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国王崩御
(ひょっとして、ベルナール叔父さまはクーデターを起こしに来たの?)
急転直下でマリアンナが大公を選んだとすれば。
クリスティーヌはそう考えたのち、首を横に振る。
(いくらなんでも急すぎる)
昨日までマリアンナはダンを狙っていた。
しかし、ダンがクリスティーヌに気があることはマリアンナにも見て取れたはずだ。
(それで早々に諦めた? そうだとしたら、意外と根性がないわね)
これまですぐに相手を振り向かせることができてきたマリアンナは、打たれ弱いところがあるのかもしれない。
ダンが振り向いてくれないために、大公に決めた。
それを思えばクリスティーヌに不謹慎にも、胸のすく思いがする。
(ダンを攻略できないでご愁傷様。それなら、革命は回避される……。お祖父さまと王太子さまが犠牲になるけど……)
鼻の奥がツンとしてくるも、二人を悼んでいる場合ではない。
クーデターののち、宮廷貴族の粛正が起き、クリスティーヌはやはり奴隷送りとなる。
「今すぐ、王宮を出ましょう。ジゼル、辻馬車を拾って。公爵家の馬車は置いていくわ」
まだ決まったわけではないが、逃げておくに越したことはない。
公爵家の馬車をおいていけば、クリスティーヌは王宮にいると思われるだろう。少しでも時間が稼げる。
(おじいさま、王太子さま、ギョーム叔父さま、なるべく苦しまずに逝かれますように。ジャクリーヌさまとシャルルさまは、大丈夫よね。本来、ベルナール叔父さまは武人だもの、女子どもには手を出さないはず。ロベールはちょっとくらい苦しんだらいいわ。恋敵に殺されるなんて、いい気味……、とにかく、私は私で生き延びるわ)
日が暮れかけた王都を公爵家に向かう。辻馬車を公爵邸の裏門でとめる。
荷物は、随分前からトランクにまとめてある。
「ジゼル、クローゼットの奥の赤い革のトランクを取ってきてちょうだい」
ジゼルは、何も訊かずに馬車から飛び出て行った。
ひとまずジゼルの実家で匿ってもらい、情勢が落ち着き次第、ノエルと外国に逃げる。クリスティーヌはそう決めていた。
二人きりの馬車の中、クリスティーヌはダンを見つめた。
(ダン、あなたともここまでね)
『ダン、今から国内の政情が揺れるわ。ルロアでのあなたの商売もいったん休止よ。今すぐ、出立の準備をしたほうが良いわ』
ダンは目を細めて見つめてきた。
『もしかして、あなたとはここでお別れってこと?』
『ええ、そう』
『それはつらいな』
『驚いたことに私もつらいわ』
見つめ合う二人は、互いに笑んでいる。
(どうしてかしら、ダンと別れるのがつらくてたまらないわ。でも、どこか深いところでつながっているような気がする。だからかしら、これが本当のお別れではない気がするの)
クリスティーヌはダンの隣に移動すると、ダンの手を取った。
クリスティーヌは、ダンの手を持ち上げた。その指先にキスをする。ダンがいつもそうしているように、クリスティーヌはダンの目を見つめながら、想いを込めてキスをする。
そうすることにためらいはなかった。
別れを前にクリスティーヌはダンへの恋情を抱いていることを自覚していた。
ダンは照れたような顔で目を細めながら、クリスティーヌのキスを受け取っている。
「ダン、あなたは、私の初恋の人」
クリスティーヌはルロア語で想いを口にした。ダンの手から顔を上げると、ダンの頬を両手で包んだ。ダンの頬が赤く染まっている。
その頬を両手の指先で撫でる。ダンはされるがままにじっとしている。
「この優しげな目も、甘く笑う口元も、胸に刻んでいくわ。あなたのことは忘れない。あなたは私にとって一生の人」
クリスティーヌはゆっくりとダンに唇を近寄せた。二人の唇が重なる、その直前で。
(あっ、大変………! 忘れてた………!)
ダンの顔をクリスティーヌは押し返した。
『チョコレート! チョコレートをもらうの忘れてたわ! ダン、お願い、取ってきてちょうだい!』
すっかりキスされるつもりで、目を閉じて唇を突き出していたダンは、情けない声を出した。
『え、今?』
なじるような目を向けてくるダンをせっつく。
『早く取ってきて!』
ダンはしぶしぶ馬車から降りて行った。
(危なかった……。あのチョコレートを忘れるところだったわ)
入れ替わりに、ジゼルが入ってきた。両手は空だ。
ジゼルの顔つきに目を見張る。
「姫さま……、国王陛下が崩御されました」
わかっていたこととはいえ、クリスティーヌの胸がズキリと痛む。
息子に殺されたのだ。どれほど悔しく悲しかっただろう。しかし、次のジゼルの言葉は予期しないものだった。
「昨夜、身罷られたのこと。死因は心不全だそうです」
(えぇ?)
***
王宮のホールでは、国王アルテュールの眠っている棺が中央に安置されていた。
クリスティーヌが再び王宮に戻ったとき、国王の体は清められ、棺に収められようとしているところだった。
国王は大公のクーデターで死んだのではなかった。その遺体にも傷はない。大公は国王崩御の知らせを受けて王宮に駆けつけていたのだ。
衣擦れの音は聞こえるほど静まり返ったなか、ときおり、鼻をすする音が聞こえてくる。
棺の周りに王族が集まっている。
マリアンナがピンクブロンドを揺らして、涙をこぼし始めた。
「おじいちゃんっ………」
マリアンナは国王の養孫だ。だからそう呼ぶのは自然なことだが、クリスティーヌには不快でならなかった。
「おじいちゃんっ、これから、いっぱい、いっぱい、おじいちゃん孝行をしようと思っていたところだったのに、死んだら、何もできないじゃないっ………。短い間だったけど、おじいちゃんの孫になれてうれしかったよっ………」
マリアンナの悲しげな声に、それを見る者たちは涙を誘われて、鼻をすすり上げる音が一斉に大きくなった。
ロベールがマリアンナの肩を抱いて、みずからも鼻をすすり上げる。
「マリー、まるで実の祖父のように泣いてくれるんだな」
「そんな言い方しないでっ。私にとっては、本当のおじいちゃんだったんだからぁっ………」
「ああ、そうだな」
(何の茶番を見せられているのかしら)
祖父の死という悲しみの前だったが、クリスティーヌはそう思わずにはいられなかった。
「もう、悲しすぎて、ここにはいたくないよぉ……」
「マリー、疲れただろう、休みに行こう」
騒々しく嘆いていたマリアンナとロベールがホールから去った。クリスティーヌはやっと国王と静かに対面することができる。
国王は安らかな顔で眠っていた。
(おじいさまは苦しまずに亡くなられたのだわ)
穏やかな表情に救われる。
シャルル王子があどけない声をあげている。
「おじいしゃま、どうして、こんなところでねんねしているの?」
それに涙を誘われたのか、ジャクリーヌがハンカチで目を抑えた。
「シャルル、おじいさまは眠っているのではないの、亡くなったのよ」
「また起きる? 起きて、いっしょにあそべる?」
二人の傍らに大公ベルナールが立っている。茶目茶髪にあごひげが野性味を与えている。
あらためて大公を見ればとてもではないがクーデターを起こすような気配はない。父親の死を心から悼んでいるようにしか見えない。
大公は、シャルルを抱き上げると、小さな手をそっと取って、国王の頬に触らせた。
「シャルル、おじいさまは永遠の眠りにつかれたんだよ」
「おじいしゃま、つめたい……、これが亡くなるってこと……?」
シャルルは死を漠然と認識して怖くなったのか、大公に振り返るとその首にしがみついた。大公はその頭を優しく撫でる。
その光景に、クリスティーヌは思い出していた。
(ベルナール叔父さまは、寡黙でぶっきらぼうだけど、そういえば優しい人だったわ。ロベールにいじめられたときには、部屋で匿ってくれた)
金髪碧眼で文武に秀でている兄王子に比べると、茶目茶髪の地味な弟王子。口下手で愛想もない。しかし、魔獣討伐をこなしたあたり、決して無能ではない。
(ベルナール叔父さまが王宮から足が遠ざかっていたのも、叔父さまなりの気遣いだったのかもしれない)
魔獣討伐の英雄である大公が社交に出てくれば、王太子が病に伏せっている今、王太子の対抗勢力として担ぐ人も出てくるだろう。そうなることを避けて、あえて人前に現れなかったのかもしれない。家族間での争いを避けるために。
クリスティーヌは、目の前の祖父の寝顔を見た。白髪の混じる赤毛。孫の中ではクリスティーヌだけがその赤毛を受け継いでいた。
国王が死を迎えたのは単にステージが先へと進んだためだった。しかし、どのエンドを迎えるのか、再びわからなくなってしまった。
(おじいさま、私、革命を回避するわ。それまでどこにも逃げないわ。安心してお眠りください)
クリスティーヌは祖父にそう語りかけた。
急転直下でマリアンナが大公を選んだとすれば。
クリスティーヌはそう考えたのち、首を横に振る。
(いくらなんでも急すぎる)
昨日までマリアンナはダンを狙っていた。
しかし、ダンがクリスティーヌに気があることはマリアンナにも見て取れたはずだ。
(それで早々に諦めた? そうだとしたら、意外と根性がないわね)
これまですぐに相手を振り向かせることができてきたマリアンナは、打たれ弱いところがあるのかもしれない。
ダンが振り向いてくれないために、大公に決めた。
それを思えばクリスティーヌに不謹慎にも、胸のすく思いがする。
(ダンを攻略できないでご愁傷様。それなら、革命は回避される……。お祖父さまと王太子さまが犠牲になるけど……)
鼻の奥がツンとしてくるも、二人を悼んでいる場合ではない。
クーデターののち、宮廷貴族の粛正が起き、クリスティーヌはやはり奴隷送りとなる。
「今すぐ、王宮を出ましょう。ジゼル、辻馬車を拾って。公爵家の馬車は置いていくわ」
まだ決まったわけではないが、逃げておくに越したことはない。
公爵家の馬車をおいていけば、クリスティーヌは王宮にいると思われるだろう。少しでも時間が稼げる。
(おじいさま、王太子さま、ギョーム叔父さま、なるべく苦しまずに逝かれますように。ジャクリーヌさまとシャルルさまは、大丈夫よね。本来、ベルナール叔父さまは武人だもの、女子どもには手を出さないはず。ロベールはちょっとくらい苦しんだらいいわ。恋敵に殺されるなんて、いい気味……、とにかく、私は私で生き延びるわ)
日が暮れかけた王都を公爵家に向かう。辻馬車を公爵邸の裏門でとめる。
荷物は、随分前からトランクにまとめてある。
「ジゼル、クローゼットの奥の赤い革のトランクを取ってきてちょうだい」
ジゼルは、何も訊かずに馬車から飛び出て行った。
ひとまずジゼルの実家で匿ってもらい、情勢が落ち着き次第、ノエルと外国に逃げる。クリスティーヌはそう決めていた。
二人きりの馬車の中、クリスティーヌはダンを見つめた。
(ダン、あなたともここまでね)
『ダン、今から国内の政情が揺れるわ。ルロアでのあなたの商売もいったん休止よ。今すぐ、出立の準備をしたほうが良いわ』
ダンは目を細めて見つめてきた。
『もしかして、あなたとはここでお別れってこと?』
『ええ、そう』
『それはつらいな』
『驚いたことに私もつらいわ』
見つめ合う二人は、互いに笑んでいる。
(どうしてかしら、ダンと別れるのがつらくてたまらないわ。でも、どこか深いところでつながっているような気がする。だからかしら、これが本当のお別れではない気がするの)
クリスティーヌはダンの隣に移動すると、ダンの手を取った。
クリスティーヌは、ダンの手を持ち上げた。その指先にキスをする。ダンがいつもそうしているように、クリスティーヌはダンの目を見つめながら、想いを込めてキスをする。
そうすることにためらいはなかった。
別れを前にクリスティーヌはダンへの恋情を抱いていることを自覚していた。
ダンは照れたような顔で目を細めながら、クリスティーヌのキスを受け取っている。
「ダン、あなたは、私の初恋の人」
クリスティーヌはルロア語で想いを口にした。ダンの手から顔を上げると、ダンの頬を両手で包んだ。ダンの頬が赤く染まっている。
その頬を両手の指先で撫でる。ダンはされるがままにじっとしている。
「この優しげな目も、甘く笑う口元も、胸に刻んでいくわ。あなたのことは忘れない。あなたは私にとって一生の人」
クリスティーヌはゆっくりとダンに唇を近寄せた。二人の唇が重なる、その直前で。
(あっ、大変………! 忘れてた………!)
ダンの顔をクリスティーヌは押し返した。
『チョコレート! チョコレートをもらうの忘れてたわ! ダン、お願い、取ってきてちょうだい!』
すっかりキスされるつもりで、目を閉じて唇を突き出していたダンは、情けない声を出した。
『え、今?』
なじるような目を向けてくるダンをせっつく。
『早く取ってきて!』
ダンはしぶしぶ馬車から降りて行った。
(危なかった……。あのチョコレートを忘れるところだったわ)
入れ替わりに、ジゼルが入ってきた。両手は空だ。
ジゼルの顔つきに目を見張る。
「姫さま……、国王陛下が崩御されました」
わかっていたこととはいえ、クリスティーヌの胸がズキリと痛む。
息子に殺されたのだ。どれほど悔しく悲しかっただろう。しかし、次のジゼルの言葉は予期しないものだった。
「昨夜、身罷られたのこと。死因は心不全だそうです」
(えぇ?)
***
王宮のホールでは、国王アルテュールの眠っている棺が中央に安置されていた。
クリスティーヌが再び王宮に戻ったとき、国王の体は清められ、棺に収められようとしているところだった。
国王は大公のクーデターで死んだのではなかった。その遺体にも傷はない。大公は国王崩御の知らせを受けて王宮に駆けつけていたのだ。
衣擦れの音は聞こえるほど静まり返ったなか、ときおり、鼻をすする音が聞こえてくる。
棺の周りに王族が集まっている。
マリアンナがピンクブロンドを揺らして、涙をこぼし始めた。
「おじいちゃんっ………」
マリアンナは国王の養孫だ。だからそう呼ぶのは自然なことだが、クリスティーヌには不快でならなかった。
「おじいちゃんっ、これから、いっぱい、いっぱい、おじいちゃん孝行をしようと思っていたところだったのに、死んだら、何もできないじゃないっ………。短い間だったけど、おじいちゃんの孫になれてうれしかったよっ………」
マリアンナの悲しげな声に、それを見る者たちは涙を誘われて、鼻をすすり上げる音が一斉に大きくなった。
ロベールがマリアンナの肩を抱いて、みずからも鼻をすすり上げる。
「マリー、まるで実の祖父のように泣いてくれるんだな」
「そんな言い方しないでっ。私にとっては、本当のおじいちゃんだったんだからぁっ………」
「ああ、そうだな」
(何の茶番を見せられているのかしら)
祖父の死という悲しみの前だったが、クリスティーヌはそう思わずにはいられなかった。
「もう、悲しすぎて、ここにはいたくないよぉ……」
「マリー、疲れただろう、休みに行こう」
騒々しく嘆いていたマリアンナとロベールがホールから去った。クリスティーヌはやっと国王と静かに対面することができる。
国王は安らかな顔で眠っていた。
(おじいさまは苦しまずに亡くなられたのだわ)
穏やかな表情に救われる。
シャルル王子があどけない声をあげている。
「おじいしゃま、どうして、こんなところでねんねしているの?」
それに涙を誘われたのか、ジャクリーヌがハンカチで目を抑えた。
「シャルル、おじいさまは眠っているのではないの、亡くなったのよ」
「また起きる? 起きて、いっしょにあそべる?」
二人の傍らに大公ベルナールが立っている。茶目茶髪にあごひげが野性味を与えている。
あらためて大公を見ればとてもではないがクーデターを起こすような気配はない。父親の死を心から悼んでいるようにしか見えない。
大公は、シャルルを抱き上げると、小さな手をそっと取って、国王の頬に触らせた。
「シャルル、おじいさまは永遠の眠りにつかれたんだよ」
「おじいしゃま、つめたい……、これが亡くなるってこと……?」
シャルルは死を漠然と認識して怖くなったのか、大公に振り返るとその首にしがみついた。大公はその頭を優しく撫でる。
その光景に、クリスティーヌは思い出していた。
(ベルナール叔父さまは、寡黙でぶっきらぼうだけど、そういえば優しい人だったわ。ロベールにいじめられたときには、部屋で匿ってくれた)
金髪碧眼で文武に秀でている兄王子に比べると、茶目茶髪の地味な弟王子。口下手で愛想もない。しかし、魔獣討伐をこなしたあたり、決して無能ではない。
(ベルナール叔父さまが王宮から足が遠ざかっていたのも、叔父さまなりの気遣いだったのかもしれない)
魔獣討伐の英雄である大公が社交に出てくれば、王太子が病に伏せっている今、王太子の対抗勢力として担ぐ人も出てくるだろう。そうなることを避けて、あえて人前に現れなかったのかもしれない。家族間での争いを避けるために。
クリスティーヌは、目の前の祖父の寝顔を見た。白髪の混じる赤毛。孫の中ではクリスティーヌだけがその赤毛を受け継いでいた。
国王が死を迎えたのは単にステージが先へと進んだためだった。しかし、どのエンドを迎えるのか、再びわからなくなってしまった。
(おじいさま、私、革命を回避するわ。それまでどこにも逃げないわ。安心してお眠りください)
クリスティーヌは祖父にそう語りかけた。
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