死を経験した侯爵夫人は夫と別れたい~あなた達二人の邪魔はしません~

クロユキ

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久しぶりの再会②

「…キャサリンが…身籠った…」
「!」
沈んだ声でブライアンはアメリアに話しをした。
「おめでとうございます。良かったではありませんか」
「は?」
「え?」
ブライアンは驚いた顔をしてアメリアを見た。アメリアもブライアンの驚いた顔に返事をした。
「…キャサリンが子を身籠ったんだ…何も思わないのか?」
「ですから、おめでとうございますと言いましたわ。他に何がありますか?」
首を傾げるアメリアにブライアンは茫然としていた。
(…本当に俺の事は何も思わなくなったのか?)
「わたくしに貴方は言いましたわ。キャサリン様との子を授かればわたくしと離婚をしますと…わたくしと離婚をしたいと思いましたからキャサリン様と過ごしたのでしょう?違いますか?」
「っ……」
「わたくしが屋敷に住んでいましても貴方はキャサリン様を受け入れたでしょう?」
「……」
「良かったではありませんか、跡継ぎが出来ましてわたくしも安堵いたしましたわ」
アメリアはブライアンに笑みを見せた。
「……本当に、何も思わないのか?俺は…お前が俺に求めていた時も拒んだ…あんなにしつこく俺に寄って来たんだ…普通は怒るだろう…他の女を抱いた夫に…妻なら…」
ブライアンの意外な言葉にアメリアはクスッと笑った。
「妻ですか?何を言うのかと思いましたわ。わたくしを散々除け者扱いをして来た貴方から、そんな事を言われますとは思わなかったわ」
「……」
「わたくしは、あの日の事は忘れませんわ…貴方は、わたくしではなくキャサリン様を選んだのです。やっとお二人に慣れるではありませんか、わたくしが貴方とキャサリン様との間に割り込んで来ました事に謝りますわ…お子様が生まれるのです。キャサリン様と幸せになってください」
「……」
ブライアンは、黙ったまま何も話さずアメリアはこんな暗い顔をするブライアンは初めて見る為どうしたらいいのか悩んだ。
「何が不満なんですか?お子様が生まれるのに…」
「…俺もわからない…何故お前が俺から離れるのか…」
「は?わたくしですか?貴方が願っていました事でしょう?」
(何を今更、わたくしが屋敷から出るのが嫌だと言うのかしら)
「……」
「わたくしの事より、キャサリン様と婚約が先ではありませんか?お腹が大きくなりますと式を挙げますのが大変ですわよ」
「……」
(また、黙り…いい加減にして欲しいわ…どうしてわたくしはこの人と結婚しますと言ってしまったのかしら…顔は良くても性格が最悪だったわ)
「……離婚を取り止めると言ったらどうする…」
「は?何を言っているの?わたくしと貴方は離婚の手続きをしたわ。わたくしは、早くこの屋敷から出たいの貴方もわたくしが出て行くのを願っていたでしょう?」
「……また、来る……」
「……」
ブライアンは、また来ると一言残し別邸を出た。
ブライアンが帰ったのを知ったアルベルトはアメリアがまた何か言われていないか心配で急いで客室へ向かった。
「アメリア様?」
「はあ~っ、なんなのあの人…」
アメリアは、ブライアンが帰ったあともイライラしてばかりだった。







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