死に戻った私は二度と後悔したくはありません

姉妹

伯爵家の長女として生まれたレイラ・ルソー伯爵令嬢は、優しい両親といっも一緒にいる妹の四人家族で幸せな生活を過ごしていた。
「レイラ、ウェンディ、二人とも私の書斎へ来なさい」
「何かしらお姉様、私達二人をお父様が呼ぶなんて」
「貴女の買い物にお父様が気付いたかも」
「ええっ！？だって欲しいお洋服があったの思わず買ってしまうでしょう？」
「ふふっ」
父親から呼ばれた長女のレイラと次女のウェンディは書斎の部屋へと入った。
「お父様、お呼びでしょうか？」
「ああ、二人ともソファーに座りなさい」
「お、お姉様…」
姉の腕を掴んで不安な顔を見せるウェンディにレイラは笑みを見せた。
「大丈夫よ、私が言ってあげるから」
「うん…」
「ん？どうしたんだ二人とも」
「な、なんでもないわお父様」
レイラとウェンディは戸惑いながらソファーに座った。
「相変わらず仲が良いなお前達は貴族では仲の良い姉妹だと皆話していたぞ」
「仲が良いだけで貴族の噂になるの？」
「だから、縁談の便りが多いんだ」
「「縁談！？」」
レイラとウェンディは二人一緒に声に出し驚いていた。
「テーブルの上に持って来てくれ」
「はい、旦那様」
執事がテーブルの上に紐で縛った束になった封筒をレイラとウェンディの前に置いた。
「……お父様、この封筒の束は……」
「ああ、お前達に縁談の申し込みをしたいと言う者達からの便りだ」
「ええっ！？こんなに沢山？」
「三十以上はあるだろう」
「さ、三十人！？」
ウェンディは笑顔と驚きで束になった封筒を触っていた。
「お前達には悪いと思ったが先に読ませて貰った…どれも良い青年ばかりでお母さんと話し合いでお前達が決めてはどうだろうと話しになった…お前達も二十歳と十八歳だ…結婚を考えても良い年になった」
「……結婚…」
「私は、まだ独身でいたいわ。だって、結婚をしたら旦那様と二人で死ぬまで一緒なんでしょう？」
「そうだな、レイラが結婚をすればお前は私達と三人で暮らす事になるんだぞ」
「えっ！？お姉様結婚するの？まだ、お姉様と一緒に居たい～っ」
「ウェンディ…私は、まだ何も言っていないわ」
「お姉様が結婚をするなら私もお姉様の屋敷で住みたい」
「ふふふ、それも良いわね」
「おい、おい、お前達…」
クスクスと笑う姉妹はいつも一緒だった。