《完結》私が知らないと思ったの?

クロユキ

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夫の裏切り⑮

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私は、離婚届けの紙を見ても別の結婚指輪を見ても涙は出なかった。
次の日私は仕事があるからと早く屋敷を出た。
そのまま真っ直ぐ実家へと馬車を走らせた。
「クラリス?どうしたんだこんな朝早く…」
「何かあったの?」
お父様とお母様が私が急に来た事で驚いていた。
「お父様とお母様に見せたい物があるの…ルークに関係する物を持って来たわ」

客室へ通された私はブラッド君が調べてくれた紙を見せた。
「はあ~っ…これは本当なのか?」
「ええ…お父様…」
「…でも良く調べたわね…気分は悪かったでしょう…」
お母様は、私を心配して私は笑みを見せた。
「…もう大丈夫よ…お母様、ありがとう」
「…お前一人ではこれを調べるのは無理だったはずだ…誰かに頼んだのか?」
「えっ…ええ…私を心配してくれた人が教えてくれたの…いつかその人にお父様とお母様に会わせたいと思っているの」
「…お前の事を良く見ていたのだと分かった…私達も礼を言いたい、落ち着いたら連れて来なさい」
「ええ…それと…これを見て……」
両親の前に例の物をテーブルの上に置いた。
「これはなんだ?封筒と指輪のケースか?」
「あの人が用意をしていた私との離婚届けと相手と一緒になる約束をした結婚指輪よ」
「なんだと!!」
「なんですって!」
お父様とお母様の驚く顔と険しい顔を見た。
「ルークは、準備をしていたと言うのか」
「なんて人なの、私達には愛想にして…隠れてこんな事をしていたなんて…」
「……離婚の話しはあったのか?」
「まだよ…今日から二日間は帰って来ないから…その後にでも私に話しをするつもりかもしれないわ…」
私と旅行に行こうなんて嘘を言って……
「これを預かって貰っても良い?」
「分かった。食事の話しはしたのか?」
「ええ、今日あの人が話しに実家へ行っているわ」
「そうか、弁護士にも話しはしている」
「ありがとう…お父様」
「良く耐えたわね…」
「お母様…」
私は、暫く両親の側でこれからの話しをした後お店へと向かった。




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