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一章
プロローグ
しおりを挟む俺は華某龍小規模な会社ながら、プログラマーをやっている。
いわゆるIT系ってやつだ。
ただし、現実は甘くないと言わんばかりに、大量に覚える事がある。
それは、社会人になって少し経ち、普通の会社なら新卒や新米と言われなくなる頃の今でもまだ先輩には1/10も覚えていないと言われる位だ。
まあ、その分自分が考えた事を仕事に出来るというメリットがある。
そんな俺の一見順風満帆な人生は…この日を機に変わる事になる。
その日は何もかも順調だった。
なんでかいつも働く気がしない部下が今日は皆コンピューターのプロに勝るような努力をしていたし、帰っていいって言ってるのに定時を過ぎてもあとここだけ、と残っていた。
お陰で今日一日だけで1週間はほぼ楽な仕事だけにできるようになったし、これなら俺や部下のボーナスも変わらず…いや、上手く行けば増やしてあげられそうだ。
そういえば菊池は子供が生まれるんだっけ…
よし、あいつには俺の分が少し減っても絶対にボーナスは減らないようにしよう。
そんな事を考えながら、電車に揺られていたその時だ。
ピロリン、とスマホから着信音が鳴る。
俺はいつもの手付きでスマホを開く。
と言ってもあまり連絡をする人は居ないのだが。
そこに書かれていた俺宛のメッセージはこうだ。
<世界を変える力を持ってみたくありませんか?>
俺はその文章が胡散臭くてメッセージすら開く気にならなかった。
その夜。俺は何があったのか久しぶりに夢を見た。
拡がる草原の中を色とりどりの髪を持った少年少女が駆け回り、それを自分の…今では亡くなっている祖母と一緒に眺める。
そんな夢を見た。
俺はそんな寝ぼけたまま起きる。
会社や友達からメッセージが着てないか調べるつもりだった。
だが、開いたのはあの時のメッセージ。
実際はあれさえも運命の1つだったのかもしれない。
<この世界を辞めたいと思いますか?今なら3秒で別世界に行けます!>
その文を読み終わった途端、俺の視界は暗転した。
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