信じていました…

クロユキ

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信じていた人の裏切り⑲

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「あ…」
アリーヌの暗い顔を見たクリストフはローラにお願いをした。
「…ローラ…私にもう一度機会をくれ…お願いだ…私は、お前と別れたくないんだ…お願いだ…」
「……旦那様…無理です…あの夜を見てしまった私は…旦那様を愛せません……旦那様は、亡くなった私達の子供にも裏切ったのです…」
「こ!…あ……うっ……」
クリストフは、ローラから息子を裏切ったと聞き涙を流さずにはいられなかった…
「う…ううっ…」
隣で涙を流すクリストフにアリーヌはクリストフの手を重ねた。
「…クリストフ…」
「触るな!」
「えっ!?」
アリーヌは重ねた手をクリストフが振り払うと思わず驚いてしまった。
その様子を部屋に入り何も話さないアランがアリーヌに声をかけた。
「…明日、ここで弁護士を呼ぼうと思う」
「あ…わ、わかったわ…」
「いいだろうか?」
アランはローラに屋敷に弁護士を呼ぶ話しをした。
「はい…私も呼ばなくてはと思っていました…」
「ローラ」
クリストフの情けない声を聞きローラは姉のアリーヌを見た。
「明日、お父様とお母様が屋敷へ来るようになっています…」
「えっ!?り、両親を呼んだの?」
「はい、これからの先の事もありますから…お姉様、今夜はここで泊まってください…お兄様も…」
「え…私だけでなく…夫も…!?」
アリーヌは、戸惑うばかりで両親にはまだ会いたくなかった。
「明日は忙しくなります…旦那様…お義父様とお母様にも出来ましたら明日屋敷へ来ていただきますようにご連絡ください」
「!……っ」
笑顔を見せないローラをクリストフとアリーヌは暗く沈んでいた。






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