくだしゃい!」
振り返ると、小高い丘の上に、騎乗した三人の姿があった。ファビオは前にエセルを乗せており、セシルはその横で一人で騎乗している。
「え? どうして? セシルさまが馬に乗られるの? 私、セシルさまよりは脚力あるつもりだけど」
侯爵の顔を見れば、侯爵は目を泳がせた。
(まあ! わざと私を動かない馬に乗せたんだわ!)
ジュリエッタは頬を膨らませた。
***
帰りの道中、侯爵はしぶしぶジュリエッタに乗馬を教えることになった。
侯爵は内心ではぼやいている。
(このお転婆に乗馬を教えたらどこにでも行ってしまいそうだから果てしなく不安なんだが)
侯爵はジュリエッタには毎度、驚かされるやら呆れるやらだ。
最初は影武者かと思ったし、次に離婚したいと言い出し、そして、僻地のバルベリに出向くと言って、実際に領地巡りまでこなした。
それにしてもジュリエッタは見事だった。四輪作を見抜き、収入隠しのからくりを見破った。
過去については放免したものの、今後については沙汰を持たせて、あくまで放免は、侯爵の慈悲によってもたらされているものだとわからせ、侯爵の立場を強固にした。
その采配ぶりは素晴らしい。
王命で結婚しただけの相手だった。ファビオの報告からもとにかく金遣いが荒いことがわかってくれば、正直、うんざりだった。
(でも、今はあなたから目を離せないな。これは夫というよりも保護者に近い感覚かもしれないが)
「きゃあ! すごい! ギャロップ、楽しい! あははは! あははは!」
侯爵は、馬上で笑い転げるジュリエッタをまぶしそうに見つめた。
ジュリエッタは不正のからくりにも気づいていた。
「ごまかしているのは数字で表された出荷(しゅっか)高ではなく、出来(でき)高です」
ファビオは顔を青ざめさせた。ソファに固まって座っていた。
「冬に家畜を処分しなくて済むとなると出荷を調整できることになる。そこであなたは農家に出荷を調整させた。牛を殺さなければ農家はミルクを自家消費できる。そして、何より、豚です。豚は徴税項目に入っていません。バルベリはかつては豚を育てるほど豊かではなかったから、徴税項目から漏れていた。あなたは、そこに目をつけた。同じく、増えた麦の出来高は加工に回した。麦の加工物も、徴税項目にはありません。豚も麦の加工物も、そのまま農家の収入になる。あなたは出荷高をいじらずに、富を農家に蓄えさせた」
そこでジュリエッタはファビオに罪を突き付けた。
「しかし、いくら数字はいじらずとも、やっていることは立派な不正です。あなたはとても巧妙に侯爵さまを騙したのです」
しばらく苦しそうな顔でジュリエッタを見つめていたファビオはやがて言った。
「そう言われてしまえば返す言葉はありません。しかし、これでもご夫人には不満はなかったはずです」
ファビオは目に悔しさを浮かべて、ジュリエッタを見てきた。
(私の王都での贅沢を支えたのは自分だと言いたいのね。ファビオの裁量で予算を王都に送ってきたのだから。そして、それは、領民の汗の上に成り立っている。でも、それが貴族の特権だわ)
やがて、ファビオは、すべてを観念したような顔になると、侯爵に向けて両手を広げて見せた。
「どうぞ、閣下の処分のままに」
侯爵はジュリエッタを見てきた。ジュリエッタにすべて任せるようだ。
(どうしてやろうかしら?)
増えるべき税収で、すぐにでも支度金は賄える。
ジュリエッタは咳ばらいを一つした。そして、優雅に笑ってみせた。
「では、伯爵さま、これからも変わらず領民に尽くしてください。侯爵さまの大事な領民を守ることがこれからもあなたの仕事です」
『畑が、いちばん、だいじなの』
それは畑を耕す領民が大事という意味と同じだ。そして領民を守ることは貴族の義務だ。
(ファビオは貴族の中の貴族。私に口を出せる余地などどこにもない)
「今後、豚に麦の加工品を徴税項目に加えるかどうかは侯爵さまがご判断します。しかし、これまでのものは問いません」
ハッと顔を上げたファビオはジュリエットを向いた。
(私に任せてくれたんだから、それでいいでしょう?)
侯爵を見れば、笑みを浮かべてジュリエッタを見つめ返してきた。ジュリエッタは侯爵を見返してうなずくと、ファビオに向いた。
「ところで、これまで豚や麦の加工品を売ったお金を農家は何に使ってきたの?」
ジュリエッタがファビオに訊いても、ファビオは唖然とした顔のまま、ジュリエッタを見返すだけで答えない。
「子どもたちに教育でも受けさせているのかしら?」
領地内には豚追いをしていた少年よりも大きな子どもは少なかった。十代前後の子どもが少ないのだ。村は豊かなのだから食べられずに逃げ出したとも考えられない。となると、どこかに集めて教育しているか、教育機関にでも預けているに違いなかった。
それもファビオの裁量で行っているのだろう。
「え、ええ、その通りです」
「それは素晴らしいことです。教育はとても重要です」
ジュリエッタがファビオのからくりに気づいたのも、これまでに受けた教育のおかげだ。何もわからずに見ていたのでは何も見抜けなかったはずだ。
「伯爵さま、今後も侯爵さまに尽くしてください」
「はっ、今後も閣下と夫人に精一杯の忠誠を誓います」
ファビオはジュリエッタにひざまずき、目に歓喜の涙を浮かべていた。
***
寝室で二人になれば、侯爵が言ってきた。
「あなたはすぐにでも支度金ができるね」
「どうして?」
「今後、豚と麦の加工品にも税をかければそうなる」
ジュリエッタは首を横に振った。
「それはあなたがお考え下さいな」
その増収はジュリエッタの功績によるものではない。
「私は何も寄与していないから、そこから頂くわけにはいかないわ」
「じゃあ、もう離婚は諦めたってこと?」
「それは諦めないわ。まだ一つ、目星があるの」
ジュリエッタは笑みをこぼした。
「テイラー総督を調査したいんです。きっと叩けばほこりが出てきますわ。ほこりでも集めるとそれなりに重くなりますもの」
いたずらをしかける子どものような顔つきのジュリエッタを、侯爵は何とも言えない顔で見返してきた。
***
翌日、バルベリ城に戻ることになった。
これから本格的な冬が来るし、ジュリエッタももう用がなくなった。領地のことはヌワカロールに任せておけばそれ以上の安心はない。
ジュリエッタはファビオに向かって言った。
「伯爵さま、あなたには一つしていただかなければならないことがあります」
ファビオは目に警戒を浮かべた。昨日、不正を見抜かれたばかりだ。ジュリエッタには油断ならないだろう。
「バルベリの四輪作について文書を作ってください」
「どうなさるおつもりで」
「四輪作を『ヌワカロール農法』と名付けましょう。そして、領地や国を超えて、より多くの農家にこの農法を広めるのです。侯爵さま、伯爵さまの文書を陛下に送ってくださいますわね?」
「わかった。俺の名で送ろう」
ファビオは喉がつっかえたような顔をしていた。じっとジュリエッタを見つめて、やがて震える声を出した。
「実はこれは賭けでした」
「何がですの?」
「私は、夫人に四輪作を見抜けるはずがない、と思っていました」
「王都で贅沢をしているだけの嫌な奴ですものね」
ファビオは顔をしかめた。
「そこまでは思っておりませんでしたが……。しかし、ヤンスの話を聞いて、騎士の一人ひとりまで知ろうとしてくれる人ならば、もし、四輪作を見抜いたとしても、見抜いた以上、必ず興味を持っていただけると」
「だから、不正が露見するのにもかかわらず、すべてを私に見せてくれたのね」
「はい。そして、四輪作を広めようとしてくださるかもしれない、そのことに賭けておりました」
「では、その通りになりそうね」
ファビオはうなずいた。
『ヌワカロール農法』が広まれば、人々は豊かになる。飢えや貧困から人々は少しでも助かる。
ファビオは目に涙を浮かべている。豊かな大陸に想いを馳せているに違いなかった。
「伯爵さま、あなたはずっと夢を見てきたのね。農業で誰もが飢えない、みんなが幸せになれるという夢を」
ジュリエッタにもファビオの想いが伝わってきて、目に涙が浮かんだ。
「その夢、必ずや実現しましょう」
「はいっ!」
ファビオは感極まった声を出し、その両目から涙があふれ出た。その後ろでセシルもハンカチで目を拭った。
***
侯爵の前に乗って街道を進むジュリエッタに、ファビオとセシルの声が聞こえてきた。
「お気をつけて!」
「またいらしてくださいね!」
「またきてくだしゃい!」
振り返ると、小高い丘の上に、騎乗した三人の姿があった。ファビオは前にエセルを乗せており、セシルはその横で一人で騎乗している。
「え? どうして? セシルさまが馬に乗られるの? 私、セシルさまよりは脚力あるつもりだけど」
侯爵の顔を見れば、侯爵は目を泳がせた。
(まあ! わざと私を動かない馬に乗せたんだわ!)
ジュリエッタは頬を膨らませた。
***
帰りの道中、侯爵はしぶしぶジュリエッタに乗馬を教えることになった。
侯爵は内心ではぼやいている。
(このお転婆に乗馬を教えたらどこにでも行ってしまいそうだから果てしなく不安なんだが)
侯爵はジュリエッタには毎度、驚かされるやら呆れるやらだ。
最初は影武者かと思ったし、次に離婚したいと言い出し、そして、僻地のバルベリに出向くと言って、実際に領地巡りまでこなした。
それにしてもジュリエッタは見事だった。四輪作を見抜き、収入隠しのからくりを見破った。
過去については放免したものの、今後については沙汰を持たせて、あくまで放免は、侯爵の慈悲によってもたらされているものだとわからせ、侯爵の立場を強固にした。
その采配ぶりは素晴らしい。
王命で結婚しただけの相手だった。ファビオの報告からもとにかく金遣いが荒いことがわかってくれば、正直、うんざりだった。
(でも、今はあなたから目を離せないな。これは夫というよりも保護者に近い感覚かもしれないが)
「きゃあ! すごい! ギャロップ、楽しい! あははは! あははは!」
侯爵は、馬上で笑い転げるジュリエッタをまぶしそうに見つめた。
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