旦那様から彼女が身籠る間の妻でいて欲しいと言われたのでそうします。

クロユキ

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侯爵家の孫

声を上げるアルベリックにエリザは驚いた。
「な、何?挨拶をしただけでしょう?」
「あ…わ、悪い…」
「彼女が紹介をしてくれたのがそんなに驚く事かな?アルベリック男爵」
「あ…いえ…こ、声を上げてしまい申し訳御座いません…」
手に汗が滲むアルベリックはじっと見るセリーヌの母親に戸惑っていた。
「エリザさんと言ったね、君は平民出身なのかな?」
「え!?あ…いえ…わたくしは男爵家の娘です」
「もしかして、君は婚約者がいたロペス家の娘ではないのか?」
「え…」
エリザは侯爵から言われ動揺していた。
「ロペス家の娘が結婚をした話しは聞いた事がないが、何故アルベリック男爵の妻だと私に紹介したんだ?」
「あ…それは……」
エリザは戸惑いアルベリックを見たが、真っ青な顔で下を向いたままアルベリックも戸惑っているのが分かりどうすればいいのかエリザも動揺していた。
「事情があるようだが後から聞こう…ところで男爵、平民の女性と結婚したと聞いたが何故隣に座っている彼女が君の夫だと言うのか説明してもらえるかな?」
「え!?あ…そ、それは…」
「セリーヌは何処?」
「!!」
今まで黙っていたセリーヌの母親が険しい顔でアルベリックを見ていた。
「あ…」
バン!
「何処にいるのか聞いているの!」
テーブルを叩くセリーヌの母親にアルベリックとエリザは驚きエリザはアルベリックに聞いていた。
「アルベリック、この人は誰?何故セリーヌさんの名前を知っているの?」
エリザは、アルベリックとセリーヌの結婚式と披露宴には来ていなかった。自分を知っている貴族も来るかもしれないとアルベリックと話し顔を出さないと二人で相談していた。
「……セリーヌの…母親だ…」
「え!?」
エリザは驚いてセリーヌの母親を見た。
「……で、でも…どうしてこの人が…侯爵様と一緒に…」
「ああ、二人に紹介するのを忘れていた。隣に座っている女性だが…アルベリック男爵も私の噂を聞いた事があるだろう?」
「噂?……あの…お嬢様が平民の男性と結婚をして屋敷を出られたと……」
「ああ、長年会うのを諦めていた娘と会う事が出来てね…娘の孫が大変な事に巻き込まれたと言ってこの屋敷へ来た所なんだ」
「……娘……孫……」
サアー……と血の気が引くアルベリックはガタガタと体が震え両手を握り締めた。
「アルベリック?」
「あ…あ……あの……」
「セリーヌは何処にいるの?案内して」
「わ…わかりました…」
「え!?セリーヌさんに会わせたら…」
ソファーから立ち上がるアルベリックの手をエリザは掴んだ。
「セリーヌに会って、その後あなた達二人に話しを聞くわ娘を騙した償いはして貰うわ」
「エリザさんはまだ分かっていないようだ。セリーヌは私の孫になるんだ。君達二人は孫娘のセリーヌに何をしたのかゆっくりと話しを聞く事にしょう」
笑みを見せる侯爵にエリザは茫然としていた。
「……セリーヌさんが……侯爵家の孫……!?」







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