《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

文字の大きさ
18 / 136

夫の裏切り⑪

しおりを挟む
屋敷へと帰った私は夫が出迎えていた。
「お帰り、疲れただろう?一緒に夕食を食べようと思って待っていたんだ」
「……」
笑顔を見せる夫の体には彼女の香水の匂いは無かった。
明日、会うのだから今日は会わなくて良いと思ったのか…マギーさんとブラッド君から何か言われていないか…その事が気になって今日は大人しくしていたのかしら……今の私は怒りが通り越してしまったのか夫の顔を見ただけで気分が悪くなる……
「……夕食を待っていたのですか?帰りは遅くなりますと言いましたけれど」
「あ…最近と言うか…クラリスと食事をしていないから…俺がいる時は一緒に食事をしたいと思ったんだ…」
戸惑うように話しをする夫に私は笑みを見せた。
「分かりました。一緒に食事をしましょう」
「ああ」
『もう貴方と一緒に食べたくないのだけど』
「着替えて来ますから、先に食事の部屋へ行って下さい」
「分かった」
私は、自分の部屋に入りブラッド君から受け取った紙を引き出しの中へ入れ着替えた私は食事の部屋へと入った。
「…旦那様、今日はゆっくりと休めましたか?」
「えっ!?ああ…部屋で休んでいたらいつの間にか夕方になっていたから今日は何も出来なかったんだ…参ったよハハハ」
「……」
『昨日は、彼女と一緒でしたから遊び疲れたのでは?』
私は、苦笑いを見せる夫を見ていた。
「そうだわ。旦那様にお話しがありました」
「話し?」
「両親が旦那様のご両親も一緒にお食事を招待したいと話していました。旦那様の方からご連絡をしてくれますか?」
「食事か…そうだな俺も暫くお義父さん達に会って居ないな…分かった。父さんと母さんには俺から連絡をしておくよ」
「ありがとう、両親も貴方に会いたいと話していたから」
私は笑顔を夫に向けた。
カチャと私は食事の手を止め夫を見て声をかけた。
「旦那様、聞きたい事があるの…お店の売上金からお金を取りましたか?」
「えっ!?」
ガチャンと夫が手に持っていたフォークとナイフが手から離れメイドが新しいフォークとナイフを持って来た。
「驚くような事は話していませんけど?帳簿とお金を計算しまして足りませんでしたから、お金を扱いますのは私と旦那様二人だけですから」
戸惑う夫を私はじっと見ていた。
「あ……すまない…仕入れ先へ行く費用に宿泊代を使って…手元にお金が無かったんだ…君に後から言わないとと思って言い忘れて…勝手に売上のお金を持って行ってすまなかった…」
「謝る事はありません、貴方の店でもありますから…いつもでしたら私にお金の話しをしていたので…お金が足らない時は言ってください」
「わ…分かった…本当にごめん……」
夫は気まずそうな顔で私に謝った…そして、私は夫に聞いた。
「昨日、ペネロープ様は宝石を買われたのですか?」





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

婚約破棄の代償

nanahi
恋愛
「あの子を放って置けないんだ。ごめん。婚約はなかったことにしてほしい」 ある日突然、侯爵令嬢エバンジェリンは婚約者アダムスに一方的に婚約破棄される。破局に追い込んだのは婚約者の幼馴染メアリという平民の儚げな娘だった。 エバンジェリンを差し置いてアダムスとメアリはひと時の幸せに酔うが、婚約破棄の代償は想像以上に大きかった。

【完結】「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と言っていた婚約者と婚約破棄したいだけだったのに、なぜか契約聖女になってしまいました

As-me.com
恋愛
完結しました。 番外編(編集済み)と、外伝(新作)アップしました。  とある日、偶然にも婚約者が「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」とお友達に楽しそうに宣言するのを聞いてしまいました。  例え2番目でもちゃんと愛しているから結婚にはなんの問題も無いとおっしゃっていますが……そんな婚約者様がとんでもない問題児だと発覚します。  なんてことでしょう。愛も無い、信頼も無い、領地にメリットも無い。そんな無い無い尽くしの婚約者様と結婚しても幸せになれる気がしません。  ねぇ、婚約者様。私はあなたと結婚なんてしたくありませんわ。絶対婚約破棄しますから!  あなたはあなたで、1番好きな人と結婚してくださいな。 ※この作品は『「俺は2番目に好きな女と結婚するんだ」と婚約者が言っていたので、1番好きな女性と結婚させてあげることにしました。 』を書き直しています。内容はほぼ一緒ですが、細かい設定や登場人物の性格などを書き直す予定です。

恋人が聖女のものになりました

キムラましゅろう
恋愛
「どうして?あんなにお願いしたのに……」 聖騎士の叙任式で聖女の前に跪く恋人ライルの姿に愕然とする主人公ユラル。 それは彼が『聖女の騎士(もの)』になったという証でもあった。 聖女が持つその神聖力によって、徐々に聖女の虜となってゆくように定められた聖騎士たち。 多くの聖騎士達の妻が、恋人が、婚約者が自分を省みなくなった相手を想い、ハンカチを涙で濡らしてきたのだ。 ライルが聖女の騎士になってしまった以上、ユラルもその女性たちの仲間入りをする事となってしまうのか……? 慢性誤字脱字病患者が執筆するお話です。 従って誤字脱字が多く見られ、ご自身で脳内変換して頂く必要がございます。予めご了承下さいませ。 完全ご都合主義、ノーリアリティ、ノークオリティのお話となります。 菩薩の如き広いお心でお読みくださいませ。 小説家になろうさんでも投稿します。

【完結】捨てたものに用なんかないでしょう?

風見ゆうみ
恋愛
血の繋がらない姉の代わりに嫁がされたリミアリアは、伯爵の爵位を持つ夫とは一度しか顔を合わせたことがない。 戦地に赴いている彼に代わって仕事をし、使用人や領民から信頼を得た頃、夫のエマオが愛人を連れて帰ってきた。 愛人はリミアリアの姉のフラワ。 フラワは昔から妹のリミアリアに嫌がらせをして楽しんでいた。 「俺にはフラワがいる。お前などいらん」 フラワに騙されたエマオは、リミアリアの話など一切聞かず、彼女を捨てフラワとの生活を始める。 捨てられる形となったリミアリアだが、こうなることは予想しており――。

セレナの居場所 ~下賜された側妃~

緑谷めい
恋愛
 後宮が廃され、国王エドガルドの側妃だったセレナは、ルーベン・アルファーロ侯爵に下賜された。自らの新たな居場所を作ろうと努力するセレナだったが、夫ルーベンの幼馴染だという伯爵家令嬢クラーラが頻繁に屋敷を訪れることに違和感を覚える。

ある辺境伯の後悔

だましだまし
恋愛
妻セディナを愛する辺境伯ルブラン・レイナーラ。 父親似だが目元が妻によく似た長女と 目元は自分譲りだが母親似の長男。 愛する妻と妻の容姿を受け継いだ可愛い子供たちに囲まれ彼は誰よりも幸せだと思っていた。 愛しい妻が次女を産んで亡くなるまでは…。

三年の想いは小瓶の中に

月山 歩
恋愛
結婚三周年の記念日だと、邸の者達がお膳立てしてくれた二人だけのお祝いなのに、その中心で一人夫が帰らない現実を受け入れる。もう彼を諦める潮時かもしれない。だったらこれからは自分の人生を大切にしよう。アレシアは離縁も覚悟し、邸を出る。 ※こちらの作品は契約上、内容の変更は不可であることを、ご理解ください。

妹がいなくなった

アズやっこ
恋愛
妹が突然家から居なくなった。 メイドが慌ててバタバタと騒いでいる。 お父様とお母様の泣き声が聞こえる。 「うるさくて寝ていられないわ」 妹は我が家の宝。 お父様とお母様は妹しか見えない。ドレスも宝石も妹にだけ買い与える。 妹を探しに出掛けたけど…。見つかるかしら?

処理中です...