死に戻った私は二度と後悔したくはありません

クロユキ

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最後の夫婦として⑥

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「はあはあ…っ、はあ、はあ……」
グレッドはロベルトの別邸へ走っていた。
「はあ、はあ、はあ……馬車に乗れば…はあ、はあ……」
グレッドはロベルトの別邸までの距離を考えず街から走って歩いての繰り返しをしていた。
「……レイラ様……」
グレッドは、騎士服のポケットから手首に嵌めていた切れた幾つもの糸で編んだアクセサリーを手に握り締めていた。
レイラに何かあったのだと…グレッドは止めた足を走らせた。
ガラガラと後ろから馬車が走りグレッドを追い越し馬車が止まった。
「グレッド様!」
「!」
馬車の扉が開きメイドが顔を出しグレッドを呼んだ。
「グレッド様、何処へ……」
「ロベルトの別邸へ行く所だった…」
「早くお乗り下さい……レイラ様が……」
グレッドは、メイドがレイラの名前を出し胸騒ぎが強くなった。
馬車に乗ったグレッドは医師が座っている姿を見て驚いた。
「初めまして、ロベルト様の専属の医師です。レイラ様がお倒れになりましたと聞きました」
「な!?レイラ様が倒れた…何があったのか分かりますか?」
「詳しい事は何も……」
グレッドと医師はメイドへ顔を向けた。
「あ……私も分からないのです…部屋に入りました時にはロベルト様がレイラ様のお側にいまして…レイラ様の口から血を……」
「な!?血?レイラ様は血を流して……」
メイドは頷き目に溜めた涙を拭い医師は気難しい顔をしてグレッドとメイドに声を出した。
「……深刻な状態だと思います…とにかく急いで下さい」
「……」
グレッドは、祈るように手に持つ切れた糸を握り締めた。
意識が朦朧とするレイラは自分を抱き締めるロベルトを見上げていた。
「…レイラ…何故こんな事を…君を愛しているんだ……一人にしないでくれ……」
「……嘘…つき……」
「嘘じゃない本当だ」
レイラは、自分が居なくなればロベルトはウェンディと一緒に成るだろう…離婚をした自分にはどうでも良かった……死に逝く自分には……
「ねえロベルト、お姉様が何処にも居ないのお父様が縁談の話しをして酷いのお姉様に頼みたいのに…メイドもバタバタとして…えっ!?」
ロベルトの部屋の中に入ったウェンディは口から血を流がす姉の姿に驚いていた。






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