信じていました…

クロユキ

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信じていた人の裏切り⑯

人の気配で目が覚めたローラはベッドの側に立つアリーヌの夫アランに驚いた。
「…アラン…お兄様…!?」
寝ていた体を起こそうとするローラにアランはそのままでいいとローラに言った。
「起こしたかな?」
「いえ…すみません…横になったままでお話しを…」
アランは椅子に座りローラの足の方へと顔を向けた。
「…その包帯は?」
「えっ!?あ…怪我をしたのです…」
「両足に?」
「……」
「無理に言わなくていい…この前会った時は足に怪我をしていないようだったから……」
ローラは、アランの話しを何も言わず下を向いていた。
「……妻から…話しを聞いた…」
「えっ!?」
「君に会わずに帰ったと…妻は…アリーヌは、君の夫クリストフと浮気をしていた……」
「!!」
アランは、ローラの顔をじっと見てアランも二人が何をしていたのかわかってしまった。
「……お兄様……」
「…妻が浮気をするようになったのは私の責任でもある…何ヵ月…半年も…夫が長年家を留守にすれば誰かの側にいたくなるだろう…それが、君の夫だったとは……すまない…君に辛い思いをさせてしまった…私が旅など行かず妻の側にいなくてはならなかったのに……」
頭を下げるアランにローラは驚いた。
「あ、頭を上げてください…もうすんだ事ですから…明日、両親が屋敷へ来るんです…これから、どうしたいのか…両親と一緒に話しをしたいと思っています…」
「……アリーヌが一緒だが…」
「えっ!?お姉様が来ているのですか?」
「ああ…今から客室でクリストフとアリーヌと三人で話しをする所だ…君も来るか?」
「え…」
アランは、ローラに客室へ行くのを誘った。
その頃、アリーヌを迎えに行ったメイドの二人は不機嫌だった。
「どうして、私達が奥様を騙した人を連れて来なくてはならないの?」
「メイド長から言われたから仕方ないわよ、さっさと馬車から降ろしてさっさと客室へ行きましょう」
「……奥様…旦那様と…離婚するのかしら…奥様がいなくなったら……」
「今その話しはしないで泣くから…とにかく早くアリーヌ様を連れて行きましょう」
メイド二人は、アランとアリーヌが乗ってきた馬車の前に着きアリーヌを呼んだ。
「アリーヌ様、お迎えに来ました」
「アリーヌ様?」
馬車の扉を開けたメイド二人は馬車の中でぼんやりと窓を見ているアリーヌに声をかけた。
「…アリーヌ様、迎えに来ました。一緒に来てください」
「迎え?…クリストフではないの?」
「…はい?…とにかく降りて一緒に来てください」
メイド二人は、夫アランの名前ではなくローラの夫クリストフの名前を出すアリーヌに呆れながら客室へと向かわせた。








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