《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

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夫の裏切り⑨

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「誰がブラッド君を辞めさせると言ったの」
「……でも、俺は…クラリス様の家庭を……」
暗く沈んだ顔をして反省をするブラッド君に私は笑みを見せた。
「……そうね…普通ではこんな事をして貴方が悪者にされてしまうわ…」
「すみません……」
「…あなた達二人に謝るのは私達なの」
「えっ…」
「仕事場で家庭の問題を持ち出した私達のせいなの…私もあの人の事で二人に話していたのね…ごめんなさい」
私は、ブラッド君に謝った。
「俺に頭を下げないで下さい…俺は…イヤだったんです…クラリス様がいるのに他の女性と一緒にいるルーク様が……」
「ブラッド君…」
ブラッド君は、学園の後輩で私達と学年が一つ違いだと聞いて私とルークの事を学生の頃から知っていたようだった。
「……ありがとう…夫のルークの事で調べてくれたなんて…あの人を見ておかしいと思う所があったでしょう?私は、最近思っていたの…仕入れ先から帰って来た日には必ず同じ香水の匂いがするの……」
「……」
私は、ブラッド君が調べてくれた夫の事が書かれた紙を手に取った。
「あ…ここでは……読まれない方が……」
「気にしなくても大丈夫…もう分かっていた事だから……」
「……クラリス様…」
私は一枚だけ紙を取り読んでいた。
「……」
私が読んでいた紙には…ルークが行く仕入れ先は一ヵ月に一度だけ仕入れ先へ行き残りの日は彼女と一緒に居る内容が書かれていた…そして、私は驚いてしまった。
夫が寝泊まりする場所は、彼女の屋敷から少し離れた場所の別邸で夫は寝泊まりをしていた…二人だけの住まいだと書かれていた。
「……そうなの……二人で一緒に住んでいたの……ふふっ…」
ポロポロと無意識に涙が流れ落ち私は持っていた紙で顔を隠して泣いていた。
「……クラリス様……」
私は、ブラッド君の前で泣くなんて思っていなかった。





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